煽りスキルMAXのメスガキ、異世界で無双するも時々敗北する件

八戸三春

文字の大きさ
5 / 49
第一章

5話 メスガキ、命がけの逃走劇

しおりを挟む
「うわああああああああ!!!」

私は全力で走っていた。

なぜなら──

「くっそおおお!! なんで煽りが効かねぇんだよおおお!!」

目の前には、巨大な牙を持つ魔物**《牙狼(がろう)》**が迫っていた。

「待て待て待て待て!!! お前ら、空気読めよ!!」

煽りが効かないなら、せめて逃げられるくらいの余裕をくれよ!!

「ねぇねぇ、ちょっとは煽られて動揺しろって!!“犬のくせにチョロい”って言われて悔しくないの!?」

グルルルル……!!!

「だぁあああああああ!!!」

冗談じゃねぇ!!

私は今までで一番必死に走った。

◇ メスガキ、戦場を駆ける ◇
後ろを振り向くと、牙狼たちは猛スピードで追いかけてきている。

「いや、お前ら足速すぎるだろ!? これ絶対おかしいって!!」

私は走りながら考える。

このまま逃げ続けても、体力が尽きて食われる未来しかない。

「……くっそ!! なら、逆にこっちが勝負してやる!!」

私は一か八か、木の枝を拾い、それを構えた。

「お前ら、マジでバカ犬だなwww」

そう叫びながら、枝を思いっきり投げる。

「ほらよ!! 取ってこーい!!」

ヒュンッ!

投げられた枝が宙を舞う──が。

牙狼たちはまったく反応しなかった。

「えっ?」

次の瞬間、ドゴォォォ!!!

「ぎゃあああああああ!!!」

私は牙狼に体当たりされ、そのまま地面に転がった。

◇ ギルドの冒険者、助けに来る ◇
「終わった……私の異世界ライフ、ここで終了……」

私は地面に倒れながら、命の終わりを覚悟した。

しかし、そこに──

「──炎の槍(フレイムランス)!!」

ドゴォォォ!!!

爆炎と共に、空から火の槍が牙狼たちに降り注ぐ。

「グルァァァ!!!」

牙狼が苦しそうにのたうち回る。

「……え?」

私は驚いて顔を上げる。

「ったく、お前が無茶するのは分かってたけどよ」

そこには、ギルドの冒険者たちがいた。

「お前が調子に乗るのはいいけど、勝手に死なれちゃ困るんだよ」

先頭に立っているのは、金髪の剣士・レオン。

そして、その隣には、炎の魔法を放った魔法使い・エリスがいた。

「……助けに来てくれたの?」

「お前が調子に乗って勝手にやられる未来が見えてたからな」

「お前、マジでギルドの厄介者だぞ」

「うるせぇ!! 私のことを助けに来た時点で、お前らも同罪だからな!!」

「はぁ……マジでクソガキだな……」

そう言いながらも、彼らはしっかりと牙狼たちに立ち向かっていた。

◇ 牙狼との本格バトル ◇
「よし、後はこいつらを片付けるだけだ!!」

レオンが剣を構えると、牙狼たちは怒り狂いながら襲いかかってきた。

「《風刃(ウインドカッター)》!!」

エリスが魔法を放ち、風の刃が牙狼たちの動きを止める。

その隙に、レオンが素早く間合いを詰め、一匹の牙狼を斬り伏せた。

「……やっぱ、普通に戦えるやつが強ぇじゃん!!」

私は戦いを見ながら叫んだ。

「お前らのほうがチートじゃん!! 私の煽りスキルより戦闘能力の方が強いじゃん!!」

「そりゃそうだろ!!」

「お前が勝手に『煽れば無双できる』とか思ってただけだ!!」

私は初めて理解した。

──この世界、普通に戦闘力が物を言うんだ。

◇ ついに、牙狼を討伐!◇
レオンとエリスが次々に牙狼を倒していく中、最後の一匹がこちらに向かってきた。

「やっべ!! こっち来た!!」

私は逃げようとしたが、足を滑らせて転んでしまう。

「やばいやばいやばい!! 誰か助けろおおお!!」

その瞬間、私の前に立ちはだかったのは──

レイナだった。

「……は?」

「あなたはいつも調子に乗りすぎです」

レイナは冷静にそう言うと、静かに手を掲げた。

「《氷槍(アイスランス)》」

ズバァァァン!!!

巨大な氷の槍が牙狼を貫き、完全に氷漬けにした。

「……あれ?」

まさかの受付嬢による決着。

「ちょっと待って……お前、戦えるの?」

「当然です。ギルドの受付嬢は、いざという時のために戦闘訓練を受けています」

「えぇぇぇぇぇ……」

私の知っている受付嬢って、クエストを管理するだけじゃなかったの!?
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣で最強すぎて困る

マーラッシュ
ファンタジー
旧題:狙って勇者パーティーを追放されて猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣だった。そして人間を拾ったら・・・ 何かを拾う度にトラブルに巻き込まれるけど、結果成り上がってしまう。 異世界転生者のユートは、バルトフェル帝国の山奥に一人で住んでいた。  ある日、盗賊に襲われている公爵令嬢を助けたことによって、勇者パーティーに推薦されることになる。  断ると角が立つと思い仕方なしに引き受けるが、このパーティーが最悪だった。  勇者ギアベルは皇帝の息子でやりたい放題。活躍すれば咎められ、上手く行かなければユートのせいにされ、パーティーに入った初日から後悔するのだった。そして他の仲間達は全て女性で、ギアベルに絶対服従していたため、味方は誰もいない。  ユートはすぐにでもパーティーを抜けるため、情報屋に金を払い噂を流すことにした。  勇者パーティーはユートがいなければ何も出来ない集団だという内容でだ。  プライドが高いギアベルは、噂を聞いてすぐに「貴様のような役立たずは勇者パーティーには必要ない!」と公衆の面前で追放してくれた。  しかし晴れて自由の身になったが、一つだけ誤算があった。  それはギアベルの怒りを買いすぎたせいで、帝国を追放されてしまったのだ。  そしてユートは荷物を取りに行くため自宅に戻ると、そこには腹をすかした猫が、道端には怪我をした犬が、さらに船の中には女の子が倒れていたが、それぞれの正体はとんでもないものであった。  これは自重できない異世界転生者が色々なものを拾った結果、トラブルに巻き込まれ解決していき成り上がり、幸せな異世界ライフを満喫する物語である。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

ブラック企業でポイントを極めた俺、異世界で最強の農民になります

はぶさん
ファンタジー
ブラック企業で心をすり減らし過労死した俺が、異世界で手にしたのは『ポイント』を貯めてあらゆるものと交換できるスキルだった。 「今度こそ、誰にも搾取されないスローライフを送る!」 そう誓い、辺境の村で農業を始めたはずが、飢饉に苦しむ人々を見過ごせない。前世の知識とポイントで交換した現代の調味料で「奇跡のプリン」を生み出し、村を救った功績は、やがて王都の知るところとなる。 これは、ポイント稼ぎに執着する元社畜が、温かい食卓を夢見るうちに、うっかり世界の謎と巨大な悪意に立ち向かってしまう物語。最強農民の異世界改革、ここに開幕! 毎日二話更新できるよう頑張ります!

最強無敗の少年は影を従え全てを制す

ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。 産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。 カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。 しかし彼の力は生まれながらにして最強。 そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。

異世界転生おじさんは最強とハーレムを極める

自ら
ファンタジー
定年を半年後に控えた凡庸なサラリーマン、佐藤健一(50歳)は、不慮の交通事故で人生を終える。目覚めた先で出会ったのは、自分の魂をトラックの前に落としたというミスをした女神リナリア。 その「お詫び」として、健一は剣と魔法の異世界へと30代後半の肉体で転生することになる。チート能力の選択を迫られ、彼はあらゆる経験から無限に成長できる**【無限成長(アンリミテッド・グロース)】**を選び取る。 異世界で早速遭遇したゴブリンを一撃で倒し、チート能力を実感した健一は、くたびれた人生を捨て、最強のセカンドライフを謳歌することを決意する。 定年間際のおじさんが、女神の気まぐれチートで異世界最強への道を歩み始める、転生ファンタジーの開幕。

処理中です...