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動きだす
俺は俺に出来る事を
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トピアスとアハトと一緒に教会に向かう。
今までは人払いがされていた教会だけど、今日は沢山の人がいる。何人かはネルドの教会へ向かったらしい。
「俺がネルドに行った方が良かったよね、役に立たなくて申し訳ないな…」
さっきからずっと考えてた。
俺の魔力量があればネルドの町は守れるはずなんだ。
でも皆が俺を心配してくれて、俺だけ安全な場所にいる。
何も出来ない自分も嫌だし、何をすれば良いのか見当もつかないのはもっと嫌だ…
「ちょっとだけ、外を見てみませんか?」
アハトに言われて教会の時計台から街を眺める。
そこには祭りを楽しむ人々と楽しそうな音楽、色とりどりの花が沢山あって、俺に気がついた人達が大きく手を振っている。
こちらも手を振ると歓声が上がる。
「ここにアキ様がいてくださる事で人々はフォレストは安全だと思います。私達は私達に出来ることをしましょう」
そうだね、まずは浄化石だ。
浄化石はいつもの部屋ではなく教会の大聖堂に集められていた。サファとドラゴアからも備蓄分の石が運ばれていて、更に今作っている分も間もなく届くらしい。
作業担当の人達と話をしながら魔力を注いでいく。
今日この部屋にいる人達はくじ引きで当たった人達なんだって。皆が俺に会いたくて、公平にくじで決めよう!ってなったみたい。
「アキ様とお話できるんですよ、最高の栄誉です!家に帰ったら家族に自慢します」
俺と同い年のユリアが嬉しそうに話してた。
全ての石に力を注いだ後は診療所にご挨拶。
腰が痛いおばあちゃんが来たので治癒魔法を教えてもらってやってみたら、しゃきんとなって元気に帰っていった。
誰かの役に立つのは嬉しいね。
治癒魔法は万能だけど自然治癒力との兼ね合いが大事なんだって、小さい子供なんかにはあまり使わない。
そんな話を治癒士さんから聞いて帰ろうとしていたら、診療所に赤ちゃんを抱えた男性が駆け込んできた。
火がついたように泣く赤ちゃんと慌てる男性に話を聞くと熱いポットを赤ちゃんが触って手のひらを火傷したらしい。
確かばあちゃんが、火傷はまず流水で冷やせって言ってた…
「流水で冷やしましたか?」
「冷やしてません、急いだ方が良いと思って…」
赤ちゃんの手は真っ赤で水ぶくれもできている。
「アハト、一旦水道で冷やそう」
流水をあてるとびっくりした赤ちゃんが泣き止んだ。
冷やしながら話を聞くと男性はお母さんで初めての子育てなんだって。教会の近くに住んでるから急いで連れてきたらしい。
「アハト、冷やした後治癒をかけるのは大丈夫?赤ちゃんだけど火傷は痛いのが続くから可哀想だと思うんだけど…」
「アキ様正解ですよ、だいぶ落ち着いたようなので治してあげて下さい」
可愛いおててがきれいに治りますように…そう願いながら手を翳すとキラキラ光りながら火傷は消えていった。
すっかりご機嫌になった赤ちゃんと俺に気付いて恐縮するお母さんにさよならをして今日のお仕事は終了。
大きく世界は救えてないけど、困ってる人の役には立てた。
ばあちゃん、これでいいんだよね…
今までは人払いがされていた教会だけど、今日は沢山の人がいる。何人かはネルドの教会へ向かったらしい。
「俺がネルドに行った方が良かったよね、役に立たなくて申し訳ないな…」
さっきからずっと考えてた。
俺の魔力量があればネルドの町は守れるはずなんだ。
でも皆が俺を心配してくれて、俺だけ安全な場所にいる。
何も出来ない自分も嫌だし、何をすれば良いのか見当もつかないのはもっと嫌だ…
「ちょっとだけ、外を見てみませんか?」
アハトに言われて教会の時計台から街を眺める。
そこには祭りを楽しむ人々と楽しそうな音楽、色とりどりの花が沢山あって、俺に気がついた人達が大きく手を振っている。
こちらも手を振ると歓声が上がる。
「ここにアキ様がいてくださる事で人々はフォレストは安全だと思います。私達は私達に出来ることをしましょう」
そうだね、まずは浄化石だ。
浄化石はいつもの部屋ではなく教会の大聖堂に集められていた。サファとドラゴアからも備蓄分の石が運ばれていて、更に今作っている分も間もなく届くらしい。
作業担当の人達と話をしながら魔力を注いでいく。
今日この部屋にいる人達はくじ引きで当たった人達なんだって。皆が俺に会いたくて、公平にくじで決めよう!ってなったみたい。
「アキ様とお話できるんですよ、最高の栄誉です!家に帰ったら家族に自慢します」
俺と同い年のユリアが嬉しそうに話してた。
全ての石に力を注いだ後は診療所にご挨拶。
腰が痛いおばあちゃんが来たので治癒魔法を教えてもらってやってみたら、しゃきんとなって元気に帰っていった。
誰かの役に立つのは嬉しいね。
治癒魔法は万能だけど自然治癒力との兼ね合いが大事なんだって、小さい子供なんかにはあまり使わない。
そんな話を治癒士さんから聞いて帰ろうとしていたら、診療所に赤ちゃんを抱えた男性が駆け込んできた。
火がついたように泣く赤ちゃんと慌てる男性に話を聞くと熱いポットを赤ちゃんが触って手のひらを火傷したらしい。
確かばあちゃんが、火傷はまず流水で冷やせって言ってた…
「流水で冷やしましたか?」
「冷やしてません、急いだ方が良いと思って…」
赤ちゃんの手は真っ赤で水ぶくれもできている。
「アハト、一旦水道で冷やそう」
流水をあてるとびっくりした赤ちゃんが泣き止んだ。
冷やしながら話を聞くと男性はお母さんで初めての子育てなんだって。教会の近くに住んでるから急いで連れてきたらしい。
「アハト、冷やした後治癒をかけるのは大丈夫?赤ちゃんだけど火傷は痛いのが続くから可哀想だと思うんだけど…」
「アキ様正解ですよ、だいぶ落ち着いたようなので治してあげて下さい」
可愛いおててがきれいに治りますように…そう願いながら手を翳すとキラキラ光りながら火傷は消えていった。
すっかりご機嫌になった赤ちゃんと俺に気付いて恐縮するお母さんにさよならをして今日のお仕事は終了。
大きく世界は救えてないけど、困ってる人の役には立てた。
ばあちゃん、これでいいんだよね…
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