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1章
56話 レベルアップしすぎた
しおりを挟む気づけば既に森の最深部まで到達していた。
これまでに、かなりの種類の魔物達とその上位種にかなり出くわし、その度に1匹残らず屠った。
その結果どうなったかといえば、森から魔物がいなくなってしまった。
うん、完全にやりすぎたな。
でも、これは仕方ないことだった。
だって、森の奥に行くにつれてどんどん魔物が出てくるんだもの。
殺らなきゃ殺られる世界で、殺られそうになったら殺るしかないでしょ?
数百の魔物達との死合を経験したからか、俺は心も大きく成長した気がする。まあ、気がするだけで恐らくあまり成長してないと思うけどな。
まあ、そんなことはどうでもいい。
この森全ての魔物を倒して、俺はどれくらい強くなって、これからどれくらい強くなれるのだろうか。
昨日よりも強く、今よりも強くなっていることを期待し、俺は呟いた。
「レベルアップお願いします」
呟いた瞬間、視界がブラックアウトし、気がつけばそこは謎部屋だった。
「なんだか、久しぶりにきたような気分だな.....」
厳密には前回謎部屋に来てから四日しか経っていないのだけれど、これまでの日々が濃密過ぎたためそう思ってしまったのかもしれない。
俺は早速、モニターを確認する。
如月零 レベル228
スキル
『闘神:レベル10』『火魔術:レベル10』『召喚魔法:レベル1』『回復魔術:レベル10』『神眼:レベル10』『マップ』『生活魔法:レベル10』『未来視:レベル10』『剛力:レベル10』『索敵:レベル10』『気配探知:レベル10』『千里眼:レベル10』『アイテムボックス』『名付け』『土魔法:レベル7』『付与魔術:レベル5』『錬金術:レベル7』『彫金:レベル5』『細工:レベル5』『木工:レベル5』『裁縫:レベル5』『革細工:レベル4』『商人:レベル5』『魔力操作:レベル10』『隠蔽:レベル10』
ユニークスキル 『創造』、『叡智』
スキルポイント 2820
ソウルポイント 1247680
※※※※※※※※の加護
うん、なんていうか、うん。
レベル上がりすぎぃぃーーーー!!!!!
いや、そりゃあ確かに数時間かけて森の中の魔物全部殺したけど、それにしたってレベル上がりすぎじゃないか?
流石に一気にここまでレベルが上がってるのは予想外だわ。
まあでも、強くなれてるんだから別にいいのかな?
てか、改めて考えてみたら、少なくとも千は余裕で超えてたと思うし、それにキングとかいう種族の魔物も結構な数殺したもんな。これくらいが当然かもな。
俺は無理矢理にでもそう思うようにした。
「てか、久しぶりイリス」
「四日ぶりですね、如月様。お待ちしておりました」
........あれ? こんなんだったけ? なんか、前と明らかに変わっている気がするんだけど、気のせい?
「気のせいでわありませんよ。私は女神アクテル様によって作り替えられたので仕様が大きく変わっております」
まじかよ........。って、待て? 今俺口に出してたか?
「いいえ、如月様は何も言っていませんよ。私が心を読んだだけです」
.........こんな時、どんな事言っていいか、分からないな。
「笑えばいいですよ」
「それ違うから!! それ表情の話!! てか、なんで知ってんだよ!!」
くそ、仕様が変わりすぎててついていけないぞ?
「諦めることも時には必要かと思いますよ」
「お前が言うなぁーーー!!」
とは突っ込んだものの、諦める以外に方法はなさそうだな。
てか、こんな大事なことなんであの女神様ちゃんと教えなかったんだよ。
「あの方はどこか少し抜けたところがあるようですね」
見た目は美しかったけどな......。
はぁー。もう、なんか色々と疲れたわ。
色々と言いたいことはあるけど、潔く諦めて今を受け入れることにしよう。これ以上考えても疲れるだけだしな。
ほんと、こっちの世界に来てからこんな感じなことばっかだわ。
「それで、イリスは何か新しい機能とかついたの?」
「はい、つきましたよ」
「まあそうだよね。で、何ができるの?」
「スキルポイントやソウルポイントを如月様の行動パターンを元に自動で振り分け、如月様を最適な形で強化することが出来ます」
「え、ほんとに!? それって結構すごくないか?」
正直いって、中三程度の俺の脳みそでは、どれを取ればいいとかはあまり分からなかったから、これはかなり使えるんじゃないだろうか?
今までもそれなりに考えてやってきたけど、神が作ったシステムのイリスがやってくれるならかなり心強いと思う。
「じゃあ、早速お願いしていいか?」
「はい、分かりました。魔石の方はどうされますか?」
「あっ、魔石は家の方で使うから残してくれ」
「畏まりました。それでは振り分けを始めます」
そんな会話から数秒後、イリスから完了の報告が入った。
はやっ!! と思ったが、神が作ったシステムなんだからこれくらいのことは当然らしい。実体がないので顔は見えないが、ドヤ顔している気がしたのはきっときのせいではない筈だ。
じゃあ、早速イリスの最適な振り分けというのを見させ貰おう。
神眼、発動。
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