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第4章
34.美少女
しおりを挟む翌日、買い出しをしようとマンションを出ると入口にキョロキョロしてる女の子が立っていた。
誰かのファン?
住まいバレたのかな…
それとも全く関係ない人?
頭の中で色々考えるけど声はかけない方がいいよね。
そう思って端っこから出て、ササッと小走り。
「あ、あの…!」
声をかけられて恐る恐る女の子の方を見ると、超美少女!!
可愛いの次元じゃない…。
私の方に来る彼女をまじまじと見る。
「あの…。ここに天海司住んでますよね?」
「えっ?」
やっぱりファン!?
どうしよう…
「いえ、ここに住んでないですよ」
嘘つくしかない。
女の子はキョトンとした顔して私を見る。
「え、だって…笹塚明里さんですよね?」
「な、なんで私の事!?」
「お兄ちゃんから話聞いていたので。
京都でのツーショット写真見ましたよ」
「お兄ちゃん?」
「あ、申し遅れました。
私、天海千夏です」
私の思考が一瞬停止する。
「天海?」
「天海です」
ニコニコ笑って挨拶する彼女。
「えぇ!?」
後退りして壁にぶつかる。
「大丈夫ですか!?」
「大丈夫…
2次元並みに美少女…」
「いえいえ、そんな」
謙遜するところがさらに可愛い。
「何処か行くところだったんですよね?」
「買い物に…。
だけど、今ならいるから部屋行こう」
妹さんの腕を引いて、マンションに入る。
エレベーターに乗り込むと、妹さんはジーッと私を見る。
「あの、何か?」
「いえ!お兄ちゃんが好きになる人ってどんな人かなーって思っていたので」
「ごめんなさい。こんな普通の人間で」
「いえ、そんなことは…
あ、私のことは好きに呼んでください!
私は明里ちゃんって呼びますね」
「うん。千夏ちゃん」
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