異世界召喚されて神様貴族生活

シロイイヌZ

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第六十一話

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 女王との謁見と爵位授与が終わり、謁見の間におっさんやおばさんがぞろぞろと入って来る。
この国の大臣や貴族なんかみたいね。
なるほど、おっさんが数人含まれているけど、ほとんどが女性だな。
控えの間にこの連中が居たから、俺たちは直接謁見の間に通されたのかもな。
何だか俺を見てガヤガヤと何か言い合っている。よく聞こえないけど。
「皆々様方、お静まりください!女王陛下よりお言葉がございます!」
エミーナさんが声を張り上げると、周囲が一斉に静まり返る。
「本日、此処にお集まりいただいたのは、勇者一行について重要な決定が成されたことを報告する為です。詳しい事はセリカよりお話してもらいます。セリカ、よろしいですね?」
先程までの砕けた話し方と違って、厳かな雰囲気を醸し出す。
「御意に。陛下に代わって通達いたします。まず、第一に、本日この場を以って勇者一行を女王陛下直轄とし、その組織名を『魔王討伐隊』と命名する!また、その部隊指揮官を精霊であられる此方の安田伯爵に任命し、女王陛下より組織運営の全権を委譲するものとする!」
周囲が騒然となるけど、俺も騒ぎたいよ。だって、今初めて聞いたもん。
「第二に、安田伯爵を指揮官として、月々の賃金大金貨二十枚を条件に起用する!」
ちょっと待て!さっきは大金貨十枚って言ってたじゃないか。倍に増えてるぞ!
「第三に、この『魔王討伐隊』の直下部隊として、王国騎士団の中から、第一騎士隊及び第二騎士隊の二十名、騎士団長レイナを含む合計二十一名を派遣する!同時に騎士団長レイナと派遣された騎士隊は安田伯爵の指揮下に配置し、本日この時を以って、この任に着任することを命じる!」
おいおいおい!ますます訳が分かんねぇことになってんぞ!!
「第四に、安田伯爵配下の部隊は安田伯爵の屋敷を拠点とする!なお、騎士団長レイナは屋敷の警備責任者を兼任し、各騎士隊員二十名とともに屋敷に住み込みの上で昼夜を問わず屋敷の警備任務に当たることとする!そして、その活動支援として王宮メイド六名を勇者専属メイドとして安田伯爵の屋敷へ転属とする!」
なんでいきなり屋敷の住人が合計二十七人も増えてんだよ!
メイドが六人になったり、隣の空き家もくれたりって、それでかよ!
周囲はワイワイガヤガヤと騒然としているが、その中で俺を睨むおっさんが居る。
なにメンチ切ってんだよ。殴るぞ。
「配属騎士隊員は明日中に屋敷への移動を済ませることを命じる!以上、今述べたことは全て、勅命である!」
わお。こんなことに勅命出しちゃったよ。
セリカの『勅命』という言葉に騒然としていた周囲が静まり返る。
「安田伯爵も異存はございませんね?」
さっきまで何も言ってなかったくせに…。勅命じゃ拒否できないじゃん。
言いたいことはたくさん有る。いいや、有り過ぎて困る。
セリカのやつ、嫁入り志願者をメイドや警備員名目で押し付けて来やがった。
なんか完全に嵌められた気がしてならない。
『この卑怯者!』と罵倒したくなるけど仕方ない。
「謹んで拝命し、身命を賭して任に務めます」
もう流れに任せて、そう返答した。

 「お待ちいただきたい」
そう言って立ち上がった者がいる。男の声だ。
おう、いいぞいいぞ。言ってやれ言ってやれ。
その声の方向を見ると、さっき俺を睨んでいたおっさんだ。
「このような奇抜な恰好をした得体の知れぬ者に大事な勇者一行を預けると?勇者一行は国の命ですぞ!その国命を捧げると申されるか?さらには王宮騎士団をも配下に置くとは、それでは王宮の警備が手薄となります!」
おっさんの言う事もご尤もだ。それについてはもっと言ってやれ。
でも、俺にメンチ切ったことは別問題だ。許さないぞ。
「それにこのような者に大金貨二十枚もの報酬とは…。それのみならず、陛下の権限を委譲なさるとは前代未聞でございます。陛下がそこまでこの者を推すのは、他に理由が有られるのではありませんか?」
俺は報酬なんて要求してないっての。このおっさん、蹴り飛ばしたくなって来た。
「ダミアス子爵。この者は伯爵であるぞ。身分を弁え、口を慎みなさい」
ダミアス…?子爵…?聞いたことあるな。
あ、サナをストーキングしてたあのハゲネズミだ。こいつはその親父か。
「勇者一行だけではなく騎士隊や騎士団長のレイナ殿を配下に置くと言うのなら、それ相応の腕前をお持ちでないと、納得しかねますな」
「ダミアス子爵、其方の言い分は理解しました。では、安田伯爵の腕に疑問があると言うのですね?」
セリカがそう応じると周囲の数名もダミアスに同調する。
こいつら、レイナのファンとかなのかな?
「無論でございます。その腕前も披露せずレイナ殿までをも配下にと言われても…。他の皆様方もそうお考えでしょう!」
さっきの数人が『そうだそうだ』と口にする。
「最強と誉れ高い騎士たちを配下に置くのであれば、それ以上の腕前は必須でありましょう。安田殿は、そこにおられるレイナ殿に勝つ自信は有りますかな?」
嘲るような下卑た顔を俺に向けて来る。殴りたいなぁ。全力で。
まぁ、俺がレイナに勝てるわけがないと思ってるんだろうなぁ。(勝ったけど)
だって、この国で最強の騎士団長様だもんなぁ。(泣かしたけど)
「でしたら、何の問題も有りません。レイナは昨日、安田伯爵との勝負に敗れました」
セリカのこの言葉に、周囲がまた騒然となる。
「まっ…まさか…そんな…!レイナ殿が!?」
「ええ。負けましたとも。それはもう完膚なきまでに見事に負けましたとも」
おっさん、ショックを隠し切れないようだね。
あれか?このおっさんたちはレイナのことが好きなのかな?
で、俺と一緒に住むことになったのが気に食わないのかな?
「陛下やセリカ様だけではなく、レイナ殿もこの者に騙されているのです!間違いない!いいや、きっとそうだ!」
ダミアスは気が狂ったように叫び出す。見苦しいな。
親子ともども見た目も醜くて見苦しいけど。
「ダミアス子爵。そうまで言うのなら、貴方が安田伯爵と勝負してみてはどうですか?」
セリカが両手をポンと打って提案する。なんか芝居掛かっててウソくせぇな。
「この私が…?」
「ええ。そうです。騎士団の訓練場をお貸ししましょう。もしも貴方が勝てば、陛下を含め私たちは安田伯爵に騙されていたことになり、この国を重大な危機に陥れたと言えます。その危機を救ったということで、貴方には好きな褒美を取らせましょう。いかがですか?陛下もそれでよろしいですよね?」
「勝てたとしたら、好きな褒美を好きなだけ取らせましょう」
女王も事も無げに応じちゃう。
そりゃまぁ、負けないけどさ。チート持ちだし。
「仰いましたね!では、私を伯爵にしていただきましょう!そして、レイナ殿を妾にいただきます!それと、そこにいるサナを私の息子の嫁にしていただく!」
あ、こいつサナを持ち出しやがったな。絶対潰す。
「勝つことが出来たらの話です。それとサナは伯爵夫人です。其方より身分が上なのですから、敬称を付けなさい」
叱られてやんの。このダミアスってかなりの馬鹿と見た。

 貴族たちが見物のために訓練場にぞろぞろと移動していく中、俺は女王私用の部屋に移動させられた。
サナたちは別室で待機している。
女王の私室だが、謁見の間に比べたらかなり質素な作りだ。
女王の趣味なのかも知れないな。
この場には女王、セリカ、レイナと五十歳くらいの女性貴族と俺が居る。
「打ち合わせがしたい」と呼ばれたんだが、何の打ち合わせだろう?
「安田伯爵、先ほどのダミアス子爵の無礼な態度…。元老院議長としてお詫びします。本当にお恥ずかしい限りです…」
セリカの紹介によると、ライアン女公という女性公爵で元老院議長だそうだ。
「ダミアス子爵は数少ない男性貴族の中では手練れです。お気を付けなさい」
「ご忠告痛み入ります」
素直に感謝を表明して頭を下げる。
「安田伯爵なら大丈夫です。私も指一本触れられませんでしたから」
レイナが何故か得意げに言う。
「指一本ですか?レイナ殿でも掠ることも出来なかったと?」
「はい。安田伯爵には全く歯が立ちませんでした」
「安田伯爵が貴女の剣戟を悉く躱すくらい身軽だということですか?」
「いいえ。剣を素手で止められたのです」
「それは…事実なのですか?」
「間違いなく、事実です」
ライアン女公は呆れたように首を横に振る。
「では、例の件を安田伯爵にお願いするということでしょうか?」
ん?なにそれ?
「そうです。安田伯爵なら、やり遂げてくれるでしょう」
おいおい。なんか勝手な期待をされているぞ。
俺は大事なサナにツバを付けようとした馬鹿を叩き潰したいだけなんだが。
「何の話です?私の知らない所で話を進めないでいただきたい」
ハッキリと苦言を呈する。身分なんて異世界人の俺には関係ない。
「実は、ダミアス子爵には反逆罪の嫌疑が掛かっているのです」
なんとまぁ…あのおっさん、そんなことまでしちゃってるのか。
「でも、証拠は無い・・・と?」
「いえ、子爵と取引をしていた者を捕らえています」
ならサッサと裁いちまえばいいじゃんよ!
「その取引相手とは、西の隣国バルバスの間者です」
おっと…スパイかよ。
「バルバスは魔族とも通じていると噂されています」
人類の敵と通じるとはな。悪の枢軸国かよ。
「子爵たちは、その者から『魔石』を受け取ったとも報告が入っています」
魔石…。魔力の弱い男が攻撃魔法を使うために用いるって、ミクが言っていたな。
なかなか侮れない攻撃力だとも言っていた。
「で、私に何をどうしろと?」
「ダミアス子爵に共犯者の名を自供させていただきたいのです」
おばちゃん!俺は元自衛官であって、警察官や検察官ではないよ?
「どうやって自供なんか引き出すのです?私にそのような技術など有りませんよ」
「ご謙遜をなさいますな。昨日レイナを泣かせた上に謝らせたではありませんか」
セリカがまたニコリと笑う。マジで怖いな!
あれはただ、謝るまで引っ叩いただけなんだがな…。
「つまり、私に勝負と見せ掛けて『拷問』をしろと仰るわけですね?」
「流石、ご聡明でいらっしゃいますね」
また怖い笑顔で笑う。
それであんなに煽りまくって御前試合に持ち込んだのか。
この場にサナたちが居なくて良かったよ。
こんな話を皆には聞かせたくないからな。
「共犯者は何人いるか、それは判っているんですか?」
「間者がウソを言っていなければ、ダミアスの他に二人です」
なるほどね。でも、俺が優秀なスパイなら拷問を受けても正直に言わないけどね。
「私が拷問を始めたら、席を立つ者が居ないか監視しておいてください。その場から離れようとするのは、後ろめたい理由が有るからです。特に子爵が自供を始めてから席を立った者は、クロと見て間違いないでしょう。関係の無い傍観者は、凄惨な光景を見たがるものですからね」
人間なんて残酷な生き物だからな。
それに、もしも自供を始めたら共犯が誰なのか興味津々で聞きたくなるのが人の性だ。
「そうそう、訓練場での『試合』は命を奪っても罪になりませんよ。悪しからず♪」
セリカも相当に恐ろしい女だな。
 
 それにしても、なんかセリカの術中に嵌ってるようで気分が悪いな。
サナたちが待ってくれている部屋の扉を開くと、部屋の中にはエリスたちの他にエミーナさんが待ってくれていた。
サナが俺の姿を見て泣きそうな顔で飛び付いて来る。
「ただいま。どうしたんだい?」
「おかえりなさいませ、英樹様。どのようなお話でしたか?」
エリスが心配そうに聞いて来る。
「いや、これから行う試合の注意事項だよ」
ウソを吐いてしまった。エリスたちを巻き込みたくなかったんだ。後で謝ろう。
「安田伯爵…。この度は…」
サナのお母上が俺のことを貴族扱いしてくる件。
「お母上様、そのような呼び方はお止めください」
手で制しながら、丁重に断る。
「ですが…」
「私がどのような身分であろうと、貴女は私の大事な妻のお母上ですよ。お母上様、私のことは先日と同じように『英樹殿』、サナのことはそのまま『サナ』と呼んでやってください。そして、これまで通り家族として接していただきたいです」
「そのようなことが許されるのでしょうか…?」
「私が良しとしているんです。構いませんよ。どうしても気になられるようでしたら、王城でお会いした時だけ『伯爵』や『伯爵夫人』とお呼びください。ご実家や私どもの屋敷ではこれまで通り、ということでいかがでしょう?」
俺は貴族扱いなんて端から期待してないし、貴族になんてなりたかったわけでもない。
だから義理の家族にまでそんな風に遠ざけられたくない。
「サナ様からも『好きな時に実家の家族と会うと良い』と仰っていただいたとお聞きしておりますが、本当にそのようなワガママをお許しいただいてよろしいのでしょうか…?」
「勿論です。サナがご実家に帰った時は、伯爵夫人ではなく存分に娘として扱ってあげてください。それが私たち夫婦にとっての幸せなのですから」
そう言うと、お母上はボロボロと大粒の涙を流す。
「ありがとうございます…。サナ様…いいえ、サナ…。貴女は本当に良いお方と結婚しましたね…」
「お母さん…」
エミーナさんとサナが抱き合って喜んでいる。
良い光景を見せて貰ったなぁ…。

なのに、これから行う『拷問』で気分を害するのか…。
イヤだなぁ…。
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