父親に会うために戻った異世界で、残念なイケメンたちと出会うお話【本編完結】

ぴろ

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未来へ

マリナの休日

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「おはよう…」

乱れに乱れた翌朝、婚約者様の淹れてくれるコーヒーの香りで目が覚めました。

「朝ごはん食べれる?」

目の前のテーブルにはサンドイッチとフルーツが…ルーカス作ってくれたんだね。

「ありがとう…食べる」

「とりあえずこれ着て…」

渡されたのはルーカスのシャツ…
着替え持ってきてるよ?
まぁいっか…

「美味しい…」

「良かった…アキ…昨日はごめん…俺は器の小さい情けないやつだった」

「そんなことないよ…」

「自覚したらスッキリした。アキ…食べたらもう一回しよう」

「もう…」

「アキがそんな格好してるから悪い…」

「ルーカスが着せたんだよ…」

「そうだけど…想像以上にエロい…昨日のあれで俺新しい扉を開いたかもしんない…俺のシャツをきたアキの首にキスマークとか…たまらないな…」

キスマークを指でなぞり満足げなルーカス…こんなとこも可愛いって思う俺もだいぶおかしいけどね…

「明るいと恥ずかしいよ…」

「昨日はあんなに大胆だったのに?大丈夫、ここには誰もいないから…明るいとこでエッチなアキがみたいな」

結局さ、ルーカスのお願いは何でも聞いてあげたいんだよね、嫉妬も独占欲も可愛くて嬉しい…

本当はマリナの街を観光して海辺のレストランでシーフードを堪能するはずの休日は、ベッドの上で再び夕焼けをみる廃れた展開に…

「さすがに疲れた…シャワー浴びたい…」

「おいで…」

広めのシャワールームには猫足のバスタブ…

「ルーカス…お風呂?」

「アキの為に用意したんだ」

バスタブには既にお湯が張られていてラベンダーみたいな香りがする。

「サファで人気の香油だ、リラックス効果があるらしい…ゆっくり入っておいで…」

お風呂から出て用意されたバスローブを着て部屋に戻ると冷たい果実水と美味しそうな食事が準備されていた。

「パエリア?」

「マリナの名物なんだ、馴染みの店に作ってもらってきた。食べよう…」

マリナはルーカスの直轄領でルーカスは領主様、びっくりだよね…カリスト様が前に言ってたルーカスの部隊はここに駐留していて、有事の時には国境を越えて動く精鋭部隊らしい…なんか凄いね…

「むさ苦しいから絶対にアキには会わせない…カルロ達もそうだが、サファの男は可愛いものを愛でるのが大好きだからな…」

確かに…みんな厳ついのにメチャクチャ優しいもんな…

「今度来るときは観光もしたいし、皆さんにご挨拶もしたいな…だって俺婚約者だよ、ほら…」

ルーカスの手を取って指輪にキスをする。

「ルーカス…愛してる…不安になるなら何度だって言うよ…」

「アキ…」

毎日ルーカスに大好きを伝えよう。多分俺たちはまだ言葉が足りない…
三人の未来も沢山話し合って俺たちの形を見つけていこう…

「ルーカス、俺はこの世界に帰ってきてルーカスに会えて良かったと思ってる。そして俺をずっと待っててくれたカイも大事…ズルいかもしれないけど両方選びたい」

「うん、俺もカイが大事だ…もう大丈夫…ありがとうアキ…」






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