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第6話 小さな警備員
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「うーーん、よく寝た!!」
目覚めるて体を伸ばす。するとお尻の部分がポヨンとなった。
「あ!?スーがベットになってるんだ。大丈夫?」
スーが薄くベッドになってくれてたのを思い出して急いで離れるが、ハッピーがまだ寝ていた。やはりまだ子供だからか?
「……ピイ?ピイー!」
ハッピーも起きて気づいたのか急いでスーベッドから離れる。が、スーはいつもの姿に戻ると嬉しそうに跳ねている。そしてハッピーがスーを自慢の羽で撫でてあげてる。スーも触手を伸ばしてお返しとばかりに撫でてる。
「いいねえ、この空間は。とりあえず朝ごはんにする?」
「ピイー!」
ハッピーは羽を、スーは触手を上げたので朝ごはんにすることにした。今はまだ畑も全然なのでパンと昨日ハッピーが採ってきてくれた果物を朝ごはんにした。
「ピイー♪」
ハッピーもスーも文句を1つも言わずに美味しく食べてくれてる。でも早めに食事の改善はした方がいいよな。
「川とか探した方がいいかな。」
今はまだ飲み水があるけどいずれなくなってしまう。見つけることに越したことはないと思う。そんなつぶやきを発するとスーがこっちに近づいてくる。
ザバーーー、
「え!?スーって水出せるの?いや、これは……魔法!?」
スーが触手を伸ばすと、その先から水が出てきた。よく見ると小さな魔法陣が見えるから魔法を使ったのか。
「でもスライムが魔法を使うなんてほとんど聞いたことがないな。」
スライムにももちろん魔力は備わってる。ただそれを使いこなせる知能がない。だから魔法が使えない。そう言われてる。
けどこのスーはいともたやすく使った。これは前にあったオークを倒した時と同じくらいありえないことだ。けど当の本人はあまりわからないらしい。
(エルの魔力によるものである。)
「よし、それじゃあ川はまた見つけるとしてもし水がなくなったらスーに頼んでいいかな?」
スーは任せろ!と触手を上げた。可愛い姿を見て抱きしめたくなった。
~~~~~~~~
「それじゃあ、一旦畑を見に行こうかな。」
前回は水がなくてまけなかったけど、今はスーがいる。寝たり食べてたりしてたところから少しだけ離れているところにあるので少し歩かなければならない。
「ここだな。意外となんも問題なかったね。てっきり荒らされてると思ったけど。」
昨日のままの状態の畑に少し驚いてしまった。(エルの魔力が注がれていたため力強い土壌になってて広場と同じ現象が起こっていた。だからモンスターが近づくことはなかった。)
「ピイー?」
「ん?ああ、ハッピーは畑を見たことないのかな。これはね……」
首を傾げて見ていたハッピーに、簡単に畑の説明をした。話しているとトコトコとさっきの広場の方に戻っていった。着いていくか迷ったけど、スーが触手で俺をちょいちょいと呼ぶので、着いていかなかった。
「そうだった、スーにこの畑一面に水をかけて欲しいんだ。あ、さっきのじゃあダメだよ。雨みたいな水がいいんだけどできる?」
さっきはザバーーーと下に少し水たまりができるほどの勢いだったから、抑えてもらった。問題ないようで、畑全体に魔法陣が浮かび上がり、そこからチョロチョロと水がまかれた。
「ありがとう、スー。これからも畑の水撒きを頼むけどいいかな?」
笑顔でそう言うと、スーはいつものように触手を伸ばすかと思いきやいきなり震え始めた。
「え、ちょ、どうしたの?調子悪いの?もしかしてさっきの水で魔力を使いすぎた?」
震え方がいつもと違い少し焦り始めた。でも触手の動きは『大丈夫』だった。本人がそう言うので仕方なく見守っていた。
ピョコン、ピョコン、ピョコン、
「え!?小さなスーが、3匹?」
震えが止まるとスーから3匹の小さなスライムが出てきた。それぞれが自我を持っているようでピョコンと跳ねている。
「可愛い!!でもスーはどうしてこの子達分裂させたの?」
分裂、本来は子孫を残すためだけの行動である。が、とてもそんな雰囲気ではなかった。すると、スーが小さなスライムに指示を出すように触手を動かすと、畑を囲うように陣取った。
「スー、もしかしてさっき言ってた水撒きとかをやってもらうの?」
そう聞くと肯定するように触手を上げた。ということは本当なのだろう。
「おーーい、一旦こっちきてくれる。」
小さいスライム達を呼ぶ。子供のように見えるが、ちゃんと理解しているのか普通に来る。
「これからここの警備を頼むけどいいかな?あ、名前をつけないといけないね。そうだね、ミニスーちゃんだね。」
ミニスーちゃんと名付けられた小さなスライム達は嬉しそうに跳ねて、俺の胸元に飛び付いてくる。頭部を撫でると小さな触手を揺らして、嬉しいとアピールする。
「ピイー!」
「あ、ハッピー戻ってきた!ミニスーちゃん達はここの警備を頼むね。」
下に下ろすとミニスーちゃんは触手を上げて持ち場につき始める。俺はハッピーの元に駆け寄る。手元には果物の種があった。
「ピイー!」
「ん?これを地面に入れる?ああ、そういうことか、これを植えて育てるってことだね。」
「ピイー♪」
そうだと首を縦に振る。どうやらさっき畑の説明をした時に思いついたようだ。ハッピーも意外と賢いなー。そのあとはハッピーが持ってきた種を植えた。
目覚めるて体を伸ばす。するとお尻の部分がポヨンとなった。
「あ!?スーがベットになってるんだ。大丈夫?」
スーが薄くベッドになってくれてたのを思い出して急いで離れるが、ハッピーがまだ寝ていた。やはりまだ子供だからか?
「……ピイ?ピイー!」
ハッピーも起きて気づいたのか急いでスーベッドから離れる。が、スーはいつもの姿に戻ると嬉しそうに跳ねている。そしてハッピーがスーを自慢の羽で撫でてあげてる。スーも触手を伸ばしてお返しとばかりに撫でてる。
「いいねえ、この空間は。とりあえず朝ごはんにする?」
「ピイー!」
ハッピーは羽を、スーは触手を上げたので朝ごはんにすることにした。今はまだ畑も全然なのでパンと昨日ハッピーが採ってきてくれた果物を朝ごはんにした。
「ピイー♪」
ハッピーもスーも文句を1つも言わずに美味しく食べてくれてる。でも早めに食事の改善はした方がいいよな。
「川とか探した方がいいかな。」
今はまだ飲み水があるけどいずれなくなってしまう。見つけることに越したことはないと思う。そんなつぶやきを発するとスーがこっちに近づいてくる。
ザバーーー、
「え!?スーって水出せるの?いや、これは……魔法!?」
スーが触手を伸ばすと、その先から水が出てきた。よく見ると小さな魔法陣が見えるから魔法を使ったのか。
「でもスライムが魔法を使うなんてほとんど聞いたことがないな。」
スライムにももちろん魔力は備わってる。ただそれを使いこなせる知能がない。だから魔法が使えない。そう言われてる。
けどこのスーはいともたやすく使った。これは前にあったオークを倒した時と同じくらいありえないことだ。けど当の本人はあまりわからないらしい。
(エルの魔力によるものである。)
「よし、それじゃあ川はまた見つけるとしてもし水がなくなったらスーに頼んでいいかな?」
スーは任せろ!と触手を上げた。可愛い姿を見て抱きしめたくなった。
~~~~~~~~
「それじゃあ、一旦畑を見に行こうかな。」
前回は水がなくてまけなかったけど、今はスーがいる。寝たり食べてたりしてたところから少しだけ離れているところにあるので少し歩かなければならない。
「ここだな。意外となんも問題なかったね。てっきり荒らされてると思ったけど。」
昨日のままの状態の畑に少し驚いてしまった。(エルの魔力が注がれていたため力強い土壌になってて広場と同じ現象が起こっていた。だからモンスターが近づくことはなかった。)
「ピイー?」
「ん?ああ、ハッピーは畑を見たことないのかな。これはね……」
首を傾げて見ていたハッピーに、簡単に畑の説明をした。話しているとトコトコとさっきの広場の方に戻っていった。着いていくか迷ったけど、スーが触手で俺をちょいちょいと呼ぶので、着いていかなかった。
「そうだった、スーにこの畑一面に水をかけて欲しいんだ。あ、さっきのじゃあダメだよ。雨みたいな水がいいんだけどできる?」
さっきはザバーーーと下に少し水たまりができるほどの勢いだったから、抑えてもらった。問題ないようで、畑全体に魔法陣が浮かび上がり、そこからチョロチョロと水がまかれた。
「ありがとう、スー。これからも畑の水撒きを頼むけどいいかな?」
笑顔でそう言うと、スーはいつものように触手を伸ばすかと思いきやいきなり震え始めた。
「え、ちょ、どうしたの?調子悪いの?もしかしてさっきの水で魔力を使いすぎた?」
震え方がいつもと違い少し焦り始めた。でも触手の動きは『大丈夫』だった。本人がそう言うので仕方なく見守っていた。
ピョコン、ピョコン、ピョコン、
「え!?小さなスーが、3匹?」
震えが止まるとスーから3匹の小さなスライムが出てきた。それぞれが自我を持っているようでピョコンと跳ねている。
「可愛い!!でもスーはどうしてこの子達分裂させたの?」
分裂、本来は子孫を残すためだけの行動である。が、とてもそんな雰囲気ではなかった。すると、スーが小さなスライムに指示を出すように触手を動かすと、畑を囲うように陣取った。
「スー、もしかしてさっき言ってた水撒きとかをやってもらうの?」
そう聞くと肯定するように触手を上げた。ということは本当なのだろう。
「おーーい、一旦こっちきてくれる。」
小さいスライム達を呼ぶ。子供のように見えるが、ちゃんと理解しているのか普通に来る。
「これからここの警備を頼むけどいいかな?あ、名前をつけないといけないね。そうだね、ミニスーちゃんだね。」
ミニスーちゃんと名付けられた小さなスライム達は嬉しそうに跳ねて、俺の胸元に飛び付いてくる。頭部を撫でると小さな触手を揺らして、嬉しいとアピールする。
「ピイー!」
「あ、ハッピー戻ってきた!ミニスーちゃん達はここの警備を頼むね。」
下に下ろすとミニスーちゃんは触手を上げて持ち場につき始める。俺はハッピーの元に駆け寄る。手元には果物の種があった。
「ピイー!」
「ん?これを地面に入れる?ああ、そういうことか、これを植えて育てるってことだね。」
「ピイー♪」
そうだと首を縦に振る。どうやらさっき畑の説明をした時に思いついたようだ。ハッピーも意外と賢いなー。そのあとはハッピーが持ってきた種を植えた。
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