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第7話 仲直り。
しおりを挟む「お前、ふざけんなよ。ゆりあちゃんに、心配してもらいやがって!当てつけか?!」
翠川が、おれを追ってきたみたいでいきなり胸ぐらを掴み上げられる。
「アザをわざと見せるようにしやがったな、てめぇ」
「そ…そんなつもりじゃないよ!おれ、ホントにーーーゔっ」
痛い……
なんで、最初に手が出るんだよ
おれ、ただでさえ、かおりちゃんに嫌われたってわかって、沈んでるのに…
「口答えすんじゃねえよ!たかが、顔がいいだけの厨二病が!」
翠川が、言い放つ。
「そういえば」
今度は別の男子がおれをせせら笑いながら、言う。
「今日も湊崎はお前に絡んでこなかったな。完璧に呆れられちゃって、カワイソー」
「ーーー!!」
やめて。
言わないでよ
おれは、心の中でそう叫ぶと、黙ってうつむく。
ーーそう、今日の朝も声すら掛けられなかった。
それどころかずっと本を読んでて、おれに気付きすらしてなかったし……
人に言われると、余計に現実が突きつけられたみたいで、辛くなる。
おれが、過去に入れるのはあと3日なのに、このまま最後まで話せないで終わっちゃうのかな
「まぁ、あの女も鬱陶しかったから、ちょうどよかったぜ。ーー口うるせえし」
翠川が、冷たく言い放った。
「この前も、ペンを拾ってやったら、ガン無視なんだぜ?あいつ、昔から愛想がなかったよな!」
「それ思った!俺も無視されたことある。
あいつ毎回松本とか高山と絡んでるよな?
ーーまぁあの性格だから、女子の友達いるわけねえか」
そういうと、周りの男子たちも笑い出した。
おれはかおりちゃんの悪口を聞きたくなくて、叫ぶ。
「ーーやめて」
「あ?なんか言ったか?厨二病」
翠川がおれを見下ろしながら、言った。
「かおりちゃんを悪く言わないで!」
すると翠川が、少し動いた。
また、殴られるかと思うと怖くて、おれは慌てて、後退りした。
ーー情けない
ユリウスの声が聞こえた気がした。
そう。
おれはいつも逃げてばかり。
今考えても、この前は、全体会議に出るのがいやで、何時間も駄々をこねたこともあるし、最強と言われる人体改造を施した時の番人の中でも、成績はいつもビリ。その度に、散々仲間に迷惑をかけた。見るに見かねたユリウスが、おれを過去への調査に参加させたんだ。本当に自分でも、情けないくらいおれはヘタレ。
そして、今もーーー
おれは翠川に立ち向かう勇気がない。
国の最高の訓練を受けてるから、能力が閉ざされてても、普通の人よりは強いはずなのに、足が震えて立ち上がれない。
ーー心のどこかで、これで、死ぬわけじゃないからいいかなって思ってる
情けないわね!
かおりちゃんの声がする。
そうだよな…
かおりちゃんは毎回、おれがやられるたびに果敢に挑んでたっていうのに
ーーおれはかおりちゃんが悪く言われてるっていうのに、立てもしない。
情けない。
ーーあとちょっとで、おれの過去での調査が終わる
終わったらもう、かおりちゃんの記憶は抜かれて、おれに関することすべて、忘れる。
かおりちゃんだけじゃない。ゆりあちゃんも、みなせも、ゆきやだって、おれのことを忘れてしまう。
このまま喧嘩別れしてーーー
ーーもう二度と、会えなくなる
『それは、絶対いやだ』
そう思うと、自然と震えが止まった。
足に力が入ってるのが、分かる。
謝らなきゃーーー
何が原因かわからなくても、とことん話し合うんだ
そして、笑顔でかおりちゃんと別れる
もう、逃げない
そう思った瞬間、おれは勢いよく立ち上がった。
「訂正して」
おれの雰囲気が変わったのに気づいたのか、翠川たちが少し後退りした。
「かおりちゃんは、お前らが思ってるような子じゃない!」
不思議だけど、次々と言葉が出てきた。
「おれのこと、いつも構ってくれるし、何かあったら、手を差し伸べてくれた。
おれがお弁当忘れた時も、学食まで付いてきてくれたし、未来政府のことを最初に言った時も、笑わないで聞いてくれた。
かおりちゃんは、俺が今まで会った中で一番優しくて、大切な人!
ーーお前らみたいに、陰でこそこそ最低なことする人間と、一緒にするな!」
「黙って聞いてれば…っ!適当なこと言いやがってぇ!!!」
翠川が、顔を真っ赤にしながら、殴りかかってきた。
「マク!!!」
ハッとして、階段の上を見ると、かおりちゃんが息を切らして立っていた。
「かおりちゃーーーーー」
久しぶりに、目があったことが嬉しくて、頬が緩んだ時だった。
「ぐっっっ?!?!」
おれの腹に、鈍い痛みがおれを襲う。
視界が揺らいだ。どうやら、翠川のパンチを喰らったみたい……。
おれは、ゲホゲホッと咳き込み、そのまま腹を押さえるようにして、床に膝から倒れる。
「マク!!!」
かおりちゃんが、何か叫んでるのが聞こえた。
でも、情けないことに、寝不足もあってか、おれはそのまま意識を失ったーー
マクは、1時間立っても目覚めなかった。
それどころか、今はもう放課後で、5時を回ってる。
あたしのバカ!
くだらないことで、意地を張るんじゃなかった
マクを追ってた時、途中でマクの声が聞こえた。
いつになくしっかりした声で、あたしを庇ってくれてた。
『かおりちゃんは、おれが会った中で、一番優しくて、大切な人!』
その言葉を聞いた瞬間、マクの姿が見えた。
数人に囲まれて、新しいアザをこさえていたけど、その横顔は堂々としてた。
あたしは、思わず声をかけてしまってた。
最悪よね!そのせいで、マクが殴られたようなもんじゃない
マクが倒れたあと、幸也たちが駆けつけてくれて、翠川たちを殴ってくれた。
その間あたしは無我夢中で、気絶したマクの名前を叫び続けてた。
授業をサボってまで、あたしはマクの側から離れなかった。
保健室の先生からは、マクはただの寝不足っていわれたけど。
綺麗な鼻筋に、透き通った肌。
マクは全てが綺麗で、何時間も見てられた。
本当に人形のよう……
あたしはそっと、その顔に触れた。
温かい……
つまらない意地なんか、張ってないで、気持ちをぶつけてたらよかった
マクーー
「ごめんね……」
あたしは、震える声で言う。
「かおりちゃん?」
顔を上げると、マクがこっちを見ていた。
でも、すぐに顔が真っ赤になって、あたしから視線をそらす。
え?なによ
「あ」
あたしは、慌ててマクの頬に伸ばしていた手を、引っ込めた。
忘れてた
ーー顔が熱い。
だってそうよね、一度も触れたことないんだもん。
あたしもマクと同じように、視線を逸らした。
しばらく、お互いに気まずい沈黙が続く。
「あ…の…っ!」
ようやく、マクがこの気まずい沈黙を破ってくれた。
「今まで、ごめん」
マクが、言った。
ううん、あたしの方こそーー
「おれ、……痛いやつで」
は?
「ゆきやたちからからかわれて、その度に止めてくれて、……ごめんなさい!おれもう、そんなこと言わないようにする」
「え、ちょ……」
何の話?勘違いしてるの?
あたしは、他の女とヘラヘラしてたのに、腹が立ったのよ
「最初に話した時、笑わずに聞いてくれて嬉しかった。もう二度と話さないようにするから。愛想つかさないで……っお願い……
ーーホントにごめんなさい……っ」
そう締め括ると、マクがあたしに謝る。その肩が、頼りなく震えてた。
「あんた、勘違いしてない?」
あたしは、塩らしくなってるマクを見て、呆れを通り越して、何故か知らないけど何か笑えてきた。
「え?」
マクが本気で、分かってなかったのも、さらに笑えてきた。あたしが大笑いしてるのを見て、マクは怪訝な顔になる。
でも、よかった……
あたしのことを嫌ってたわけじゃなかったんだ
「あたしこそ、ごめん」
ひとしきり笑ったあと、あたしもマクに頭を下げた。
それにマクは驚いたように、目を丸くした。
「あたし、短気だし、ヒステリックだし、傲慢だし。気に入らないことがあったら、いつもマクに当たってばっかりだったよね」
言っていて、自分の性格の悪さに、ほとほと嫌気がさす。
マクは優しいから、何か言いかけようとしてたけど、聞きたくなくて、重ねるように続けた。
「ホントはイヤだったの」
最近、他の女とばっかり、マクが話すから。
あたしは、絶対プライドが高い。
本当のことを言うって決めたのに、今も言うのを少し拒んでる。
あたしが、唇を噛み締めて黙ってるのを見て、マクが慌てて、言った。
「いや!謝らないでよ!悪いのは全部おれだから、かおりちゃんは悪くない」
マクは、本当に優しい。いや、優しすぎる
だからこそ、言わなきゃいけない。
伝えなきゃーー
あたしは、とうとう決心したように、深呼吸をして、息を整えてから、勢いで、叫んだ。
「本当は、あたし、マクが他の女とばっかり話すの、ムカついてるのよ!」
「…え?」
マクは、理解するのに、しばらくポカンとしてた。
ようやく伝えられると、あたしの口から、今まで溜まっていたものが、次から次に溢れ出す。
「あたしだけのマクだったのに!次から次へと、女が寄ってきて…っ!
確かにあんたは、黙ってればイケメンよ!女が寄ってくるのも、無理はないわ!
でも!ずっとその隣にいるあたしの気持ちって考えたことある?!それを見てるあたしの気持ちってーー?!」
言葉が溢れていく。
「名前呼びはあたしだけって、思ってた!でもユリアのことも、名前呼びだし!」
あの時、自分は脇役だったって感じちゃったーーー
「何なの?!もうあたしはお払い箱って言われてるみたいで、胸が締め付けられるの!
見てると、ムカつくのよ!!ついどす黒い感情が出てきちゃうの!」
これ以上はやばいと思ってても、あたしの口は止まってくれなかった。怖くて、マクの顔が見れない。
せっかく謝ろうって思ってたのに
ーーまた、あたしは人のせいにする。
「ゆりあは、男子の大半から好かれてて、女子力高くて、優しいし!あたしが持ってないもの全て持ってる!!あたしみたいに、短気じゃないし、傲慢でもない!
そんなゆりあと比較されたらーーー」
だめーーー
あたしの目から、今まで溜めてた熱いものが、頬へこぼれ落ちていく。
もう、止められない。
あたしは、涙でぐしゃぐしゃになりながら、最後の声を絞り出した。
「勝てるはず…ないじゃないの……っ」
そう言ったあと、あたしは、両手で顔を覆って、嗚咽を漏らしながら泣き始めた。
ずっと、不安だった。
マクが、いつかあたしの手から離れて、他の女の方へ行っちゃうことが。もうあたしのことなんて、いなかったように、誰かと笑いながら楽しそうにしていることが。
不安で不安で、たまらなかった。
あたしが、泣きじゃくっていると、マクが背中をポンポンって、優しく叩いてくれた。
あたしは、恥ずかしくて、いたたまれなくて。
でも、涙は止まってはくれず、さらに酷く泣いた。
何分経ったかは、もう覚えてない。
一通り泣き終わって、気がつくと、マクの腕の中で顔を埋めてた。
大丈夫、と言ってるマクの吐息が、あたしの首筋にかかる。
あたしは我に返って、この後のことを考えて、気まずくなって、耳まで熱くなった。
すると、マクがあたしの背中をさすりながら、ポツリと言った。
「おれ、かおりちゃんと会えて良かったよ」
「え……?」
聞き間違いかと思って、あたしは、思わず聞き返す。
「むぅ、聞いてたでしょ?2回も言わないし」
マクが少しだけ、拗ねたように言った。
「そばに居て、一番安心するのはかおりちゃんだよ。ゆりあちゃんでも、みきちゃんでもなく、かおりちゃん。
初めて会った時から、そう。ストレートに気持ちをぶつけてくれるから、おれはありがたい
正義感強くて、ちょっと言葉がキツイけど、心は誰よりも温かいよね。小さい頃は、ゆきやをいじめっ子から守ってあげてたでしょ?」
マクは、あたしを見た。
マクはどこで知ったのか、知らないけど、あたしとゆきやの幼い時の情報を知ってる。
「ていうか、おれもかおりちゃんが、ゆきややみなせと話してるの、嫉妬しちゃうよ」
「え?」
あたしは驚いた。
さっきから、予想外の答えばかりで、あたしは照れてるマクとしばらく、見つめあった。
「今度の日曜日」
しばらくしてマクが、言った。
「隣町のショッピングモールに……行こ?」
「え?!でもあんたはゆりあと握手会に行くんじゃーー」
あたしは、驚いてマクの顔を見た。
「やっぱいいや。チケットは、2枚しかないのに。
おれじゃなくてゆりあちゃんだって、別の人と行きたいよ」
バカね。
ゆりあはアンタだからこそ、行きたいんでしょ
相変わらず、自己肯定感が低いわね
ーーでも……
「行く」
あたしは、誘ってくれたことと、ゆりあとの用事をキャンセルしてくれたことが、本当に嬉しくて、満面の笑みで笑った後、思いっきり、マクを抱きしめた。
「好き」
あたしの言葉に、マクはハッとしてた気がする。
でも、その後そっと背中に手を回して、抱き返してくれた。
あたしは、本当に幸せの絶頂だった。嬉しすぎて自然と笑みが溢れるくらい。
でも、あたしはこの時、知らなかった。
ーーマクがどんな気持ちだったかを。
砂時計の砂は、止まることを知らずに、止めどなく落ちてゆく。まるで、大自然の中にすむ人間は、迫り来る自然の災害を止められないように。
砂は少しずつだけど、着実に流れていってた。
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