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第7話 来世、第三次試験の時

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俺は第三次試験へと足を運んでいく。

会場へ着くと、そこはドームくらい広く、周りは観客席に囲まれていた。

その囲まれた観客席の中心には戦闘場といえる、もはやここで戦えよと言ってきそうな白いタイルが埋め込まれていた。

もしやこれは…勝ったら入学できる可能性が上がるよ♡のあれでは???

ふむ、それなら簡単だ。手を抜いて俺が負ければ良い。

さて、今度こそ負けて不合格を取るとするか。

約1時間後

…集まってきたな。そんなに終わるのが遅かったのか、あの試験。

どんな頭をしているんだ。ここの生物は。

「全員集まったようなので、第三次試験を開始致します。」

「ふむ、やっとか。」

俺は待ちくたびれたのでその場で召喚魔法(イキューコ)を使い椅子を召喚してその椅子に腰を掛けた。

「第三次試験はグループごとのトーナメント式魔力実技試験です。
各グループ、A、B、C、D、Eで15名ずつに別れてもらいます。そのグループ事でトーナメントを行ってもらいます。」

なるほど、要は戦いに制した1位が各グループ1人ずつ、合わせて5名になるということか。

その5名は特別クラスになるだろうな。

俺は負けにいくのだ。最下位が1番良い。

その瞬間、目の前に文字が浮かび上がる。
どうやら俺が戦うグループが表記されているようだ。

「俺は、Eか。A~Eの中で1番最後のグループだが、何か意味があるのか?」

例えば陰キャっぽいやつがEに入りやすい、とか。虐められそうなやつがEになりやすいとか。

無理、怖いって。どうなってんねんこのグループ分け。

「ちなみにグループ分けのやり方はシャッフルで決めたので特に意味はありません。」

助かったー。そうだよね、そんな事してたらここの学校潰れるもんね。なんなら潰れてしまえとまで思ったよ。うん。

もし潰れなかったら俺の魔法で壊してやる。って言わなくて良かった。

「それでは、Aから順に魔力実技試験を始めますので、その他のグループは観客席へ移動してください。」

なるほど、受験者も見れるのか。
どれ、少しばかり見学といくか。

受験者2人が観客席に囲まれた真ん中の対戦場へと歩いて登場してくる。

「第1試合!ナソヅ・ソヘコメージ、対するはヌテリ・ナットラリーです。」

「ここでルール説明を説明します。」

普通に考えて皆を観客席にやる前に説明するべきではないのか?効率が悪すぎるぞ。

…いや、あまり突っ込まないでおこう。

「相手が気絶、または魔力が底を尽き、戦闘不能になった場合に試合終了となります。尚、降参も可とします。」

お!異世界あるあるのルール!!俺そーゆーの大好きぃ!!!

…おっと、つい前世の興奮が。

「相手を殺すのは禁止です。もしそうなってしまった場合は、失格とします。
観客席への被害は防攻撃魔法(ベンアウット)で守られていますので安心してください。」

殺すって…逆に可能だったら殺してたやつがいるというのか。
やれやれ、ここの世界は簡単に命を奪おうとするのだな。魔法が使えるが故に。

ちなみに防攻撃魔法(ベンアウット)は結界、つまりバリアーみたいなものだ。

「それでは各両者とも…始めっ!」

「オラァ!喰らいやがれ!」

まず始めと試験監督が声を発したとたん、勢いよく攻撃を仕掛けたのは、ナソヅ・ソヘコメージ。

どうやら風魔法(ヴェンセ)を作り出そうとしているな。

早く作り出せ、2秒もかかっているではないか。
その間に俺は同じ魔法も1000は容易いぞ。

「おらあ!《超風魔法(ヴェンセ)》!!」

「くっ!まずい!べ、《防攻撃魔法(ベンアウット)》!!」

相手側、ヌテリ・ナットラリーが慌てるようにして魔法を発動した。

超風魔法(ヴェンセ)が防攻撃魔法(ベンアウット)に衝突したとたん、煙がもくもくと舞う。

それが納まり両者の姿が確認される。

「はぁっ…はぁ…中々、やるじゃねーか。」

「こ、こんなもの、受け止められなくて受かるわけが、ない、だろう…はぁっ…はぁ。」

お互い息を激しく上がらせながら会話をしている。

「す、すごいぞ!今の魔法、使いは出来てもコントロールが難しいと言われてる難解魔法の1つじゃないか??」

「しかもそれを防攻撃魔法(ベンアウット)で防いでるのもすごいよ!!」

観客席が活気で賑わう。

その傍らで俺は呆然と口をあんぐりにしながら死んだような目で両者を見た。

な、なんだこれは!子供のお遊びか?
下級魔法なんじゃないのか、今のは。

俺はそんな風に見えても他の受験者はすごいと驚きを隠せない様子だ。

俺、最強になりすぎたのでは???
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