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第一章
月夜の酒宴
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〇
翌日の晩、霊堂の正面階段の踊り場に、大きな絨毯が敷かれた。
絨毯の上には大量の鹿肉料理と酒が並べられ、カイ、シェルティ、アフィー、レオン、の四人が輪をつくってそれを囲む。
準備が整うと、カイはおもむろに立ち上がって言った。
「いいか、お前ら、絶対にケンカするなよ」
場は静まり返っている。三人はカイに視線を向けているが、返事をする者は誰もいない。
「絶対すんなよ」
カイが重ねて言うと、拗ねたような口調で、アフィーが答えた。
「それは、こいつらの次第」
カイは首を振る。
「アフィー!その発言がケンカ売ってるから!ダメだからねまじで!今日この宴会は、おれの獲った鹿肉の消費と、お前らが少しでも仲よくなるのが目的なんだからな!」
「不可能だと思うけどなあ」
他人事のように言うシェルティに、カイはまた首を振る。
「努力する前から諦めんな!仲よくできなくても、せめて飯くらいは一緒に食えるようになってくれよ!」
カイの言葉に、シェルティは肩を竦め、レオンは鼻を鳴らす。
そしてアフィーはいじけたようにもごもごと呟く。
「わたしはカイと二人がいい……」
カイはため息をつき、小さな子どもを窘めるように言い聞かせた。
「アフィー、おれはみんなと一緒がいいんだって。頼むよ。おれのお願い、聞いてくれない?」
カイは上目遣いでアフィーを見つめる。アフィーはさっと目の縁を赤くして、頷いた。
「わかった」
「ありがとう!じゃあ乾杯な!」
カイが酒瓶を掲げるのに合わせて、他の三人も、しぶしぶといった様子ながら酒瓶を持ち上げる。
「乾杯!」
(つ、つかれる……)
酒宴を開いたはいいものの、カイは序盤から気疲れでいっぱいになっていた。
三人はお互いに話を振り合うことがなく、カイが一人で会話を回しているような状態だったのだ。
(なんだこれ地獄か……大学のときもつまんない飲み会はあったけどここまでひどくなかったぞ……)
カイはそれでも酒の力を借りてどうにか奮闘する。
「レオン、さっきからそればっかり食ってんじゃん。気に入った?」
「ああ、うまいな、これ」
「そっかあ。それ、シェルティが自信作って言ってたやつだよ」
「……へえ」
「……」
「……」
「……よ、よかったな、シェル!」
「うん?なにが?ごめんね、聞いてなかったよ」
(どう考えても聞こえる距離で喋ってんだろ!小学生か!)
「お前らほんと……。おれが起きてから四人でちゃんと集まって飯食うの、これがはじめてって、異常だからな?同じ場所に住んでるのに、いくらなんでも社交性なさすぎだろ」
「そうかな。ぼくはけっこう社交的な方だって自負があるけど」
「じゃあなんでふたりとはまともに話さないんだよ」
「こいつらには社交性が欠落している。ないものをどうすり合わせろと?」
「めちゃくちゃ煽るじゃん……。いまの発言だけだとお前の方がよっぽど終わってるよ……」
シェルティは酒瓶を口につける。
唇は湿っているが、喉は動いていない。酒瓶の中身もまったく減っていない。しかし本人はさも酔っているかのように、普段より舌足らずに喋る。
「だってこいつら、きみに対する独占欲がむき出しで、みっともないんだもん」
「女狐が……」
「はい!ストップ!!!」
シェルティに食ってかかろうとしたアフィーを、カイはすかさず止めに入る。
「アフィー、酒もうないじゃん、これ飲む?おれと同じやつ、ちょい辛めだけど、うまいよ」
「……うん」
カイはアフィーに酒瓶を差し出す。しかし受け取ろうとアフィーが手を伸ばすと、その手に目がけて、レオンが別の酒瓶を投げた。
「……なんの真似だ」
アフィーはそれを難なく受け取り、レオンを睨み付ける。
「あ?お前甘い方がすきだろ。気きかせてやったんだよ」
カイはまた慌てて割って入る。
「そうなのか、知らなかったよ!でもレオン、気遣うのはいいけど、人にものを投げるのはいただけないかな!」
「……わたしは、カイがくれるなら、辛い方がいい」
「アフィーも!おれに気なんて使わなくていいから!自分の好きなもん飲めよ!おれもその方が嬉しいからさ!」
アフィーはふてくされたようにそっぽを向き、受け取った酒を飲んだ。
(小学生どころか幼稚園児……イヤイヤ期の二歳児か!?)
(なんで三人揃うと途端に精神年齢が下がるんだよ……)
カイはそこで思いつく。
「そうだ、どうせならただ飲み食いするだけじゃなくてさ、なんかゲームでもしようよ」
「ゲーム?」
「うん、トランプとかウノとか、まあなんでもいいんだけどさ、どうせお前らケンカするし、だったら最初から勝負ごとにした方がいいだろ?あ、もちろん手は出すなよ!」
三人は顔を見合わせる。
「それならちょうどいいもんがある」
そう言って、レオンは席を外した。
「ひさびさに手つかずの蔵を見つけてな。酒とこれは、その戦利品だ」
自身の寝床である小屋から戻ってきたレオンは、荷箱をひとつ抱えていた。
中には札箱や盤面、楽器が入っている。
「戦利品って、まさか盗ってきたのか?」
「持ち主のいねえ蔵だ。捨てられたもん拾っただけだよ」
「なるほど……?あ、もしかして、レオンが今まで持って帰ってきた酒とかって全部そうやって拾ってきたもんだったのか?!」
「買ったもんだとでも思ってたのか?」
「それ以外考えらんないでしょ、ふつう……」
「災嵐後に作られた酒はまだほとんど出回ってねえからな。こういうもんしか手に入らねんだ。腐ってはねえし、いいだろ、別に」
すかさず、シェルティが口を挟む。
「カイ、聞いたかい?きみはなにかと不在を案じていたが、こいつはただ酒を探し回っていただけなんだ。まったくろくでもないだろう?せめてもっと役に立つものを持ち帰ってくればいいのにさ」
「うるせえな。見ろ、酒以外だって持って帰ってきてんだろ」
「役に立つものと言っただろう。ぼくがこの前頼んだ砂糖と香辛料は、いったいいつになったら見つかるんだ」
「痛むのがはええんだよ、その手のもんは。それに飯なら、塩と油がありゃ充分だろ」
「塩と油だけじゃきみがさっき貪っていた料理はできないんだよ」
「はいはいそこまで!」
カイは間に割って入り、それで、と話を戻す。
「なにやろうか。――――あ、トランプあんじゃん」
荷箱の中から、カイは麻紐で括られた札山を取りだした。
「ババ抜き……はちょっと退屈か?大富豪とか、ポーカーとかやる?」
「ぼくはなんでもできるよ。カイの知ってる札遊びは、カイの世界にしかないものだったけど、ぼくは昔きみに遊び方を教わったから」
「おれは知らねえぞ――――カイ、お前、閃亜鉛鉱は?」
「なんだそれ?」
「じゃあ象几」
「それも知らないなあ」
レオンは軽く舌を打った。
「っち。まあ仕方ねえか。こっちの遊びは、昔教えてやったんだがな」
「そうだったんだ。じゃあまた今からでもルールを……」
言いかけたカイの手から、シェルティが札山を奪う。
「なんでカイがお前に合わせないといけないんだ。カイ、仕方ないからぼくと二人でやろう」
「いやそれじゃ意味ねえだろ」
カイが手を出すと、シェルティは素直にトランプを返す。
「アフィーは?大富豪とかわかる?」
アフィーは首を振る。
「うーん、じゃあ別のにするか。なんかあるかなあ」
カイは荷箱の中を漁り、二つに折り畳まれた盤を取り出す。
「これはなんだ?ボードゲーム……あ、バックギャモンか?これ?」
盤を開くと、中には駒とサイコロが収納されており、盤面には二十四個の二等辺三角形が描かれていた。
「これならおれできるけど、みんなはどう?」
「盤双六ね。これなら誰でもできるんじゃないかな」
「じゃあこれで!あ、でも二人用か」
「二人ずつ対戦すればいいじゃないか」
「総当たり戦!いいね!」
「決まりだ。――――さあ、それじゃあ、なにを賭ける?」
「え、賭けんの?」
「なにもねえと張り合いがねえだろ」
珍しくレオンが、シェルティに同意する。
「ええ……おれ、賭けるもんなにもないよ」
カイがぼやくと、アフィーがすかさず提案する。
「負けた方は、勝った方の言うことを、なんでもひとつ、聞く」
「罰ゲームってこと?いいけど……・でもお前ら、暴力的なのとか、無茶なのはダメだからな」
「カイには、無茶させない」
「おれ以外にもすんなっつってんだよ……」
「じゃあ罰ゲームの可否をきみが審判すればいい。カイがダメだといったら、その罰は無効だ。それならいいだろう?」
カイはしぶしぶ頷いた。
(なんか嫌な予感が済んだよな……)
(まあ、いいか)
(おれが全部勝てばいいだけの話だからな)
盤双六は十五個ある持ち駒をサイコロの出た目だけ動かし、相手より早く、すべての駒を自陣に納めたら勝利、という単純なゲームだ。
よほど手慣れた者でなければ、サイコロの出目、つまり運に左右されるところが大きい。
カイは三人がこの手のゲームに精通しているとは思えず、自分に勝ち目があるのではないかと、甘い目論見を持って三人に挑んだ。
(おれが勝ったら二度と互いに暴言を吐かないよう誓約させよう)
そうして意気揚々と盤に向かったカイは、三人全員に、いっそ清々しいほど完敗してしまう。
翌日の晩、霊堂の正面階段の踊り場に、大きな絨毯が敷かれた。
絨毯の上には大量の鹿肉料理と酒が並べられ、カイ、シェルティ、アフィー、レオン、の四人が輪をつくってそれを囲む。
準備が整うと、カイはおもむろに立ち上がって言った。
「いいか、お前ら、絶対にケンカするなよ」
場は静まり返っている。三人はカイに視線を向けているが、返事をする者は誰もいない。
「絶対すんなよ」
カイが重ねて言うと、拗ねたような口調で、アフィーが答えた。
「それは、こいつらの次第」
カイは首を振る。
「アフィー!その発言がケンカ売ってるから!ダメだからねまじで!今日この宴会は、おれの獲った鹿肉の消費と、お前らが少しでも仲よくなるのが目的なんだからな!」
「不可能だと思うけどなあ」
他人事のように言うシェルティに、カイはまた首を振る。
「努力する前から諦めんな!仲よくできなくても、せめて飯くらいは一緒に食えるようになってくれよ!」
カイの言葉に、シェルティは肩を竦め、レオンは鼻を鳴らす。
そしてアフィーはいじけたようにもごもごと呟く。
「わたしはカイと二人がいい……」
カイはため息をつき、小さな子どもを窘めるように言い聞かせた。
「アフィー、おれはみんなと一緒がいいんだって。頼むよ。おれのお願い、聞いてくれない?」
カイは上目遣いでアフィーを見つめる。アフィーはさっと目の縁を赤くして、頷いた。
「わかった」
「ありがとう!じゃあ乾杯な!」
カイが酒瓶を掲げるのに合わせて、他の三人も、しぶしぶといった様子ながら酒瓶を持ち上げる。
「乾杯!」
(つ、つかれる……)
酒宴を開いたはいいものの、カイは序盤から気疲れでいっぱいになっていた。
三人はお互いに話を振り合うことがなく、カイが一人で会話を回しているような状態だったのだ。
(なんだこれ地獄か……大学のときもつまんない飲み会はあったけどここまでひどくなかったぞ……)
カイはそれでも酒の力を借りてどうにか奮闘する。
「レオン、さっきからそればっかり食ってんじゃん。気に入った?」
「ああ、うまいな、これ」
「そっかあ。それ、シェルティが自信作って言ってたやつだよ」
「……へえ」
「……」
「……」
「……よ、よかったな、シェル!」
「うん?なにが?ごめんね、聞いてなかったよ」
(どう考えても聞こえる距離で喋ってんだろ!小学生か!)
「お前らほんと……。おれが起きてから四人でちゃんと集まって飯食うの、これがはじめてって、異常だからな?同じ場所に住んでるのに、いくらなんでも社交性なさすぎだろ」
「そうかな。ぼくはけっこう社交的な方だって自負があるけど」
「じゃあなんでふたりとはまともに話さないんだよ」
「こいつらには社交性が欠落している。ないものをどうすり合わせろと?」
「めちゃくちゃ煽るじゃん……。いまの発言だけだとお前の方がよっぽど終わってるよ……」
シェルティは酒瓶を口につける。
唇は湿っているが、喉は動いていない。酒瓶の中身もまったく減っていない。しかし本人はさも酔っているかのように、普段より舌足らずに喋る。
「だってこいつら、きみに対する独占欲がむき出しで、みっともないんだもん」
「女狐が……」
「はい!ストップ!!!」
シェルティに食ってかかろうとしたアフィーを、カイはすかさず止めに入る。
「アフィー、酒もうないじゃん、これ飲む?おれと同じやつ、ちょい辛めだけど、うまいよ」
「……うん」
カイはアフィーに酒瓶を差し出す。しかし受け取ろうとアフィーが手を伸ばすと、その手に目がけて、レオンが別の酒瓶を投げた。
「……なんの真似だ」
アフィーはそれを難なく受け取り、レオンを睨み付ける。
「あ?お前甘い方がすきだろ。気きかせてやったんだよ」
カイはまた慌てて割って入る。
「そうなのか、知らなかったよ!でもレオン、気遣うのはいいけど、人にものを投げるのはいただけないかな!」
「……わたしは、カイがくれるなら、辛い方がいい」
「アフィーも!おれに気なんて使わなくていいから!自分の好きなもん飲めよ!おれもその方が嬉しいからさ!」
アフィーはふてくされたようにそっぽを向き、受け取った酒を飲んだ。
(小学生どころか幼稚園児……イヤイヤ期の二歳児か!?)
(なんで三人揃うと途端に精神年齢が下がるんだよ……)
カイはそこで思いつく。
「そうだ、どうせならただ飲み食いするだけじゃなくてさ、なんかゲームでもしようよ」
「ゲーム?」
「うん、トランプとかウノとか、まあなんでもいいんだけどさ、どうせお前らケンカするし、だったら最初から勝負ごとにした方がいいだろ?あ、もちろん手は出すなよ!」
三人は顔を見合わせる。
「それならちょうどいいもんがある」
そう言って、レオンは席を外した。
「ひさびさに手つかずの蔵を見つけてな。酒とこれは、その戦利品だ」
自身の寝床である小屋から戻ってきたレオンは、荷箱をひとつ抱えていた。
中には札箱や盤面、楽器が入っている。
「戦利品って、まさか盗ってきたのか?」
「持ち主のいねえ蔵だ。捨てられたもん拾っただけだよ」
「なるほど……?あ、もしかして、レオンが今まで持って帰ってきた酒とかって全部そうやって拾ってきたもんだったのか?!」
「買ったもんだとでも思ってたのか?」
「それ以外考えらんないでしょ、ふつう……」
「災嵐後に作られた酒はまだほとんど出回ってねえからな。こういうもんしか手に入らねんだ。腐ってはねえし、いいだろ、別に」
すかさず、シェルティが口を挟む。
「カイ、聞いたかい?きみはなにかと不在を案じていたが、こいつはただ酒を探し回っていただけなんだ。まったくろくでもないだろう?せめてもっと役に立つものを持ち帰ってくればいいのにさ」
「うるせえな。見ろ、酒以外だって持って帰ってきてんだろ」
「役に立つものと言っただろう。ぼくがこの前頼んだ砂糖と香辛料は、いったいいつになったら見つかるんだ」
「痛むのがはええんだよ、その手のもんは。それに飯なら、塩と油がありゃ充分だろ」
「塩と油だけじゃきみがさっき貪っていた料理はできないんだよ」
「はいはいそこまで!」
カイは間に割って入り、それで、と話を戻す。
「なにやろうか。――――あ、トランプあんじゃん」
荷箱の中から、カイは麻紐で括られた札山を取りだした。
「ババ抜き……はちょっと退屈か?大富豪とか、ポーカーとかやる?」
「ぼくはなんでもできるよ。カイの知ってる札遊びは、カイの世界にしかないものだったけど、ぼくは昔きみに遊び方を教わったから」
「おれは知らねえぞ――――カイ、お前、閃亜鉛鉱は?」
「なんだそれ?」
「じゃあ象几」
「それも知らないなあ」
レオンは軽く舌を打った。
「っち。まあ仕方ねえか。こっちの遊びは、昔教えてやったんだがな」
「そうだったんだ。じゃあまた今からでもルールを……」
言いかけたカイの手から、シェルティが札山を奪う。
「なんでカイがお前に合わせないといけないんだ。カイ、仕方ないからぼくと二人でやろう」
「いやそれじゃ意味ねえだろ」
カイが手を出すと、シェルティは素直にトランプを返す。
「アフィーは?大富豪とかわかる?」
アフィーは首を振る。
「うーん、じゃあ別のにするか。なんかあるかなあ」
カイは荷箱の中を漁り、二つに折り畳まれた盤を取り出す。
「これはなんだ?ボードゲーム……あ、バックギャモンか?これ?」
盤を開くと、中には駒とサイコロが収納されており、盤面には二十四個の二等辺三角形が描かれていた。
「これならおれできるけど、みんなはどう?」
「盤双六ね。これなら誰でもできるんじゃないかな」
「じゃあこれで!あ、でも二人用か」
「二人ずつ対戦すればいいじゃないか」
「総当たり戦!いいね!」
「決まりだ。――――さあ、それじゃあ、なにを賭ける?」
「え、賭けんの?」
「なにもねえと張り合いがねえだろ」
珍しくレオンが、シェルティに同意する。
「ええ……おれ、賭けるもんなにもないよ」
カイがぼやくと、アフィーがすかさず提案する。
「負けた方は、勝った方の言うことを、なんでもひとつ、聞く」
「罰ゲームってこと?いいけど……・でもお前ら、暴力的なのとか、無茶なのはダメだからな」
「カイには、無茶させない」
「おれ以外にもすんなっつってんだよ……」
「じゃあ罰ゲームの可否をきみが審判すればいい。カイがダメだといったら、その罰は無効だ。それならいいだろう?」
カイはしぶしぶ頷いた。
(なんか嫌な予感が済んだよな……)
(まあ、いいか)
(おれが全部勝てばいいだけの話だからな)
盤双六は十五個ある持ち駒をサイコロの出た目だけ動かし、相手より早く、すべての駒を自陣に納めたら勝利、という単純なゲームだ。
よほど手慣れた者でなければ、サイコロの出目、つまり運に左右されるところが大きい。
カイは三人がこの手のゲームに精通しているとは思えず、自分に勝ち目があるのではないかと、甘い目論見を持って三人に挑んだ。
(おれが勝ったら二度と互いに暴言を吐かないよう誓約させよう)
そうして意気揚々と盤に向かったカイは、三人全員に、いっそ清々しいほど完敗してしまう。
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