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第3章
20.in京都
しおりを挟む東京駅に着くと既に何人か来ていて、舞と聖良も携帯を見せ合いながら話していた。
「舞、聖良」
「明里ー」
「おはようー」
「おはようー!早いね」
「なんかこういう日って早く起きちゃうんだよね」
「わかるー」
3人で話してると担任が来て新幹線に乗り込む。
3人席に並んで座って、安心からか大きなあくびが出る。
「大丈夫?朝の支度忙しかったの?」
「わがまま王子様に振り回されて」
舞に司さんの話をしたのと同時に聖良にも今の現状を話したので2人は唯一、私の事情を知っている人達だ。
「振り回されたというか…ご飯得意な人いないから、冷凍庫とか冷蔵庫におかず詰めといた」
「偉いね、明里」
「着いたら起こすから寝てなよ」
2人に言われて窓際に聖良と変わってもらって寄りかかり眠りにつく。
目を閉じるとすぐに意識を無くす。
「…かり、明里!京都着くよ!」
隣の席の聖良に起こされて目を覚ます。
「数秒で眠りについてたよ」
新幹線から降りて、クラスごとにバスに乗り込む。
「最初は、京都の舞台清水寺から」
清水寺に着きバスをおりると、同じように制服を着た学生が大勢いた。
「この時期被るよね」
「中学の時も思ったわ」
そんな会話をしていたら通りすがりの女の子達が「生司ヤバい!」「超絶カッコよかったよね」
「え…もしかして」
舞と聖良とキョロキョロ見ると、撮影しているのが見えた。
クラスの列から離れて、その場所に行くと中心には司さんが立っていた。
「本当にいたよ…」
「やっぱり会えたね、明里ちゃん」
左肩をポンッと叩かれ、聞き覚えのある声にビクッとしながら振り向くと…
「忍くん…」
「やほー!」
帽子にマスクをした忍くんだけど、イケメンオーラーは隠しきれてない。
舞と聖良もいきなりの忍くんに驚いていた。
「ねね、明里ちゃん。
俺と京都デートしない?」
「はい!?」
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