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第6章
第10話
しおりを挟む「ミーツ殿さえ良ければいつでも遊びに来てくれると嬉しいぞ。
うちの婆さまにも、また会いに来て欲しいしな。レインはまたいつでも会えるのだろうが、婆さまとはそう気軽に街中でとはいかぬからな」
城で見送りとして魔法陣のある部屋で豪雨はそう言った。
俺はあそこまでアプローチされまくって気分的には嬉しいが半分で、あと半分はしばらく会いたくないと思っていただけに、彼の言葉に複雑な表情をしてしまったのだろうか、彼はそう嫌な顔をするでないと背中をバンバンと叩いて抱擁して、また会おうと一言そう言ったのちに、ソルトに腕を引っ張られて魔法陣に乗ったら、彼の顔がゆっくりと消える瞬間、慌てた様子の表情が見えた。
彼の慌てた顔を見てどうしたのだろうかと思ったものの、転移後は見知らぬ人ばかりがいる殺風景な青色の煉瓦の壁の部屋に転移した。
「ん?貴方様はどちら様でしょうか。
見ない方ですね。少々名簿を確認しますから、家名にお名前と在住区域を仰って下さい。招待状があれば、その提出もお願い致します」
「えと、名前はミーツです。まだどの区域にも住んでません。この国に繋がるダンジョンの魔法陣からの転移後にレイン…殿下に連れていかれましたから、招待状はありません」
目の前にいる人たちにそう話したら、驚いた表情をしたあと、彼らの目つきが見る見るうちに変わり、俺を賊呼ばわりして引っ捕らえろと騒ぎ出した。だが、そんな騒ぎを聞きつけた騎士が部屋に入ってきたことで、騒ぎが終息した。
「騒々しいですよ!なにごとですか!」
レインがギルドにて迎えに来てくれた時に整列していた青の鎧騎士だった。
騎士は俺を見て何が起きたか直ぐに理解し、俺の身柄はこちらで預かると言いながら、俺に近付いて来たところでピタリと歩みが止まった。
「皆の者、私とこの者たちを除き、目と耳を閉じなさい。口も開くことを禁じます」
騎士は何かに気が付いたようで、直ぐさまそう声を張り上げて言った。
なにごとかと思いながらも、皆一斉に目を閉じて両手で耳も塞いだ。
「これで安心ですね。これはこれは皇女さま、彼とはどのような関係でございましょうか」
彼は跪いてそう言うと、俺とソルトの間からレインの下の妹であるアラレが姿を現した。
「え、アラレ様なんで…。あ!そうか、転移直前に豪雨が慌ててたのは、アラレ様が俺の元に居たからだったのか」
「わたくち、もっとおじじゃまとお話したかったの。それに、わたくちもお兄しゃまみたいに、呼んで欲しいの」
アラレは騎士の問いかけを無視し、俺を見上げながらそう言った。
「皇女殿下。まさか、無断で城を抜け出したのですか?それならば、早く陛下かレイン殿下に連絡を取らねばいけませんね」
「うるしゃいの!わたくちは、おじしゃまとお話してるんだから!」
アラレの言葉に騎士は口を噤み、俺を睨んで威圧を出して来たものの、俺の横にいるソルトが彼の顔面を鷲掴みをした。
「誰に威圧しているのか分かっているのですか?このまま顔面を潰しますよ?」
「痛だだだだだ!分かった!分かりましたよ」
余程、彼女が掴む顔面を締め上げる力が強かったのだろう。彼女の言動に騎士は威圧を止めて、掴んでいる手を両手を使って引き剥がそうとしている。
「ソルト、ストップ。あれくらいの威圧じゃあ、俺にとって屁でもないから解いてやりなよ」
「はい。了解致しました。ですが、皇女殿下にもこの無礼者の威圧を浴びて、少々危険な状態にあります」
ソルトにそう言われてアラレを見たら、気を失って痙攣を起こしていた。
「この野郎!幼子がいる時になんて威圧を出すんだ!」
この場にシーバスでもいれば、アンタが言うな!とツッコミを入れるだろうが、ソルトがまだ顔面を鷲掴みをしている男の腹を殴って壁まで殴り飛ばし、泡まで吹いているアラレの治療を試みる。
想像魔法でも出来るものの、ここは石板で憶えたばかりの回復方法を試して見ることにした。
石版では一つ一つが、その魔法やスキルに特化した研究や修行に費やした人一人の人生の記憶が詰め込まれたような物であって、憶えるときに頭が痛くなったのは、一人の人生を数分間に凝縮したものを脳に叩き込まれるものだったから、頭が痛くなるのだった。
今回はその憶えたばかりの治療の極意というものを試みて、彼女に超回復と唱えて手を翳したら、痙攣は止まり、吹いていた泡は消え、なにごともなかったかのように目を覚まして、俺の腕の中で辺りをキョロキョロと見渡しだした。
「良かった。憶えたばかりだから本当に成功するか心配だったけど、無事に成功したようで本当に良かった」
俺の使った超回復とは、人の持つ自然治癒力を最大限に活性化させて回復させるものだが、使われた者の体内のエネルギーは一切使用せず、俺の魔力が対象者の体内を駆け巡って活性化させるという魔法だったのだが、頭では使用すれば治ると分かっていても、初めて使う魔法なだけに少し不安であったものだが、無事に治って安堵した。
「おじしゃま、ありがとうごじゃいましゅ」
彼女は自分がなんで俺の腕の中にいるか理解できないみたいだが、とりあえずお礼を言ってみたという感じだ。幼くとも皇女であるからか、気恥ずかしそうに頬を紅く染め、指をモジモジと擦り合わせている。
「ああ!レイン殿下直属の騎士様が…。
お前!なんて事をしてくれたのだ!
そんな幼子を盾にして逃げられると思うな!
私が足止めをしておく!皆は増援を頼む」
先程まで耳と目を閉じてた男たちは騎士が殴り飛ばされた振動でも目を開けなかったのに、突然目を開けた者がそう声を張り上げて言い放って、俺とソルトにドーム状のアミ型のシールドを張った。
「誰に手出ししているか身の程を知りなさい」
ソルトが張られたシールドを掴んで紙で破るかのようにビリビリに破り、彼の頭を鷲掴みにしてキリキリと締め上げ始めた。
このままでは殺してしまうかも知れないと考え、ソルトに止めろと言うと、よろしいのでしょうか?と言って、頭から手を離した。
それにより彼は死んではいないものの、頭にクッキリと指の跡が付いていた。
「ここか!皇族に害なす者がいるというならず者がいるという部屋は!」
指の跡が付いている彼の頭を治療しようと、彼を膝枕をして頭に手を翳したそのとき、扉から何人もの銀色の騎士が入ってきた。
もう下手に抵抗すると、更にややこしくなると思って、ここは大人しく捕まるのが得策だろうと降参を意味する両手を頭に乗せて抵抗しないことを態度で示したら、騎士らは乱暴に俺を押さえつけ魔法の光るロープのような物で身体中をぐるぐる巻きに締め上げた。
「この!ミーツ様に何をーー」
無抵抗に徹する俺にソルトは騎士らに手を出そうとするも、彼女の名前を呼んで止めた。
「おじしゃま~。お前たち、今しゅぐおじしゃまのこうしょくを解かないと許ちまちぇんよ」
アラレが泣きそうな顔をしながら、俺を締め上げた騎士に向かって、そう言い放つも、彼らはアラレとは面識がないのか、この幼女はなに言ってんだといった感じで、指を差して笑いだしたその時、魔法陣から青色に輝く光が光って、一人の青年が姿を現した。
「貴方たちは誰を拘束しているか分かっているのですか?それに、私の妹を泣かせるなんて、どうやら死にたいようですね」
現れたのはレインだった。
彼は明らかに怒りの表情で、アラレを抱きかかえ、ジロリと騎士たちに一睨みをしたら、彼らはすぐさま頭を垂れて土下座をしだした。
「ミーツさん申し訳ないです。まさか私の直属の騎士がミーツさんに無礼を働き、この施設の騎士たちまでもが拘束するなんて思ってもなかったです。彼らは騎士の職を辞めさせ、貴族の位も剥奪後に下界の平民に落とします」
「流石にそれはやり過ぎではないだろうか。
俺が殴り飛ばした騎士なら兎も角、俺を拘束した騎士たちは、俺の事を不審者だと思っての行動だろうし、ここは注意くらいで済ませたらどうだろう」
彼の下した処分がやや行き過ぎに思えて、俺なりに彼らのことを考えて提案した。
「ミーツさんがそれで許すならそれでもいいですが、私の妹が皇族であることを知らなかったとはいえ、皇族に不敬を働いた罪は別件で責任を取ってもらいます。それと、そこのお腹を押さえて蹲っている貴方は減給処分なんかでは済ませませんよ。
もう既にミーツさんには監視の虫は付けてませんが、私の眼で先程起きた出来事を過去の映像として観ましたから、貴方のしでかしたことは知ってます。
私のミーツさんに強い威圧を放つなんて到底許される行為ではありませんからね。そのせいで、妹が辛い目にあったことも許せない案件ですのでね」
彼はそう言ったことで、俺が殴り飛ばした騎士は起き上がって青褪めた表情をしており、腹の部分の鎧は俺の拳大に凹んでいた。
「さあ、話は以上です。それぞれの罰については後日行うとしましょう。ミーツさんはもう一度皇宮に戻って貰って、これからのギルド証以外の身分証などの用意がありますので、それを受け取って貰ってから、私とご一緒に諸々の手続きを行いましょう。それではミーツさんの魔力をお借りしますね」
レインはそう言うと、転移魔法を使って見たことある部屋に転移した。
部屋では狼狽える豪雨と、その豪雨を落ち着かせようとする第一妃の姿があった。
「リファ、どうしよどうしよ。アラレがミーツ殿に付いて行っちゃった」
「旦那さま、何度も言っているではないですか。
先程、レインが迎えに行っていますので大丈夫ですと」
「でもでもリファ、いくらミーツ殿に付いて行ったからといっても、転移先の奴らはアラレのこと知らないはずだよ。やっぱりここは私が威厳を持って迎えに!」
転移してきた俺たちに気付かない彼らのやり取りは一切こちらを見ずに同じことを何度も繰り返し、最終的に豪雨が自ら迎えに行こうと決めたところで、微笑ましく眺めているレインの横で咳払いを一つしたら、折角キメ顔だった豪雨の顔がレインに抱かれたアラレを見て、見る見るうちに泣き笑いになっていき、アラレを抱っこしているレインごと抱き着いてアラレに頬擦りをして本気で嫌がられている。
豪雨を見てたら、どの世界でも娘を溺愛している父親は皇帝であっても変わらないのだと思った。
「おじしゃま~、たしゅけてくだしゃ~い」
「アラレ、ダメだよ。アラレが勝手にミーツさんに付いて行って父上に心配されたのだから、大人しく父上の愛情を受けないとだよ。
父上、私も少々暑苦しいです。アラレをお渡ししますので後はお好きになさって下さい」
俺に助けを求めるアラレをレインが断って、そのまま彼に手渡した。
「お兄しゃま、ひどいでしゅ」
「さて、私たちは移動しましょう。そこでミーツさんには我が国で、自由にどこでも行ける身分証を手渡そうと思います。
場所によっては別の通行許可が必要な所がありますが、そこの所は了承して下さい。
本当はパーティーの後、すぐに連れて行く予定だったのですが、お婆姉さまと父上によって、少々予定が変わってしまいました」
妹の言葉を無視して彼はそう話したのち、俺の手を握ってまたも瞬間移動した。
移動した先では魔導人形だろう、複数のメイドが机に向かって多彩な色の玉を扱って作業をしていた。
「こちらでは魔導人形たちが、私たち皇族や皇宮関係に必要な資料などの作成をしている所です。ここでミーツさんの身分証の作成を頼んでありまして、それがそろそろ出来そうなので、ご一緒に受け取りに来たんですよ」
「へえ、そうなんだ。あの玉でどうやって作成するのか分からないけど、このまま見てたら分かるのかな」
「そうですね。初めて見る方からしたら、とても珍しいらしいですし、このまま出来上がるまで見ていましょう」
彼はそう言うと、作業している魔導人形の一人の前に移動し、作業を見守っていたら、無色だった玉が光り輝いて一枚のクレジットカードサイズのカードに変化した。
それを彼が掴み上げて俺に手渡した。
「これがミーツさんの身分証明証です」
カードを見ると、簡単に俺の名前が書いてあるが、その他の欄が空欄である。
『名前』No.A-01ミーツ
『身分』
『職業』
『冒険者』
俺の冒険者ランクはBであるはずなのに、それすらも表示されてないところ、まだ出来上がってない物を彼は取り上げたのではないだろうかと思った。
しかし、俺の考えていることを読み取ったのか、彼は微笑んでこれからのことを話し出す。
「ミーツさんはこれがまだ未完成だと思っているのでしょうが、とりあえずのところはこれで完成です。他の空欄はそれが決まった時に埋められるように出来てますから、ヤマトに滞在している間は肌身離さずお持ち下さい。
普通の冒険証と同じように、肌に密着させて持ち主が取りたい時にしか取れない仕様になってますので、邪魔にはなりませんよ。
身分についてはミーツさんと話し合って、どのような身分が良いかを決めたいと思います。
いきなり皇族の一員や、皇族の客人など、私や小雨お婆さまの婚約者などと書かれるのはお嫌でしょう?」
「た、確かにいきなり皇族にされるのは困るかもね。身分については平民や一般市民でいいんじゃないかな」
「それはダメです!私が許しても父上やお婆姉さまが許しません。ここは、皇族の誰とも婚姻関係になってもおかしくない公爵の身分にしましょうか」
公爵と聞いて、公爵とはどのくらいの地位の高さだろうかと、ラノベ知識で得た貴族の位で思い出してみると、貴族では最高位に位置する位であることを思い出す。
「そんなの困るよ!流石に一冒険者で元の世界でも日雇いの仕事をしてたし、俺に貴族は似合わないって」
公爵なんて冗談じゃないと思って、慌てて思いっきり拒否をするも、彼は真剣な表情をする。
「これはミーツさんを守るためでもあるのです。
もし、公爵がどうしてもお嫌でしたら、宰相か大臣という地位に付かせることになりますが、その場合ですと、やはり最低でも皇族の誰かと婚姻関係にならなければなりません」
「いや、別に守られなくても大丈夫だよ。
婚姻関係が嫌だとかじゃないけど、最初からそんな高い地位にしなくても、必ず貴族にならなければいけないなら、別に騎士爵とか男爵とかでもいいと思うんだけど。
それに、なんの実績もないのにいきなり公爵になったら、他の貴族からの反感を買うんじゃないかな」
「いいえ!それはあり得ません!ミーツさんは既に原初の魔導人形を二体所有してます。
それだけでも凄いですのに、あの太古の魔剣も二本も所有しています。それだけで充分、公爵の位に着くのが相応しいのです。
先程のパーティーの件もあって、ミーツさんが公爵になるのに不満を持つ者は居ないはずです。それで、どうしても公爵がお嫌なら、ミーツさんも婚姻こそまだしなくてもよろしいですが、ミーツさんの身分は皇族にして私どもと同じ地位になってもらいますよ」
彼は身分について余程、高位の貴族にさせたいようで、ここで俺が折れなければ本当に皇族の一員にされそうだと思い、仕方なく身分は公爵であることで決定した。
後日にでもまた皇宮にて、正式に公爵の叙爵を行うから、今着ている礼服は大事にしておいて下さいとのこと。
「職業はなんにしましょうかね。ここは私やノウムやキリの家庭教師でいいですね」
「いやいやいや、家庭教師って俺はこの国の知識も常識もないのに、いきなり家庭教師って無理があるよ。まずは冒険者業をしながらでも、この国について学ぼうかと思っているよ」
「何も勉学を教えて下さいとは言ってませんよ。ミーツさんが冒険者になって得た知識や戦い方を教えるのも、家庭教師としての仕事だと私は思っています。どうしても家庭教師がお嫌でしたら、時々冒険者として活動して、基本は学園の生徒になってこの国や世界の知識を学ぶっていうのはどうですか?
そして卒業後は家庭教師をしたり、教鞭をとった講師になるのも悪くないですね。
もちろん、冒険者としての本業を活動してもよろしいと思っています。
なんでしたら、公爵を叙爵したあとにでも、領地経営でもよろしいですよ。
私の所有しています領地が幾つかありますので、幾つでもミーツさんでしたら献上いたします。私が与えなくとも、お婆姉さまがご用意すると思います」
ただでさえ、公爵という身分が嫌なのに、なにを好き好んで領地経営などしなければならないのだろうかと思い、彼の提案の中で学生として、この世界の知識を学ぶという案を受け入れようと、彼にそのまま学生になることを伝えた。そうしたら、彼は満面の笑顔になった。
「嬉しいです。まさか、ミーツさんが学園に入る提案を受けてくれるとは思ってもみなかったので、正に僥倖というものです。
ミーツさんが学園に入るとなれば、私の後輩になりますね。最近はあまり行ってませんが、私はまだ学園の生徒でもあるんですよ」
「そうなのかい?じゃあ、職業の欄も学園生徒で決まりかな。因みにだけど、その学園に入るための試験とかってあるのかな?
もし、そういうのがあれば、俺は受かる気がしない。こう見えてもと言うか、見たまんまだけど頭が良くないからね」
「ははは、その点でしたら大丈夫です。受け入れについては悪人でない限り、どなたでも入ることができます。
まあ学園の場所は少々特殊な場所なので、行くとなった時にでも改めて説明しますね。
最後に冒険者の所が空欄についてですが、ミーツさんのような転移者は、下の大陸で冒険者として活躍していても、下の大陸での活動はこのヤマトにおいては馬鹿にされやすい対象になっています。勿論、私はミーツさんのことを微塵もそんなこと思ったことがありません」
「それではヤマトで冒険者登録をし直して、一からランクを上げなければいけないってことか。仕方ないとはいえ、面倒だな」
「その点については問題ありません。
私が偶に頼んでますSSランクの冒険者の方たちにミーツさんの実力の審査をしてもらって、彼らの審査に無事合格しましたら、元のBランクか、それ以上のランクになることができます。冒険者はSSランクからは、ある程度実力のある冒険者のランクを決められる権限を持たされますからね。勿論、全てのSSランクの冒険者が持ってるわけではありませんけど」
彼の話を聞いて、最初から最底辺のランクの冒険者をやり直すのは正直面倒だと思ったものの、要は審査をクリアすればいいだけの話で、SSランクの冒険者に俺の力が通用するのか試したい気持ちもあって、一から登録し直すことにした。
冒険者登録自体は街に降りなくても、この皇宮内で出来て尚且つ、SSランクの冒険者たちもすぐに呼び寄せることができるそうである。
ただし、SSランクなどのランクアップについてはギルドに行かなければいけないらしく、早速身分証を持って彼と冒険者登録が出来る場所へと彼の瞬間移動で移動した。
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