この恋に殉ずる

冷暖房完備

文字の大きさ
上 下
11 / 76
接近ちゅ

No.3 愛妻?弁当

しおりを挟む
ご飯を食べて、近くの銭湯に行って、二人仲良く布団を並べた。
「神楽はさ、今のとこに就職すんの?」
「ん~。分かんないけど、多分しない」
「え?アタシてっきり就職すんだと思ってたわ」
「だって振られたら同じ職場ってツラいよ」
「確かにね~。でも、このまま押してけばイケんじゃね?なんせアタシら無敵のJKだし」

若さで勝負って事か…。

「JKどころか中坊扱いっすけどね」
「…だろうね」

ちょっと!!そこは違うよって言ってよ(泣)
髪も頑張って伸ばしてんだから!!

「こうさ、なんかアクション起こした方がいいよ」

アクション?

「そうだな~。まずは弁当渡す時に必ず指が触れ合うようにするとか?」

ギャー!!

「それキモくね?」
「なんかで男はドキッとするって書いてあったよ」

へ、へ~。

「あとは毎回、明日の弁当なにがイイか聞くとか?」
「ええ!?毎日作るの確定?」
「当たり前だろ?まずは胃袋を掴めって言うからな!!」
「食費が かさむわ~(泣)」
「そこは先行投資だ!!うまくいけばデートの度に旨いもん食わせてもらえる!!」

そ、そか!!

「気分が乗れば誕生日じゃなくてもプレゼント買ってもらえるしな!!」

わ、わ~い!!

「洗剤とか買ってもらえば雑費も浮くな!!」
「だろ?」

て、話があらぬ方へ~!!

「ま、まぁ。とりあえず今を楽しめ!!恋愛って付き合う前が一番楽しかったりするからな~」
「うん、頑張る!!」
「おう!!そうとう頑張んないと、今はまだガキンチョ扱いで恋愛対象にもなってないからな!!」

ぐふっ!!

こ、言葉のナイフしまって!!なっちゃん(泣)











さて、問題です。
お弁当いつ渡そうか?
仕事場では よく顔を会わせるけど、休憩カブること滅多にないんだよね。
しかも指先タッチもやらなきゃいかんし難易度高いわ~(泣)

ぐるぐる考えながら歩いていると、新垣さんの方から歩み寄ってきた。
「神楽、今日のメニューなに?」
「バンバンジーと八宝菜です」
「おお!!」

よ、喜んでいる…。

「お前も季節の変わり種弁当、楽しみにしとけよ?」
足取り軽く去っていく新垣さん。

わ、わ~(泣)
なんか知らんが楽しみにしててくれたんだな~。
忘れられてたら どうしようとか思ってたからホッとしたわ~。
夏樹!!第一関門 突破よ~!!

そして何気に休憩時間も合わせてくれて、一緒に食べることになった!!

まじか!!

新垣さんから季節の変わり種弁当を受け取る。
そして、ミッション開始!!
さりげなく指先タッチ…
「いてっ!!」

え!?

「爪ん中にお前の爪が刺さったじゃね~か!!ちゃんと切っとけ!!」

ひええ!!
まさかのジャストミ~ト~(泣)
でも、ほんのちょびっと長いだけですぜ?アニキ~(泣)

「お前は人の口に入るものを作ってるんだぞ?そこに正社員もバイトも関係ない!!プロ意識をもて!!」
「は、はい!!」
「よし!!んじゃあ食うぞ~」
「は、はい!!」
そして、やっぱり嬉しそうに弁当を広げる新垣さん。
八宝菜を一口食べるとニカッと笑った。
「やっぱ、お前の味付け好きだわ!!」

きゃー!!きゃー!!

「ま、まじっすか!?」
「おう!!しいて言うなら、もう少し辛いとイイな!!俺、辛党」
「分かりました~!!じゃあ明日は何がいいですか?」

あ、自然な形で言えたぞ!?やったぁ!!

「キンピラだな。メインは魚がイイな。焼き魚!!」
「分かりました~」

キンピラ目一杯辛くしてやろう!!
真っ赤になるくらい!!

「まて!!限度を考えろよ?」



あら?また心の声を読まれちゃったわ~。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

じれったい夜の残像

ペコかな
恋愛
キャリアウーマンの美咲は、日々の忙しさに追われながらも、 ふとした瞬間に孤独を感じることが増えていた。 そんな彼女の前に、昔の恋人であり今は経営者として成功している涼介が突然現れる。 再会した涼介は、冷たく離れていったかつての面影とは違い、成熟しながらも情熱的な姿勢で美咲に接する。 再燃する恋心と、互いに抱える過去の傷が交錯する中で、 美咲は「じれったい」感情に翻弄される。

秘事

詩織
恋愛
妻が何か隠し事をしている感じがし、調べるようになった。 そしてその結果は...

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~

恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」 そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。 私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。 葵は私のことを本当はどう思ってるの? 私は葵のことをどう思ってるの? 意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。 こうなったら確かめなくちゃ! 葵の気持ちも、自分の気持ちも! だけど甘い誘惑が多すぎて―― ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

人生を共にしてほしい、そう言った最愛の人は不倫をしました。

松茸
恋愛
どうか僕と人生を共にしてほしい。 そう言われてのぼせ上った私は、侯爵令息の彼との結婚に踏み切る。 しかし結婚して一年、彼は私を愛さず、別の女性と不倫をした。

淫らに、咲き乱れる

あるまん
恋愛
軽蔑してた、筈なのに。

思い出さなければ良かったのに

田沢みん
恋愛
「お前の29歳の誕生日には絶対に帰って来るから」そう言い残して3年後、彼は私の誕生日に帰って来た。 大事なことを忘れたまま。 *本編完結済。不定期で番外編を更新中です。

パパのお嫁さん

詩織
恋愛
幼い時に両親は離婚し、新しいお父さんは私の13歳上。 決して嫌いではないが、父として思えなくって。

赤髪騎士と同僚侍女のほのぼの婚約話(番外編あり)

しろねこ。
恋愛
赤髪の騎士ルドは久々の休日に母孝行として実家を訪れていた。 良い年頃なのに浮いた話だし一つ持ってこない息子に母は心配が止まらない。 人当たりも良く、ルックスも良く、給料も悪くないはずなのに、えっ?何で彼女出来ないわけ? 時として母心は息子を追い詰めるものなのは、どの世でも変わらない。 ルドの想い人は主君の屋敷で一緒に働いているお喋り侍女。 気が強く、お話大好き、時には乱暴な一面すら好ましく思う程惚れている。 一緒にいる時間が長いと好意も生まれやすいよね、というところからの職場内恋愛のお話です。 他作品で出ているサブキャラのお話。 こんな関係性があったのね、くらいのゆるい気持ちでお読み下さい。 このお話だけでも読めますが、他の作品も読むともっと楽しいかも(*´ω`*)? 完全自己満、ハピエン、ご都合主義の作者による作品です。 ※小説家になろうさん、カクヨムさんでも投稿してます!

処理中です...