17 / 80
2巻
2-1
しおりを挟むプロローグ
ハンフリー王国の王城内を、兵たちが慌ただしげに動き回っていた。しかし、規律が乱れているわけではない。兵はおろか、怠慢になりがちな貴族どもでさえ、職務に精を出している。
他国から訪れた賓客は、この城の有様を見て、恐怖政治でも敷いているのかと思うことが多々ある。世の王たちは、家臣をいかにして働かせるかに腐心しているが、成功しているとは言い難く、だからこそ、ここの状況は奇妙に思われるものだった。まるで洗脳でもされているかのように、皆がてきぱきと働くのである。
彼らの疑問に輪をかけるのが、ハンフリー国王の存在だった。若い頃には多少は期待されたこともあったが、これまで目立った功績もなく、ここ数年では政治に口を出すことも滅多になくなった。僅かな才能さえ枯渇してしまったと言われている。もはや王とは名ばかりで、消え入ってしまいそうな存在感しか持ち合わせてはいなかった。
代わりに王城内で飛び交うようになったのは、王太子の名であった。若く、十にもならないうちから政治に関わり始め、すぐさま才能を開花させたのである。
もちろん、いかに立場が上とはいえ、貴族たちが初めから王太子に唯々諾々と従ったわけではない。子供だと侮っていたのは間違いないだろう。
しかし、赤子を騙していたつもりの貴族たちは、すぐに思い知ることになった。弄ばれていたのは、自分たちの方だったのだと。
王太子の予見は、すべて見事に的中した。たったの一度も外れることがなかったのである。ある者は震え上がり、ある者はこびへつらい、そして牙を向けた者は手ひどく叩きのめされてしまった。
様々な思惑が飛び交う中、王太子が止まることはなかった。自身に注目が集まっていることさえ、使える手段が増えた程度にしか思っていなかったのかもしれない。
次第に、彼の意志を妨げる者はいなくなる。そして、この国の内情は変わり始めた。
その王太子、今は王城の一室で虚空を眺めていたかと思えば、ふと呟いた。
「はてさて、人というものは上手くいきすぎると不安になり、安寧を求めて妄信せずにはいられないのだろうな」
何気ない言葉だったが、自分にも当てはまるものなのではないかと王太子は思った。しかし、一般の民と異なっている点は、たとえ失敗してもそれはそれでよいのではないかと考えているところである。
「そんなことを言っている場合? あなたの未来でもあるのよ」
許可なく入ることなど、父王ですら憚るというのに、いつの間にか、部屋の片隅に女性の姿があった。美しい緑の髪を揺らしながら、彼の元へと歩み寄っていく。
王太子は彼女を一瞥すると、口元を僅かに上げた。優しげなものだったが、これまで彼と長く付き合ったことがある者が見たならば、見事な作り物の笑みに震え上がったかもしれない。
「確かに俺の未来でもあるが、君の未来でもある。悩むのは俺の仕事ではなかろう」
女は一瞬だけ、呆れたように嘆息するも、すぐに元の無表情に戻った。
「軍備の方は?」
「滞りなく。すわ、戦争か?」
「冗談ではないわ。アーベライン領には手を出さないで」
「ふむ……兵を集めろと言った次は、戦わせるな、か」
王太子はおもちゃを取り上げられた子供のように、不満を露わにする。女性は気遣ったのか、あるいはただ役割を知らせるためか、
「時が来れば、貴方にも大役が与えられるでしょう」
と告げた。声音に優しさは微塵も込められておらず、底冷えするような寒々しさだけが残っていた。
「所詮、俺は彼の描く運命を華やがせるための端役に過ぎないということか。すべてこの手で台無しにしてみたくなるな」
不敵に笑う王太子とは対照的に、女の視線は鋭くなる。業火のように赤い瞳の奥で、苛烈な感情が燻っていた。
けれど、彼女の口から告げられた言葉は、やはり冷め切っていた。
「もし、あなたが運命にないはずの行動をしたら、どうなると思う?」
「はてさて、俺はその運命とやらを知らぬ。何が運命において正しきことか、もな」
「何も難しく考えることはないわ。そうね、あなたが一日、本来の公務を放置して出かけたとしましょう。このとき、仕事が溜まるわ。どれほど後に努力しようとも、『遅れたという事実』は消えることがない。そして町では、お遊びで出てきた王太子を見るべく、パン屋は窯を弟子に任せ、農家は耕作を中断するでしょう」
王太子は彼女の言葉に続ける。
「それだけで終わればよいがな。弟子が失態を犯せば店主は路頭に迷い、農民が不在の間に田畑を食い荒らされれば、家族の誰かが奴隷に身をやつすことになる。本来ならば、平穏に暮らせたものを」
「だから、そのようなことがないよう、お願いするわ」
念を押すように、女は強く言った。王太子は肩を竦め、それから居住まいを正した。
「大事だからこそ、取り返しがつかないほど壊れるところを見てみたくなるのだよ。何、案ずるな。そのようなこと、俺に限ってはあるまい。天佑と共にあるのだから」
「破滅への導きかもしれないわ」
「構わんさ。最後のときを、満足がいく形で見届けられれば、それでよい」
王太子が言い切った瞬間、ドアがノックされた。彼はすぐに入室の許可を与える。入ってきたのは、貴族の一人だった。
彼はこの部屋に二人だけしかいないことを確認すると、報告を始めた。
「殿下、件の御下命、果たして参りました」
「ああ、ご苦労。無事達成できたのだな」
「は……殿下、お聞きしても?」
「何だ」
「いかに領主が私腹を肥やしていたとしても、私財を取り上げられたならば、兵の維持ができかねます。増税に走るやもしれません」
この家臣の率直な物言いが、王太子は嫌いではなかった。愚鈍な忠臣より、怜悧な奸臣の方が、よほど性に合っていた。もし、裏切りにあったとして、それはしかと制御することのできなかった自身の力不足に過ぎないのだから。何より、その方が面白みに富んでいたから。
「本来あるべき形に戻っただけのことよ。後の失策は、すべて奴の責任であろう。なに、いざとなればこちらから兵を送ればよい。それに、冒険者がいるではないか」
「冒険者、でございますか」
男は戸惑いの表情を浮かべた。さもありなん、冒険者などというものは、その日の暮らしにも困って、金のために働く者たちだ。統括する冒険者ギルドの経済的な規模もさほど大きいわけではなく、取り立てて言うほどのものではない。まして、王太子の口から出てくるべき言葉ではなかった。
しかし、王太子は続ける。
「彼らは金さえ払えば、働いてくれるだろう。目に見えぬ結びつきより、よほど信頼が置けるではないか」
「左様でございますか」
男がこれ以上、言及することはなかった。王太子が突飛なことをしでかすのは、いつものことだと思ったのかもしれない。
代わりに、男は平時の連絡を告げる。
「殿下の本日の予定でございますが、定例会議のほか、ハーヴィー司教が謁見の申し出をされております。どうかご出席いただきますようお願い申し上げます」
「うむ。案ずるな、わかっておる」
男は用件を終えると、無用なことは言わないに限るとばかりに、そそくさと退室していく。その後ろ姿が扉の向こうに消えてしまうと、王太子は一室を見回した。女の姿はどこにもなかった。
1
エヴァン・ダグラスは、早朝に目が覚めた。隣に視線を向けると、すうすう、と寝息を立てている獣人の少女セラフィナの姿がある。みかん色の髪は朝日に照らされて鮮やかに輝いていた。僅かに乱れた髪に隠された頬は、すっかり幼さが抜けてきて、女性らしさが芽生えつつあった。形のよい瞼に添えられた睫毛は艶やかで、肌の白さを一層引き立てている。
金糸のような髪の中にある狐耳は、毛並みがよく上品に感じられる。どれほど上質な絹だろうと、この美しさは出せないだろう。
楽しげに小鳥たちが鳴き始めると、狐耳を小さく揺らしながら、セラフィナはうっすらと目を開けた。
「……エヴァン様。おはようございます」
「おはようセラ。今日は旅立ちにふさわしい好天だよ」
目を擦るセラフィナは、穏やかな表情を浮かべていた。それから暫く、エヴァンの方をじっと眺めてくる。
そこにはたった一つの言葉もなく、けれど何にも代えがたい居心地の好さがあった。
エヴァンは今日、冒険者としての活動を始めたこの町を発つことになっていた。
生まれ育ったダグラス領を出てから随分経つこともあって、ここアーベライン領における生活にもすっかり慣れた。だから、あえて場所を変える必要はなかったのかもしれない。
しかし、冒険者としてやっていくにあたって、重要な問題にも直面していた。これといった仕事がないのだ。辺境の町ということもあって、元々依頼は少なかったから、当然予想されていた状況でもある。
先日、コボルトキング討伐の依頼を終えたときに集まった冒険者たちは、とっくに散り散りになった。冒険者として仕事をしていれば、またいずれどこかで会うだろうとの言葉を残して。一期一会のようにも思われる出会いだが、長く冒険者を続けているとまた別で、見知った顔ばかりになるらしい。
それは少ない数の冒険者だけが長らえる、ということでもある。あるいは、多くの者は長く続けることができない、と言い換えてもいい。冒険者は常に危険と隣合わせだ。重傷を負い復帰しようとは思わなくなったり、後遺症が残ったり、最悪死亡したりもする。
だからこそ、金のある間は可能な限り依頼を受けず、心身共に万全の状態を保ち続けるのが生き残るコツなのだと、ベテラン冒険者のブルーノは言っていた。それはもしかすると、無鉄砲な若さとは相反する考え方なのかもしれない。
しかし今のエヴァンは、当面は血腥さとは離れて、セラフィナとの生活を満喫しようと考えていた。そしてちょうど主都行きの護衛の依頼があったため、受けることにしたのである。主都ならば様々な仕事がある。きっと働き口だって、すぐに見つかるだろう。
名残惜しさはない。どこだろうと、セラフィナがいるのだから。
エヴァンはベッドから抜け出て、出発の準備を整える。とはいえ昨晩のうちに荷物を纏めておいたため、これといってすることはない。
「案外、かさばるものですよね」
二人分の荷物を見て、セラフィナがそんな感想を漏らす。武具は身に着けていればいいものの、衣類や応急処置の道具や非常食といったものは、そうはいかない。まだ旅に慣れていないので、余計な荷物が増えているとも考えられる。
「とりあえず金さえあれば、大体は何とかなるから、もう少し荷物を減らしてみてもいいかもしれないね」
「エヴァン様、それだとすぐにお金がなくなってしまいますよ」
衣類や道具をその都度町で調達するのであれば、荷物は少なくて済む。しかしその分費用がかさんでくるため、やはり贅沢は言っていられない。もっとも、一番の原因は大した収入がないことだろうけれど。
そんなことをしているうちに、準備は整ってくる。エヴァンは忘れ物がないか確認し終えると、早速宿を出た。
もう春先になったから、早朝は少し肌寒さが感じられるものの、すっかり冬の厳しさは去っていた。これから、ゆっくりと暖かくなっていくはずだ。
それから町の端にある集合場所に向かう。家々の屋根はオレンジ色に彩られ、統一感がある。主都ではまた違った光景が見られることだろう。
やがて目的地に着くも、まだ集まっているのは半分といったところだった。
依頼主は大規模な隊商らしく、十を超える馬車が集まっていた。商人たちはせっせと荷を詰め込んでおり、忙しそうだ。本来の依頼内容ではないものの、時間が余っている二人は手を貸すことにした。
「いやー、助かりますよ。つい先ほどまで取引していたばかりでして」
この小さな町でも、出発ぎりぎりまで働かねばならないほど、仕事があるということでもある。利に聡く、金の臭いがするところならばどこにでも飛び付かずにはいられない商人の性が、この隊商を大きくしてきたのだろう。
暫くして詰め込みが終わると、その頃には冒険者たちも集まっており、早速出発することになった。
ありったけの荷を詰め込んだ馬車はゆっくりと進んでいく。その横をのんびり歩いていては置いていかれ、かといって軽く走るとすぐさま追い抜いてしまうような速度だ。
冒険者たちは馬車の周りを取り囲むようにして、ついていく。エヴァンも今回は護衛として来ているため、荷物を馬車に載せてもらえるだけありがたいというものだ。
エヴァンはセラフィナと共に動きながら、現実と魔力世界を結びつける侵食領域をうっすらと生み出す。体の表面ぎりぎりのところを維持するようにすれば、魔法を使うほどの空間はなくとも、魔力が流れ込んでくる恩恵を受けられる。
そこそこ訓練を積めば誰にでもできることなのだが、エヴァンは最近、魔力が増えたことで何とかこの恩恵を暫く維持できるようになっていた。とはいっても、他の者から見ればほんの短い時間に過ぎないのだけれど。
そうしてちょっとした訓練を兼ねながら街道を行きつつ、周囲を警戒する。ダグラス領から来たときのように、のんびりとしてはいられない。最近のここらは魔物の出没頻度が高く、加えてそこそこ強いということもあって、護衛無しでは行き来できないほどになっているそうだ。
交替で警戒を続けていると、つい先日、コボルトキングの討伐のときにもいた冒険者を見つける。確かに、案外狭い業界なのかもしれないと、エヴァンは思った。
山道に差し掛かった頃、物音を聞きつけてか、道に数体のゴブリンが飛び出した。そしてそれらは一斉に侵食領域を展開、ゆっくりとした速度で生成魔法を使用する。ダグラス領では見られなかった光景だ。
徐々に生み出される炎。それが馬車に命中すれば、積荷は台無しになってしまう。是が非でも未然に防がねばならない。
エヴァンは手にしていた連弩でゴブリンを射抜く。まずは一体。続けて別の敵に狙いを定めていると、すぐ横をものすごい勢いで飛んでいく石が見えた。それはゴブリンの頭部にぶち当たり、鈍い音と共に転倒させる。
そして馬車の反対側にいた冒険者たちも射掛けていく。ゴブリンたちは頭数の違いを前に、なす術もなく散っていった。侵食領域は消え、空中に生み出されていた炎がゆっくりと萎んで消える。
護衛に失敗すれば、その分減給されることになる。冒険者たちは、金のためだけには素早い行動を起こすのだった。
エヴァンは隣のセラフィナを見る。彼女の武器は、今のところコボルトキングの使っていた槍一本だけである。
以前使っていたものは、元々安価だったということもあって、そろそろ刃がダメになりつつあった。槍はただでさえかさばるので、無用の長物として、処分してしまっている。
「セラ、魔法使った?」
「いえ、道端に落ちているものを使いました!」
敵を見つけてから僅かな時間で、道に落ちていた石を拾い、投げたと言う。素早いだけでなく、物体に力を加える力場魔法の恩恵なしで、魔物を一発で仕留めるだけの威力を出したということでもあった。
これほど高い命中精度ならば、彼女に投擲用の武器を持たせるのもいいかもしれない。
それから幾度か魔物との交戦を経て、中間地点にある宿場町に着いた。住人は数百人ほどの小さな町だが、主都に行くにはここを通らねばならないため、交易などを通して比較的栄えていると言える。
自警団のような形で、武装した青年たちが町を警備していた。見た目にも、装備がバラバラだ。このような組織を結成する必要があったのは、緊急時、他の町に応援を要請するにしても時間がかかり、魔物の襲撃には自ら応じるしかないからだろう。
これから辺りは闇夜に包まれていく。それゆえに、今宵はここで一泊、ということになる。
行商たちが定期的にこの町に来ているからか、誰何の声もなくあっさりと門を通されて、町の人がすぐに集まってくる。そして彼らに向けて、商人たちは商いを始めた。
町民たちにとって、物資はこうして通りがかる商人たちから調達するのが一番楽なのだろう。そして商人たちもまた、片手間に売りさばくことができるのは、メリットに違いない。
護衛として同行していた冒険者たちには、広い集会所のようなところが宛てがわれた。仕切りも何もないため、プライバシーが配慮されているとは言い難いが、一人あたりの空間は十分に取れるので、劣悪というほどではない。
寝床の確保を終えるとすることもなくなって、エヴァンはとりあえずセラフィナと町を見て回る。とはいっても、それもすぐに終わるだろう。なんせ、大して広い町ではないのだから。
商人たちはせっせと物を売りさばいており、物珍しがって群がる人の姿は、ダグラス領で見ていた以上に、田舎らしさを感じさせる。もっとも、地理的にはダグラス領の方が圧倒的な辺境に違いないのだが。
見知らぬ町は、人々の生活もどこか違っていて、やけに目新しさがあった。
2
ぶらぶらと町を眺めた後、隊商から提供された簡素な夕食を済ませると、エヴァンとセラフィナは横になった。不寝番には交代で立つため、時間まで休んでおくことにしたのである。
広い空間に何人も集まって寝るのは慣れなかったが、それでもすぐ二人とも浅い眠りにつくことができた。すっかり逞しくなったのかもしれない。
やがて深夜になり、交代の時間が来る。エヴァンは寝床から這い出て夜風に当たる。この付近は山々があるため、空気も新鮮だ。
自然の中にあるせいか、月明かりが眩しく感じられる。今宵は満月だった。
エヴァンはセラフィナと、仄暗い町を歩く。月は輝いているが、人工の明かりは馬車と町の入口にある松明くらいなので、遠方は闇に包まれていた。
町民も寝静まっているのか、物音は聞こえてこない。馬車の近くに集まっている冒険者たちのところに着くと、交代して見張りにつく。
「じゃあ頑張ってくれよ」
男たちは欠伸をしつつ、片手を上げて集会所の方に戻っていく。一方、起きてきたばかりの冒険者たちが、それぞれの持ち場についた。
10
お気に入りに追加
700
あなたにおすすめの小説

魅了が解けた貴男から私へ
砂礫レキ
ファンタジー
貴族学園に通う一人の男爵令嬢が第一王子ダレルに魅了の術をかけた。
彼女に操られたダレルは婚約者のコルネリアを憎み罵り続ける。
そして卒業パーティーでとうとう婚約破棄を宣言した。
しかし魅了の術はその場に運良く居た宮廷魔術師に見破られる。
男爵令嬢は処刑されダレルは正気に戻った。
元凶は裁かれコルネリアへの愛を取り戻したダレル。
しかしそんな彼に半年後、今度はコルネリアが婚約破棄を告げた。
三話完結です。

【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

結婚30年、契約満了したので離婚しませんか?
おもちのかたまり
恋愛
恋愛・小説 11位になりました!
皆様ありがとうございます。
「私、旦那様とお付き合いも甘いやり取りもしたことが無いから…ごめんなさい、ちょっと他人事なのかも。もちろん、貴方達の事は心から愛しているし、命より大事よ。」
眉根を下げて笑う母様に、一発じゃあ足りないなこれは。と確信した。幸い僕も姉さん達も祝福持ちだ。父様のような力極振りではないけれど、三対一なら勝ち目はある。
「じゃあ母様は、父様が嫌で離婚するわけではないんですか?」
ケーキを幸せそうに頬張っている母様は、僕の言葉にきょとん。と目を見開いて。…もしかすると、母様にとって父様は、関心を向ける程の相手ではないのかもしれない。嫌な予感に、今日一番の寒気がする。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
20年前に攻略対象だった父親と、悪役令嬢の取り巻きだった母親の現在のお話。
ハッピーエンド・バットエンド・メリーバットエンド・女性軽視・女性蔑視
上記に当てはまりますので、苦手な方、ご不快に感じる方はお気を付けください。


愛していました。待っていました。でもさようなら。
彩柚月
ファンタジー
魔の森を挟んだ先の大きい街に出稼ぎに行った夫。待てども待てども帰らない夫を探しに妻は魔の森に脚を踏み入れた。
やっと辿り着いた先で見たあなたは、幸せそうでした。

【完結】貧乏令嬢の野草による領地改革
うみの渚
ファンタジー
八歳の時に木から落ちて頭を打った衝撃で、前世の記憶が蘇った主人公。
優しい家族に恵まれたが、家はとても貧乏だった。
家族のためにと、前世の記憶を頼りに寂れた領地を皆に支えられて徐々に発展させていく。
主人公は、魔法・知識チートは持っていません。
加筆修正しました。
お手に取って頂けたら嬉しいです。

【完結】もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。
だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。
その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。