20 / 57
1章
19話 明かされた真実
しおりを挟む俺が日本に帰れないと聞いて絶望のどん底に落とされてからすぐ、俺の様子など気にすることなく、女神アクテル様は俺がこの世界に転移することになってしまった真相を流れにのってついで感覚で告げてきた。
どうやら俺は、数千年に一度起こるとされている次元の歪みに巻き込まれてこの世界に転移してきたらしい。
これだけでも「なっ!?」ってなってた俺だが、そんな俺の様子など、全く気にせず女神アクテルのやつは淡々と俺に次々と1重大情報を投下してくる。
例えば、過去に同じ様な形で時空の歪みに巻き込まれて転移してきた人物がいなくて、俺の生命線とされているソウルポイントシステムや、レベルアップシステムは正規のものではなく試作バージョンで俺に定着してしまって、生きられたのは奇跡以外の何物でもないとか。
例えば、本当なら異世界転生や転移をする時は、正規の手順を踏むもので、必ず天界(ここで言う神様の部屋)でチート能力を与えられてから生きる術をもって異世界に来るのが普通であるとか。
それはそれは重大な情報を次から次えと投下してくるもんだから俺はもう無心で聞いたよ。
うん、もう何も言うまい。
言ったところで仕方ないんだからなんも言わないよ。
別にこの女神様が悪いわけじゃない。
偶然と偶然が重なり続けた結果、不幸なことが俺に立て続けに降り注いでしまっただけなのだ。この女神様に文句を言うのは筋違いというやつだ
「.......わかりました。まだ上手く整理することは出来ませんが、とりあえず俺がこの世界に来てしまった理由と、もう戻れないということが知れて良かったです。ありがとうございました........。」
俺は、悔しさとか悲しさとかやるせなさとか、何もかもがごちゃ混ぜになって、訳が分からないような感情が渦巻く中、ただ涙を我慢して必死に言葉を紡いだ。
「........でも、安心してください!そんなあなたには、私、女神アクテルから救済措置として色々と支給しますので、どうか元気出してください、ね?」
「えっ、救済........措置?」
「はい。とりあえずあなたがここに来た時に疑問に思ったスキルポイントとソウルポイントが増えていた件も救済措置のうちひとつです。 」
ああ、なるほど。あのバグったと思った数字は、女神様からの贈り物だったってことか..........。なんだ、救いはこんなにもすぐ側にあったのか...........。
「それと、試作バージョンのままだったシステムを正規バージョンにしたので、大まかな変更内容をお伝えします。
まず、スキルポイントの方ですが、今までの最大取得ポイント数が6だったのがこれからは10取れるようになります。
次に、ソウルポイントの方ですが、これまではスキルポイントで取得したスキルはソウルポイントを使用してスキルレベルを上げられなかったのですが、今回からはそれが可能になってます。
細かく言えば、もう少し変更点が色々とありわしますが、大きく変わるのはこの辺ですね。」
まじか...........。女神...........ありがとう...........本当に........ありがとうございます...........。何から何までもらってばかりで......本当..........。
「あなたが感謝する必要なんてないんです。あなたは当然の対価を貰ってしかるべき人物なのです。それに、先程は世界の害悪を見つける手助けをしてくれましたしね。」
「.......世界の害悪.............?」
「あっと......そういえば、先程私が駆けつけた時には既に死んでしまっていたのでしたね。
先程あなたがあの世界で出会した生物は、神敵で世界の害悪と呼ばれる存在です。やつらは神である私ですら直接居場所を探ることが出来ない、文字通り最悪の存在なのですが、あなたみたいな異世界人と出会すことで、一時的に神の私にも居場所がわかるようになるんです。
それでもこの数千年の歴史の中でまだ一体も世界から除外することはできなかったのですが、あなたのおかけで初めて世界のがいあくの一体を世界から除外することが出来ました。本当にありがとうございます、如月零さん。」
な.........なるほど。悪魔の使いっていうか、鑑定不能だったし、ヤバいやつなんだろうなと思ってたけど、本当にやべえやつだったんだな。いや、ていうか、あいつに俺殺されてるんだよな?蘇生システムがなかったら俺の人生はあそこで終わっていたんだよな.............。
いや、でも、目の前にいる女神様が言うには、やつを世界から除外できたのは俺がやつと出会したおかげらしい。
だというならば、やつを殺すことが出来た一端となれたってことだよな?
やつに仕返し出来たってことだよな?
だったらいい。
フェルとラーナは守れたし、何より俺も今生きているんだからそれでいいじゃないか。みんなハッピーだ。
「もちろん、やつを除外できたからそれに対する報酬も用意出来ていますが、それよりも先にまずは、救済措置の全ての説明をしてしまいますね。あっと、他に説明しなきゃいけないこと.............あっそうそう!あなたは、チート能力を渡されないまま転移してきたので、お詫びも込めて二つのスキルを授けます。スキルの種類はユニークスキル。授けるスキルは、『創造』と『叡智』。使い方やスキルの詳細はスキルを授けるのと同時にあなたに流し込むので、ご心配なさらずにお願いします。」
え?創造と叡智?
え?名前からして絶対とんでもスキルだよな?いや、ていうか、たしかどっちもソウルポイント五百万くらいするスキルだったはずだよな?
「はっ!!!!アガァァッ!!!!!!!」
突如、俺の中になにかが押し寄せてきて、俺の中を暴れ狂う感覚が襲ってくる。時間にして一瞬の出来事だ。そして、その一瞬で全てを理解した。
創造と叡智.............二つで究極..........二つが揃えば...........。
ははっ!!すげえや!!!!まじで、すげえ!!!!
俺は一瞬で二つのスキルの使用方法、効果等の詳細を理解して心の底から目の前の女神様に感謝する。
「ありがとうございます。女神様。こんなすげえ力俺なんかにくれて.......。」
「ふふっ。出来れば悪用などしないようにお願いしたいですが、もう既にそれはあなたの力であり、あなたがどう使おうとあなたの勝手で、私に干渉する権限などありませんから、有意義にお使いください。」
「はい。大事に使わせて頂きます。本当にありがとうございます。ははっ!」
俺は笑いが抑えられなかった。
だって..........。
だって.................。
だって、夢のチート持ちになってしまったんだもの!!!!!!
もう、今すぐそこら中を走り回りたいほどに狂喜乱舞してしまいそうだぁっ!!!!!ヒャッハーーーーー!!!!
「.......................................。」
俺がそんな風に思っていると、あからさまに女神様の俺を見る目がジトってなったので、俺はそこで一端深呼吸をして、無心になり、悟り仏とかす。
「..........失礼致しました。女神様。もう大丈夫です。」
「........え、えっと、はい。それでは、続けさしていただきますね.............」
えっと..............なんか...........ごめんなさい!!!!!!
13
あなたにおすすめの小説
異世界に召喚されたが「間違っちゃった」と身勝手な女神に追放されてしまったので、おまけで貰ったスキルで凡人の俺は頑張って生き残ります!
椿紅颯
ファンタジー
神乃勇人(こうのゆうと)はある日、女神ルミナによって異世界へと転移させられる。
しかしまさかのまさか、それは誤転移ということだった。
身勝手な女神により、たった一人だけ仲間外れにされた挙句の果てに粗雑に扱われ、ほぼ投げ捨てられるようなかたちで異世界の地へと下ろされてしまう。
そんな踏んだり蹴ったりな、凡人主人公がおりなす異世界ファンタジー!
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
ハズレスキル【地図化(マッピング)】で追放された俺、実は未踏破ダンジョンの隠し通路やギミックを全て見通せる世界で唯一の『攻略神』でした
夏見ナイ
ファンタジー
勇者パーティの荷物持ちだったユキナガは、戦闘に役立たない【地図化】スキルを理由に「無能」と罵られ、追放された。
しかし、孤独の中で己のスキルと向き合った彼は、その真価に覚醒する。彼の脳内に広がるのは、モンスター、トラップ、隠し通路に至るまで、ダンジョンの全てを完璧に映し出す三次元マップだった。これは最強の『攻略神』の眼だ――。
彼はその圧倒的な情報力を武器に、同じく不遇なスキルを持つ仲間たちの才能を見出し、不可能と言われたダンジョンを次々と制覇していく。知略と分析で全てを先読みし、完璧な指示で仲間を導く『指揮官』の成り上がり譚。
一方、彼を失った勇者パーティは迷走を始める……。爽快なダンジョン攻略とカタルシス溢れる英雄譚が、今、始まる!
やさしい異世界転移
みなと
ファンタジー
妹の誕生日ケーキを買いに行く最中 謎の声に導かれて異世界へと転移してしまった主人公
神洞 優斗。
彼が転移した世界は魔法が発達しているファンタジーの世界だった!
元の世界に帰るまでの間優斗は学園に通い平穏に過ごす事にしたのだが……?
この時の優斗は気付いていなかったのだ。
己の……いや"ユウト"としての逃れられない定めがすぐ近くまで来ている事に。
この物語は 優斗がこの世界で仲間と出会い、共に様々な困難に立ち向かい希望 絶望 別れ 後悔しながらも進み続けて、英雄になって誰かに希望を託すストーリーである。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
痩せる為に不人気のゴブリン狩りを始めたら人生が変わりすぎた件~痩せたらお金もハーレムも色々手に入りました~
ぐうのすけ
ファンタジー
主人公(太田太志)は高校デビューと同時に体重130キロに到達した。
食事制限とハザマ(ダンジョン)ダイエットを勧めれるが、太志は食事制限を後回しにし、ハザマダイエットを開始する。
最初は甘えていた大志だったが、人とのかかわりによって徐々に考えや行動を変えていく。
それによりスキルや人間関係が変化していき、ヒロインとの関係も変わっていくのだった。
※最初は成長メインで描かれますが、徐々にヒロインの展開が多めになっていく……予定です。
カクヨムで先行投稿中!
扱いの悪い勇者パーティを啖呵切って離脱した俺、辺境で美女たちと国を作ったらいつの間にか国もハーレムも大陸最強になっていた。
みにぶた🐽
ファンタジー
いいねありがとうございます!反応あるも励みになります。
勇者パーティから“手柄横取り”でパーティ離脱した俺に残ったのは、地球の本を召喚し、読み終えた物語を魔法として再現できるチートスキル《幻想書庫》だけ。
辺境の獣人少女を助けた俺は、物語魔法で水を引き、結界を張り、知恵と技術で開拓村を発展させていく。やがてエルフや元貴族も加わり、村は多種族共和国へ――そして、旧王国と勇者が再び迫る。
だが俺には『三国志』も『孫子』も『トロイの木馬』もある。折伏し、仲間に変える――物語で世界をひっくり返す成り上がり建国譚、開幕!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる