28 / 76
お付き合いちゅ
No.7 二夜目も過ち?
しおりを挟む
もう やめたい…。
いや やめたくない。
いっそ嫌いになれたら、どんなに楽だろうか。
「神楽ちゃん、男できたか?」
「えっ!?」
毎度 顔馴染みのオッチャンがニヤニヤしながら私の顔を覗きこむ。
チラリとフロアにいる新垣さんを見たが、彼は そんなんじゃない。
「できてないよ」
「嘘つけ(笑)男がいる顔してるぞ?」
なんだそれ。
顔で男ができるなら整形だってなんだってする。
「ちょっと~神楽ちゃんは微妙なお年頃なんだからね!!変なこと言わないの!!」
オバチャンズの佐々木さんが助け船を出してくれた。
「へいへい」
オッチャンはニヤニヤしながらラーメンを持って席に戻った。
「今度言われたらバーンと返してやりなさい」
頼もしく笑う顔に笑顔で頷く。
「でもホント恋してるでしょ?」
え?
「なんだろね、雰囲気?ちょっとした時に大人っぽい表情をするようになったもの」
大人っぽい表情?
初めて言われたわ。
「どちらにせよ、一度は見せに来なさいよ?あたしらが品定めするから!!」
ちからこぶを見せるオバチャンズに苦笑いする。
…もう見てますけど?
なんて言えないか(笑)
でも、そうか…私は大人っぽくなってきたのか。
何も生みださないと思っていた新垣さんとの関係だけど、私なりに得るものはあるんだな…。
それなら、楽しんでしまった方がいいんじゃない?
どうせ終わる関係、先は短い。
いっそワガママ言って 振り回してみてもイイかもしれない。
そう考え出したら、なんだか急に心が軽くなってきた気がする。
私ってホント単純だな。
小さくため息をついて、顔を上げた。
『今夜、仕事終わったら うちに来てください』
ドキドキしながら初めてのメールを送った。
でも私が帰るまで返事がくる事はなかった(泣)
くそ!!
ピンポ~ン♪
時計の針が10時を回って、諦めかけてた頃にチャイムが鳴った。
来たっ!!
走って、勢いよくドアを開けると、
「うわっ!!」
新垣さんがのけ反った。
「あぶね~な!!」
「ご、ごめんなさい」
「ちゃんと確認して開けたのか?無用心すぎるぞ!!」
わ~(泣)
いきなり怒られた!!
スッと新垣さんの腕が伸びてきて、ゲンコツくる!!ギュッと目をつむったら頭を撫でられた。
あ…
「女の一人暮らしは危険なんだから気をつけろよ?」
「はい…」
…恋人ごっこは始まってるのか。
私はハニカミながら新垣さんを招き入れる。
「なんだ?宿題やってたのか?」
やべっ!!見つかった!!
ピンクのふわふわカーペットの上に置いてある座卓に広げられた教科書とノート。
「な、夏休みもそろそろ終わるので追い込みかけてます…」
正直、勉強は得意ではないので分からないトコすっ飛ばしてたツケを今 払ってる。
なんとか話題をそらそうと考えていると、つかつかと座卓に向かってしまった。
「あらが…」
「お前、ここ間違ってるぞ?」
ギャー!!
慌てて駆け寄ってノートを奪おうとするけど、取り上げられた!!
「うわ!!ここもだぞ?なんでこんな答えが出んの?」
呆れたようにため息をつく。
「い、いいんですよ!!書いてあることに意義があるんですから!!」
ようは埋まってればイイのだ!!
「にしても…ひどすぎる」
やめて~(泣)
「お前そこ座れ」
「え、え~!?」
やな予感しかしないんですけど(泣)
「これ消して、やり直せ」
ギャー!!やっぱりか~(泣)
「あ、新垣さん。お、お腹すいてません?」
「すいてね~」
わ、わ~(泣)
もう目が数式にロックオンですね!?
うっかりしてた(泣)
隠しておけば良かった~!!
て、家庭教師もオプションなんですか!?
い、い、いらね~!!
いや やめたくない。
いっそ嫌いになれたら、どんなに楽だろうか。
「神楽ちゃん、男できたか?」
「えっ!?」
毎度 顔馴染みのオッチャンがニヤニヤしながら私の顔を覗きこむ。
チラリとフロアにいる新垣さんを見たが、彼は そんなんじゃない。
「できてないよ」
「嘘つけ(笑)男がいる顔してるぞ?」
なんだそれ。
顔で男ができるなら整形だってなんだってする。
「ちょっと~神楽ちゃんは微妙なお年頃なんだからね!!変なこと言わないの!!」
オバチャンズの佐々木さんが助け船を出してくれた。
「へいへい」
オッチャンはニヤニヤしながらラーメンを持って席に戻った。
「今度言われたらバーンと返してやりなさい」
頼もしく笑う顔に笑顔で頷く。
「でもホント恋してるでしょ?」
え?
「なんだろね、雰囲気?ちょっとした時に大人っぽい表情をするようになったもの」
大人っぽい表情?
初めて言われたわ。
「どちらにせよ、一度は見せに来なさいよ?あたしらが品定めするから!!」
ちからこぶを見せるオバチャンズに苦笑いする。
…もう見てますけど?
なんて言えないか(笑)
でも、そうか…私は大人っぽくなってきたのか。
何も生みださないと思っていた新垣さんとの関係だけど、私なりに得るものはあるんだな…。
それなら、楽しんでしまった方がいいんじゃない?
どうせ終わる関係、先は短い。
いっそワガママ言って 振り回してみてもイイかもしれない。
そう考え出したら、なんだか急に心が軽くなってきた気がする。
私ってホント単純だな。
小さくため息をついて、顔を上げた。
『今夜、仕事終わったら うちに来てください』
ドキドキしながら初めてのメールを送った。
でも私が帰るまで返事がくる事はなかった(泣)
くそ!!
ピンポ~ン♪
時計の針が10時を回って、諦めかけてた頃にチャイムが鳴った。
来たっ!!
走って、勢いよくドアを開けると、
「うわっ!!」
新垣さんがのけ反った。
「あぶね~な!!」
「ご、ごめんなさい」
「ちゃんと確認して開けたのか?無用心すぎるぞ!!」
わ~(泣)
いきなり怒られた!!
スッと新垣さんの腕が伸びてきて、ゲンコツくる!!ギュッと目をつむったら頭を撫でられた。
あ…
「女の一人暮らしは危険なんだから気をつけろよ?」
「はい…」
…恋人ごっこは始まってるのか。
私はハニカミながら新垣さんを招き入れる。
「なんだ?宿題やってたのか?」
やべっ!!見つかった!!
ピンクのふわふわカーペットの上に置いてある座卓に広げられた教科書とノート。
「な、夏休みもそろそろ終わるので追い込みかけてます…」
正直、勉強は得意ではないので分からないトコすっ飛ばしてたツケを今 払ってる。
なんとか話題をそらそうと考えていると、つかつかと座卓に向かってしまった。
「あらが…」
「お前、ここ間違ってるぞ?」
ギャー!!
慌てて駆け寄ってノートを奪おうとするけど、取り上げられた!!
「うわ!!ここもだぞ?なんでこんな答えが出んの?」
呆れたようにため息をつく。
「い、いいんですよ!!書いてあることに意義があるんですから!!」
ようは埋まってればイイのだ!!
「にしても…ひどすぎる」
やめて~(泣)
「お前そこ座れ」
「え、え~!?」
やな予感しかしないんですけど(泣)
「これ消して、やり直せ」
ギャー!!やっぱりか~(泣)
「あ、新垣さん。お、お腹すいてません?」
「すいてね~」
わ、わ~(泣)
もう目が数式にロックオンですね!?
うっかりしてた(泣)
隠しておけば良かった~!!
て、家庭教師もオプションなんですか!?
い、い、いらね~!!
0
お気に入りに追加
120
あなたにおすすめの小説

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
命を狙われたお飾り妃の最後の願い
幌あきら
恋愛
【異世界恋愛・ざまぁ系・ハピエン】
重要な式典の真っ最中、いきなりシャンデリアが落ちた――。狙われたのは王妃イベリナ。
イベリナ妃の命を狙ったのは、国王の愛人ジャスミンだった。
短め連載・完結まで予約済みです。設定ゆるいです。
『ベビ待ち』の女性の心情がでてきます。『逆マタハラ』などの表現もあります。苦手な方はお控えください、すみません。
エリート警察官の溺愛は甘く切ない
日下奈緒
恋愛
親が警察官の紗良は、30歳にもなって独身なんてと親に責められる。
両親の勧めで、警察官とお見合いする事になったのだが、それは跡継ぎを産んで欲しいという、政略結婚で⁉

愛すべきマリア
志波 連
恋愛
幼い頃に婚約し、定期的な交流は続けていたものの、互いにこの結婚の意味をよく理解していたため、つかず離れずの穏やかな関係を築いていた。
学園を卒業し、第一王子妃教育も終えたマリアが留学から戻った兄と一緒に参加した夜会で、令嬢たちに囲まれた。
家柄も美貌も優秀さも全て揃っているマリアに嫉妬したレイラに指示された女たちは、彼女に嫌味の礫を投げつける。
早めに帰ろうという兄が呼んでいると知らせを受けたマリアが発見されたのは、王族の居住区に近い階段の下だった。
頭から血を流し、意識を失っている状態のマリアはすぐさま医務室に運ばれるが、意識が戻ることは無かった。
その日から十日、やっと目を覚ましたマリアは精神年齢が大幅に退行し、言葉遣いも仕草も全て三歳児と同レベルになっていたのだ。
体は16歳で心は3歳となってしまったマリアのためにと、兄が婚約の辞退を申し出た。
しかし、初めから結婚に重きを置いていなかった皇太子が「面倒だからこのまま結婚する」と言いだし、予定通りマリアは婚姻式に臨むことになった。
他サイトでも掲載しています。
表紙は写真ACより転載しました。

好きな人の好きな人
ぽぽ
恋愛
"私には10年以上思い続ける初恋相手がいる。"
初恋相手に対しての執着と愛の重さは日々増していくばかりで、彼の1番近くにいれるの自分が当たり前だった。
恋人関係がなくても、隣にいれるだけで幸せ……。
そう思っていたのに、初恋相手に恋人兼婚約者がいたなんて聞いてません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる