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第4章
第52話
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第52話
一応、魔物の群れの中で三人が剣を振り回しても大丈夫なスペースに降り立ったが、グレムは股間を濡らしてへたり込んでいて、シーバスも剣は構えているが、ガチガチに固まって脚もブルブルと震えていた。
俺はI.Bから炎熱剣と刀を取り出して、近くにいるゴブオークを手始めに斬り殺し、わざとグレムとシーバスに血飛沫がかかるように斬った。
すると、シーバスは意を決したのか、一番弱いゴブリンやオークを相手に斬って行くが、グレムは変わらず腰を抜かして乾いた笑いをしているだけだった。
「ほらほらっグレム、戦わないと死ぬよ?」
俺はそう言いながら、ゴブリンだけを避けてゴブオークにゴブオーガを中心に斬って行く。そしてゴブリンがグレムに近づいて行き、太めの木の枝でグレムを殴っていると、グレムはしばらく一方的に為されるがままだった。
「うおおおおおお!チクショウ!
こんな雑魚相手に殺られるかよ!」
突然、グレムは叫びキレて近くにいる今までグレムに攻撃していたゴブリンを一刀両断で倒して、自らゴブオークに挑みだした。そんなグレムを見たシーバスはグレムに触発されたのかシーバスもゴブオーガ以外の魔物を手当たり次第斬り殺して行く。
「そうだグレム。お前は充分ゴブオークくらいだったら倒せる筈だ。後は戦闘の技術は戦いの中、自分で見つけろ!シーバスは知らないけど無理しないようにね」
「おう!ってうわぁぁ」
シーバスは返事こそ良かったが、数匹のゴブオークに囲まれた事で悲鳴をあげてゴブオークの攻撃を逃げまどい、終いには近くの大木によじ登ってしまった。
俺はというと魔物を斬り殺すのが面倒になってきた為、グレム用に二十匹程ゴブオークをシールドで囲んで取って置いて、残りは竜巻を十本ほど想像魔法で作り出し、ドームの回りのゴブオークやゴブオーガ達を巻き上げて行った。
竜巻により粗方ドームの回りの魔物を巻き上げると、全部の竜巻を合体させて巨大な一本の竜巻にさせて逃げ惑う魔物達を一気に巻き上げた。
グレム用にシールドで囲ったゴブオークを除き、全ての魔物を巻き上げた事により竜巻を霧散させて、辺りを見渡すとグレムは剣を構えたまま呆然としていて、グレムと対峙しているゴブオークとシールドで囲ったゴブオークは頭を抱えてしゃがみ込んでいる。シーバスはというと、大木にしがみ付いて白目を向いて気絶していた。
それに加えてドーム回りの森の木々が竜巻により、殆どがなぎ倒されて根っこから飛んで行ったのもあってか、シーバスが白目を向いて気絶しているのも仕方ない事だ。シーバスにはシールドも何もしてなかったから、相当な風圧だっただろう。後でしっかりと謝っておこう。
「うわぁ、凄い凄い!おじさん!
あれだけの魔物を倒すなんて」
「本当、凄いです」
「オークロードさんは、ただのオークロードでは無くて、多彩な魔法も使えるオークの神様であるオークゴッドなんですねぇ」
いつの間にか下に降りてハシャいでいるアマとアミに、オークロードからオークゴッドに格上げ?されたガガモが近くに来ていた。
「うわっわっ!オークゴッドさん、上から魔物が降って来てます!た、助けて下さい」
ガガモが叫んだ事により、先程竜巻で巻き上げた魔物共が空から落ちて来ているのに気が付いた。
「確かにこれはヤバイな」
「ですよね!ど、どうするんですか!
は、早く逃げましょうよ」
「わわわ、ホントだ。おじさん助けて」
「アマ、しゃがみ込まないで逃げよう」
ガガモはあたふたと右往左往としていて、アマは頭を押さえてしゃがみ込み、そんなアマを引っ張って立たせようとしているアミとで、ちょっと面白い事になっているが、黙って見ている訳にもいかず、この場にいる全員にシールドを張った。
勿論、未だに木にしがみ付いて気絶しているシーバスも含めてシールドを張ると、上から落ちてきたゴブリン等の魔物達はシールドに当たったり、そのまま地面に落ちたりして、その衝撃により内臓をぶちまけたりして死屍累々といった感じで沢山の魔物が積み重ねていった。
グレムを見るとグレムは対峙していたゴブオークを既に倒していて、落ちてきている魔物を見上げて呆然としていた。
「グレム、ゴブオークはどうだった?
苦戦したか?」
「あ?ああ、いや案外楽勝だったな。
レベルが上がるとこんなに違うんだな」
「なら、お前用に囲っているゴブオークを解放しても大丈夫だな」
「え?いや、ちょっと待っ」
呆然としていたグレムに話しかけると、意外と楽勝だと余裕ぶっていたから、グレム用にシールドで囲っていたゴブオーク二十体全部のシールドを解いた瞬間、二十体のうち十体は森に逃げて行き、残りの十体のうち八体は落ちてきた魔物に潰されて死んでしまった。
そして残ったのは、たったの二体なのだが、一体はグレムが既に戦っていて、もう一体はどこから飛んで来たのか分からないが、大きな火の玉がゴブオークの頭に当たって死んだ。
「やた!アミ、上手く当たったよ」
「ちょっ、アマ!ミーツさんかグレムさんに当たったらどうしてたの!」
どうやら先程の火の玉はアマが放った魔法らしい。アマとアミは小枝みたいな棒を持っていて、ゴブオークに魔法が当たって喜んでいた。
魔物を一掃した事により外に出ている全員をドーム内に転移すると、今まで気絶していたシーバスが目を覚まして剣を構えてだした。
「は?あれ?魔物は?」
「お兄ちゃん、魔物はおじさんとグレムさんと、あたしで倒したよ」
「アマ、あなたが倒したの一匹だけでしょ!」
「何よ!でも倒したのは間違いではないじゃない。ガガモなんて上で見てるだけだったんだから」
「確かに、ガガモは見てるだけだったね」
「私は見てたんじゃなくて、助太刀する機会を伺っていただけですよ。いざとなったらアミとアマの前に立とうとも思っていたんですからね!」
「ハイハイ、アミ。そういう事にしとこっか」
「そうだね。ガガモはいつも通りだよね。
でも兄様は一人で頑張っていたと思う」
「うん。アミありがとう。でも俺、役にたってないよな」
「そだね。お兄ちゃんは役にたってないねぇ。
ゴブリンとオークくらいしか倒してないもんね。
あ、後ゴブオークとも戦ってたけど逃げたね」
「ゴラァガキども!自分の兄貴を貶すのは止めろ!シーバスさんは頑張っていただろうが!」
「ご、ごめんなさい。グレムさん」
「ごめんね。でもグレムさんも最初の方は漏らしてたよね?今も股間のズボン濡れてるし」
「ア、アマ!それは言わないで置こうって話し合ったじゃない」
グレムは怒りでなのか恥ずかしさなのか、顔が真っ赤になって顔を伏せていて、シーバスも自分が役に立たなかった事を妹のアマに言われて体育座りのように膝を抱えて落ち込んでいた。
ガガモも役に立たなかったと言われて腹を押さえて落ち込んでいると思えば、腹を押さえたまま俺の方をガン見しているところをみると、ただ単に腹が減っているだけのようだ。
「はいはいはい、もうそこで終わりにしないか?
ガガモが腹を押さえているし、食事にしよっか。そんで食事が終わったら、さっさとこんな場所から出よう」
シーバス達とグレムのやりとりをまだしばらく見ていたい気持ちを抑えながら、食事にしようと提案した。
一応、魔物の群れの中で三人が剣を振り回しても大丈夫なスペースに降り立ったが、グレムは股間を濡らしてへたり込んでいて、シーバスも剣は構えているが、ガチガチに固まって脚もブルブルと震えていた。
俺はI.Bから炎熱剣と刀を取り出して、近くにいるゴブオークを手始めに斬り殺し、わざとグレムとシーバスに血飛沫がかかるように斬った。
すると、シーバスは意を決したのか、一番弱いゴブリンやオークを相手に斬って行くが、グレムは変わらず腰を抜かして乾いた笑いをしているだけだった。
「ほらほらっグレム、戦わないと死ぬよ?」
俺はそう言いながら、ゴブリンだけを避けてゴブオークにゴブオーガを中心に斬って行く。そしてゴブリンがグレムに近づいて行き、太めの木の枝でグレムを殴っていると、グレムはしばらく一方的に為されるがままだった。
「うおおおおおお!チクショウ!
こんな雑魚相手に殺られるかよ!」
突然、グレムは叫びキレて近くにいる今までグレムに攻撃していたゴブリンを一刀両断で倒して、自らゴブオークに挑みだした。そんなグレムを見たシーバスはグレムに触発されたのかシーバスもゴブオーガ以外の魔物を手当たり次第斬り殺して行く。
「そうだグレム。お前は充分ゴブオークくらいだったら倒せる筈だ。後は戦闘の技術は戦いの中、自分で見つけろ!シーバスは知らないけど無理しないようにね」
「おう!ってうわぁぁ」
シーバスは返事こそ良かったが、数匹のゴブオークに囲まれた事で悲鳴をあげてゴブオークの攻撃を逃げまどい、終いには近くの大木によじ登ってしまった。
俺はというと魔物を斬り殺すのが面倒になってきた為、グレム用に二十匹程ゴブオークをシールドで囲んで取って置いて、残りは竜巻を十本ほど想像魔法で作り出し、ドームの回りのゴブオークやゴブオーガ達を巻き上げて行った。
竜巻により粗方ドームの回りの魔物を巻き上げると、全部の竜巻を合体させて巨大な一本の竜巻にさせて逃げ惑う魔物達を一気に巻き上げた。
グレム用にシールドで囲ったゴブオークを除き、全ての魔物を巻き上げた事により竜巻を霧散させて、辺りを見渡すとグレムは剣を構えたまま呆然としていて、グレムと対峙しているゴブオークとシールドで囲ったゴブオークは頭を抱えてしゃがみ込んでいる。シーバスはというと、大木にしがみ付いて白目を向いて気絶していた。
それに加えてドーム回りの森の木々が竜巻により、殆どがなぎ倒されて根っこから飛んで行ったのもあってか、シーバスが白目を向いて気絶しているのも仕方ない事だ。シーバスにはシールドも何もしてなかったから、相当な風圧だっただろう。後でしっかりと謝っておこう。
「うわぁ、凄い凄い!おじさん!
あれだけの魔物を倒すなんて」
「本当、凄いです」
「オークロードさんは、ただのオークロードでは無くて、多彩な魔法も使えるオークの神様であるオークゴッドなんですねぇ」
いつの間にか下に降りてハシャいでいるアマとアミに、オークロードからオークゴッドに格上げ?されたガガモが近くに来ていた。
「うわっわっ!オークゴッドさん、上から魔物が降って来てます!た、助けて下さい」
ガガモが叫んだ事により、先程竜巻で巻き上げた魔物共が空から落ちて来ているのに気が付いた。
「確かにこれはヤバイな」
「ですよね!ど、どうするんですか!
は、早く逃げましょうよ」
「わわわ、ホントだ。おじさん助けて」
「アマ、しゃがみ込まないで逃げよう」
ガガモはあたふたと右往左往としていて、アマは頭を押さえてしゃがみ込み、そんなアマを引っ張って立たせようとしているアミとで、ちょっと面白い事になっているが、黙って見ている訳にもいかず、この場にいる全員にシールドを張った。
勿論、未だに木にしがみ付いて気絶しているシーバスも含めてシールドを張ると、上から落ちてきたゴブリン等の魔物達はシールドに当たったり、そのまま地面に落ちたりして、その衝撃により内臓をぶちまけたりして死屍累々といった感じで沢山の魔物が積み重ねていった。
グレムを見るとグレムは対峙していたゴブオークを既に倒していて、落ちてきている魔物を見上げて呆然としていた。
「グレム、ゴブオークはどうだった?
苦戦したか?」
「あ?ああ、いや案外楽勝だったな。
レベルが上がるとこんなに違うんだな」
「なら、お前用に囲っているゴブオークを解放しても大丈夫だな」
「え?いや、ちょっと待っ」
呆然としていたグレムに話しかけると、意外と楽勝だと余裕ぶっていたから、グレム用にシールドで囲っていたゴブオーク二十体全部のシールドを解いた瞬間、二十体のうち十体は森に逃げて行き、残りの十体のうち八体は落ちてきた魔物に潰されて死んでしまった。
そして残ったのは、たったの二体なのだが、一体はグレムが既に戦っていて、もう一体はどこから飛んで来たのか分からないが、大きな火の玉がゴブオークの頭に当たって死んだ。
「やた!アミ、上手く当たったよ」
「ちょっ、アマ!ミーツさんかグレムさんに当たったらどうしてたの!」
どうやら先程の火の玉はアマが放った魔法らしい。アマとアミは小枝みたいな棒を持っていて、ゴブオークに魔法が当たって喜んでいた。
魔物を一掃した事により外に出ている全員をドーム内に転移すると、今まで気絶していたシーバスが目を覚まして剣を構えてだした。
「は?あれ?魔物は?」
「お兄ちゃん、魔物はおじさんとグレムさんと、あたしで倒したよ」
「アマ、あなたが倒したの一匹だけでしょ!」
「何よ!でも倒したのは間違いではないじゃない。ガガモなんて上で見てるだけだったんだから」
「確かに、ガガモは見てるだけだったね」
「私は見てたんじゃなくて、助太刀する機会を伺っていただけですよ。いざとなったらアミとアマの前に立とうとも思っていたんですからね!」
「ハイハイ、アミ。そういう事にしとこっか」
「そうだね。ガガモはいつも通りだよね。
でも兄様は一人で頑張っていたと思う」
「うん。アミありがとう。でも俺、役にたってないよな」
「そだね。お兄ちゃんは役にたってないねぇ。
ゴブリンとオークくらいしか倒してないもんね。
あ、後ゴブオークとも戦ってたけど逃げたね」
「ゴラァガキども!自分の兄貴を貶すのは止めろ!シーバスさんは頑張っていただろうが!」
「ご、ごめんなさい。グレムさん」
「ごめんね。でもグレムさんも最初の方は漏らしてたよね?今も股間のズボン濡れてるし」
「ア、アマ!それは言わないで置こうって話し合ったじゃない」
グレムは怒りでなのか恥ずかしさなのか、顔が真っ赤になって顔を伏せていて、シーバスも自分が役に立たなかった事を妹のアマに言われて体育座りのように膝を抱えて落ち込んでいた。
ガガモも役に立たなかったと言われて腹を押さえて落ち込んでいると思えば、腹を押さえたまま俺の方をガン見しているところをみると、ただ単に腹が減っているだけのようだ。
「はいはいはい、もうそこで終わりにしないか?
ガガモが腹を押さえているし、食事にしよっか。そんで食事が終わったら、さっさとこんな場所から出よう」
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