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66.おせちで祝う新しい年

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年頭から憂慮すべき事態が連発して波乱の幕開け的な2024年ですが、おせち料理を食べていろんな邪気を払ってしまいましょう。

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 新年あけましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いします。辰年ですね、辰年は陽の気が動いて万物が振動するので、活力旺盛になって大きく成長し、形が整う年だって言われてるんだそうですよ。私も大きく成長できるといいなぁ。

 さて、お正月と言えばお節料理ですね。お重の中にいろんな料理を詰めて頂いて、その年の幸せを祈るのが一般的だと思うんですが、実は元々季節の変わり目である『節句』に神様にお供えしていた料理なんだそうですよ。それが時代を経て一番重要な節目となる正月に作られる料理を指すようになり、おせち料理は正月料理という意味合いが江戸時代末期頃に定着したんだそうですよ。意外と最近の話なんですね。

 お節料理は『お重』に詰めて二段から多くても三段くらいで納める事が多いと思います。で、これは『上から』壱の重、弐の重、参の重となるんだそうで、壱の重には『祝い肴』、関東では黒豆・数の子・ごまめ、関西では黒豆またはごまめ・数の子・たたきごぼう、等々を詰めるんだそうです。弐の重は『なます口取くちとり』で、かまぼこやきんとんをはじめ肉・野菜・魚など、海の幸と山の幸の両方を使用した甘みのある料理を詰め、参の重は『焼き物』で、たいぶり、海老などの魚介類が使われ、姿焼きや西京焼き、幽庵焼ゆうあんやききなどを詰めるんだそうです。以降、与の重は『煮物』、五の重は何も詰めない控えの重と、なるんだそうです。

 ここ最近、デパートやら有名な通販メーカー様で販売されてる物はこう言う決まりごとは無視しちゃって美味しい物なら何でもいいやって、色とりどりに大人から子供まで食べられる物を好きなように詰め込むのが主流ですね。一種のパーティーメニュー見たくなっちゃってますが、数の子には子孫繁栄を表す子宝のシンボル、黒豆は魔除け、金団きんとんにはお金に困らない豊かな一年を願う、酢ばすには見通しが良い、昆布こぶ巻きには『喜ぶ』とかけた縁起物等等々、いろんな意味が込められているので基本的な物は押さえておきたいですね。単なるオードブルにならない様に注意したいものです。でも、伝統的な物ばかり詰めちゃうと結局飽きちゃって残しちゃうなんて事になったら身も蓋も無いのである程度は融通利かせるのが良いんでしょうね、お正月なんだからそれこそかたっ苦しいこと言うなよ、みたいなね。

 お節料理はその土地によってそれぞれ特徴があるみたいですね。縁起物として必ず含まれている『祝い肴三種』は、関東では『数の子、黒豆、田作り』、関西では『数の子、黒豆、たたきごぼう』なんだそうで、私が今在住している埼玉では『青慈姑あおくわい』って言う本体がサファイヤブルーで玉葱みたいな形をしたピンポン玉サイズの球体のてっぺんから長い茎が出てる根菜が入ってます。その云われはもう見た目通りで芽がにょきっと出てるから『めでたい』なんだそうな・・・う~~~ん翔んで埼・・・。そして、形を崩さないように芽は残し、丁寧に塊茎の皮を剥いて六角形または八角形に形作ります。これは万年生きるとされる亀をかたどっており不老長寿を願っての事なんだそうですよ。主な産地は広島が日本一でその次が埼玉なんだそうな。埼玉にお越しの際はぜひ一度お召し上がりくださいって言っても、お正月以外は全く見ないですけどね。

 さて、2024年始まりました。今年は戦争が全部終わって大谷翔平選手と山本由伸選手が大活躍してドジャースがワールドシリーズで優勝することを切に願います。平和で暖かな一年になります事を心から祈ります。
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