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第26話 遠征は順調に?
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エルたちが遠征に行っている間、ターグスたちドッグマンが拠点の維持を任されており普段ならミニスーちゃんたちが行う作業をドッグマンたちがメインでやっていた。
「しかし、こうも畑作業が大変とは思わなかったですね」
「ああ、だがこういうのも経験しておかないとな。どれだけすごいのかというのが身にしみてわかるものだからな」
もちろん体格の違いというのもある。ドッグマンたちはかなりガタイが良く、大きな武器を使うのにも長けてはいるものの畑に使う桑や鎌は小さいため扱いに苦労していた。
その点ミニスーちゃんたちは体が小さく触手を自在に使えるために作業がかなり手早く行える上鎌に関しては自身の触手で作物を器用に刈り取れるためミニスーちゃんが担当していた。
「遠征のほうはどうなっているんでしょうね」
「どうだろうな、遠征はなにしろ問題がつきものだからな。食料問題に魔物の強襲、野営の警備にその他もろもろ。まあ魔物に関しては心配はいらないだろうが何が起こるかわからない」
ターグス率いるドッグマンたちも何度か遠征の経験はあり、その時によく苦労をしたものらしい。
「俺たちはエルさんの無事を祈りながら村の維持にいそしむだけさ」
~~~~~~~~~~~~~~~~~
一方のエルたち遠征組は、
「しかしこんなに遠出するのは久しぶりかな。スーちゃんやハッピーと会った時以来かもな」
「ピー♪」
エルは拠点ができ始めたころからなるべく拠点から離れないようにしていた。エルはあくまで人間であるため魔力以外は基本的に弱い、そのためみんなに困らせないようにしていた。
ハッピーも狩に行くとき以外はあまり遠出はしていない。そのため未知の探検がとても楽しいようでいつも以上に笑顔である。
しかしほかの者たちはあたりを警戒しながら進んでいる。先遣隊がいるとは言えいつ襲われるのかはわからない。特にエレルたちエルフは陣形の先のほうにいるため一番襲われるのが早いためより一層警戒している。
「私たちが一番に敵と相対する。いくら中心部にスーちゃんさんがいるとは言え油断は禁物だ」
エレル中心に警備の統率はなされているためスーちゃん自身も安心してエルの警護をしている。また時折水筒を渡したりしてエルに献身的だった。
順調であった遠征だったが突然前方から1匹のミニスーちゃんがやってくる。すぐにスーちゃんのもとに駆け寄り「5分後に到着する場所にてオークの集団を見つけました。数はおおよそ30です。先遣隊は隠れながら様子を観察中です」と触手を使って報告する。
「どうするのスーちゃん?」
ミニスーちゃんの報告にスーちゃんは「大丈夫です、まずは移動を中止にして私とエレルさんたちエルフで現場に向かい奇襲をかけます。ですのでエル様はこの場で待機してください」と触手で伝えると、すぐにミニスーちゃんん場所を案内してもらいスーちゃんとエルフでオークの群れに向かった。
ハッピーは待機中のエルの護衛で残り、ほかのミニスーちゃんもエルの近くで警戒と護衛で残っている。
「オークたちか、みんな大丈夫だよな」
エルはスーちゃんたちを信じてただただ待つだけだった。
「しかし、こうも畑作業が大変とは思わなかったですね」
「ああ、だがこういうのも経験しておかないとな。どれだけすごいのかというのが身にしみてわかるものだからな」
もちろん体格の違いというのもある。ドッグマンたちはかなりガタイが良く、大きな武器を使うのにも長けてはいるものの畑に使う桑や鎌は小さいため扱いに苦労していた。
その点ミニスーちゃんたちは体が小さく触手を自在に使えるために作業がかなり手早く行える上鎌に関しては自身の触手で作物を器用に刈り取れるためミニスーちゃんが担当していた。
「遠征のほうはどうなっているんでしょうね」
「どうだろうな、遠征はなにしろ問題がつきものだからな。食料問題に魔物の強襲、野営の警備にその他もろもろ。まあ魔物に関しては心配はいらないだろうが何が起こるかわからない」
ターグス率いるドッグマンたちも何度か遠征の経験はあり、その時によく苦労をしたものらしい。
「俺たちはエルさんの無事を祈りながら村の維持にいそしむだけさ」
~~~~~~~~~~~~~~~~~
一方のエルたち遠征組は、
「しかしこんなに遠出するのは久しぶりかな。スーちゃんやハッピーと会った時以来かもな」
「ピー♪」
エルは拠点ができ始めたころからなるべく拠点から離れないようにしていた。エルはあくまで人間であるため魔力以外は基本的に弱い、そのためみんなに困らせないようにしていた。
ハッピーも狩に行くとき以外はあまり遠出はしていない。そのため未知の探検がとても楽しいようでいつも以上に笑顔である。
しかしほかの者たちはあたりを警戒しながら進んでいる。先遣隊がいるとは言えいつ襲われるのかはわからない。特にエレルたちエルフは陣形の先のほうにいるため一番襲われるのが早いためより一層警戒している。
「私たちが一番に敵と相対する。いくら中心部にスーちゃんさんがいるとは言え油断は禁物だ」
エレル中心に警備の統率はなされているためスーちゃん自身も安心してエルの警護をしている。また時折水筒を渡したりしてエルに献身的だった。
順調であった遠征だったが突然前方から1匹のミニスーちゃんがやってくる。すぐにスーちゃんのもとに駆け寄り「5分後に到着する場所にてオークの集団を見つけました。数はおおよそ30です。先遣隊は隠れながら様子を観察中です」と触手を使って報告する。
「どうするのスーちゃん?」
ミニスーちゃんの報告にスーちゃんは「大丈夫です、まずは移動を中止にして私とエレルさんたちエルフで現場に向かい奇襲をかけます。ですのでエル様はこの場で待機してください」と触手で伝えると、すぐにミニスーちゃんん場所を案内してもらいスーちゃんとエルフでオークの群れに向かった。
ハッピーは待機中のエルの護衛で残り、ほかのミニスーちゃんもエルの近くで警戒と護衛で残っている。
「オークたちか、みんな大丈夫だよな」
エルはスーちゃんたちを信じてただただ待つだけだった。
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