底辺から始まった俺の異世界冒険物語!

ちかっぱ雪比呂

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第2章

第24話

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俺は事前に薪や角材に丸太を大量に作り、畑側にも倉庫を作って、そこに保管場所として作ったのだ。

薪を作るなら丸太だけでも良かったと思ったが、何か物を作ったりする時だったら、薪や角材じゃ使い勝手が悪いと考えた俺は薪、角材、丸太の3つに分けて出し、保管しようと思った。

それもこんな面倒な物を作ろうと思ったのは、この村の周りには森が近くには無いからだ。
あっても遠くの、歩いて3~4時間の所にある為、近くに森でも作りたいが俺の想像魔法じゃとても面倒だった為に、この様な所を作ろうと考えたのだ。


そして代表達を連れて、少し奥ばった所に着いた。見た目は家庭とかにある小さな倉庫では無く、港とかにある様な大きな倉庫を作り、中に仕切りを作って丸太、角材、薪と分けて保管した。

それも大量に作ったが銭湯やこれだけの規模の村を作った事でいくら木があっても足らないと考えた俺は、倉庫内に異空間の様なモノを作った。例えば薪をある程度取ったら勝手に補充される様な仕組みにしたのだ。

その異空間も俺が事前に相当な規模の木々を作り、加工して中に入れてあるから俺がここにいずれ戻って来ても、資材切れになって困った事にならない様にした。

少しばかり銭湯や居住区から離れているから不便ではあると思うが、完全に火の気がない場所に作りたかったから、この様な場所と建物に作ったんだが、やっぱりこれもやり過ぎた様だ。

だってこの倉庫を代表達に見せた所、目をまん丸に見開き、何度目か分からないくらいに放心状態だったんだけど、それが今回は賢達と愛達も放心状態だったからだ。

まだ賢達は分かるけど、愛とアリスは俺のスキルを知っているから、そこまで吃驚しなくても良いと思うんだけどな。



「まあ、色々聞きたい事あると思うけど、
とりあえずここの説明しますよ?」


俺はそう言いながら、手をパンパンと叩き説明を開始する事にした。


「ここは村に必要な加工済みの、木々を保管している倉庫です。家具や何か物作りをしたい方はここにある丸太や角材から取って作って頂いていいですよ。

そして、銭湯に必要な薪はここから持って行って貰います。それで、それぞれに仕切りを着けて分かりやすくしています。

倉庫の外の直ぐ側にはリアカーを3点ほど置いてますので、これで必要な場所に持って行って貰っても大丈夫ですよ」


俺が説明をし出しているとまだ放心状態の代表もいるが、覚醒した代表の一人一人が質問をしてきた。


「あんのごごに保管じである木で全部がい?
無ぐなっだらどうずればいいんだ?」


うん、想定内の質問だ。


「それは既に解決しています。
ここからある程度資材を持って行くと、勝手に補充される様に作りました」


試しに一度外に出てリアカーを中に入れてから、リアカーに山盛りにして薪を乗せると薪の保管場所の背後からドサドサとした音と同時に、後方にある薪が前の方押しに出てきた。


「アンタ何やったんだよ!
他にどんなスキル持ってんだよ!
こんなのありえねぇよ、建築物創造だけじゃねぇのか?」


急にジョージがキレた様に、大声で俺に掴みかかってきた。
いつもあんまり喋らないヤツだし、何が起きたかわからなく驚いた。


「は?吃驚したー、何だよ?急にキレたりしてさ!特殊なスキルで作った物だから言えない、言えるわけが無いだろうが」


俺がそう言うが、納得出来ない様で俺を掴んだままだが、ジョージの後ろから仲間のダニエル達がジョージの手を掴み、俺から引き剥がしてくれた。


「ジョージ、ダメだ。やめとけよ!
偽装持ちや隠蔽持ちの鑑定は、鑑定のレベルをMAXにするか、あの御方以外には出来ないの分かってるだろ?」

「でもよ」


「とりあえず、どっちにしても今話す事じゃないな」


あの御方ってのは気になるけど、とりあえずの所はジョージと仲間の賢達には倉庫から出て行って貰って、代表者達の質問を受けていった。


「あんの、ここが燃えたらどうなるんだべ?資材は無くなるんだべか?」


またまた想定内の質問か。


「それも解決しております。
まず、お気付きかどうかは分からないですが、ここの倉庫は外側の壁に囲まれてる形で外壁と同化しています。

そして、中では火気厳禁ですが、その前にこの中では火自体が使えない様にしてます。
試しに愛、火の魔法を使ってみてくれないか?」


「え?いいの?大丈夫なの?」

「いいから出すだけやってみてくれ」


俺がそう言うと愛は詠唱を唱えだしたが、詠唱の途中から詠唱を止めてしまった。


「ん?どうした?出さないのか?」

「あのね、どうしても出そうとしても言葉が出てこないの!
何で?おじさん何やったの?」


「じゃあ魔法で火を外で付けて中に運び入れてみたら?」


愛の質問に答えずにそう言うと、愛は薪を一本持ち外に出て火のついた薪を持って倉庫内に入ると、入った瞬間に火が消えてしまった。

俺は愛にありがとう。
もう良いよと言い説明を続けた。


「見てお解りと思いますが、この倉庫内では火の魔法や外から火を持ち込めない様な作りになっております。
ですから、ここが火事になる事は先ず有り得ないんです。

そして、火だけじゃなく雷等の落雷も落ちない様に避雷針を近くに設置してますし、中には様々な制限をしていますから大丈夫です!

それでも不安要素があれば何でも言って来て下さい。その不安を払拭する様に検証と改築をしますので」


そう俺が言うと、先程質問して来た代表者も納得したのか倉庫についての質問をやめた。


俺は銭湯のお湯の沸かし方と風呂の入り方をレクチャーするべく、再度銭湯に薪を山盛り乗せたリアカーを引っ張って向かった。



















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