行動力

ひいらぎ

文字の大きさ
上 下
1 / 1

行動力

しおりを挟む
「行動力」 

私には分からないことがある。今まで様々な人と出会い、様々な経験をし、様々なことを感じてきた。しかし、分からない。いつまで経っても分からない。人の行動力はどこから来るのだろうか。私の行動力はどこから来るのだろうか。

ここでいう行動力は二つの意味を持っている。人が他から強いられた課題を当たり前にこなす能力、人が大きな壁にぶつかったときに乗り越えようと努力する能力、の二つである。 

まずは前者を学校で出された宿題に置き換えて考える。誰もが学生のうちはこなさなければならない宿題や課題。私はこれをこなす能力が明らかに欠如している。それは小学校から大学までずっとであった。小学校では何度も先生に怒られた。中学校では黒板に名前を書かれたり、居残りをしたりが日常だった。高校ではついに追いつけなくなって、高校一年生の秋という早い段階で通信制高校に転校した。受験勉強をがんばり大学進学したものの、前期後期ともに単位を9割以上落とした。受験勉強を頑張れたというのも自分には理解ができなかった。急にスイッチが入ったように、受験勉強に身が入った。ずっとではないがそこそこ集中力も続いた。私の行動力は一体どこからきたのか。

二日間の短期バイトに入ったことにより、ハマっていたゲームに飽き、やることがなくなった。そして漢検で受かることを目標にしたとたん、スイッチが入りそのまま受験勉強もできるようになった。私の行動力は他から強いられた課題や宿題に対しては一切はたらかない。明確な理由は自分でも分かっていないが、おそらく身についていないように感じるからである。自分でする勉強は身についている感じがしてだんだん楽しくもなってくる。しかし、他に強いられた勉強というものは達成感というのが明らかに低い。というのが私の見つけた答えだ。しかし、スイッチが入らなければ何もやる気が起きない。私は達成感を感じないものには、一切行動力ははたらかないのだろうか。

後者を色々な体験を振り返り考える。まずは高校において、追いつけなくなったときに努力し巻き返そうとしたか。校門の前まで行ったなどと親に嘘をつき逃げ回り引きこもった。次は大学において、このご時世での遠隔授業をきちんとこなせるか。常に目を逸らし、最初から最後まで全てサボった。最後に、大学で授業をサボり親にも呆れられたという状況で、大学に通っている彼女を孕ませてしまった。この大きな壁を乗り越えようと努力できるか。彼女に見放されたくはないのでとりあえず形だけは調べ物をし、何か行動をしようとはしない。数日後に彼女が来るというのに部屋の掃除すら怠る。全てにおいてバカでクズである。そう自分で理解できていても、行動に移そうとすると別なのである。私の行動力はどこから来るのだろう。

私の行動力はどこから来るのだろう。この文を書く行動力はどこから来たのだろう。この状況だが、私に行動力は来るのだろうか。来るのならどこから来るのだろうか。来ないならそれは逆になぜなのだろうか。スイッチが入る瞬間があるのだろうか。それはどこにあるのだろうか、いつなのだろうか。たとえこの状況で心中するという選択に至っても、私には何も分からない。
しおりを挟む

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

100000累計pt突破!アルファポリスの収益 確定スコア 見込みスコアについて

ちゃぼ茶
エッセイ・ノンフィクション
皆様が気になる(ちゃぼ茶も)収益や確定スコア、見込みスコアについてわかる範囲、推測や経験談も含めて記してみました。参考になれればと思います。

アルファポリスとカクヨムってどっちが稼げるの?

無責任
エッセイ・ノンフィクション
基本的にはアルファポリスとカクヨムで執筆活動をしています。 どっちが稼げるのだろう? いろんな方の想いがあるのかと・・・。 2021年4月からカクヨムで、2021年5月からアルファポリスで執筆を開始しました。 あくまで、僕の場合ですが、実データを元に・・・。

エロ・ファンタジー

フルーツパフェ
大衆娯楽
 物事は上手くいかない。  それは異世界でも同じこと。  夢と好奇心に溢れる異世界の少女達は、恥辱に塗れた現実を味わうことになる。

【アルファポリスで稼ぐ】新社会人が1年間で会社を辞めるために収益UPを目指してみた。

紫蘭
エッセイ・ノンフィクション
アルファポリスでの収益報告、どうやったら収益を上げられるのかの試行錯誤を日々アップします。 アルファポリスのインセンティブの仕組み。 ど素人がどの程度のポイントを貰えるのか。 どの新人賞に応募すればいいのか、各新人賞の詳細と傾向。 実際に新人賞に応募していくまでの過程。 春から新社会人。それなりに希望を持って入社式に向かったはずなのに、そうそうに向いてないことを自覚しました。学生時代から書くことが好きだったこともあり、いつでも仕事を辞められるように、まずはインセンティブのあるアルファポリスで小説とエッセイの投稿を始めて見ました。(そんなに甘いわけが無い)

保育士だっておしっこするもん!

こじらせた処女
BL
 男性保育士さんが漏らしている話。ただただ頭悪い小説です。 保育士の道に進み、とある保育園に勤めている尾北和樹は、新人で戸惑いながらも、やりがいを感じながら仕事をこなしていた。  しかし、男性保育士というものはまだまだ珍しく浸透していない。それでも和樹が通う園にはもう一人、男性保育士がいた。名前は多田木遼、2つ年上。  園児と一緒に用を足すな。ある日の朝礼で受けた注意は、尾北和樹に向けられたものだった。他の女性職員の前で言われて顔を真っ赤にする和樹に、気にしないように、と多田木はいうが、保護者からのクレームだ。信用問題に関わり、同性職員の多田木にも迷惑をかけてしまう、そう思い、その日から3階の隅にある職員トイレを使うようになった。  しかし、尾北は一日中トイレに行かなくても平気な多田木とは違い、3時間に一回行かないと限界を迎えてしまう体質。加えて激務だ。園児と一緒に済ませるから、今までなんとかやってこれたのだ。それからというものの、限界ギリギリで間に合う、なんて危ない状況が何度か見受けられた。    ある日の紅葉が色づく頃、事件は起こる。その日は何かとタイミングが掴めなくて、いつもよりさらに忙しかった。やっとトイレにいける、そう思ったところで、前を押さえた幼児に捕まってしまい…?

孤独な戦い(2)

Phlogiston
BL
おしっこを我慢する遊びに耽る少年のお話。

美人に告白されたがまたいつもの嫌がらせかと思ったので適当にOKした

亜桜黄身
BL
俺の学校では俺に付き合ってほしいと言う罰ゲームが流行ってる。 カースト底辺の卑屈くんがカースト頂点の強気ド美人敬語攻めと付き合う話。 (悪役モブ♀が出てきます) (他サイトに2021年〜掲載済)

孤独な戦い(3)

Phlogiston
BL
おしっこを我慢する遊びに耽る少年のお話。

処理中です...