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第3章

21.デート！？

「それで。何でここに来たの？」

「見てみて明里ちゃん！沢山の鳥居」

「だから、どうしてここに…」

「え？だって俺、京都にい行ったら行きたかったんだもん伏見稲荷大社」

舞と聖良と別れ、自由行動時間を何故か忍くんと過ごすことに。

「行きたかったんだもんって…」

「それに何だかんだ言っても明里ちゃんは優しいよね。結局俺に付き合ってくれるんだから」

「それは…舞と聖良も気を使ってくれてたし…っていうかお仕事は？」

「今日は早朝だけで後は明日の撮影だけー」

スマホを横にして鳥居の写真を撮ろうと頑張っている忍くん。

「京都を仕事以外で回るの初めてだ」

「いいの？そんな貴重な初めてを私と過ごして」

そう話すと、忍くんが後ろを振り向いて、

「明里ちゃんがいいんだよね」

どストレートに言ってくる。

「え…。
あ、本当にそう何度もからかうのやめてよ」

「どうしたら。どうしたら本気として受け取ってくれる？」

いつもヘラヘラしてる忍くんが少し困ったように笑いながら聞いてくる。

「えっと…。ごめんなさい」

「俺フラれた？」

「いや、フッたとかそういうのじゃなくて。
からかうとか言っちゃってごめんなさい」

忍くんは、ははっと笑って私の前へ1歩出て、手を握る。

「とりあえず少し付き合ってよ」

「えっ？」

「俺の京都デートに！行こう」

手を引かれ、繋がれたまま観光する。

「抹茶パフェ！俺、憧れてたんだー
京都で抹茶のお菓子食べることを」

はしゃいで楽しそうにしてる忍くんを見ると何となく自然とこっちも笑えてきて、
楽しいと思った。

「次は、あそこに行こう！」

「え、まだ行くの？」