上 下
13 / 107

ロンの逃走

しおりを挟む
ロンは、首輪と手錠をかけられ、貞操帯つけられていた。
ハルは寝息をたてて、ロンを抱きしめながら寝ている。
ハルの上着が落ちていたので、ロンはハルの身体を押しのけ取ると、

カチャ…

床に鍵が落ちた。
輪になっており、2つの鍵がくっついていた。
まさかと思い、首と腕の錠にはめてみる。
ガチャリと音を立て取れた。

(やった、逃げれる)

そう思ったが貞操帯の鍵がない。
でも、今逃げないとこんなチャンスは二度とない。
ロンはハルの服を着て外に出た。

他の元カノの家に泊まらしてもらい、ハルには言わないでほしいと言った。
だが寝てる間に誰かが話してる声がした。
ハルの声だった。
にこやかにその子に話しかけて、僕の事が心配だったと言っていた。

僕はそっと裏口から出た。
「ハルくんがとても心配したって言ってたから言っちゃったよ~」と言う女の子の声がした。
僕は逃げた。
真夜中で外は寒かった。
優しそうな女の子に話しかけて、泊まらしてもらおうと、明るい街を歩いた。


何故か僕はハルの事を考えていた。

(ハル…来てくれないかな…でも逃げたから絶対酷い事される…)

「ハル…」

後ろからバッと大きな体に抱きつかれた。

「ロン」
ハルの声だった。

「心配したんだよ」

僕は恐怖で固まった。

「小さいね。ロンは。俺の服、ぶかぶかだ。」

振り払い逃げようとしても、ハルはがっちりと僕の体に抱きついて逃げられない。

「今素直に俺についてきたらお仕置き少なめにしてあげる。」

「お、仕置き、無しにしてくれるなら帰る。」

「そんな事いっていいの?
貞操帯付けたままでしょ。
女の所にいっても抱けないよね。」

「…僕を…逃してください」

「駄目に決まってるでしょ。」

「叫ぶよ」

「やってみたら?
ロンの方が変な格好で信じてくれないと思うけど。」

「…うう」

「ああ、もう泣かないで」

ハルはロンを抱きしめながら、大丈夫だからと言った。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

身体検査

RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、 選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。

双葉病院小児病棟

moa
キャラ文芸
ここは双葉病院小児病棟。 病気と闘う子供たち、その病気を治すお医者さんたちの物語。 この双葉病院小児病棟には重い病気から身近な病気、たくさんの幅広い病気の子供たちが入院してきます。 すぐに治って退院していく子もいればそうでない子もいる。 メンタル面のケアも大事になってくる。 当病院は親の付き添いありでの入院は禁止とされています。 親がいると子供たちは甘えてしまうため、あえて離して治療するという方針。 【集中して治療をして早く治す】 それがこの病院のモットーです。 ※この物語はフィクションです。 実際の病院、治療とは異なることもあると思いますが暖かい目で見ていただけると幸いです。

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

真・身体検査

RIKUTO
BL
とある男子高校生の身体検査。 特別に選出されたS君は保健室でどんな検査を受けるのだろうか?

塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)

ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。 そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。

ある少年の体調不良について

雨水林檎
BL
皆に好かれるいつもにこやかな少年新島陽(にいじまはる)と幼馴染で親友の薬師寺優巳(やくしじまさみ)。高校に入学してしばらく陽は風邪をひいたことをきっかけにひどく体調を崩して行く……。 BLもしくはブロマンス小説。 体調不良描写があります。

お兄ちゃんはお医者さん!?

すず。
恋愛
持病持ちの高校1年生の女の子。 如月 陽菜(きさらぎ ひな) 病院が苦手。 如月 陽菜の主治医。25歳。 高橋 翔平(たかはし しょうへい) 内科医の医師。 ※このお話に出てくるものは 現実とは何の関係もございません。 ※治療法、病名など ほぼ知識なしで書かせて頂きました。 お楽しみください♪♪

処理中です...