アイドルの元彼

冬田シロクマ 

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疲れた目をして見せる。
ソラは冷たく笑った。
裕介の、鋭い真っ黒な瞳が、自分に強く向けられてるのを感じた。

このとき…もうなにも嫌な予感をキャッチしていなかった。
なんの感情も…
あのとき思い浮かばなかった気がする。
適当にあしらったら、裕介がどうなるか、知ってたはずなのに。
離れていた間に、すっかり忘れていたみたいだ。

顔を枕に突っ伏す。
あのあと、ガンガンに掘られた。
腕を掴まれ、ニコっと笑い、なにをするかと思えば、だった。

「ゆうすけッ、やめっ」

後ろから、腰に巻き付くように腕で抱えられ、持ち上げられる。

「ゔ…うやっ」

変な声が出てカアアと顔が赤くなった。

「うやっ?」

からかう様子の裕介。
後ろをキッ!と見ると、見惚れるほど綺麗な少年のような顔があった。
だが、怒っているとわかり血の気が引く。
sex中に怒らせたらロクなことにならない…
それは身を持って知っていた。

「ゆ、ゆうすけ…?」

説得するような声。
ソラは怯えた表情で訴えかける。
束の間、裕介はキョトンとしたあと、無表情のまま顔を傾け、笑う。
見惚れた間に入れられた。

「あ!……ッ…ゔう…」

つ、ら、い…

口元をさわられる。
「噛むな」と言われているようだった。

「はあ…はあ…」と吐息だけ漏れるソラ。
「ごめんね。
前も入れたけど、急に入れるのはつらいかな」と声だけ優しい裕介。
これだけで終わらないことはわかる。
無慈悲にズボズボ動かされた。

ゆ…ゆっくり…

そう言いたくても、声にならない。

「あ…ああ!…ぅあッ!」

あえぎ声しか出ない。
このとき、怖くて怖くてしょうがなかった。
目がゆっくり滲んでいく。
それに気づいたのか、裕介はソラの強張った手に、優しく絡め取った。

「こわいッ…!」

必死で言うソラ。
「大丈夫だよ」とだけ言う。
ニコッと笑う裕介。
そして、慰めるようにキスをされた。

「もうちょっと頑張って。
まだ気が収まりそうにない」

ズボンを強引にカチャカチャと座っているソラの後ろから脱がせられた。


「いッ…!!!?」

羞恥心で、なにも口から出てこない。

「や、やめろ…」と小さく言った。
「ははっ」と爽やかに笑う裕介。
片方の尻を揉まれる。

「うわっ!」と言い、身体が反る。
撫で回すようにお尻を触られ、プライドは一瞬で壊れた。

「僕から逃げたい?」

優しげな声。
顔を真っ赤にし、コクコクと必死で頷くソラ。
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