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王子だって出かけたい
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そして数日後…
私はお父様とお出かけする事になった…なったのだが…
レオンの頼みたい事って言うのがまさにそれだった。
「僕も連れて行ってもらえないかな?サラのお父さん…」
と、レオンが…
「お、お父さん!?…そっか…よくよく考えればサラと結婚すれば殿下が私の息子になるのか…まぁ悪くはない気分だが…それでもサラはまだ絶対やるわけには…ブツブツ…」
お父様が何か小声で独り言を言っている。
「あ…失礼…殿下。それで外出をしたいんでしたね。しかし、気持ちはわかりますがそう言われましてもあまり外をうろつかれると困るのですがね…立場と言うものをご理解してもらわないと殿下にもしもの事があっては私は斬首刑ですよ?」
「そ、そうだよね…じゃ、じゃーボクだとわからないくらい変装すればダメかな?そうだ、サラ手伝ってくれないか?」
「へ?私がですか?」
「うん。さらにやってもらいたい。」
「殿下、そのような事をサラにさせては…」
「ダメかな?それにボクはここでは殿下じゃなくレオン…じゃなくて…そーだ!サラ!ボクに名前をつけてほしい。外で使う偽名ってのがほしい。」
「な、名前をですか…じゃー私でよければ…レオン、レオ、レオリオ、うーん…レオニード!レオニードなんていかがでしょ?」
「レオニード…レオニードか。うん!いいね!かっこいい名だ。と言うわけでお父さん。僕のことはレオニードと呼んでほしい。そして敬語もやめてほしい。もちろんサラにも。」
「え、あ、はいじゃなくてわかったわレオニード。」
あー残念…なんか短いレオン呼びだったわね。結構楽しんでたのに…
まぁ逆に考えれば私の考えた愛称で呼んでるみたいだし敬語もなくなったからもう更に二人の仲は進展した?みたいな感じになるかも?
うふふふ…それに二人っきりの時だけはレオンってさりげなく呼んでみるのもまた…
きゃあああああ!
いいかもいいかも!
「で、れ、レオニード…本気で外に行くつもりなのか?思ってる以上に危険だぞ?」
あ…お父様も呼ぶんだったわね…チッ…
もう少しくらい気を使って今くらい私だけにさせてくれたって良いのに…
お父様め…私の独占を奪うとは実はお父様って私のライバルだったのね!
「お父さん…だったらそんな危ない所にサラを連れて行くの?」
「いや…そういうわけじゃないが…なぁ…まぁうーん…じゃーとりあえずサラ…レオニードに変装をしてやってみてくれ。それの出来次第で考える。」
えええ…なにそれ、私に責任丸投げですかお父様!めっちゃ責任重大じゃないのよ!
「わかりましたわ。お父様…これはひとつ貸しですよ?」
「え?貸し?私が悪いのかこれ?私は何かサラを怒らせるようなことをしたのか?」
乙女の気持ちを理解しないお父様なんてもう知らない!
私はお父様とお出かけする事になった…なったのだが…
レオンの頼みたい事って言うのがまさにそれだった。
「僕も連れて行ってもらえないかな?サラのお父さん…」
と、レオンが…
「お、お父さん!?…そっか…よくよく考えればサラと結婚すれば殿下が私の息子になるのか…まぁ悪くはない気分だが…それでもサラはまだ絶対やるわけには…ブツブツ…」
お父様が何か小声で独り言を言っている。
「あ…失礼…殿下。それで外出をしたいんでしたね。しかし、気持ちはわかりますがそう言われましてもあまり外をうろつかれると困るのですがね…立場と言うものをご理解してもらわないと殿下にもしもの事があっては私は斬首刑ですよ?」
「そ、そうだよね…じゃ、じゃーボクだとわからないくらい変装すればダメかな?そうだ、サラ手伝ってくれないか?」
「へ?私がですか?」
「うん。さらにやってもらいたい。」
「殿下、そのような事をサラにさせては…」
「ダメかな?それにボクはここでは殿下じゃなくレオン…じゃなくて…そーだ!サラ!ボクに名前をつけてほしい。外で使う偽名ってのがほしい。」
「な、名前をですか…じゃー私でよければ…レオン、レオ、レオリオ、うーん…レオニード!レオニードなんていかがでしょ?」
「レオニード…レオニードか。うん!いいね!かっこいい名だ。と言うわけでお父さん。僕のことはレオニードと呼んでほしい。そして敬語もやめてほしい。もちろんサラにも。」
「え、あ、はいじゃなくてわかったわレオニード。」
あー残念…なんか短いレオン呼びだったわね。結構楽しんでたのに…
まぁ逆に考えれば私の考えた愛称で呼んでるみたいだし敬語もなくなったからもう更に二人の仲は進展した?みたいな感じになるかも?
うふふふ…それに二人っきりの時だけはレオンってさりげなく呼んでみるのもまた…
きゃあああああ!
いいかもいいかも!
「で、れ、レオニード…本気で外に行くつもりなのか?思ってる以上に危険だぞ?」
あ…お父様も呼ぶんだったわね…チッ…
もう少しくらい気を使って今くらい私だけにさせてくれたって良いのに…
お父様め…私の独占を奪うとは実はお父様って私のライバルだったのね!
「お父さん…だったらそんな危ない所にサラを連れて行くの?」
「いや…そういうわけじゃないが…なぁ…まぁうーん…じゃーとりあえずサラ…レオニードに変装をしてやってみてくれ。それの出来次第で考える。」
えええ…なにそれ、私に責任丸投げですかお父様!めっちゃ責任重大じゃないのよ!
「わかりましたわ。お父様…これはひとつ貸しですよ?」
「え?貸し?私が悪いのかこれ?私は何かサラを怒らせるようなことをしたのか?」
乙女の気持ちを理解しないお父様なんてもう知らない!
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