父親に会うために戻った異世界で、残念なイケメンたちと出会うお話【本編完結】

ぴろ

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二人にしか出来ない事

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「すまない…夢中になってしまった…」

カイがしょんぼり、俺も夢中になってたからね、連帯責任です。

「今日来たのはこれを渡したかったのと、浄化水のことで相談したかったんだ」

カイが持って来たのはスマホもどき…番号3。
これで三人はいつでも話せるね。

浄化水、霧吹きはすぐに出来たけど他の人が力を注いだら瘴気が消えないんだって…カイは俺の力にしか反応しないんじゃないかって…

「カイ、最初にやった時はポーションでも消えたよ。カイの魔法に反応してるって事じゃないかな?」

「確かに…」

「カイって属性は何?」

「私は多属性だ、水晶は七色に光ったらしい」

「じゃあ光の力もあるって事でしょ?」

「そうだな…アキこれにまた力を注いでくれないか?いろいろ試してみたい」

浄化石の粉に力を注ぐとカイはいそいでドラゴアに帰って行った…ちゃんと寝るんだよ…

残された俺…
消化不良です。
あんなキスしといて…
帰っちゃうの?
駄目だ…思考が乙女でビッチになってる。

それにさっきのキスで後ろが反応しちゃってる。
俺の身体どうしちゃったんだろう…これもアハトに相談案件だな…取り敢えずお風呂入って寝よう。

「アキ…聞こえますか?」

あれ?ルナ様の声…なんで?

「夢の中にお邪魔しました。二人と仲良くしているようですね…」

え、夢にも登場するの?
そしてどこまで見てるの?
さっきのキスも見てた?

「大丈夫、ずっと見張ってる訳ではありませんよ。恋人達の時間は二人の物よ」

良かった~見ないでね今後も…

「アキ、カイは多分寝ないで実験してるでしょうから連絡してあげなさい。あの浄化の水は貴方とカイの魔力が混ざりあって効果を発揮するの…寂しい思いをさせたカイへ私からのギフトね。一人分の魔力では効果は半分以下、愛の奇跡は間違ってないわ」

そういうことね…
あ、そういえばルーカスの神託の事も聞きたいんだ!

「あの子はずっと勇者になりたかったのよ、頑張ったからご褒美かしら…」

ルナ様…楽しんでますね…

「楽しんでないわよ、可愛い愛し子達の成長が嬉しいだけ…アキ、世界はようやく一つになります。世界を光の方向へ導くのは貴方達よ…
シールズのあの子もきっと大丈夫。しばらくは大変でしょうがアキがいればきっと嘗ての光を取り戻す筈よ…」

目を覚ました俺は早速カイに連絡…やっぱり起きてるし…

「アキどうした?」

「ルナ様がね、カイが寝ないで実験してるから連絡してあげなさいって…」

「ルナ様?」

ルナ様じゃわかんないね。

「女神様がね、浄化水はカイと俺の二人の魔力が混ざって効果が発揮されるってカイに伝えてって…」

「アキは女神様と話が出来るのか?」

「夢に出てきたのは初めてだけどね、話は出来るよ」

「凄いな…そうか…やっぱり愛の奇跡だったのか…二人にしか出来ない…嬉しいな…」

え?そこ?

「とにかくカイはそこを片付けて早く部屋に戻って、ちゃんと寝なきゃ駄目だよ。朝御飯もちゃんと食べてね」

「アキに叱られるのも嬉しいな…ちゃんと寝るし食べるよ。アキ…ありがとう…」

「明日はカイも来る?」

「夕方には行けると思う。また明日…おやすみ」

「おやすみ…」



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