Metal Blood World 〜ようこそ選ばれしプレイヤー達〜

風鈴ナツ

文字の大きさ
上 下
20 / 95
流星祭 編

第16話 ついに集合!

しおりを挟む
「オリオンの街に帰ってくる事ができたー!」

「サナさんまだ壁の前ですよー」

「お疲れさん、じゃあ俺はここで降りるか」

そういうとダルタンさんは馬車から荷物を持って下りてしまった。

「街の中まで行かないんですか?馬車のおじさんも送ってくれるって........。」

「いや大丈夫だ。少し街を見て周りたいんだ.....用もあるし。」

ダルタンさんはそのまま俺達に手を振りながら門の中へと1人で歩いて行ってしまう。ダルタンさんが街の中に入っていくと馬車の中でしていた懐かしい匂いが消えてしまった。

何の匂いだろ......暖かい布団?いやなんというか....そう「昭和」って感じの匂いだ。いや昭和がどんな匂いか知らないけど.....でもこんな感じなんだろう。

彼の背中を見て俺は思った。大きな背中......歴戦の勇者みたいだ、ボロボロのマントがいい味を出している。

「そろそろ街の中に入るぞー。」

おじさんは俺達にそういうと馬の手綱を引く。

「ひひーーん!」

パカパカパカ

馬はゆっくりと動き出す。疲れているのだろう。
あともう少しだ、あともう少しで街の中央に着く。


15分後

街の中央にある広場に馬車は止まった。噴水がちょうど噴き出す時間だったようで俺達が馬車から降りた途端に噴き出した。

「リオさん!」

誰かが俺を呼んでいる。振り返るとそこにいたのは黄昏の流星のメンバー達、俺に声をかけてきたのはジャンヌちゃんだ。

「ジャンヌちゃん?どうしたの?」

「ジャンヌで結構です!あの、うちのリーダー見てません?」

「帰っている予感がしたから探してるんだよ!」


すごいその予感当たってる........。


「ダルタンさんなら門の前で降りてどっか行っちゃったよ?」

「なっ.........ゾロ!ベガス!街中を探すよ!いなくなる前に!」

「分かった!」

「面倒くさいけど.....まぁいいか。」

ジャンヌちゃ......ジャンヌの指示が出ると2人は動き出す。もうこの子がリーダーでいいんじゃないのかと少し思った。




「やっと帰ってきたの.......今日こそは会議に出席してもらう!」

「あーいつもジャンヌちゃんが会議出てるもんね。」

「サナさん.....私の事ジャンヌちゃんって呼ばすにジャンヌって呼んでも大丈夫ですって.......。」

「私はジャンヌちゃんって呼びます!」

「............もういいです、それで結構です。」


あっジャンヌが折れた。サナさん強いなー。


「ジャン姉、もしかしたらあそこにいるかも.......。」

「キッド!ダルタンさんがどこにいるか分かるの?」

「前に見たことがあるんだ!着いてきて!」

俺達はキッド君の後を追う事になった。
ダルタンさんは用があるって言っていた。その用がある場所なのかな?



7分後

「ここだよ!」

「ここは..........。」

見たことがある場所......この大きな建物.....そうオリオン大図書館だ。

「ここの三階!」

大図書館に入るとすぐに階段をかけ上り三階を目指した。
なんで大図書館にダルタンさんがいるんだ。


「着いた三階......。」

「絵本コーナー?」

本棚に並んでいるのは全て絵本、ここでは子供達が本を読んでいる。
その中に1人だけ大人がいる。ダルタンさんだ。

「ダルタンさん!なにやってるんですか!」

「うん?よぉジャンヌ。元気にしてたか?」

「質問に答えてください!」


するとダルタンさんの元にたくさんの子供達が近づいてくる。

「ダルタンお兄さんだ!」

「帰ってきてたんだ!」

「読み聞かせして!」


「いいぞ!ちょうど新しい本を旅の途中に見つけてきたんだ。」

「わーい!」

読み聞かせが始まった途端、子供達は静かになり集中して聞きはじめた。
俺達はそれをただ見ることしかできなかった。
何が起こったか分からない。

「あれ?ダルタンさん帰ってきてたんですか?」

振り返るとそこにいたのは大図書館で働く女性がやってきた。

「知ってるんですか?」

「えーもちろん。なんせダルタンさんは旅から戻ると旅先で見つけてきた絵本をこうやって子供達に読み聞かせすると本を寄付してくれるんです。」

「そうなんですか.........。」

あの荷物の中には本が入っていたのか........。
そう思うと確かにダルタンさんあの荷物を大事そうに持っていた。

「うちの大図書館はほとんどがオリオンの街の歴史とかばっかりで他の街の事についての本が全くないんです。だから子供達は「他の街の歴史や地理」を全く知らない。」

「え?」

「もしかしたら大人達も知らない可能性もあるんです。そんな時ダルタンさんが遠くの街から本をもってきてくれたんです。」

そういうと彼女は本棚から一冊の本を取り出す。

「それがこの本「星を追う子」って本」

その本の表紙には子供達が綺麗な星空を見上げていた。
流星祭の本なのだろうか。







10分後

「よし今日はこれでおしまいだ。」


「楽しかったー!」

「また読み聞かせしてね。楽しみにしてる!」

子供達はそのまま帰ってしまった。とても楽しそうに階段を降りていく音がする。

「じゃあこの本は本棚に置いとくからな。終わったぞジャンヌ、で俺になんの用だ?」

「はっ!完全に忘れていました!ダルタンさん!今日こそは会議に出席してください!」

「いいよ」

みんな(即答!!)





午後5時40分 大図書館会議室

「やっと会う事ができましたね黄昏の流星のギルドマスター......。」

ついに全員集合で会議が始まった。ヴァルキル君がダルタンさんを睨んでいる。

「君達が確か......ファンタジーモールのハンド?マサムネ君にヴァルキル君。」

「その通りですよ!」

「僕はずっと聞きたかったんです。」

ヴァルキル君は立ち上がりダルタンのすぐそばまで近く。
まるでケンカを売るヤンキーのような目だ。

「うん?」

「なんで貴方がレベル70超えなのか.......僕だって毎日鍛錬を続けてきてレベル45だ。どうして.......。」

「旅をしてたら気づいたら70超えてた、それだけだ。」

(ダルタンさん!それでヴァルキル君が納得するわけ........。)

「なるほど。」

(納得したぁぁあぁぁぁあ!!)

ヴァルキル君は決して頭が良いわけではありませんでした。



「あのー話を戻しても良いかな。ヴァルキル君?」

申し訳そうにハンドさんが声を出す。

「いいですよハンドさん。」

「えーーじゃあ話戻します。僕達が会議を始めて2週間くらい経ちました。」

「そうですね、だいぶこの街もまとまりを持ち始めました。」


確かに言われてみればだいぶ秩序というかなんというか、そう平和になったって感じだ。

「そしてこのタイミングで始まった流星祭。どんなイベントなのか7月7日の当日にならないと分からない。」

「みんな楽しそうですけどね。街の人とか準備をしているのをよく見かけます。」

流星祭は確か本で見たことがある、確か希望のお祭りとかそんな感じだったような覚えがある。俺も少し楽しみにしている。

「という事で僕達も流星祭の手伝いを行います!!イエーーーイ!」

ハンドさんは立ち上がり黒板を用意すると何かを描き始めた。


「手伝いの他にも屋台とかやりたいんだけどみんなOK?」

「僕はいいですよ。」

「俺もいいぞ、祭は好きだ。」

「おっ俺も!手伝います!」

「それじゃ役割を決めていこうか!」




そして祭でのそれぞれの役割が決まった。

ファンタジーモール

役割 屋台のほとんどを担当

「僕達はやっぱり屋台でしょ!」


ソード オブ ベルサイユ

役割 祭の警備

「犯罪などがないよう見回りする事が僕達の仕事か。」


紅桜 

役割 同じく警備

「僕達も頑張りますよ!」


黄昏の流星

役割 案内所

「ほんとは屋台がやりたかったんだがしょうがない。」


ジェネシス

役割 同じく案内所

「頑張りましょう!ダルタンさん!」



「これで役割が決まったね!これで今日の会議はおしまい.......と言いたいところなんだけど.....。」

「え?」

「実はみんなに頼み事があってね.........」

「頼み?」

ハンドさんが黒板に触れると、その黒板は反転しもう一つの面が現れた。
そこにはこう書かれている。

「超大型クエスト......幽霊城の攻略.......。」


このクエストをきっかけに俺達の物語が大きく動かし始める事をこの時の俺達は全く知らなかった。















しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

【仮想未来SFノベル】『永劫のレオハルト』Samsara of Eden

静風
SF
西暦2157年。 人類は肉体を捨て、仮想世界《エーテル》へと移行した。 死も老いも克服され、人間の意識はデータ化されて永遠の進化を手に入れた。 この楽園を創り上げたのは天才科学者、レオハルト・カストナー。 彼は確信していた――エーテルこそが、人類が辿り着くべき「神の領域」であると。 だがある日、彼はシステムの深部で不可能な記録を目にする。 《エーテル起動記録:西暦2147年》 世界の創造は10年前に始まったはずだった。 にもかかわらず、それ以前のデータが存在しているのだ。 エーテル誕生より古い記録が、なぜエーテルの内側にあるのか? 誰が、何の目的で? 過去を記録する者、秩序を維持する者、 そして、この世界を監視する者たち。 真実に近づくたび、完璧であるはずの世界は静かに歪み始める。 それでもエーテルは、彼の意識に囁き続けた。 「ようこそ、永遠の世界へ」 この『永劫』という名の檻から脱出する術は、本当に存在するのだろうか――?

貴族家三男の成り上がりライフ 生まれてすぐに人外認定された少年は異世界を満喫する

美原風香
ファンタジー
「残念ながらあなたはお亡くなりになりました」 御山聖夜はトラックに轢かれそうになった少女を助け、代わりに死んでしまう。しかし、聖夜の心の内の一言を聴いた女神から気に入られ、多くの能力を貰って異世界へ転生した。 ーけれども、彼は知らなかった。数多の神から愛された彼は生まれた時点で人外の能力を持っていたことを。表では貴族として、裏では神々の使徒として、異世界のヒエラルキーを駆け上っていく!これは生まれてすぐに人外認定された少年の最強に無双していく、そんなお話。 ✳︎不定期更新です。 21/12/17 1巻発売! 22/05/25 2巻発売! コミカライズ決定! 20/11/19 HOTランキング1位 ありがとうございます!

なろう390000PV感謝! 遍歴の雇われ勇者は日々旅にして旅を住処とす

大森天呑
ファンタジー
〜 報酬は未定・リスクは不明? のんきな雇われ勇者は旅の日々を送る 〜 魔獣や魔物を討伐する専門のハンター『破邪』として遍歴修行の旅を続けていた青年、ライノ・クライスは、ある日ふたりの大精霊と出会った。 大精霊は、この世界を支える力の源泉であり、止まること無く世界を巡り続けている『魔力の奔流』が徐々に乱れつつあることを彼に教え、同時に、そのバランスを補正すべく『勇者』の役割を請け負うよう求める。 それも破邪の役目の延長と考え、気軽に『勇者の仕事』を引き受けたライノは、エルフの少女として顕現した大精霊の一人と共に魔力の乱れの原因を辿って旅を続けていくうちに、そこに思いも寄らぬ背景が潜んでいることに気づく・・・ ひょんなことから勇者になった青年の、ちょっと冒険っぽい旅の日々。 < 小説家になろう・カクヨム・エブリスタでも同名義、同タイトルで連載中です >

半分異世界

月野槐樹
ファンタジー
関東圏で学生が行方不明になる事件が次々にしていた。それは異世界召還によるものだった。 ネットでも「神隠しか」「異世界召還か」と噂が飛び交うのを見て、異世界に思いを馳せる少年、圭。 いつか異世界に行った時の為にとせっせと準備をして「異世界ガイドノート」なるものまで作成していた圭。従兄弟の瑛太はそんな圭の様子をちょっと心配しながらも充実した学生生活を送っていた。 そんなある日、ついに異世界の扉が彼らの前に開かれた。 「異世界ガイドノート」と一緒に旅する異世界

第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。

黒ハット
ファンタジー
 前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。  

筋トレ民が魔法だらけの異世界に転移した結果

kuron
ファンタジー
いつもの様にジムでトレーニングに励む主人公。 自身の記録を更新した直後に目の前が真っ白になる、そして気づいた時には異世界転移していた。 魔法の世界で魔力無しチート無し?己の身体(筋肉)を駆使して異世界を生き残れ!

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

処理中です...