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Ririsu◡̈*♡.°⑅

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第2章

8.一日の始まり

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「よし!準備OKー」

朝5時に起きて、朝食の準備をしリビングから出て、みんなの部屋に行く。

有り得ない人達との共同生活から1週間経ち、この状況にも少しずつですが慣れてきた。

リビングから近い部屋の瀬戸さんから起こしていく。

「瀬戸さーん!朝ですよー」

コンコンッとノックして暫くすると「おはようー。ありがとー」と、もう既に着替え終わっていた。

いつも起こす必要あるのか?と疑問に思うけども口にはしない。

「ご飯用意してあるので先に食べててくださいね」

次は、椎葉くんの部屋。

「椎葉くんー!朝ですよー」

コンコンッとノックをしてから部屋に入る。

掛け布団を抱きしめながら気持ちよさそうに寝ていた。

「椎葉くんー」

頬をツンツンするとうっすら目が開き「おはよー」と眠そうに言う。

「おはよう。ここに制服置いておくね。
午前中は学校行くんだよね?」

「ありがとー」

私は次の部屋に行く。

「由くーん!朝だよー」

コンコンッとノックすると由くんが目を擦りながら起きてきた。

「おはようございます…明里さん」

「今日も可愛いー」と心の中で叫びながら、

「ご飯用意してあるから食べてね」

「はい」

由くんは、ふにゃっと可愛い笑顔を見せてくれる。

朝から神がそこにいる。

「よし!」

癒しの由くんの部屋から出ると問題の2人の部屋に行く。

「間宮くん!朝ですよー」

コンコンッとノックしても起きる訳もなく、仕方なく部屋に入ると寝息が聞こえる。

ベットに近づいて背中を擦りながら起こすと、その瞬間腕を引かれてベットに倒れる。

「おはよう。明里ちゃん」

ニコッと笑いながら、私を抱きしめる間宮くん。

「起きてるなら離してくださいー!!」

「寝てるならいいの?」

「そうじゃなくて!!」

私の足は暴れて間宮くんのお腹を蹴飛ばす。

「いった…」

「本当にこんな事二度としないでください!
起こさないですよ!?」

慌ててベットから起き上がってドアの方に行く。

「わかったよ。ごめんね、明里ちゃん。
二度とやらないよ」

嘘だ。その笑顔、胡散臭い。

部屋から出てバタンとドアを閉める。

「何してんの?朝っぱらから」

後ろを見ると寝巻き姿の司くんが立っていた。

「ひゃっ!?おはよ…」

「うるさ過ぎて嫌でも起きた」

「ごめん…」

「朝から大変だねー」

大きな欠伸をしながらリビングに向かう司くんの姿を苦笑いしながら見送っていた。

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