父親に会うために戻った異世界で、残念なイケメンたちと出会うお話【本編完結】

こんにちは異世界

やっぱりそっちだった俺

アハトに案内されたのは水晶の間、部屋の中央に水晶が置かれている。
これで属性がわかるんだね。

アハトが水晶に触れるとキラキラして白い光を放つ。

「私は光属性なので白です。トピアス、アキ様に見せてあげて」

トピアスが触れると水色に、これは水属性かな？二人とも優しく力強い波動だな。何か良く似た魔力かも…

「色は違うけど、二人の魔力はとても似てるように感じます」

「さすがアキ様ですね」

アハト、とっても嬉しそう。
母さんがニヤニヤしてる。

「魔力の質が似てるって言われるのは、最高の相性ですよって言われるのと一緒なのよ。普通は見ただけでは分からないんだけど、有紀にはわかるんだね」

そうなんだね、トピアスも嬉しそう。

「アキ様も右手で触れてみて下さい」

うわっ！めっちゃ光るやん、凄いな。
キラキラじゃなくてギラギラ…
眩しいな…

「アキ様、今度は両手で触れてみて下さい」

ん？両手？了解です。
両手で、水晶に触れると今度は淡い紫色に変わる。藤の花みたいな色だな…

「有紀、やっぱり産める方だね…」

え、両手で触れるとどっちか分かるの？
アハト先に教えて！心の準備が全然出来てないんだけど…

笑顔のアハトが両手で触れると紫に、トピアスが触れると透明なままだった。
なるほど…

やっぱりそっちだったか…
まぁそうだよね、体格が全然違うもん。
トピアスもクラウスも父さんも、明らかに男らしい…アハトとトピアス並んでるとお似合いだもんな…あれ？

「もしかしてヨエルもこっち？」

「ヨエル殿下もそうですね。まだ成人されてないのに、既に婚約の打診が後をたたないとか…」

ヨエル…モテモテか…
確かに可愛いもんな、ちょっと毒舌だけど…

「有紀にも山程くるよ縁談…アルトは全部断るだろうけどね」

はい、お願いします。
予想はしてたけど覚悟は出来てないです。

「アキ様の世界では男性が出産することはないと聞いております。何か気になることがありましたらいつでも聞いてくださいね」

「ありがとうございます。まだピンときませんが、その時は話聞いてくださいね」

俺達は水晶の間を出て次の場所に向かう。
ばあちゃん、俺子供産めるらしいよ。
すごくない？びっくりだね…