96 / 247
第3章
第23話
しおりを挟む
第23話
四階層を警戒しながらも次の階層の階段に辿り着いた。
「あの蜂の大群以外何も出なかったな。ガメニ、五階層の巨大な魔物は何がいるんだ?」
「五階は多分居ないと思う。
見た事ないからな」
「そうか、良かったー!いつもいつも、巨大な魔物がいたら疲れるもんな」
ホッとして気持ちが軽くなり下に降りると、そんな気持ちを打ち砕かれた。
階段を下りる途中で黄金鴉の巨大な魔物が一匹見えた。
一階での黄金鴉は体長3m程度だったが、今目の前に見える黄金鴉はどのくらいあるか分からない程大きい。
「な、なあガメニ、アレは見た事あるか?
デカすぎるんだけど」
「いや、オレも見た事ない、あんなの倒せないだろ!一階のならオレでも倒せるけどアレは無理だ」
「ミーツ様、私に命じてくれれば撃ち落としますが、どうされますか?」
スカルブにはアレをどうにかする方法があるみたいだ。
それなら俺も頑張って、スカルブに頼らずにやるだけやって見るしかない。
「とりあえず、やるだけやって見るから俺がどうしようも無くなった時にでも、お願いするよ」
「了解いたしました」
「とりあえず、ガメニとスカルブは魔物に捕まらない場所の階段で待機していてくれ」
それだけ言って、俺は階段から飛び上がり巨大な鴉に向かって宙に浮いて、ゴーレムを斬りまくった剣を取り出して、鴉の背に飛び乗った。
飛び乗ったのは良いけど、飛び乗った事で黄金鴉は飛びながら暴れている。
ダンジョン内の壁にぶつかって俺を落とそうとしていたが、俺は剣を鴉に突き刺し耐えた。
隙を見て突き刺したままの剣を鴉の胴体を切り裂いて行くと、力尽きたのかダンジョン内の地上に落ちて行く。
俺は剣を引き抜こうとしたが、剣が深く鴉に突き刺さり抜く事が出来なくなってしまっていた為に、地面にぶつかる直前に飛び上がり、ゆっくりと地面に着地すると、黄金鴉はジワジワと黄金の塊に変わって行った。
元々が金色だから黄金の塊になったかどうかの見分けがつきにくいけど、生きているかどうかが呼吸や心臓の音に瞳の色で確認していたから問題ないだろう。
しかし、大きいな。
多分全長100mはあるんじゃないだろうか。
刺さったままの剣の元に行き、再度剣を引き抜こうと背中によじ登ると、丁度よくスカルブとガメニがフワフワと上から降りて来た。
「スカルブも飛べたのか?」
「回答、少しですが飛ぶ事が出来ます。剣を抜かないのですか?魔力を込めれば簡単に抜く事が出来る筈ですが」
「え?そうなのか?」
先に魔力を込めないで力任せに剣を引き抜こうとすると、少し動くけどやっぱり抜けない。
もう少し力を込めないと抜けなさそうだ。
次に魔力を込めて抜こうとすると、力を入れてないのにスッと抜けた。
「スカルブ、この剣は何だ?
二度目のビッグゴールドスコーピオンを倒したら地面に突き刺さったままの状態であったんだけど、知っていたら教えてくれ」
「回答、その剣が私の眠っていた階層の入る事が出来る鍵となっていました。
今となっては私があの階層から出る事で、消滅する事になってしてしまいましたが、その剣は前の主様がご用意してくれた剣で炎熱剣と言います。
使われたら分かると思いますが、炎や熱を発する魔剣の類いの剣でございます」
「これは鞘とかってないのか?」
「回答、ございますが倒された魔物の体内にありませんでしたか?」
「木っ端微塵にしてしまったから分からない。ただ、あの蠍を倒した場所に、この剣が刺さっていたからな」
「左様でございますか。ではミーツ様が魔力で炎熱剣を覆われたら、それが鞘代わりになると思います」
スカルブに言われて、剣を俺の魔力で覆ってみて素手で魔力で覆った部分を触って見ると、全く熱くなくて本当に鞘代わりになった。
「ミーツ様のような魔力の高い方しか使えない剣ですので、魔力の低い方には持たせないで下さい」
そう言われたら、魔力が低いと思われるガメニに持たせたくなるもんだ。
「ガメニ、ちょっとコレ持ってくれよ」
「いや、今スカルブが魔力が低い人には持たせるなって言ったばかりじゃないか!
オレ持ちたくないよ」
「いいから、いいから、持つとどうなるか試したいじゃないか」
「ミーツ様、魔力の低い方が持つと昏睡状態、もしくは死に至る事もありますが、それでも持たせたければお手伝いします」
「マジか、それならいいよ。ガメニ悪かったな、無理矢理持たせようとして」
「オレもそんな状態になるとは思わなかったけど、ミーツさんがそれでも無理矢理にでも持たせようとしなかったからいいよ」
ここで会話は一区切りを迎えて、先に進むべく移動すると、四階層の時と違って巨大な魔物以外に小物の魔物とも遭遇したが変わり映えしない魔物だった為、サクサクと進む事にした。
次が六階層だが、ガメニの話によれば六階層から、また少し様子が変わると言う話だ。
二階層から五階層迄でも十分に広かったけど、六階層はまだ広いと言う、正直段々と面倒になってきたが、自分で選んだ道だし、仕方なく六階層に行く事にした。
四階層を警戒しながらも次の階層の階段に辿り着いた。
「あの蜂の大群以外何も出なかったな。ガメニ、五階層の巨大な魔物は何がいるんだ?」
「五階は多分居ないと思う。
見た事ないからな」
「そうか、良かったー!いつもいつも、巨大な魔物がいたら疲れるもんな」
ホッとして気持ちが軽くなり下に降りると、そんな気持ちを打ち砕かれた。
階段を下りる途中で黄金鴉の巨大な魔物が一匹見えた。
一階での黄金鴉は体長3m程度だったが、今目の前に見える黄金鴉はどのくらいあるか分からない程大きい。
「な、なあガメニ、アレは見た事あるか?
デカすぎるんだけど」
「いや、オレも見た事ない、あんなの倒せないだろ!一階のならオレでも倒せるけどアレは無理だ」
「ミーツ様、私に命じてくれれば撃ち落としますが、どうされますか?」
スカルブにはアレをどうにかする方法があるみたいだ。
それなら俺も頑張って、スカルブに頼らずにやるだけやって見るしかない。
「とりあえず、やるだけやって見るから俺がどうしようも無くなった時にでも、お願いするよ」
「了解いたしました」
「とりあえず、ガメニとスカルブは魔物に捕まらない場所の階段で待機していてくれ」
それだけ言って、俺は階段から飛び上がり巨大な鴉に向かって宙に浮いて、ゴーレムを斬りまくった剣を取り出して、鴉の背に飛び乗った。
飛び乗ったのは良いけど、飛び乗った事で黄金鴉は飛びながら暴れている。
ダンジョン内の壁にぶつかって俺を落とそうとしていたが、俺は剣を鴉に突き刺し耐えた。
隙を見て突き刺したままの剣を鴉の胴体を切り裂いて行くと、力尽きたのかダンジョン内の地上に落ちて行く。
俺は剣を引き抜こうとしたが、剣が深く鴉に突き刺さり抜く事が出来なくなってしまっていた為に、地面にぶつかる直前に飛び上がり、ゆっくりと地面に着地すると、黄金鴉はジワジワと黄金の塊に変わって行った。
元々が金色だから黄金の塊になったかどうかの見分けがつきにくいけど、生きているかどうかが呼吸や心臓の音に瞳の色で確認していたから問題ないだろう。
しかし、大きいな。
多分全長100mはあるんじゃないだろうか。
刺さったままの剣の元に行き、再度剣を引き抜こうと背中によじ登ると、丁度よくスカルブとガメニがフワフワと上から降りて来た。
「スカルブも飛べたのか?」
「回答、少しですが飛ぶ事が出来ます。剣を抜かないのですか?魔力を込めれば簡単に抜く事が出来る筈ですが」
「え?そうなのか?」
先に魔力を込めないで力任せに剣を引き抜こうとすると、少し動くけどやっぱり抜けない。
もう少し力を込めないと抜けなさそうだ。
次に魔力を込めて抜こうとすると、力を入れてないのにスッと抜けた。
「スカルブ、この剣は何だ?
二度目のビッグゴールドスコーピオンを倒したら地面に突き刺さったままの状態であったんだけど、知っていたら教えてくれ」
「回答、その剣が私の眠っていた階層の入る事が出来る鍵となっていました。
今となっては私があの階層から出る事で、消滅する事になってしてしまいましたが、その剣は前の主様がご用意してくれた剣で炎熱剣と言います。
使われたら分かると思いますが、炎や熱を発する魔剣の類いの剣でございます」
「これは鞘とかってないのか?」
「回答、ございますが倒された魔物の体内にありませんでしたか?」
「木っ端微塵にしてしまったから分からない。ただ、あの蠍を倒した場所に、この剣が刺さっていたからな」
「左様でございますか。ではミーツ様が魔力で炎熱剣を覆われたら、それが鞘代わりになると思います」
スカルブに言われて、剣を俺の魔力で覆ってみて素手で魔力で覆った部分を触って見ると、全く熱くなくて本当に鞘代わりになった。
「ミーツ様のような魔力の高い方しか使えない剣ですので、魔力の低い方には持たせないで下さい」
そう言われたら、魔力が低いと思われるガメニに持たせたくなるもんだ。
「ガメニ、ちょっとコレ持ってくれよ」
「いや、今スカルブが魔力が低い人には持たせるなって言ったばかりじゃないか!
オレ持ちたくないよ」
「いいから、いいから、持つとどうなるか試したいじゃないか」
「ミーツ様、魔力の低い方が持つと昏睡状態、もしくは死に至る事もありますが、それでも持たせたければお手伝いします」
「マジか、それならいいよ。ガメニ悪かったな、無理矢理持たせようとして」
「オレもそんな状態になるとは思わなかったけど、ミーツさんがそれでも無理矢理にでも持たせようとしなかったからいいよ」
ここで会話は一区切りを迎えて、先に進むべく移動すると、四階層の時と違って巨大な魔物以外に小物の魔物とも遭遇したが変わり映えしない魔物だった為、サクサクと進む事にした。
次が六階層だが、ガメニの話によれば六階層から、また少し様子が変わると言う話だ。
二階層から五階層迄でも十分に広かったけど、六階層はまだ広いと言う、正直段々と面倒になってきたが、自分で選んだ道だし、仕方なく六階層に行く事にした。
32
お気に入りに追加
7,224
あなたにおすすめの小説

貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
愛されない皇妃~最強の母になります!~
椿蛍
ファンタジー
愛されない皇妃『ユリアナ』
やがて、皇帝に愛される寵妃『クリスティナ』にすべてを奪われる運命にある。
夫も子どもも――そして、皇妃の地位。
最後は嫉妬に狂いクリスティナを殺そうとした罪によって処刑されてしまう。
けれど、そこからが問題だ。
皇帝一家は人々を虐げ、『悪逆皇帝一家』と呼ばれるようになる。
そして、最後は大魔女に悪い皇帝一家が討伐されて終わるのだけど……
皇帝一家を倒した大魔女。
大魔女の私が、皇妃になるなんて、どういうこと!?
※表紙は作成者様からお借りしてます。
※他サイト様に掲載しております。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

強制力がなくなった世界に残されたものは
りりん
ファンタジー
一人の令嬢が処刑によってこの世を去った
令嬢を虐げていた者達、処刑に狂喜乱舞した者達、そして最愛の娘であったはずの令嬢を冷たく切り捨てた家族達
世界の強制力が解けたその瞬間、その世界はどうなるのか
その世界を狂わせたものは

【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます
まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。
貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。
そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。
☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。
☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。

聖女の力を隠して塩対応していたら追放されたので冒険者になろうと思います
登龍乃月
ファンタジー
「フィリア! お前のような卑怯な女はいらん! 即刻国から出てゆくがいい!」
「え? いいんですか?」
聖女候補の一人である私、フィリアは王国の皇太子の嫁候補の一人でもあった。
聖女となった者が皇太子の妻となる。
そんな話が持ち上がり、私が嫁兼聖女候補に入ったと知らされた時は絶望だった。
皇太子はデブだし臭いし歯磨きもしない見てくれ最悪のニキビ顔、性格は傲慢でわがまま厚顔無恥の最悪を極める、そのくせプライド高いナルシスト。
私の一番嫌いなタイプだった。
ある日聖女の力に目覚めてしまった私、しかし皇太子の嫁になるなんて死んでも嫌だったので一生懸命その力を隠し、皇太子から嫌われるよう塩対応を続けていた。
そんなある日、冤罪をかけられた私はなんと国外追放。
やった!
これで最悪な責務から解放された!
隣の国に流れ着いた私はたまたま出会った冒険者バルトにスカウトされ、冒険者として新たな人生のスタートを切る事になった。
そして真の聖女たるフィリアが消えたことにより、彼女が無自覚に張っていた退魔の結界が消え、皇太子や城に様々な災厄が降りかかっていくのであった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。