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過去のノアとの対面

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「と、時の番人になる前の時代って…どう言う意味だよ?1000年前だぞここ」

「話したでしょ?僕らは時を止められてるって」

「1000年もか?!」

そんなの信じられん!!と混乱しているりんごに尋ねる。

「ノア以外に僕らにあったことは?」

「ねえよ!ノアだって、さっきがこの時代での初対面だったし!」

「手遅れになる前に対処しなきゃ」

リアムが唇をかむ。

「僕らが時の番人になる前、日本にきたことはなかった。つまり、歴史が変わってる。

しかもこの年はーー」

リアムが話すのをやめ、深く考え込む。

「この年はなんだよ?」

「死刑宣告をうける年なんだよね」

「え」

思考が停止する。

こいつ今、死刑ってゆった?
ーーーもしかして…こいつ犯罪者ーー

ズザザッとリアムと距離をとる。

「まずは他メンバーに伝えなきゃーーーーーどうしたの?離れて」

「し、死刑って…っどういう意味だよ?!なにをーー」

震えているりんごをみてリアムがすぐに理解した。

「ああ、ま、その反応になるのが当然だろうね」

ふう、とタブレットを閉じて静かにいう。


「そうだよ、僕たち時の番人は皆元死刑囚だったんだ」

その言葉にりんごの頭は真っ白になった。






ーーー「奥様の手料理は本当においしいですね。それにお美しい、いつも会っているりんごくんが羨ましいな。」

「いやぁだ❤️そんなに褒めてもなにも出ないわよ」

りんごの母がリアムの言葉に照れ顔を真っ赤にしている。

え????
どうしてこうなった?

さっきの話の展開的になんで、こいつウチで母さんの飯食ってんの?

めっさ、真面目な話だったよね?


りんごがリアムを睨んでいるとリアムがこっちをみて笑いかける。

「ん?りんごくん、どうかした?」

「どうかした?じゃねえだろ!!さっきのシリアスな展開どこいった?!?!」

りんごとは反対にリアムは涼しい顔をして水を飲んでいる。

「なにゆってるのよ、りんご。
ーーーていうかこんなイケメンと知り合いなら早くいいなさいよね」

「いや、何言ってんだ?
こいつもう歳的にはじじいーーーーーーいてっっっ」

リアムが勢いよくりんごの足を踏みつける。

「え?なに?なにかいいかけてたみたいだけど、聞こえなかったな」

りんごの顔を見ながら笑う。

こいつ、白々しい顔しやがって
俺の足踏みつけたくせに

痛みでりんごが涙目になる。 

ーーーーピーンポーン

「え?だれだ?こんな時間に」

りんごが椅子から立ち上がろうとすると母がものすごい勢いで立ち上がった。

「は~い❤️」

「なんつー声出してんだよ」

りんごがあきれているのもおかまいなく母が鏡を見だす。

「りんご、荷物持ちでついてきて」

「はあ??何か頼んだのか?」

「いいから」



ーー玄関へ出て扉を開ける。

「ーーーーあ!!??」

「あれ!また会ったね」

そこに立っていたのはノアだった。拓哉をおぶっている。

この人が、、過去のノアなんだよな
たしかになんか幼い感じがする

「いつもごめんなさいねえ、このバカが」

「はえ?!いつも?」

「そうよ、拓哉が飲み会行った日は毎回必ず黒町くんが送ってくれるの。」

俺が知らなかっただけなのか?
こんなにも近くにいたなんて


「ーーでも嬉しいわ!今日はイケメンに2回も会えた!!」

母が拓哉を床に投げ捨てはしゃぐ。その様子にノアもドン引きする。

うわ、兄貴どんまい
タンコブだなこれは

「りんご、拓哉連れてきなさい」
 
「そのためによんだのかよ…」

実の息子を荷物扱いって…

「僕が運びますよ」
リアムの声がした。

「あら❤️」 

「なっ?!でてきちゃまずーーーて」


振り返ると、仮面をしたリアムが立っていた。

「ーー?仮面?」

ノアが怪訝な顔をする。

「うーわ、なつかし。」ボソッとノアを見てもらし、拓哉の状態を屈んで見る。

「あちゃー、お兄さんベロベロだね。これは二日酔いコースかな?」

「なーー」

これリアムの声じゃない
機械音みたいな声する

さすがに地声で言ったらバレるもんな

「どうして顔を隠すのよ?2人が並んだところを見たかったのに」

と母がら不満な顔をする。
リアムが話を逸らすようにいった。


「お母さん、お兄さんのためにお水を注いで来てくれませんか?」

「え…?え、ええ」

名残惜しそうにこちらを見ながら水を注ぎに台所へときえる。

「さて」

リアムがノアに向き直り続ける。


「はじめまして。お兄さんの同僚なんですよね?」

「はい。浅田さんの後輩です。

ーーが、あなたの服装はーーーコスプレですか?」

「ふふっーーーーーいてっ」

リアムの軍服をみてノアがキョトンとして尋ねた。それに耐えきれず、りんごが吹き出すとするどい肘鉄をくらった。

「ーーそんなことより、若いのに偉いなぁ、まだ二十歳でしょう?」

リアムが今ので勘に触ったのか、口は笑っているが目が笑っていない。

「ーー」
ノアが少し驚いたようにリアムを見た。りんごも驚いて叫ぶ。

「二十歳?!」

「ーーええと?なんの話ですか?俺は今24歳です。」

ノアが余裕の笑みを浮かべて問いかけると、リアムがさらにたたみかける。

「わお、笑顔素敵ですね。でも僕はあなたの無愛想な素がみたかったな」

「ーーー」

明らかに動揺しているのがりんごでもわかった。

こいつ、コスプレって言われたことすげえ根に持ってんじゃねえか
つか、大丈夫か?そんなことまで言って


ーーそのとき、母が戻ってくる足音がした。

その音を聞き、ノアが2人に微笑む。

「そのおもしろいお話、もっと聞きたかったんですが、もう遅いのでこれで失礼します」

と、お辞儀をし帰ろうとすると、

「ああ!」と思い出したようにリアムが口を開いた。

「そういえば、まだ名乗っていませんでした。僕は時の番人というものです。」

「え?」

「ま、近いうちにまた会うことになるんですが、一応自己紹介を、と思いましてね」


リアムの言葉にノアが一瞬ピクッと反応したが、また笑顔になり会釈をして、暗闇の中に消えていった。

「根に持ちすぎだろ、お前」

「ん?なんのことかよくわからないんだけど?」

性格ねじまがってんじゃねえのか、こいつ



ーー母が水を片手に戻ってきた。

「うそ!黒町くんかえっちゃったの?残念だわ」

それより、とリアムの方を見る。

「仮面どうして急につけたの?せっかくイケメンなのに」

「あはは。そういっていただいて光栄です。

ーーそれより、りんご、お兄さんを運んであげなよ」
 
「え?さっき運ぶってーー」

「いや、僕もう歳だからさ」

「やっぱ、笑ったことねに持ってんのか?」

「お母さん、りんごが茶碗洗ってくれるそうですよ」

「ーーなっ」

こいつーーーっっ
つか、俺の足を踏んでまで歳を否定してたのにこれかよ

「あら❤️ありがとう。じゃあ、拓哉を運んでから手伝ってね」

「いやーーーっちがっ!!それはこいつが!!」

「じゃあ、僕はお母さんに美容の秘訣でもきこうかな」

りんごの話を遮るようにリアムが爽やかな笑みで母にいいよる。

「やだっっ、私もイケメンの秘訣が聞きたいわ❤️」

と、2人で楽しそうにお喋りを始めた。

ーーくそっいい歳こいて!!母さんこいつ、千歳ごえのくそじじいだぞ?!?!
母さんよりも歳いってんだぞ!!

ちくしょう!!イケメンに生まれたかったっっ!!!


なかば涙目になりながら、拓哉を背負い階段を登ったのだった。






ーー浅田家を後にしたあと、ノアは仮面の男が誰なのか考える。


ーー時の…番人?
年齢も知っているなんて…
勘とはいえない


どこからか情報が漏れている。
あの人に知られる前にーー

「殺さなきゃ」

ーー無表情のままポソっと呟くと、夜の暗い街並みにきえていった。













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