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第6章
48.秘密のデート
しおりを挟む「あのさ、曲作りのお礼したいから。
明里が行きたいところ一緒に行かない?」
「え?」
突然の司さんの言葉に驚き、思考が一瞬停止する。
「いやいや!大丈夫だよ!
そんなに気を使わないで」
「気を使うとかじゃなくて。
純粋にまた明里と出かけたいんだ。
京都の時は僕が行きたい所とかにしちゃったから」
「そんな…」
そんな風に言われたら。
断りづらい…
いや、断らなくていいのか。
「明里は、僕と出かけるの嫌?」
「そんな事ないよ!
じゃあ…お願いします」
「お願いしますって」
「だって…」
「お願いされます。
どこ行きたいか考えといてね」
そんな会話をしていたらあっという間にマンションに着く。
エレベーターを待っていると、忍くんが帰ってきた。
「ただいまー。
え、なに?デートの帰り?」
「偶然駅で一緒になっただけ」
「ふーん。
あ、明里ちゃん。こないだの曲作りのお礼したいんだけど」
「忍くんも!?」
「忍くんもって…もしかして」
「僕が先に言った。
前回の京都デートは僕が行きたい所に付き合ってもらったから。
だから今回は明里の行きたいところにしようって」
「へー…明里ちゃん、俺もデートしたいんだけど」
「えっ!?」
私が返答に困ってると携帯が突然鳴り響く。
その携帯の主は、司さんだ。
「ごめん、これ持って先戻ってて」
帰る途中にコンビニで買ったアイスが入った袋を渡される。
「うん…」
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