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第6章
53.伝えたい事
しおりを挟む忍くんとのデートを終えて、別々でマンションに帰るとエレベーターの中で司さんと鉢合わせする。
「明里」
「司さん」
「おかえり」
優しく私を見て言う司さんを見て顔を赤くする。
「ただいまです…」
何となく恥ずかしくなって下を向く。
「忍と出かけてたんでしょ?どこ行ったの?」
「水族館に」
「そう」
会話が続かない。
そしてこんな状況で明日は楽しめるのかな。
って!私がその原因作ってるじゃん!
振られる事をわかった上で告白してくれた忍くん。
私は、このまま司さんに言わないでいいの?
顔を上げて右手で自分の右頬を叩く。
「はっ!?明里どうした?」
驚く司さんの方を見て、
「明日!私の気持ちを聞いてくれますか?」
「そんな勢いつけなくても…。
でも、わかった聞くよ。
明里の話なら何でも」
私の頭をポンポンと軽く叩く。
「ありがとう…」
「それで明日はどこに行きたいの?」
「えと、それは…
明日までのお楽しみって事でもいい?」
「うん、いいよ。
とりあえず駅だけ教えてくれる?ここから2人で出かけるのはマズイから」
「うん!」
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