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妹を救った女の子について…王子殿下視点

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 ぼくの名前はレオン=グランハルト。五歳。王子なんだって。王子ってのはよくわからないけど偉いみたい。
 そのぼくより偉いのが国王であるパパで今日は妹のイリスとなんか、公務というのでお出かけなんだ~。イリスはすごく可愛い。ぼくもパパに比べたら小さいけどそんなぼくよりもさらに小さいんだ。それに肌もすべすべしてほっぺもぷにぷになんだ。ぼくは妹が大好き。

 そんな時突然外が騒がしくなって様子を見て見ると何か怖い人たちがいっぱいいたんだ。でもぼくは弱いし何も出来ない。剣術も3歳からはじめたけどあまり上手くないみたいで期待されてないってのがわかる。
 そんなぼくじゃどうしようもない…そんな時突然ナイフが飛んできたんだ。妹が危ないと思いぼくは妹を抱きしめかばおうとしたんだけど、ぼくは妹を守りきれなかった…妹の腕に少し傷が出来てそこから赤いのが出てきた。
 ぼくは怖くなってそこからまったく動けなくなってしまったんだ。

 そうやってぼくが固まってると外から女の子が駆け寄ってきた。茶色い髪に紫色の目の女の子が…
あ…天使ってホントにいたんだ…ってぼくは素直に思った。

 その子が言うには妹の怪我は大丈夫そうに見えて大丈夫じゃなかったみたいなんだ。
 どく?ってのを出さなきゃいけないみたいで妹の傷を口で吸っていた。

 正直意味がわからなかったしなにやってるんだろうとも思った。

 でもしばらくしてその少女は倒れてしまった…妹と一緒に…ぼくはホントに何が何だかわからなくなった。

 その後のことは覚えてないんだ。気がついたら家に帰っていたんだ。
 大人たちの話によるとあの少女の言ったように妹にどくが入っていたのはほんとだったみたい。
 でも少女のやった方法はすごいって騒いでいた…何がすごいのかぼくにはわからなかったけど何かすごい事をあの少女がやってのけた事はわかるかも。あの子…ぼくと同じの歳に見えたけどすごいって言われてすごいなぁ…ぼくは剣術でも勉強でもすごい何て言われた事ないのに…

 あれから3日妹が元気になったみたいだ。いつもの可愛い顔で笑いかけてくれた。
 よかったぁ…じゃー妹と一緒に倒れたあの子も元気になったかな?

 周りの大人たちに聞いてみたけどまだ元気じゃないみたい。すごく心配…
 妹を助けてくれた人が元気じゃないなんて困る。

 そして3週間が経った頃あの子が目覚めたって話を聞いたんだ。よかった…でもまだ起き上がれないらしい…心配…あれからずっとあの子のことを考えてるんだけど…その度に胸がなんか痛くなるんだ…どうしてだろう。病気かな…パパに聞いてみよう。

「ほうほう…そうかそうか…お前もそんな事思う歳か。男爵家の娘か…不可能じゃないが…うーん…まぁあんまり回りがいい顔はしないだろうな…」

 何を言っているのか一言もわからなかった…パパはぼくの質問がわからなかったのかな?
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