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第8話 拠点づくり

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ハッピーの風魔法のおかげで広場がかなり広くなり、多分15メートル四方の空間が出来上がった。さらに大木も20本近く手に入り、枝もかなりの数が手に入り、1月は保てる量だ。

 「よーし広がったし後はスーを待つだけかな。」

スーが狩に行って1時間ぐらいがたった。早く帰ってきて欲しいなー。

ぴょんぴょんぴょんぴょん

 「あ!!スー!お帰り、怪我はしてないよね。大丈夫?そんなことよりこれを見て欲しい?」

スーが一度帰ってきた道に戻ると、なにかを連れてきた。鳥型のモンスターか?

 「これはコカトリスかな。どうして見つけたの?仲間にすれば卵とか食べることができるからか。みんなーおいでー!全然こないな。」

コカトリスがおびえてるのか恥ずかしいのかわからないけど、スーの後ろでぶるぶるとしている。するとスーが触手を伸ばしてちょいちょいとコカトリス達を前に押し出す。

 「クー...クエ!?クエーーー!!」

 「わっと、どうしたどうしたいきなりなつき始めたよ。」

(いつものパターンでエルの魔力に気づき魅了されてしまいなつき始めた。)コカトリスたちが俺に頭をなすりつけ始める。

 「ピイー!」

 「ん?どうしたの?ハッピーもいきなり頭をなすりつけ始めて。」

コカトリスたちをなでてると横からハッピーが割り込むように頭をなすりつけてきた。さっきがんばって伐採作業をしてくれたご褒美でなでてあげる。

 「ふー堪能しました。ところでスー、コカトリスたちはどうやって飼うの?今から柵をたてるの?というか作れるの?あ、そうだだったら家作れるかな?」

スーに聞いてみたらなんと柵を作って放し飼いするらしい。そして木があるから柵を作ることもできるらしい。家を作れるか聞いてみると触手を揺らして何か考えはじめた。

ぷるぷるぷるぷる.....ぽん!!

 どうもこんにちは!!

 「えーー!!新しいスーじゃん!!ミニスーちゃんのサイズじゃないね。この子は何が出来るの?」

新しいスーの誕生に大感激する。なにかできるのか聞くと、ハッピーが伐採したばかりの木を体に取り込み始める。しばらくすると体から木の板が出てきた。そしてそれをさらに加工すると柵を作り上げた。

 「うおーーー!!すごいよスー、って名前をつけないとわからなくなるな。んーーと、スーの次だからラーちゃんだな。よろしく頼むね!!」

ラーちゃんの頭部をなでると『こちらこそよろしくお願いします!』と言いたげに触手を動かし始めるとコカトリスを連れておそらく設置場所であろう所に移動し始めた。

 「それじゃあ、スーちゃんが家を作るんだね。俺もハッピーも手伝うよ。」

 「ピイー!!」

ハッピーも元気よく羽を広げてやる気を見せる。そしてそれを聞いたスーが触手を伸ばして何かを訴える。

 「え?設置はスーで、材料の運搬はハッピーがやるから俺はどんな家をつくりたいか教えればいいの?OK任せといてよ。」

さっそくハッピーが伐採済みの木を運んでくる。スーはそれを逐一取り込んで家に最適な形に加工していく。俺は理想の家をどんどん伝えていった。ハッピーに寝るのはどうするか聞いたら一緒に寝る教えてくれたので寝室は一つになった。

だいたい1時間が立った頃、家は外部が出来上がり部屋や床など内部の建築に移ったところでラーちゃんが戻って来た。

 「あ、ラーちゃんお帰り。働いたばかりで申し訳ないんだけど、この下に地下室つくってくれる?作物とか肉とかあとさっきスーちゃんが取ってきた中に鉱石もあったからそれを保管したいんだ。いいかな?」

『大丈夫だよ』と触手を伸ばすとすでに設置済みのとびらから家の中に入ると、作業中のスーちゃんに話しかける。しばらく相談した後にスーが触手を地面に伸ばすとラーちゃんその中にぼふ!っと入り始めた。

どうやって作るのかと見ていると、どんどん土や石を体内に取り込んで掘り進めていた。ガーーーーーと掘り進めて行った。

30分後、外で運搬の仕事が終わったハッピーと家作りの行方を見守っていると、扉からスーちゃんが現れた。

 「あ、スーちゃん終わった?地下室の方に応援に行くの?俺も行くよ。」

スーの後をついていき地下室の入り口と思われる場所に行くと、スーちゃんが入り口と下に続く階段を作り始めた。簡単に作っていく様に俺とハッピーは「へー」と言うしかなかった。

 「おお、すごい広さだね。これだと沢山入りそうだね。」

その広さは圧倒的で、俺たちで使いきれるか心配になるぐらいだ。スーが壁に近づくとぷるぷる震え始めて体から棚を吐き出した。そしてとってきたものを乗せ始めた。本当に種類が多かった。並べ終わると、プルプルと震えだした。しばらくすると体からちっちゃいスーちゃん5匹が現れた。

 「うおーーまた新しい子達だ。この子達は何が出来るの?」

新しいミニスーちゃに聞いてみると、触手から氷を出し始めた。

「へえーー氷を出せるんだ。そしたらなまえはコーちゃんだな。となると畑の管理をしている子達はスイちゃんだな。」

コーちゃんたちは肉の方に集まり氷を出して肉の保存をより強固なものに仕立てた。

 「これでついに完成だね!!」
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