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Ririsu◡̈*♡.°⑅

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第4章

30.逆ハーレム?

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ハッと声のする方を見ると、忍くんが立って私たちを見ていた。

「やっぱり2人はそういう関係なんだねー」

ははっと笑いながら「知らなかったよ」と付け足した。

「いや、ちょっ…」

私が否定しようとした口を司さんの手で塞がれる。

「忍。こないだ言い忘れてたけど…
僕も、明里が好きだよ」

「え…。えっ!?」

驚く私とは対照的に忍くんは、ふーと溜息こぼして「気づいてたって普通に」

忍くんは椅子に座り持っていたペットボトルのお水を口にする。

「気づいてたって…」

「俺に明里ちゃんとデートした事言ってきたり。俺に悪いって思ったってことは、明里ちゃんに何らかの感情があるってことでしょ?」

「…」

司さんは口元に手を当てて顔を赤らめる。

「え?素だったの?

意外と天然なんだね、司くん」

何とも不思議な感情に陥ってる私を無視して2人は微妙な会話をしていた。

「まぁ、安心してよ。
俺、明里ちゃんにフラれてるから」

「そうなの?」

2人して忘れていたはずの私を見る。

「フッたというか…今は誰かと付き合うとか考えられないと言いますか」

「そっか…」

さらに空気が重くなり、居づらくなっていた。

その瞬間、再びリビングのドアが開いて瀬戸さんが入ってきた。

「司、忍。ここだったのか」

「遥」
「遥さん」

「お。明里ちゃんもいる」

瀬戸さんの後ろに父親であり、芸能事務所の社長が立っていた。

「おぉ、明里。
司、忍…君たち2人に期間限定でユニットを組んでもらいたい」


「「は?」」

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