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80.桜餅、葉っぱ食べるか食べないか

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関東地方の桜はそろそろ北の方に旅立ってしまいそうですが、桜と言えばお弁当共にこれを忘れてはいけませんよね。そして、こういう問題も・・・

★★★

 桜の季節も関東地方では終わりを告げてしまいましたが東北・北海道ではこれからが盛りを迎える訳でして、縦長列島日本のではまだまだ楽しめそうですね。私の故郷、青もろ県弘前市では弘前城公園で毎年盛大に桜祭りが開催されて、子供の頃にはゴールデンウィーク頃が丁度満開だったんですが、ここ最近は温暖化の影響で時期がズレちゃってその頃には既に完全に散ってたなんて言う事が何回も有るみたいです。

 今年はどうなんでしょうか?故郷の姉からのメールでは雪が少なくてかなり暖冬気味の冬だったらしいので関東では遅れて開花したんですが東北では早まるなんて言う事が有るのかしらん?今年はお休みと満開時期が重なるのを心からお祈りいたします。

 さて、前回はお花見弁当のお話でしたがそれに続いてと言う事で、桜餅のお話です。桜餅、正に桜が咲く頃に良く食べられる和菓子ですよね。一般にこの名前で呼称されるのは関東地方で考案されて東日本を中心に広まったものと、関西地方で考案され全国に広まったものの2種類が存在するんだそうですよ。関東で考案された物は桜色のお餅を平べったく整形してその間に餡子あんこを挟んで丸めて紗久良の葉っぱでくるむというもので関西ではお団子状にしてその中に餡を入れて紗久良の葉っぱでくるむと言う違いが有るんですってね。

 私はどちらかと言うと関西風をよく食べてた記憶が有って東北の方でもこれの方が多く流通していた記憶が有るんですが私の勘違いなのかな?いずれにしても春を感じさせるほんのり甘くてさっぱりしてて緑茶なんかと頂くと物凄く美味しいですよね。この季節見かけると思わず購入してしまう物の一つです。

 で、だ……

 ここからが本題なんですが、桜餅の葉っぱって、食べます?この葉っぱは一般的には葉がやわらかくて毛が少ないオオシマザクラのものを塩漬けにして作るんだそうであの独特の香りは生の葉っぱには無くて塩漬けにすると香るんですって。先人の知恵と言う奴なんでしょうか、甘い本体にほわんとした塩味がアクセントになって味を引き立ててくれるんですよねって書いてる時点で私は桜餅の葉っぱは食べる派と言う事がばれる訳なんですが、食べないって言う方もかなり多いみたいなんですよね。その理由としては成分的な理由では『クマリン』と言う天然香料が含まれていて、これには肝臓障害を引き起こす可能性がある(あくまで大量に摂取した場合ですが…)と言うのが一つ有るみたいですね。味や食感の面からは、食感や香りが本体の味を壊してしまうと言う理由が挙げられるみたいです。

 でも、成分的な面から言えば『テアニン』って言うのも含まれていて、これは緑茶にも含まれてる旨味成分で口臭予防効果も有るんですよ、奈良時代ごろには梅の蕾と共に口臭予防に紗久良の葉っぱの塩漬けは使われていたんだそうですので食べない手は無いんじゃないかなぁって言う気がしなくも無いんですよね。

 まぁ、いずれにしても最後はその人の好みと言う事になるんですが、1970年代にビニール製の葉っぱで代用したなんて言う話も有るんでその辺で桜餅の葉っぱは食べないもんだって言う刷り込みが有るのかも知れませんね。

 今年の春は一度挑戦してみてはいかがでしょうか、桜餅を葉っぱごと頂いてあったかい緑茶などすすぅてみると言うのを。いにしえの風流に浸る事が出来るかもしれませんよ、思わず短歌なんかそらんじてみたりしたりしてね……出来ないけど。
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