2年ぶりに家を出たら異世界に飛ばされた件

後藤蓮

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1章

43話 エネルギーポイント

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【エネルギーポイント残量 97】
【電気使用料 24時間1ポイント】
【ガス使用料 24時間1ポイント】
【水道使用料 24時間1ポイント】
【ヘルプ】

 エネルギーポイントをタップすると、この画面に移行した。
 この画面に移行してすぐ、オレは迷いなくヘルプの部分をタップする。

【よくある質問】

「よくある質問ってなんだよっ!!!!!」

 はっ!? 思わずツッコミを入れてしまった。いや、これは仕方ないだろう。だって、よくある質問だぞ? この機能自体使えるのなんて俺くらいだろ? だって創造ってユニークスキルでしかも俺が創造した建物だよ? よくあるもクソもないだろう!

 1.エネルギーポイントってなに?

 エネルギーポイントとは、如月零の創造した家屋で快適な暮らしができるように、電気・ガス・水道・その他の施設を使用することを可能にするためのポイント。

 2.エネルギーポイントを得るためにはどうすればいい?

 エネルギーポイントを獲得するには、スマホに魔石を補充する。
 魔石の補充方法:魔石を管理タブレットに触れさせるだけ。

 3.管理タブレットは誰でも使用できる?

 管理タブレットは、創造者の如月零のみ使用可能。又、この管理部屋自体も如月零以外は認識不可能。


 出オチ気味に登場したよくある質問だったけど、割とってかちゃんと知りたい情報が載っていた。

 いや、それにしても、スキルポイントやソウルポイントと同じでかなり有用なシステムだな。
 これも神様が作ったシステムなのかな? だとしたらとても有難い。てか、ありがたすぎる。

「ありがとうございます、神様!!」

 言葉に出さずにはいられない俺だった。


◇◇◇◇◇◇◇

 

 さて、エネルギーポイントのことも確認出来たことだし、早速お風呂にお湯を貼ろう。
 ポイントの残量は現在97。日常生活を快適に過ごすために自動でポイントは1日3ポイント減っていく。ということは、今現在のポイントでも最低一ヶ月は持つということだ。
 それだけあれば5ポイント使ってお風呂に入ることなんてそんなに痛い出費でもない。
 
 それにいざとなれば、昨日手に入れたワイバーンの魔石をポイントに変えれば......ってそうだ、せっかくだし、忘れないうちにポイントに変換しておこうかな?

 
 そう考えついた俺は、アイテムボックスに収納しておいたワイバーンの魔石を手元に取り出す。

「たしか、タブレットに触れさせればいいんだよな?」

 俺は呟いて確認しながら、そっと手に持った魔石をタブレットの画面部分に触れさせる。

 すると、タブレットと魔石が触れ合った瞬間にタブレットが強い光を放った。かと思うとすぐに光は消えて、そして光と一緒に手に持っていた魔石まで消えてなくなっていた。

「成功.......したのかな?」

 俺は、その場でエネルギーポイント残量を確認する。

【エネルギーポイント残量 3597】

 おお! めちゃくちゃ増えた!!

 さっきが97だったから、ワイバーンの魔石は3500ポイントに変換されたってことか? 3500ってことは、単純計算で約3年も持つ........すげえな! 毎日お風呂に入るとしても、1年ちょっとは持つぞ?

 ふふっ、これで当分の内は安心で快適な生活が出来る。いやー、良かった良かった。

 俺は予想外のポイントの多さに大満足すると、お風呂にお湯を貼ろうとしていたことを思い出し、タブレットを操作する。

【お湯 水
 温度 40度

 総計 5ポイント】

 再度この画面に戻ると、俺は待ちきれずに5ポイントと書かれた部分をタップする。

【5ポイントを消費して、お風呂にお湯を貼りますか?

 YES or NO】

 最終確認画面が出てきたので、俺は迷わずにYESの部分をタップする。

 さて、この後はどうなるのかな? と思っていると、浴室の方から何かギギギギギ という機械音のようなものが聞こえてきた。

 俺はその音がきっとお湯を貼るための何かだと確信すると、タブレットをベッド上に急いで丁寧に置いてから、浴室へと歩みを進める。

 そして、浴室に辿り着き、それを見て、思わず呟いてしまう。



「.........いや、これ、〇と〇尋の〇隠しのやつやんけ.......」


 そう、そこには、あの有名なジ〇リ作品で見た、天井から大きな筒が飛びてきて、そこからお湯を物凄い勢いで出しているという、あの名シーンの光景があったのだった。


 
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