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Ririsu◡̈*♡.°⑅

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第3章

23.旅行ならではの

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翌日、午前中はクラスごとでの観光で、お寺や神社に行き説明を聞いたりしていた。

「あれ?ねね、あの二人って」

私が目で追うところには同じクラスの女の子と男の子。

それを見て聖良が「あの二人、昨日から付き合い始めたって」とサラッと言う。

「え!?そうなの??」

「まぁ旅行とか学校行事だとカップルになりやすいよね」

舞も平然とした顔で話す。

「結構クラスでカップルいるよね?」

「そうなんだ…」

知らなかった。
自分がいかに興味を今までもたなかったのが思い知らされる。

「ま、明里はクラスの男子とか学校の男子に興味ないでしょ?」

「な、なんでよ…」

「だって、家に帰ったらあんなかっこいい人達が5人もいるんでしょ?」

「いや、それは関係なくない!?」

「じゃあ誰かに告白とかされたらドキドキしないの?」

舞がニコッと悪意がない笑い方で聞いてくる。

「えっ!?い、いやいや絶対にないから!」

私の反応を見て舞と聖良が顔を見合わせる。

「ごめん、明里…マジ?」

「だから、本当に誰のことも意識してないって」

「「ふーん」」

「じゃあ各々昼食をとったら自由行動な。
17時までに旅館に戻ること」

担任の言葉を聞いて、すぐに司さんに連絡をいれると、

「それで、どこに行けば…」

『後ろ』

振り返ると司さんが立っていて驚く。

「な、なんで?」

「いや、すぐそこで撮影してたから。
そしたら明里と同じ制服の子達がいたから」

舞と聖良が私と司さんのところに来る。

「「こんにちは」」

「こんにちは。
中西さんいつもありがとうね。
保育園の放課後使わせてくれて」

「いえ!そんな…」

舞の顔が真っ赤だ。
さすが俳優。

「って事でごめん。明里、借りるね」

司さんに手を引かれてその場から離れる。

「「行ってらっしゃいー」」
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