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複雑
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眉根を下げ、必死な調子で言うハル。
「悪いと思ってないのに、謝らなくていい」
冷たい目で、吐き捨てるように言われた。
◇
だめか…
俺は片手で顔を覆う。
「元気だせよ」と言う、クラスメート。 「ああ」と言い、作り笑顔を返した。
俺は、ロンの信用をどうやって取り戻そうか考えていた。
◇
「ハル、これ」
最近俺を避けまくっていたロンに、話しかけられた。
俺は嬉しくてニコニコと笑う。
「どうしたの?ロン」
ロンは「ゔっ」とやりにくそうな顔を向ける。
そして、フイッと顔を背けて言った。
「…これ、前に借りたCD返して欲しいって、友達づてに聞いたから」
不機嫌で低い声。
「うん。そうだね。」
ハルは笑う。
友達に言わせて、催促した。
「ありがとう。ロン」
とても優しく言った。
ロンは複雑そうな顔で俺を見る。
「…」
え…無言?
「どうしたの…?ロン」
変わった様子のロンに、ハルは心配そうに言う。
「……悪かったよ。」
「え…?」
「ハルは…モテるから。少し話しただけで、好意を持たれることも…あるよな。
それを僕、勘違いしたのかもって…」
俺の今の態度を見て、そう思ったのだろう。
それか、友達がロンに諭したか。
それなら都合がいいけど。
ロンに優しく微笑む。
違うのに。
俺はロンの彼女を狙って、優しくしている。
「ロンは、なんにも悪くないよ。」
とても優しい声で言った。
ロンはモジモジと居心地悪そうだ。
俺は嬉しくて、ロンの頬をそっ…となでた。
ハルはウットリした表情をしている。
ロンはピキンと、固まった。
今、ロンは罪悪感を感じている。
…もっといけるかな?
そっ…と触れるか触れないかぐらいで、ロンの頬をまたなでる。
「さみしかったんだ…俺。ロンともっと遊びたいのに」
優しくあまい声。
「ゔっ」と、ロンはバツの悪そうな表情をした。
俺はロンの喉に手を伸ばしていた。
指一本、ツン…と触れる。
ビクッ…!としたロン。
バシッ!!と手を思い切りはたかれた。
◇
いった…!
ヒリヒリと手が、痺れる。
複雑な顔をしているロンに、俺は「大丈夫だよ」と笑う。
「何してるの~?二人とも。」
現れるぶりっ子な女。
高い声を上げ、ロンの腕を「ねぇねぇ」と触る。
…また出来た彼女だろう。
座っている俺は、ロンの肩に頭を置いた。
上目遣いで女を睨む。
「え…ハルくんは…どうしたの?」
馴れ馴れしく名前を呼ばれる。
「べっつに」
心の中で、べーと舌を出して言う。
「おい!」と軽くロンにたしなめられる。
「ごめんな」とその子に愛想笑いを浮かべ言うロン。
最高にイライラした。
◇
優しく微笑むハル。
「どうしたんだ…?」と訝しげな顔のロン。
だが隣の彼女の声がうるさくて、ハルの声が聞き取りづらい。
「ごめんね。さっきロン、なんか肩に糸くずが付いてたから…取ろうと思って。」
喉元に触れたことか…?
「ああ…大丈夫」
動揺した僕は、適当に自分の肩を手でバシバシとはらった。
「悪いと思ってないのに、謝らなくていい」
冷たい目で、吐き捨てるように言われた。
◇
だめか…
俺は片手で顔を覆う。
「元気だせよ」と言う、クラスメート。 「ああ」と言い、作り笑顔を返した。
俺は、ロンの信用をどうやって取り戻そうか考えていた。
◇
「ハル、これ」
最近俺を避けまくっていたロンに、話しかけられた。
俺は嬉しくてニコニコと笑う。
「どうしたの?ロン」
ロンは「ゔっ」とやりにくそうな顔を向ける。
そして、フイッと顔を背けて言った。
「…これ、前に借りたCD返して欲しいって、友達づてに聞いたから」
不機嫌で低い声。
「うん。そうだね。」
ハルは笑う。
友達に言わせて、催促した。
「ありがとう。ロン」
とても優しく言った。
ロンは複雑そうな顔で俺を見る。
「…」
え…無言?
「どうしたの…?ロン」
変わった様子のロンに、ハルは心配そうに言う。
「……悪かったよ。」
「え…?」
「ハルは…モテるから。少し話しただけで、好意を持たれることも…あるよな。
それを僕、勘違いしたのかもって…」
俺の今の態度を見て、そう思ったのだろう。
それか、友達がロンに諭したか。
それなら都合がいいけど。
ロンに優しく微笑む。
違うのに。
俺はロンの彼女を狙って、優しくしている。
「ロンは、なんにも悪くないよ。」
とても優しい声で言った。
ロンはモジモジと居心地悪そうだ。
俺は嬉しくて、ロンの頬をそっ…となでた。
ハルはウットリした表情をしている。
ロンはピキンと、固まった。
今、ロンは罪悪感を感じている。
…もっといけるかな?
そっ…と触れるか触れないかぐらいで、ロンの頬をまたなでる。
「さみしかったんだ…俺。ロンともっと遊びたいのに」
優しくあまい声。
「ゔっ」と、ロンはバツの悪そうな表情をした。
俺はロンの喉に手を伸ばしていた。
指一本、ツン…と触れる。
ビクッ…!としたロン。
バシッ!!と手を思い切りはたかれた。
◇
いった…!
ヒリヒリと手が、痺れる。
複雑な顔をしているロンに、俺は「大丈夫だよ」と笑う。
「何してるの~?二人とも。」
現れるぶりっ子な女。
高い声を上げ、ロンの腕を「ねぇねぇ」と触る。
…また出来た彼女だろう。
座っている俺は、ロンの肩に頭を置いた。
上目遣いで女を睨む。
「え…ハルくんは…どうしたの?」
馴れ馴れしく名前を呼ばれる。
「べっつに」
心の中で、べーと舌を出して言う。
「おい!」と軽くロンにたしなめられる。
「ごめんな」とその子に愛想笑いを浮かべ言うロン。
最高にイライラした。
◇
優しく微笑むハル。
「どうしたんだ…?」と訝しげな顔のロン。
だが隣の彼女の声がうるさくて、ハルの声が聞き取りづらい。
「ごめんね。さっきロン、なんか肩に糸くずが付いてたから…取ろうと思って。」
喉元に触れたことか…?
「ああ…大丈夫」
動揺した僕は、適当に自分の肩を手でバシバシとはらった。
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