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第七十六話

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 夕食はいつも賑やかだ。
当番の使用人とメイド三人は後で取り分けておいた食事を食べることになるけれど、基本的には皆で一緒に食べる。
後で食べることになる人たちは、どんなに好物でも食べ放題にしてあげられないのが可哀そうにも思うが、これも仕事なので諦めてもらうしかない。
 使用人の皆は食生活も改善されて人並みに食べられるようになったからか、血色も良くなったし、何より生き生きとしている。
仕事中も楽しそうにしてくれているから、雇って良かったと思っている。
使用人たちの部屋はメイド付きの六人を三人ずつ二部屋、騎士付きの四人には一部屋で暮らしてもらっている。
「広いし綺麗ですし、何より皆と一緒で楽しいです!」
と、十人は言ってくれている。
一年の有期契約を結んで働いて貰っているが、更新するのもしないのも、彼女たちの自由意思を尊重する。
 俺たちが食事をする間はキッチンから食事や食器を運んでくれる使用人もメイドも、皆が和気藹々としているので俺はこの時間が好きだ。
最初はバイキング形式の朝食と夕食に戸惑いも見られたが、二日目には慣れてくれた。
「様々な種類のお料理を、自分の好きなだけ食べられるのは良いですね」
と、この形式は好評だ。
メイドが給仕をしてくれるのではなく、自分で席を立って取りに行くと言うスタイルが斬新なんだそうだ。
「これは流行るかも知れませんよ」
と皆が言うので、ビュッフェレストランを計画し始めている。
縫製工場で働いてくれている十五人も先日招待したんだが、大好評だった。
縫製工場での食事は自分たちで準備してもらっているのだが、味に相当のバラツキが有るようなので改善を進めている途中だ。
今は車でメイドに夕食をデリバリーしてもらっているが、屋敷のメイドの負担が大きくなってしまうので、近いうちに奴隷を再度購入して縫製工場専属の料理人として養成し、屋敷で纏めて購入した食材だけをデリバリーしてもらう方針だ。
縫製工場の寮の部屋数にも余裕が有るので、三人くらい派遣するつもりだ。

 「すごく豪華で美味しい食事ですね。英樹さんは毎日こんなに美味しい食事を食べて、美人の奥さんや婚約者を侍らせてるんですか?」
おかわりを取りに行った時に隣に来たあずさに言われた。
「侍らすとか言うなよ。ちょっとエッチなことをしてるだけだ」
「それを『侍らす』って言うんですよ」
と、ジト目で見られる。
「そうでした…」
言い返す言葉も無いよ。
「でも、本当に美味しいよね。日本のお店でもこんなに美味しいチラシ寿司って滅多に食べられないし、お刺身も新鮮ですごく美味しい」
 未希も何度目かのおかわりに来ている。
次はチラシ寿司の上に刺身を乗せて、海鮮チラシ寿司にするつもりらしい。
 今日はチラシ寿司と刺身の他にも、蕎麦、野菜かき揚、海老天、などが並んでいるし、他にもシンプルなわかめの味噌汁なんかも有る。
どれも素晴らしい出来で、日本の家庭や店の物と比べても全く劣らない。
 こっちの世界には以前から生の魚を食べる習慣が有った。でも、醤油が無かったのでカルパッチョみたいにするか、マリネにするかしかなかったようだ。
俺が日本から醤油を持ち込んだから、新鮮な魚を存分に味わえるようになったとサナが言っていたし、屋敷の中でもカルパッチョよりも人気が高い。
 俺の前ではレイナが並んで刺身を皿に盛りつけているが、褄や大葉も一緒にして山盛りにしている。
「レイナ、今日の食事は美味しいかい?」
「はい!私はもともと魚介類が好きなんですが、お刺身は特に美味しいんで大好物なんです。チラシ寿司ともよく合いますし、本当に嬉しいです」
レイナは嬉しそうにキラキラした笑顔を向けてくれる。
「それは良かったよ。たくさん食べると良いけど、食後のお菓子は控えろよ。ブクブクに太ったら抱いてあげないからな」
レイナが売店でやたらとお菓子を買いまくっているのは知っている。
「あれは英樹様の世界を知りたくてですね…。はい…、太らないように気を付けます」
シュンとしてしまったので
「レイナは可愛いから、抱ける日を楽しみにしてるよ」
と耳打ちしてあげると、
「私も…楽しみにしています…」
耳まで真っ赤にして応えてくれた。可愛いなぁ。

 日本の三人組の自己紹介は食事の前に済んでいるから、食後のデザートを食べながら抽選会を始めることになった。
今日のデザートはティラミスだ。これの再現度もかなり高い。
 この屋敷では俺を含めて酒を飲む者が少ない。
自衛隊と言う体育会系の世界に居ながら、俺はあまり飲まないんだ。
全く飲まないわけではないけど、毎日飲みたいほどでもない。
それよりも車を運転する方が好きだし、エッチをするのも好きだから飲まないんだ。
いつだって車に乗りたいし、エッチだって臨戦態勢でいたいからな。

 抽選会は盛況だった。
速い順番に喜ぶ者、後半になって嘆く者。悲喜交々だ。
だけど、これだけの女性の相手をすると思うと、何だが緊張するな。
彼女たちを抱くという事は、彼女たちの人生をも一緒に抱えることだと思っている。
これからはより気持ちを引き締めて、彼女たちを守って行こう。
  
メイド六人 日本組三人 騎士二十一人 の三十人で抽選をした。
サナを含む討伐隊のエリスたちとミコトの七人は別枠抽選だ。
 ちなみに、ミコトは人数合わせの特別枠抽選に当たったんだ。
討伐隊のA班は人数が少ないから、必然的に当番が回って来るのが早い。
それでは不公平になるかと思ったから、抽選で当たった一人だけをA班にした。
それ以外は事前にサナと取り決めたように、B、C、D班とした。
 明後日の休日の夜から当番制を機能させるのだが、その日の当番は
A-1エリス B-1ハスミ C-1サラ D-1レイナ
となっている。
レイナが一番くじを引いて大喜びしてたのは見逃してないぞ。
二日間置いたのは心の準備をしてもらうつもりの期間だったけど、必要なかったかな?
「あたしは男運も悪いけど、くじ運も悪いみたい」
と嘆いていたのは未希だ。
手に持っていたくじを見るとD-10と書いてあった。
まぁ、俺が未希にムラムラしたら日本で抱いてあげてもいいんだから、そんなに気にすることも無いと思うんだがな。
 サナに促されて、前に出て一言挨拶する。
「今日は抽選に参加してくれてありがとう。皆の気持ちは本当に嬉しいです。ですが、俺は個々人の気持ちを尊重します。もし、本心ではそのような関係を望んでいないのであれば、今からでも遅くはない。辞退してもらっても誰も責めません。遠慮なく申し出てください。ですが、私の事を愛してくれると言うのなら、私も精一杯愛し、大切にします」
そう言うと、割れんばかりの拍手が起こる。
そんなに拍手されるほど良い事言ったかな? 
でもまぁ、それほどに俺のことを想ってくれているという事だろう。
それを素直に嬉しく思うんだ。

 抽選会が済んで、風呂の時間だ。
基本的には皆で入る方針だが、今の風呂では全員で入るのは無理がある。
なので、プールの近くに温泉施設を建設中だ。
今の風呂の三倍くらいある風呂や打たせ湯などを備えた風呂にする。
当然だが、露天風呂も併設する。
王宮には温泉を掘る許可を取ってから掘った。
スジを通しておかないと、何かと面倒なことになるかも知れないからな。
 見回りや片付けの当番を除いて全員で入るようにしているが、俺近くで入浴しようとする争奪戦が毎日のように起こっている。
まぁ、全員がそれを風呂イベントの一つとして楽しんでいるようなので、俺は特に口出しはしないようにしている。
 だが、俺の隣は常にサナだ。
俺の頭を洗うのもサナだし、髭を剃るのもサナだ。でも、身体を洗うのだけはエリスたちと共同で行う。
俺も愛しいサナに世話をしてもらうのは嬉しいから、不満は一切ない。
 今夜は三人も泊って行くと言うから、風呂に入る時にも付いて来た。
あずさは今日ラブホで一緒にシャワーを浴びたし、セックスもしたから当然お互いの裸を知ってるわけだから問題は無い。
 だが、あずさは驚いた。
「英樹さん…。その…おちんちんは…?」
「ん?あぁ、おれのチンポはこっちの世界に来ると、この大きさになるんだ。勃起するともっとデカくなる」
「ウソ…。そんなに…ですか…?昼間よりもかなり大きいですよ…?」
「俺も最初は驚いた。でも、異世界補正でこうなるみたいなんだ」
「ダーリンは特別なお方ですから、これで良いんですよ」
サナは今日も全くブレない。
「でも、お兄ちゃん。それって病気じゃないの?」
「そんなことは無いと思うぞ。日本に戻れば元の大きさに戻るし、こっちに居ても痛くなったりもしないからな」
「いや、でもその大きさはおかしいよ。ちょっと見せて」
全裸の陽菜が俺の俺の前に跪いて股間を覗き込む。
看護師としての職責に燃えてるのかも知れないけど、陽菜だって美人でスタイルが良いのに、そんな事をされてしまうと…。
「ふんふん。問題は無さそうね…。お兄ちゃん、痛かったりしないんだよね?」
「あぁ…。痛みは無いし、膿が出るとかそう言った症状も無いよ」
みるみるうちに勃起して、ビンビンになってしまう。
「す…スゴイ…。英樹さん…。それでフルの状態ですか…?」
こうやって全裸の女の子たちに股間を覗き込まれるのは、凄まじく恥ずかしい。
ちょっ…陽菜…、指先でツンツンと亀頭を突くな。
「陽菜、もういいだろう。そろそろ解放してくれ」
「でも、まだ原因が…」
「異世界補正だから、大丈夫だ」
そう言って陽菜を強引に引き離す。
「ダーリン、こんなにビンビンに…。すぐにお鎮めしますね」
そう言って、サナとユキがフェラチオを開始する。
「陽菜殿、やり過ぎです…」
と、エリスたちからお説教される陽菜。
その間に俺はダブルフェラで射精させてもらって、スッキリする。
ユキとサナも精液を分け合って味わっていたので、結果オーライだ。
 それにしても、風呂での眺めは壮観だ。
全裸の美少女たちが俺の目の前で湯を肌に弾けさせている。
いやぁ…何度見ても、全員が本当に綺麗で美人だ。
日本の三人も綺麗だ。未希だけは最初は俺の目から逃れたり、タオルで身体を隠そうとしていたので、ミクに頼んでタオルを取り上げてもらった。
未希は今でもジムに通って鍛えているだけあって、スタイルは抜群だな。
お尻とおっぱいの大きさも形も申し分ない。
見惚れてしまうほど美人だし、本当に『いい女』だと思う。
陽菜もかなり綺麗なスタイルをしている。
日本の三人組の中でも一番おっぱいは小さいかも知れないが、お尻の形が綺麗でバランスが良いと言えるだろう。
こんなに美人で背も150cmほどと可愛いらしいのに、今まで彼氏が居ないし経験も皆無と言うのが信じられない。
俺なんかに惚れてなければもっと幸せになれたようにも思うんだが、こうなってしまった以上、陽菜も絶対に幸せにしてあげたいと思う。

 三人をそれぞれの部屋に送る。
「今日はもう寝ます」
と言うので、万一に備えて自宅から持って来たLEDランタンを渡しておくことにした。
なかなか強力なLEDランタンなので、八畳~九畳くらいの広さの部屋でも昼間みたいに明るく出来るから便利なのだ。
日本から持ち込んだ電池式だから、魔法を使えない三人でも安心だろう。
「明日の朝、朝食を食べてミーティングが終わったら日本に送るから、ゆっくりと休むと良いよ」
そう言い残して、俺も自分の部屋に戻った。
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