94 / 95
星空の誓い 編
Metal Blood World外伝 エピソード オブ ヴァルキル
しおりを挟む
「お前は私の跡を継ぐんだ、だから××家の者として生まれた以上一族の掟には従わなければいけない。」
××家
平安時代から続く貴族の一族で明治時代には政府を裏で支えるほどの実力を持っていたらしい。今では日本有数の造船業野大企業の会社になって日本の経済を支えている。私はその一族として生まれた、いや生まれてしまったと言った方がいいだろう。この古い掟に縛られた愚かな一族に........
私には兄と母がいたらしい。しかし私を産んだ後すぐに一族の掟に耐えられなかった母は幼かった兄を連れて逃げてしまった。土砂降りの雨だったらしい傘一つ持たず必要最低限の荷物をだけ持って出て行ってしまったと父は語る。なんで私を置いて行ってしまったのだろう。
長男がいなくなった以上この家の後継者は私になってしまった。
××家の掟
「後継者が女の場合12年間男として育てる。そうすれば一族に災いは来ない」
あぁこの馬鹿げた掟のせいで私の人生は狂ってしまった。物心ついた時には私は「男」として育てられた。
12年後
タン コン ヅー タン コン ヅー タン コン ヅー
僕の部屋に誰かが歩いてやってくる。足音だけで父だという事がすぐに分かった。父は若い時に乗車していたタクシーと飲酒運転した運転手が乗った別の車とぶつかりその時の事故以来、右足に障害を負ってしまっている。
タンは左足のブーツの音
コンは杖をつく音
ヅーは障害を負った右足を引きずる音
コンコン
「はい」
キーーー
僕の部屋のドアが開く。真っ黒なスーツを着た父が杖をついてドアの前に立っている。オールバックで高身長の初老の男、それが僕の父親だ。
「こんな夜中まで勉強をしていたのか?」
「ダメ.....でしたか?」
「いいや、お前は本当に勉強熱心なんだなと思っただけだ。私とは大違いだ.....私の子供の頃なんて庭で遊んでいて廊下の窓をよく割ってお前の死んだ爺さんによく怒られたものだ。」
父は僕の部屋を見渡した。父に買ってもらった男の子向けのおもちゃや変身玩具、そしてサッカーボールやサッカーのプロ選手のサイン付きのポスター。どこからどう見ても男の子の部屋だ。
「すまないな......私の子供に産まれてしまったばっかりに」
父は僕に聞こえるか聞こえないかくらいの大きさの声でこう言った。
「掟を破った者には災いがもたらされる......お前に私のように辛い想いをして欲しくないんだ。」
「どういう事....ですか?」
「私の右足は事故のせいでもう動かない。なんでか分かるか?......掟に従わなかったから災いが舞い降りたんだ。」
「え?」
「私は同じ身分の者と結婚しなければならないはずだったのに一般人であったお前の母さんと結婚した。私が事故に遭ったのは結婚して6日後の事だ......。」
「........。」
「お前の爺さんも46歳の時に「6のつく日に酒を飲んではいけない」という掟を破って6日後に乗っていた飛行機が墜落して亡くなった。どうやら私達の一族は6という数字に嫌われているらしい。だがお前ももうすぐ12歳の誕生日だ、これでお前も掟から.......」
「旦那様....お話がございます」
いつも僕のお世話をするメイドが父の元にやってきた。珍しく焦った様子だ。メイドは父の耳元でこそこそと僕には聞こえない小さな声で用件を伝え始めた。メイドの言葉を聞いた父が一瞬だけ戸惑った顔を見せると元の冷静な父の顔へ戻った。
「すぐに行く、×××今日は寝なさい。」
バンッ
父がドアをゆっくり閉めてそのまま玄関のある方向に向かって歩く足音がし始めた。どこかへ出かけるのだろうか?僕は勉強道具を片付けベッドに横になって目を瞑る。
眠れない
眠れない
眠れるはずがない
心臓の音がバクバクと鳴っている。
僕が恐れていた12歳の誕生日がやってきてしまう。
あの掟がなくなってしまう12歳の誕生日だ、今まで男として育てられた「僕」はどうすればいいんだ?明後日からは女として「私」として生きていかなければならない。
無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ!!!!!!!!!!!!!
無理に決まっている!学校の友達との関係はどうすればいいのだろう?先週まで男友達と混じってサッカーをしていたのに今週からは女の子らしく女友達と遊べとでも言うのだろうか?
僕の身体は「女」だ
しかし「男」の生き方しか知らない。
女の子らしくってなんだ?男の子らしくってなんだ?
スカートを履くのか?今までズボンだったのに?
髪を伸ばすのか?肩より長くまで髪を伸ばした事なんてないんだぞ?
大人になってからはどうするんだ?
大人になった僕は.....「私」になっているのかな?
大人になった自分を想像すると少しだけ吐き気がした。
でもこれも××家の跡取りになる為には仕方がない。僕がこの××家の跡を継ぐんだ、父の為に.....僕の不安定な心の為に.......。
次の日の朝
「紹介しよう。お前の兄の×××だ。」
「.........。」
は?
父の横にいたのは傷だらけの1人の少年だった。僕よりも2、3歳ほど離れている中学生くらいで身長も高い。父が僕に説明を始めたがあまり頭に入ってこなかった。
頭の中で後で整理すると12年前に兄を連れて家を出た母はその後わずかな貯金で兄を1人で育てていたが1人で兄の養育費を稼ぐのは難しく仕方なく別の男性と再婚したが2人とも虐待を受け耐えきれなくなった母は再婚相手を殺害した後自殺したらしい。
学校の部活から帰ってきた兄が見たのは血まみれになったリビングと真っ赤に染まった再婚相手と首を吊って涙を流す母の遺体だったと言う。兄は死ぬ前に母が残したメモの住所を元にこの屋敷に来たらしい。
「今日からこの家で暮らすことになった。2人とも仲良くするんだ......兄と「妹」として」
すると兄がゆっくりと手を差し伸べてきた。握手のつもりだろう。しかし僕は兄の手を取らずにそのまま部屋に戻り学校に向かった。
兄が帰ってきた。
それはつまり本来の長男である兄が跡継ぎになるという事だ。それじゃ僕が今まで男として生きた12年間は何だったのだ?跡継ぎになる為に12年間男として育ったのに跡継ぎになれない?
学校に行った後多くの友人が誕生日を祝ってくれたが何も頭に入ってこなかった。この日以来僕の心は「跡継ぎ」という支えを失って不安定さは増していた。
「ねぇなんで×××ちゃんはスカート履かないの?」
「え?」
この質問をされるのは何度目だろうか。クラスの明るそうな女子が僕......いや私に話しかけてきた。
「確かにこの学校は女子がズボン履いてもOKだけど×××ちゃんだったらスカート似合うはずだよ?」
「あ.....うん....そうだね」
キーンコーンカーンコーン キーンコーンカーンコーン
キーンコーンカーンコーン キーンコーンカーンコーン
「あ、チャイム鳴った!やべそろそろバイトの時間だ!?じゃあね×××ちゃん!部活頑張ってねー!」
なんだったんだ、あの子は........。
僕が私として生き始めて数年が経った。小学校を卒業した後、小学校の頃の友達と離れる為にすぐに違う街の中学校に入学した。僕だった頃の私を知る人達と離れる為にだ。
中学生の頃は着替える時に女子のグループと一緒に着替える時や修学旅行で風呂に入った時はやはり少しドキドキしてしまったがもうそんな事はないだろう。女子サッカー部の部活を終わらせ家に帰宅する途中で高校生の兄を見た。
迷子になった子供の母親を一緒に探して商店街を歩いていた。兄らしい、困った人は見過ごせない優しい性格だ。僕もあれくらい他人に優しくできたらいいのに.......。
そう思う時があるが今は自分1人のことで精一杯だ。優しく誰かを照らす兄が金色に輝いて見えた、それに比べて僕は自分の事しか考えられない私は.......。
これ以上兄を見ていたら自分が嫌いそうで怖い、だから兄のいない場所に......。
時々僕と私が混在してしまう。間違えて「私の時に僕を」「僕の時に私を」使いそうになってしまう。どっちが本当の自分なのだろうか?
そして気づけばこの世界にいた。
たまたま手に入れたゲームをプレイして兄のいないこの世界に来ることができた。
この世界に僕を女だと知る者は誰一人だっていない。性別は変えられなかったが髪型も髪色も瞳の色も変えた。これで僕は本当の自分として生きることができると思った。
0からの新しい人生のスタートだ。この鎧は私を隠す為の鎧、僕として生きる為に決して壊されてはいけない。女だとみんなが知ってしまえば誰も「僕」として見てくれなくなる。
「ヴァルキル」
この名前は神話に登場する半神の戦乙女の名前を元にしたという。
ならば僕はこの新しい名前に誓って戦おうじゃないか........「僕」の為に。
××家
平安時代から続く貴族の一族で明治時代には政府を裏で支えるほどの実力を持っていたらしい。今では日本有数の造船業野大企業の会社になって日本の経済を支えている。私はその一族として生まれた、いや生まれてしまったと言った方がいいだろう。この古い掟に縛られた愚かな一族に........
私には兄と母がいたらしい。しかし私を産んだ後すぐに一族の掟に耐えられなかった母は幼かった兄を連れて逃げてしまった。土砂降りの雨だったらしい傘一つ持たず必要最低限の荷物をだけ持って出て行ってしまったと父は語る。なんで私を置いて行ってしまったのだろう。
長男がいなくなった以上この家の後継者は私になってしまった。
××家の掟
「後継者が女の場合12年間男として育てる。そうすれば一族に災いは来ない」
あぁこの馬鹿げた掟のせいで私の人生は狂ってしまった。物心ついた時には私は「男」として育てられた。
12年後
タン コン ヅー タン コン ヅー タン コン ヅー
僕の部屋に誰かが歩いてやってくる。足音だけで父だという事がすぐに分かった。父は若い時に乗車していたタクシーと飲酒運転した運転手が乗った別の車とぶつかりその時の事故以来、右足に障害を負ってしまっている。
タンは左足のブーツの音
コンは杖をつく音
ヅーは障害を負った右足を引きずる音
コンコン
「はい」
キーーー
僕の部屋のドアが開く。真っ黒なスーツを着た父が杖をついてドアの前に立っている。オールバックで高身長の初老の男、それが僕の父親だ。
「こんな夜中まで勉強をしていたのか?」
「ダメ.....でしたか?」
「いいや、お前は本当に勉強熱心なんだなと思っただけだ。私とは大違いだ.....私の子供の頃なんて庭で遊んでいて廊下の窓をよく割ってお前の死んだ爺さんによく怒られたものだ。」
父は僕の部屋を見渡した。父に買ってもらった男の子向けのおもちゃや変身玩具、そしてサッカーボールやサッカーのプロ選手のサイン付きのポスター。どこからどう見ても男の子の部屋だ。
「すまないな......私の子供に産まれてしまったばっかりに」
父は僕に聞こえるか聞こえないかくらいの大きさの声でこう言った。
「掟を破った者には災いがもたらされる......お前に私のように辛い想いをして欲しくないんだ。」
「どういう事....ですか?」
「私の右足は事故のせいでもう動かない。なんでか分かるか?......掟に従わなかったから災いが舞い降りたんだ。」
「え?」
「私は同じ身分の者と結婚しなければならないはずだったのに一般人であったお前の母さんと結婚した。私が事故に遭ったのは結婚して6日後の事だ......。」
「........。」
「お前の爺さんも46歳の時に「6のつく日に酒を飲んではいけない」という掟を破って6日後に乗っていた飛行機が墜落して亡くなった。どうやら私達の一族は6という数字に嫌われているらしい。だがお前ももうすぐ12歳の誕生日だ、これでお前も掟から.......」
「旦那様....お話がございます」
いつも僕のお世話をするメイドが父の元にやってきた。珍しく焦った様子だ。メイドは父の耳元でこそこそと僕には聞こえない小さな声で用件を伝え始めた。メイドの言葉を聞いた父が一瞬だけ戸惑った顔を見せると元の冷静な父の顔へ戻った。
「すぐに行く、×××今日は寝なさい。」
バンッ
父がドアをゆっくり閉めてそのまま玄関のある方向に向かって歩く足音がし始めた。どこかへ出かけるのだろうか?僕は勉強道具を片付けベッドに横になって目を瞑る。
眠れない
眠れない
眠れるはずがない
心臓の音がバクバクと鳴っている。
僕が恐れていた12歳の誕生日がやってきてしまう。
あの掟がなくなってしまう12歳の誕生日だ、今まで男として育てられた「僕」はどうすればいいんだ?明後日からは女として「私」として生きていかなければならない。
無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ!!!!!!!!!!!!!
無理に決まっている!学校の友達との関係はどうすればいいのだろう?先週まで男友達と混じってサッカーをしていたのに今週からは女の子らしく女友達と遊べとでも言うのだろうか?
僕の身体は「女」だ
しかし「男」の生き方しか知らない。
女の子らしくってなんだ?男の子らしくってなんだ?
スカートを履くのか?今までズボンだったのに?
髪を伸ばすのか?肩より長くまで髪を伸ばした事なんてないんだぞ?
大人になってからはどうするんだ?
大人になった僕は.....「私」になっているのかな?
大人になった自分を想像すると少しだけ吐き気がした。
でもこれも××家の跡取りになる為には仕方がない。僕がこの××家の跡を継ぐんだ、父の為に.....僕の不安定な心の為に.......。
次の日の朝
「紹介しよう。お前の兄の×××だ。」
「.........。」
は?
父の横にいたのは傷だらけの1人の少年だった。僕よりも2、3歳ほど離れている中学生くらいで身長も高い。父が僕に説明を始めたがあまり頭に入ってこなかった。
頭の中で後で整理すると12年前に兄を連れて家を出た母はその後わずかな貯金で兄を1人で育てていたが1人で兄の養育費を稼ぐのは難しく仕方なく別の男性と再婚したが2人とも虐待を受け耐えきれなくなった母は再婚相手を殺害した後自殺したらしい。
学校の部活から帰ってきた兄が見たのは血まみれになったリビングと真っ赤に染まった再婚相手と首を吊って涙を流す母の遺体だったと言う。兄は死ぬ前に母が残したメモの住所を元にこの屋敷に来たらしい。
「今日からこの家で暮らすことになった。2人とも仲良くするんだ......兄と「妹」として」
すると兄がゆっくりと手を差し伸べてきた。握手のつもりだろう。しかし僕は兄の手を取らずにそのまま部屋に戻り学校に向かった。
兄が帰ってきた。
それはつまり本来の長男である兄が跡継ぎになるという事だ。それじゃ僕が今まで男として生きた12年間は何だったのだ?跡継ぎになる為に12年間男として育ったのに跡継ぎになれない?
学校に行った後多くの友人が誕生日を祝ってくれたが何も頭に入ってこなかった。この日以来僕の心は「跡継ぎ」という支えを失って不安定さは増していた。
「ねぇなんで×××ちゃんはスカート履かないの?」
「え?」
この質問をされるのは何度目だろうか。クラスの明るそうな女子が僕......いや私に話しかけてきた。
「確かにこの学校は女子がズボン履いてもOKだけど×××ちゃんだったらスカート似合うはずだよ?」
「あ.....うん....そうだね」
キーンコーンカーンコーン キーンコーンカーンコーン
キーンコーンカーンコーン キーンコーンカーンコーン
「あ、チャイム鳴った!やべそろそろバイトの時間だ!?じゃあね×××ちゃん!部活頑張ってねー!」
なんだったんだ、あの子は........。
僕が私として生き始めて数年が経った。小学校を卒業した後、小学校の頃の友達と離れる為にすぐに違う街の中学校に入学した。僕だった頃の私を知る人達と離れる為にだ。
中学生の頃は着替える時に女子のグループと一緒に着替える時や修学旅行で風呂に入った時はやはり少しドキドキしてしまったがもうそんな事はないだろう。女子サッカー部の部活を終わらせ家に帰宅する途中で高校生の兄を見た。
迷子になった子供の母親を一緒に探して商店街を歩いていた。兄らしい、困った人は見過ごせない優しい性格だ。僕もあれくらい他人に優しくできたらいいのに.......。
そう思う時があるが今は自分1人のことで精一杯だ。優しく誰かを照らす兄が金色に輝いて見えた、それに比べて僕は自分の事しか考えられない私は.......。
これ以上兄を見ていたら自分が嫌いそうで怖い、だから兄のいない場所に......。
時々僕と私が混在してしまう。間違えて「私の時に僕を」「僕の時に私を」使いそうになってしまう。どっちが本当の自分なのだろうか?
そして気づけばこの世界にいた。
たまたま手に入れたゲームをプレイして兄のいないこの世界に来ることができた。
この世界に僕を女だと知る者は誰一人だっていない。性別は変えられなかったが髪型も髪色も瞳の色も変えた。これで僕は本当の自分として生きることができると思った。
0からの新しい人生のスタートだ。この鎧は私を隠す為の鎧、僕として生きる為に決して壊されてはいけない。女だとみんなが知ってしまえば誰も「僕」として見てくれなくなる。
「ヴァルキル」
この名前は神話に登場する半神の戦乙女の名前を元にしたという。
ならば僕はこの新しい名前に誓って戦おうじゃないか........「僕」の為に。
0
お気に入りに追加
23
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/sf.png?id=74527b25be1223de4b35)
忘却の艦隊
KeyBow
SF
新設された超弩級砲艦を旗艦とし新造艦と老朽艦の入れ替え任務に就いていたが、駐留基地に入るには数が多く、月の1つにて物資と人員の入れ替えを行っていた。
大型輸送艦は工作艦を兼ねた。
総勢250艦の航宙艦は退役艦が110艦、入れ替え用が同数。
残り30艦は増強に伴い新規配備される艦だった。
輸送任務の最先任士官は大佐。
新造砲艦の設計にも関わり、旗艦の引き渡しのついでに他の艦の指揮も執り行っていた。
本来艦隊の指揮は少将以上だが、輸送任務の為、設計に関わった大佐が任命された。
他に星系防衛の指揮官として少将と、退役間近の大将とその副官や副長が視察の為便乗していた。
公安に近い監査だった。
しかし、この2名とその側近はこの艦隊及び駐留艦隊の指揮系統から外れている。
そんな人員の載せ替えが半分ほど行われた時に中緊急警報が鳴り、ライナン星系第3惑星より緊急の救援要請が入る。
機転を利かせ砲艦で敵の大半を仕留めるも、苦し紛れに敵は主系列星を人口ブラックホールにしてしまった。
完全にブラックホールに成長し、その重力から逃れられないようになるまで数分しか猶予が無かった。
意図しない戦闘の影響から士気はだだ下がり。そのブラックホールから逃れる為、禁止されている重力ジャンプを敢行する。
恒星から近い距離では禁止されているし、システム的にも不可だった。
なんとか制限内に解除し、重力ジャンプを敢行した。
しかし、禁止されているその理由通りの状況に陥った。
艦隊ごとセットした座標からズレ、恒星から数光年離れた所にジャンプし【ワープのような架空の移動方法】、再び重力ジャンプ可能な所まで移動するのに33年程掛かる。
そんな中忘れ去られた艦隊が33年の月日の後、本星へと帰還を目指す。
果たして彼らは帰還できるのか?
帰還出来たとして彼らに待ち受ける運命は?
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
王宮で汚職を告発したら逆に指名手配されて殺されかけたけど、たまたま出会ったメイドロボに転生者の技術力を借りて反撃します
有賀冬馬
ファンタジー
王国貴族ヘンリー・レンは大臣と宰相の汚職を告発したが、逆に濡れ衣を着せられてしまい、追われる身になってしまう。
妻は宰相側に寝返り、ヘンリーは女性不信になってしまう。
さらに差し向けられた追手によって左腕切断、毒、呪い状態という満身創痍で、命からがら雪山に逃げ込む。
そこで力尽き、倒れたヘンリーを助けたのは、奇妙なメイド型アンドロイドだった。
そのアンドロイドは、かつて大賢者と呼ばれた転生者の技術で作られたメイドロボだったのだ。
現代知識チートと魔法の融合技術で作られた義手を与えられたヘンリーが、独立勢力となって王国の悪を蹴散らしていく!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる