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第7話 ぷにっとした奴が来た!

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立ち上がって周りを見渡す、先ほど落下してきた岩が跡形もなく消えていた。
周りに大量の砂が散らばってるくらいだ。

(でもさっきの攻撃かっこよかったなー。)

そう考えていたその時だ。

ゴト!

上から何かが落ちてきた!これは.............。

「宝箱?」

「あぁ、そうだ。ボスを倒したからな、それはお前が持っていくといい。」

「あっありがとう........。」

アーサーの言う通りに箱を持ち上げた、意外と宝箱って重いんだな。

「行くぞ、仲間達に無事を報告しないといけないからな。」

アーサーはそう言うとそのまま、坂を上り始めてしまった。

「ちょ!?ちょっと待ってぇー!!」

宝箱を持ちながらアーサーの後ろを追いかける。なんでこんなに宝箱重いんだろ........。こんなに重いと中身が気になるな.......開ける?

いや、これは出口まで戻ってサナさん達と開けよう.....うん!そうしよう!

そう考えた俺はさっきよりも速く走る。






そして再び行きと同じ道を歩く事10分.......。
行きの時は灯りが無いと真っ暗で何も見えなかったはずなのに、ある程度を見ることができる。

「なんでこんなに見えるんだろう?」

「.......ハァー(ため息)。お前と俺は今、ロボットの姿だろ.........。この姿だったら暗闇の中もある程度は見ることができる。」

「あっ!そうか!(完全に忘れてた)」

「そろそろ出口だな.........。」

外の明かりが見えてくる。俺はアーサーを追い越して出口へと向かった。

「やっと出口だぁー!!」

「あ、おかえりなさいリオ先輩。」

「ただいまー..........って何してるの?」

ダンジョンの入り口の横を見てみるとメガネ君とサナさんや他の人達もいるけど何してるんだろうか、俺には分かんない。

「サナさんが泣きながらマリナちゃんから離れようとしないんです。ほら、サナさん、マリナちゃん困ってますよ........。」

「嫌だ!ぐすっ.........。」

泣いてる.......サナさんどうしたんだろ?
持っていた宝箱を一度置く。

「どうしたんですかサナさん?」

俺はサナさんの方へと近づき聞いてみる。

「あのねあのね......ぐすっ......リオ君がね......」

「うん」

「岩に潰されてね........」

「うん」

「死んじゃったんだよ.......。」

(俺........勝手にサナさんの中で死んだ事にされてる!)

「死んでませんよ!ほら見てください!」

サナさんは泣くのをやめ、俺の方を見る。これで生きてるって分かったでしょ。そう思っていた俺が馬鹿だった...........。
次第にサナさんの顔を青ざめていく。

「うわーーー!!!リオ君の幽霊だぁぁぁぁぁあ!!」

「なんでそうなるんですか!?」

分かってもらうのに5分くらいかかった。




「これで分かったですよね?」

「はい.......でもリオ君が無事で良かったぁあぁぁぁあ!!」

また泣いてしまった。言っちゃ悪いけどこの人本当に成人した社会人なのだろうか..........。

「だから言ったですよね?リオ先輩はこんなんじゃ死にませんって........。たぶん腕切られても平気です。」

「メガネ君?それは言い過ぎ.....腕切られたら俺泣くよ..........。」

「そろそろ俺たちは行くぞ。」

泣いているサナさんを落ち着かせているとアーサー達は立ち上がり置いていた荷物をまとめる。

「え?この状況で!?」

「そうだ......ほら..........。」

ヒョイ♪

「うわ!?」

アーサーが投げ渡してきた物を俺はなんとかキャッチする。
渡された物を見てみる、これは......カード?

「賭けだからな、約束は守るぞ。」

「あっありがとうアーサー。」

「お前達とはいつか手合わせしてみたい.......それまでには強くなっている事を少しだけ期待してるぞ......。」

そう言うとそのまま仲間と一緒にどこかへ行ってしまった。
手合わせ.......か。それまでにはレベルを上げておこうかな。

「そろそろ泣き止みました?」

「うん!もう大丈夫!」

俺はそれは聞いて安心し元の姿へと戻る。

「そういえば、その宝箱はなんですか?」

メガネ君が入り口の前に置いてある宝箱を指差す。

「なんかボスを倒した報酬らしいよ..........。」

その時だ!

ガタガタカダ!

「うわ!?」

急に箱が揺れ始める、何もしてないのに!?
さすがのメガネ君さえ驚いちゃってるよ。

「なっ何が入っているの........。またお化け?」

「俺が.....開けてみます.....ね。」

俺はゆっくりと箱に近づく、後ろを振り返るとサナさんが少し怯えているようにも見えた。宝箱にさすがにお化けが入っているわけ.......ないよね?
箱の目の前まで近づいた。

「じゃあ開けますよ......。」

心臓の音が激しく鳴るのが分かる。怖がっているのか?
なんだろ、心霊番組を観てる気分だ。夏にしかしない心霊ドラマのやつも思い出す。

「3.......2........1.......0!!」

ガチャ!キーーーーーー

あれ?何も起きない..........?想像していたのは開けた瞬間にバーーーーー!って出てくるのかと思ってた。

「サナさん!大丈夫です!何もいま.......ぶ!」

サナさんに何もいない事を伝えようと振り返ったその時だった。
宝箱の中から何かが飛び出して俺の頭にぶつかったのだ!
目が塞がれていて何も見えない!

「やっぱりお化け!?」

「リオ先輩!今取りますね!!」

「おえない!はにゃくとっえ!(訳 お願い!早く取って!)」


3分後

「ぷは!なんとか取れたぁー!」

「なんでしょうかこれ?」

メガネ君が取ってくれた物を見てみる、メガネ君が持っていたのは水の塊?
メガネ君が捕まえている水の塊はウナギのようにウネウネ動いている。

「スライム?」

俺がそう言うと水の塊はメガネ君から完全に離れ、地面に落ちてしまった。

「ぷに♪」

「え?」

「ぷにぷに!」

スライムは何度もその場で飛び跳ねて、ずっと「ぷにぷに」と言っている。

「何が伝えてるように見えるけど.........。」

「何言ってるのか分からないですね........。」

すると、そのスライムは喋るのをやめコチラを睨む。

「なんで話通じないんだよって言いそうな顔してますね。」

「あーなんとなく分かる。」

俺達に話ても理解してもらえない事が分かったスライムは飛び跳ねながら三角座りして少し怯えてるサナさんの方へと近づく。

「ぷにぷに!」

「ぷにぷに?なっ..............!!」

サナさんがスライムの方に顔を向ける、そしてお互いの目が合った時サナさんの動きは止まった。

「な........................なっ!なにこれ可愛い!!」

「え?」

そう言うとサナさんはスライムに向かって抱きついた。
めちゃくちゃ喜んでいるのに対してスライムは嫌そうな顔をしている。

「ぷににぃー!」

「それ可愛いんですか?」

「可愛いよ!森で時々スライム見たけど、この子が一番可愛い!!ほら見て!この子に生えてる尖ったツノ!宝石みたいに輝いてるよ!」

確かに言われてみるとスライムなのに顔のオデコにあたる部分に大きな宝石でできたみたいなクリスタルが生えている。他のスライムには付いてなかった気がするな.......。

「ねぇ!この子飼っていい?」

「ダメです(キッパリ)」

メガネ君がそう答える、あれ?このやりとり見たことあるような...........。

「どうして!?」

「どうせ世話を僕たちに任せるんでしょ?」

完全にお母さんと捨て犬拾ってきた娘の会話だよ...........。

「私お世話するもん!」

「他にも理由があります........何食べるのか分かりません。」

ごもっとも

「スララは好き嫌いせずに食べるよねー?お魚とかリンゴとかー」

「ぷに」

スライムはサナさんの抱きしめられながら首?を縦に振る。
あ、意思表示はできるんだね。うん?スララ?

「スララって.......まさか.......。」

「そう!この子の名前!!」

という事でスララが仲間に加わりました。


おまけコーナー

アーサーが前回使った技

シャイン スラッシュ

シャイニングスラッシュ!!

シャインはファイヤと違いランク2の魔法だよ!!
使用MPは150

シャイニングスラッシュの力としては生命反応を感じない「物」を斬ると砂ぐらいの大きさまで分ける事ができるぞ!刀身が触れた瞬間にね!

だから岩を砂に分けれるんだ!
しかし!バーニングスラッシュの効果には制限時間があるのとは違い、使えるのは一度だけ

バーニングスラッシュは30秒間の間 燃える剣で斬りまくる事ができます
シャイニングスラッシュ 制限時間はない代わり 一度使ったら終了。
もう一度使いたい時は画面で操作して技を合わせましょう

スララについて!

スララはサナさんのペット.......じゃなかった.....3人の新しい仲間です!
普通のスライムとは違い喋ったり意思表示ができます。
可愛い顔があります、変なツノが生えています

ツノは夜になると青色に光ったりします、宝石のように綺麗です。
抜こうとすると怒ります、ツノで、つんつんしてきます。

最後に自己紹介

「ぷにぷに!ぷにに!ぷにぷに!ぷにぷに!!ぷににぷにー!」









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