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カチャカチャ…

「イヤだっ、ハルッ!嫌だあああ!!」
「逃げたんだからしょうがないでしょ?」

優しく笑ったハルは、顔と同じく優しく言った。
暴れるロンの手首を押さえつけ、ハルはロンの太ももにも、ガッチリとした拘束具を付けた。


「気持ちいい?」
「う…気持ちよくない」

ハルに後ろから抱き着かれ、両方の乳首をプニプニと、つままれる。
「ふふっ」と笑ったハルは、とても上機嫌だった。
泣き疲れたロンは、ハルにされるがままだだ。
嬉しそうでニコニコなハルは、好き勝手にロンの身体をまさぐった。

「気持ちいね。」
「…っ」

ロンはプイッと顔を背ける。
目をギュウウとつぶっている。

ハルは固くなったロンの乳首を、カリカリと爪でではじいた。
クルクルと円を描くように優しくさわる。ギュッとつまむ。

「ううぅあ…」

ロンは感じる。
だけど逃げようとするロン。
ハルは、パッと手を離した。

手足を拘束されてるため、芋虫のようにロンは逃げる。

「ははっ」

ハルの乾いた笑い声。

「かあいいね。」

馬鹿にするような、ハルの声。
ロンは芋虫のように、必死でドアの前まで頑張る。

ハル「無駄なのに」

ドアの前にハルの足が現れる。
ハルはしゃがんだ。
バカにするような、ハルの笑った表情。

「だめでしょ。逃げちゃ」

喉をスリスリと触られる。
そしてロンの口唇を、二本の指でプニッとつまむ。
ニコニコと笑ったハルがいた。
僕は顔を振って、その手をどかせた。

「…やめろ」
「ん?」
「今すぐ解けよッ!!」

ガチャンガチャンと、ロンの抵抗する音。
気の強そうな瞳が、俺を睨んでいた。

「…浮気したのはロンでしょ。」

冷たい声が響いた。

「一回、二人で出かけただけで…こんなこと…度が過ぎてる」
「俺は一回でも許せないんだよね。
二人っきりで、デートとか。
ロンなら、あわよくばやろうとか思ってたんでしょ?」

捕えて話さない…暗くて淀んだハルの瞳。
この時「…しまった」と思った。
適当に媚びて、拘束を解かせればよかったと後悔した。


さっきまで、赤くなって怒ってたのに…

ロンの顔はサアアーと、面白いぐらいに青くなった。

「は…はる」

オドオドと俺の顔色を見る。

「はあ…」

俺は顔を両手で覆った。
イラ立ちを、溜め息で発散させる。 
だがイライラは消えない。

「女と久しぶりに遊んで、楽しかった?」


「は…はる…い、やだ。たすけて…」
「だめだよ。ちゃんと罰は受けないと。」

優しい言い方。
だがコシコシとチンコを、しごかれる。

「くぅ…う」

足を閉じれないように、鉄棒が挟まれているロン。
ハルからチンコ、乳首等を好きに触られている。

「…っ」

ロンの小さいチンチンを、ハルは好き勝手に触る。

「もう…イケないッ…!!イヤだっ!…もうっ…」
「がんばって」

ハルの優しい声は、冷徹に響いた。


◇拘束の続き

手錠は、カッチリしていて…本格的だ。
まったく壊せる気配がない。
ただ動きを封じるための…

ゾッ

僕はドアの方向を見る。
そして自分の、今まで脱いだ服の位置を一応確認した。
さっきは逃げれなかったが…足は動く。
何とか…

「ロン」

ハルの警告するような、冷たい表情。
そして次に、優しそうに笑った。

ロンは瞳を大きく見開き、ハルに不安を浮かべた視線を向けた。
ハルは、動きを封じられたロンの頬を、コショコショとなでる。
ハルは嬉しそうに笑っている。
ロンはくすぐったそうに、目を細めた。
そして少し嫌そうに、顔をそむけた。

ニコニコと笑うハルの表情は変わらない。
 ロンの顔はポッカリと、大きな穴ができたみたいに、瞳は空虚に満ちている。
ハルは嬉しそうに笑った。

ロン(犬の、キッチリしたハーネスみたいだ…)

体は、力が抜けている。
そしてガッチリと拘束具で、動ける気配がない。
手足もバタつかせられない。

なんで??

頭が、状況を追いつかない。

なんで?なんでこういうものを付けられた?

「ハル、なんで?」

…どういうこと?なんで…??

ロンの目に、本格的に涙が滲む。
不安で胸が一杯になった。

「ゔ~」
「あぁ、泣いちゃった。よしよし」

ハルは優しく、ロンの髪の毛をなでた。
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