異世界召喚されて神様貴族生活

シロイイヌZ

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第九十八話

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 屋敷に戻って昼食を食べる。
今日のメニューは鶏ハムのオニオントマトソース。
これがまた、白いご飯と合うんだ。
俺の母ちゃんのオリジナルレシピをサナ流にアレンジした物だが、これもまた絶品だ。
鶏ハムのレシピは俺がサナに教えた。
これは俺が営んでいた飲食店の人気メニューだった品の一つだ。
『鶏皮のプリプリした食感と、サッパリした口当たりが堪らない』と評判だった。
それをサナが完全再現してくれた。
 縫製工場の料理人になってもらうエイミーさんと使用人の研修も好調のようだ。
エイミーさんも貧しさの極限を味わった経験が有るから、相手が元奴隷であろうと優しく接してくれていると報告を聞いている。
今も四人で向かい合って昼食を摂りながら、縫製工場に赴任した際の仕事の進め方を話し合っている。
 屋敷の厨房でもそうだが、縫製工場の厨房の仕事の進め方に俺は口出しする気は無い。
それは本人たちが自分の経験に基づいて導き出した方法を採ってもらう方が、効率も良いはずだからだ。
 勿論、相談してくれるのなら喜んで話は聞くけれどね。

 美味しい昼食を食べて力を蓄えて、エリスたちとラズロフ王都へ向かう。
勿論、俺の秘書であるサナも一緒だ。
今回は敵対国ではなく友好国だから、安心して連れて行ける。
 今日は全員が正式な制服である常装服やセーラー服に身を包んでいるから、これが正式な訪問であるというピリッとした空気が伝わって来て、思わず顔が引き締まってしまう。
 城の前に直接転移するから車は必要ない気もするんだが
「どの様に現れるかで相手の力量を測ることも有りますから、自動車に乗って行った方が良いかと思います」
とユキに言われたんだ。
 愛車ごと転移して城の車寄せに愛車を止めると、珍しい生き物を見るような視線を送られる。
まぁ、本当にこの世界では珍しい乗り物に乗って現れたんだから仕方ない。
 日本にいても車好きからはジロジロと見られる車だが、この世界では別な意味でジロジロと好奇の目で見られるんだよなぁ。
自動車の事を『馬がいない不思議な馬車』と思われているようだけど、レムリア王都では見慣れて来たようで、自動車に乗っていると『あぁ、侯爵様のお屋敷の人だね』くらいに思ってもらえるほどの認知度にはなって来た。
 
 「おい、そこの下男げなん。お前はそっちで控えてろ」
ラズロフ城の衛兵が誰かにそんなことを言っているのが聞こえる。
ゲストが居る前でそんなに声を荒げるだなんて、品の無い衛兵だな。
俺は下男ではなく今日のメインゲストのはずだから無視していると
「おい!お前だよ!聞こえないのか!!」
と、いきなり後ろから衛兵に肩を掴まれる。
え?俺が下男なの?
「貴様!誰が下男だ!無礼者め!!」
俺の後ろのドアから降りたティファがキレて、その衛兵を突き飛ばした。
どうやら俺は本当に下男だと思われたようだ。
助手席から降りて来ていたサナが運転席に慌てて回って来る。
「如何なさいましたか!?」
「この痴れ者が英樹様を下男扱いしたのです」
「え!?ダーリンが下男!?なんて無礼な!」
騒ぎを聞きつけて、エリスたちも集まって来る。
「どうしたのです?」
「エリス姉さま!この者がダーリンを『下男』扱いしたんだそうです!」
「しかも、卑怯にも後ろから掴みかかっていたのよ!」
サナだけではなくティファもエリスに報告する。
「なんですって!?」
エリスの手が拳銃に伸びる。
「貴様!どういうつもりだ!!返答によっては容赦はせんぞ!!」
エリスだけではなく、全員が臨戦態勢に入ってしまった。
ユキとミクは魔杖を掲げるし、リサも魔導書を開こうとしている。
周囲に居た衛兵たちもワラワラと集まって来て、突き飛ばされた衛兵を助け起こそうとしたり、腰の剣に手を掛けたりしている。
 これはエライ事だ。
こんな騒ぎになるなんて思いもしなかった。
ここは俺が落ち着いて対処しなければならない場面だろう。
でないと、国際問題に発展してしまう。
貴族として…いや、男として毅然と振舞わなければ。
「まぁいいじゃないか。皆、落ち着け。それとサナも、いいから落ち着くんだ」
「でも、ダーリン…」
「いいから。俺は大丈夫だよ。さぁ、落ち着いて」
取り敢えず、目の前にいるティファとエリスを両腕で抱き締め、額にキスをする。
「いいんだ。大丈夫…。俺は怒ってないよ…」
サナも抱き寄せて、頬にキスをする。
「英樹様がそう仰るのなら…」
エリスもティファも腰のホルスターから手を離す。
 ティファに突き飛ばされて尻餅を突いていた衛兵が起き上がる。
「その者は…」
そう口を開いた瞬間、サナがブチギレた。
「何が『その者』です!誰に対して言っているのですか!このお方を何方どなたと心得ているのですか!?このお方こそ、精霊にしてレムリア王国外務大臣であり、魔王討伐隊及びレムリア王国騎士団を率いる将軍である安田 英樹侯爵であらせられるのですよ!頭が高いです!控えなさい!!」
それを聞いた瞬間、その場にいた衛兵や騎士が一斉に俺たちに跪く。
一度立ち上がった衛兵は、慌てて『ジャンピング土下座』をキメる。
サナの台詞とこの光景、印籠を出す時代劇で見たぞ!
まさか俺が黄〇様のポジションに立つ日が来るとは思わなかった。
「そして魔王討伐隊全員の婚約者であり、私の夫です!!」
その情報いるか!?
一瞬ツッコもうかと思ったが、この世界では重要な情報かも知れないし、サナが不必要なことを言うとも思えないから黙っておこう。
「その様な高貴なご身分のお方でしたとは…。ご自身で馬車を操って来られるとは思いませんでしたもので…。大変申し訳ございませんでした!!」
と、文字通り『地面に額を擦り付けて』謝られる。
「馬車を操っていたから身分が低いとは、何事ですか!!」
サナがもう一発キレる。
ここまでキレるサナも珍しいな。
 離れた場所で跪いていた衛兵の一人と騎士と思われる女性が駆け寄って来て、俺たちの前で改めて跪く。
「お話し中大変失礼致します!ラズロフ王国騎士団長のメグと申します!この者は衛兵長のライアンです!この度は私の部下でもある衛兵が大変なご無礼を働いてしまい、誠に申し訳ございませんでした!侯爵夫人様にもご不快な思いをさせてしまい、申し開きのしようもございません!!」
そうか。サナは『侯爵夫人』の身分を明かさなければならないから、『私の夫だ』と言ったわけか。
そりゃそうだな。一介の秘書が他国でここまでキレたら、別な問題に成りそうだもんな。
「ダーリンはご自身で馬車を操られるのがお好きな侯爵なのです!世の中にはその様な趣味を持つ貴族もいます!よく覚えておいてください!!」
「大変申し訳ございませんでした!!」
「それとも、私やエリス姉さまが操って来たら、この国では私たちを身分が低い者として扱われるのですか!?」
「滅相もございません!!」
ライアンもメグも、件の衛兵も、平謝りに謝る。
いつしかその場に居た全ての衛兵と騎士が俺の前に集まって来て、全員に跪かれる事態になってしまった。

 どうすんだよ…。この状況。
どうこの場を収めるか考えていたら
「なんですか!?この騒ぎは!!」
王城の方から、声を張り上げて走って来る者がいる。
年齢的には二十代後半くらいだろうか。ローブを着たお姉さんだ。
美人な方ではあると思うけど、俺の好みではないから詳しくは書かない。
「何事です!?一体、何が有ったのです?」
「あぁ、サリー殿。実は…」
エリスが事情を説明すると、サリーと呼ばれるお姉さんの顔がどんどん青くなる。
「それは…。何てことなの…。貴方が安田侯爵様ですね!誠に申し訳ありません!!」
俺の前に駆けて来て、件の衛兵を押し退けて跪いて頭を下げる。
「何と言ってお詫びすれば良いのか…。この者の首をすぐに刎ねますので、それで御赦しいただけませんでしょうか…?」
 なんと!首を刎ねると来たか!!
サリーの手を取って立たせると
「いえいえ。サリー殿と仰いましたか?私は誰の死も望んでおりません。それではかえって寝覚が良くない。そんな事よりも、この者やその他の騎士や衛兵に『御者だろうと何だろうと、他国からの客人は丁寧に扱う事』と再教育を施すことをお願いしたいです。今回はそれで良しとしませんか?私もこの乗り物を操るのが好きで自分で運転して来ましたが、それが要らぬ誤解を与えたのだろうと思いますので」
と言った。よし、これである程度は格好が付いたかな?
「なんと寛大なお言葉でしょう…。とても懐が深くていらっしゃるのですね。畏まりました。この者は死罪には致しません。ですが、この者を含む全ての騎士や衛兵を、どこに出しても恥ずかしくない様に再教育するとお約束致します」
と言って、深々と頭を下げてくれた。
「そうして下さい。皆もそれで良いね?」
俺の後ろに控える皆に確認する。
六人は顔を見合わせて頷き合うと、サナが代表して口を開く。
「ダーリンがそれで良いと仰るのなら、私たちも納得致します」
と、俺が期待していた言葉を言ってくれた。
流石、俺の妻と婚約者も人間が出来ている。
 
 「私はラズロフ王国女王陛下の補佐を務めております、サリー・オスラベイカーと申します。先ほどは大変ご不快な思いをさせてしまいました。改めてお詫び申し上げます」
廊下を歩きながら、改めて謝罪される。
「いえいえ。もうお気になさらないでください」
簡潔にそう言う。
「そう仰っていただければ幸いです…」
サリーは心底ホッとした顔をしている。
レムリア王国は友好国だし、これから砦を取り戻してもらうために助けを請わなければならない相手だ。
そんな相手国の外務大臣であり実際に戦闘を行う部隊の指揮官である本人に無礼を働いて、怒らせた上にヘソを曲げられたんじゃ、話にならないからな。
 謁見の間の手前の控室で少し待たされる。
たぶん、さっきの騒動を女王に報告をしているんだろうな。

 謁見の間に呼ばれて、俺から女王に名乗る。
「レムリア王国外務大臣を務めております、安田 英樹と申します。王国騎士団の指揮官も兼務しておりますので、今回の作戦は私が指揮を執ります」
次にサナの紹介をすると、サナも美しい所作で挨拶をする。
「私はラズロフ王国の女王、アリエルと申します。安田侯爵はとても美しく聡明な奥方をお持ちなのですね。サナ殿は最愛の夫である侯爵殿の妻であり秘書として、公私に渡り常に行動を共にされておられるのですね。とても羨ましいことです」
 アリエル女王もとても美しい女性だ。
年齢は二十歳くらいか?いや、下手したら十代かも知れんな。
胸元が開いた服を着ているのだが、その谷間の深さを拝見する限り、なかなかの巨乳をお持ちと見た。
 エリスたちとは先日顔を合わせているようで、打ち解けた挨拶を交わしていた。
「時に、安田侯爵…。先ほど、私共の衛兵がとんでもないご無礼を働いたと、このサリーから聞き及んでおります。王国を代表してお詫び申し上げます。誠に申し訳ありませんでした」
一国の王が一介の侯爵に頭を下げるだなんて、前代未聞だろう。
これ以上のお詫びは無いと俺も思うから、大人の対応をしておこう。
「いいえ。こちらこそ、女王陛下の居わす王城の眼前で騒ぎを起こしてしまい、誠に申し訳ありませんでした」
「そう仰っていただけて幸いですが、本当にお恥ずかしい限りです。このお詫びは改めて致しますので、何卒ご容赦願います」
この言葉を聞いたから、外交的な事も言っておこう。
「お詫びなど必要ありません。ですが、そう仰っていただけるのであれば、『貸しを一つ』としておきましょう。レムリア王国が困った事態になった時にご助力を願うことも有るでしょう。その時に返してくだされば結構です」
と言ってみた。
「それは当然、何を置いてもお手伝いさせていただきます。サリーも申しておりましたが、本当に寛容なお方でいらっしゃるのですね」
「いえいえ。私など、まだまだ半人前の小坊主ですよ」
こういう場では、とことん自分を卑下しておくに限る。
「安田侯爵は、とても謙虚でもあられるのですね」
女王はクスクスと笑うが、その笑顔もとても可憐だ。
まぁ、そうは言っても性の対象としては見てないけど。
 
 「それはそうと、カレン陛下よりアリエル陛下に親書を預かって参りました」
話題を切り替えたかったし、親書も早く渡したかったからな。
「そうですか。カレン陛下はご息災でいらっしゃいますか?」
サリーに渡した親書を受け取りながら、アリエル女王は質問をしてくる。
「はい。とてもお元気です。アリエル陛下にもよろしくと申しておられました」
「何よりです。ですが、夫である先王を亡くされてから暫くは塞いでおられたので、ずっと気になっていたのです。私ももっと頻繁に会いに行けたら良かったのですが、日々の仕事に忙殺されて、なかなかそうも出来なくて…」
溜息を吐きながら、そう零した。
「アリエル陛下はカレン陛下と懇意になさっていただいているとお聞きしております」
「そうですね。私は何でも話せる親友だと思っていますよ」
 そこでアリエル女王は、親書に目を落とす。
そして、信じられない物を見たかのような顔をして、俺を見る。
「安田侯爵…、カレン陛下を袖にされたというのは本当ですか?」
は?親書に何を書いてんだよ。あの女王は!?
「袖にしたという記憶は有りませんが、『王位に就く気は無いか?』と聞かれて『無い』とお答えはしましたよ」
それを聞いてアリエル女王は、尚クスクスと笑う。
「なるほど。そう言う事なんですね」
「何が書かれているかは存じかねますが、私は今の生活を維持したいだけですよ」
「はい。その様に書かれていますよ。『彼は妻と婚約者たちを愛しているから、ラズロフ王国に引き込んで自分の夫にしようとしても無駄よ』と」
 なんとまぁ…。そんな下らないことが書いてあるのか。親書をなんだと思っているんだ?
「侯爵夫人…サナ殿と仰いましたね?」
「はい。アリエル陛下」
サナが跪いて返事をする。
「サナ殿は安田侯爵と結婚されて、幸せですか?」
「はい、アリエル陛下。誰よりも優しく、誰よりも強く、誰よりも頼れる良き夫に恵まれて、とても幸せです」
サナはニッコリと笑ってそう答える。
「それは素晴らしいですね。私はカレン陛下より五つ年下ですが、結婚も恋愛もすることなく、今日まで来てしまいました。サナ殿、『安田侯爵を譲ってほしい』と言ったら、どうしますか?」
「断固としてお断りします。ダーリンを心から愛していますので」
サナはまたニッコリと笑ってそう答えるが、その笑顔が怖い。目が笑っていない。
「そうでしょうね。残念ですが、諦めます。サナ殿、ご安心なさい。貴女の愛する人を奪うようなことは致しません」
「アリエル陛下、私たちのこともお忘れなく」
エリスが身を乗り出すようにして声を上げる。
「そうでしたね。エリス殿たちの婚約者でもあるんですものね」
アリエル女王は、そう言ってまた楽しそうに笑った。
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