底辺から始まった俺の異世界冒険物語!

ちかっぱ雪比呂

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第4章

第29話

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第29話

休憩所のドームに転移して戻ると、目の前にシオンがいてシオンが目を見開いて俺の頭をガン見している。


「おい、ミーツ、お前の頭に乗せているのは何だ?俺の見間違いでなければ、それはスライムじゃないのか?」

「ん、そうだけど、スライムのアッシュだ。
俺の新しい使い魔だ」

「はあ~~~?あり得ないぞ!スライムを使い魔に出来るなんて!」


どうあり得ないかは分からないが、とりあえずの所シオン達が無事を確認する為に戻って来た為、姐さんがどんな様子かを見にダンジョンに向かう事にしよう。


「じゃあ、シオン危険だと思ったら早めにソルトに言えよ。一瞬で帰ってくるからさ」

「お、おい、まだ話しが…」


それだけ言うと、ダンジョンコアのある部屋に転移して、姐さんとキマイラの様子を見る事にした。シオンが何かを言いかけていたが、大した事じゃないだろう。

ダンジョンの全体の様子を見てみると、上の方の階層は元ギルマスのシルビアと、この国の王妃が泣きながら剣や槍を構えて冒険者にコキ使われている映像が見える。冒険者達から少し離れた所に金ピカの鎧を着込んだ兵士がいる所をみると、冒険者達が暴走してシルビアや王妃を犯したりしないように見張っているのだろう。

次にダンジョン最深部のセーフティゾーンは少し人数が減っているが、盗賊達の肉体祭りが行われていた。
盗賊の肉体的の組体操が行われていた。ごちゃごちゃと様々な肉体祭りな為、具合が悪くなった。
間違って濃厚なゲイの動画を見てしまったみたいになってしまったが、とりあえずのところは見なかった事にして、食材のあるところを見るとデスワームがガッツリと減っていた。

やっぱりと思いつつ、気をとりなおして姐さんがいるであろう最深部の階層を見てみると、キマイラの血を被ったのか自身の血なのか、血まみれの姐さんと傷だらけのキマイラの姿があった。

まだ倒せてないが、あきらかにキマイラが劣勢の様子で、尻尾の蛇と蠍の部分が千切れて自身で踏み潰したのか残骸が床に散らばっている。

姐さんはキレているのか、笑いながらキマイラを殴り蹴り、床を砕いて砕いた石をキマイラに投げて攻撃しているが、その全ての攻撃が半端ない。

投げた石はキマイラの身体を貫通し、キマイラの身体に蹴りを入れればキマイラはグラつき、キマイラの山羊の角を殴れば殴った箇所が砕けていった。

だが、キマイラもやられっぱなしでは済まない様子で、姐さんを鋭い爪で切り裂こうとしたり、残った尻尾のウナギが液体を吐き出して攻撃したりしている。

鋭い爪は避けていたが、ウナギの吐いた液体に姐さんはモロにかかってしまった。

俺がかかった時は、一瞬で火傷になって水膨れになった液体だ姐さんも無事では済まない筈だ。
液体がかかった事で蒸気が立ち込もり、キマイラごと全てが見えなくなって焦った俺は最深部に転移した。

転移して直ぐに目にしたのは、着ている衣服はボロボロに溶けて真っ赤な肌でほぼ全裸の姐さんがキマイラに向かっている姿だった。

危険を感じて直ぐ後方に飛び退くと、キマイラの爪が目の前を掠めて行った。

危うく頭がなくなるところだった為、ここに居ては危険だと感じて、フロアの天井付近に飛び上がって宙に浮いて下を見下ろし、姐さんが本当に危険な状況になったら、いつでも避難出来るように見守ろうと身構える事にした。

真っ赤な肌をした姐さんは先程まで笑っていたのが無言になり、とてもじゃないが目で追えるスピードを凌駕した動きでキマイラの山羊の頭をも破壊した。

キマイラに残された頭は虎と蜻蛉だったが、蜻蛉の頭も山羊の頭を破壊した直後に弾け飛んだ。

残りは虎とウナギの尻尾だが、キマイラは蜻蛉の翅を生やして飛び立とうとしだしたが、少し宙を浮いた所で翅が砕け散りキマイラは地面に落ちた。

姐さんの姿を探すとキマイラから離れた場所に居て、目を瞑り自分の拳と拳を合わせて力を溜めている雰囲気だ。

そんな姿を捉えたキマイラは姐さんに向かって突進しだして、姐さんを食いつこうとキマイラは大口を開け、虎の牙が当たる寸前に合わせていた拳を前に突き出し、大声で技名を叫んだ。


「殺爆発拳ーーー!」


俺の見ている角度からは何をしたのか分からないが、キマイラの虎の頭は砕け散って身体さえも内部から爆弾でも仕掛けられたかの様に爆発した。

かなり消耗する技なのか、姐さんは腰を曲げ両膝に手を当てて息を激しく切らしていたが、余程ツライのかその場に座り込んだ。

戦闘が終わった事で下に降りて姐さんを癒そうと下降しだしたが、破裂したキマイラがピクリと動いた気がする。

姐さんの元に行く前にキマイラを下降しながら観察していると、胴体がグチャグチャになっていても尻尾のウナギが無傷であり、ウナギがゆっくりと胴体から離れ、座り込んでいる姐さんの頭上からウナギの液体を吐き出した。

流石にこれは避けきれないと思った俺は下降するのを中断して、姐さんを俺の背に瞬間転移させた。転移させると同時に姐さんは俺の肩に掴まったが、一瞬掴んだ手が緩んだ気がした。
それだけ体力が消耗しているのだろう。


「え?ミ、ミーツちゃん?どうしたの?」

流石の姐さんでもウナギの存在に気付いてなかったみたいだ。


「姐さん下見てみなよ」

「え!な、なんで?倒したはずなのに」


俺は姐さんに下を見ろと指示すると、姐さんは下を見て驚いていた。


「俺は姐さんがキマイラと戦っているのを途中からだけど見ていて、最後に姐さんが何か必殺技みたいなのを使って倒した直後に尻尾のウナギが身体から分離したんだ。
どうする?俺が倒しても良いけど、姐さんとは何か因縁があるんだろ?」

「ええ、あたしの手で倒すわ。
でも、ちょっとMPが足らないからミーツちゃんのMPを少し分けてくれないかしら」

「少しか…」

「お願い。ダメ?」

「いや、いいよ。でも今は前に姐さんに見せたステータスから更に上がっているから、俺にとって少しでも、姐さんにとって少しではない可能性があるんだけど、MP譲渡って貰い過ぎると何か変化があったりするのかな?」

「あら、大丈夫よ。
魔力と違ってMPは…って終わったら話してあげるから今はMPを頂戴」


姐さんと話していると、下にいるウナギがボコボコ身体が膨らみだし、ヌルヌルした人間の手がムカデの足の様に沢山生え出した。


「ミーツちゃん!早く!
あれは今倒さないとマズイ事になりそうだわ」


確かに姐さんの言う通り、今倒さないと更に厄介な魔物になりそうな気がした。
姐さんに言われた通り、膨大なMPをほんの少しの水一滴分程のMPを手に乗せて姐さんに触れた。

すると姐さんは身体が発熱しているのか、とても熱くなりだし、俺の肩を掴んでいる手を離して下にいるウナギの元に落下しながら
「爆砕殺蹴り!」と叫びながら落ちるのと同時に土煙が上がった。

俺は宙に浮いたまま土煙が晴れるのを待っていると、腰に手を置いて仁王立ちしている姐さんが見えてきた。
そして、ウナギがいた場所には無残に跡形もなくグチャグチャになった肉塊が、そこら中に散らばっていた。


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