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第5話 ダンジョン

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ゴーレムとの戦闘から3日が経ち、俺たちは暇を弄んでいた。

「暇だねー」

「暇ですねー」

「もうレベルが15までいったよー」

ゴーレムを倒してから、数日間この森を彷徨い続けそこら辺にいたリザードを倒したりなどしてレベルをコツコツ上げていた。それにしてもこの森は広すぎる気もするな。

「あっそうだ!」

「どうしたんですかリオ先輩?」

俺は右腕につけられたデバイスの画面をタップして使える技一覧をみる。

「ちょっと試したい事があってね、ほら?一回も使った事ない技があったよね!」

「うん?.......あーあの「ランダム」っていう魔法ですね。」

そう、それがこれ

[何が出るかはお楽しみ! 運任せ魔法 ランダム]

使用MPは50!  ちなみにランク1魔法ファイヤの使用MPは10だよ!

出るのはほとんどランク1の魔法かランク2の魔法だが時々ごく稀に、ランク3などの強くて通常だったらMPがたくさん必要な魔法を50で出せるというその人に吉か凶のどちらかをもたらすという変わった魔法。

「これ一回使ってみたかったんだよねー」

俺はランダムを選択してみる、この数日で知ったのだが人の姿の時でも魔法や武器は使えるらしい。でもロボットの姿の方がスピードも防御力も高いので、戦闘時はロボットの姿に変わる事にしている。

「何が出るかな♪」

俺はランダムともう一つ適当に技を組み合わせてみると画面を押した。


ランダム? スマッシュ!
おめでとうございます!ランク1魔法 ヒールが当たりました♪


デバイスのスピーカーの部分から女性の声のアナウンスが鳴る。



ヒール! スマッシュ!   ブッブーーーーーー

「え?」

「どうやら上手く組み合わせられなかったらその音が鳴るみたいですね。」

まるでバラエティ番組のクイズで答えを間違えた時のような変な音が鳴り響く。なんで運営はこの音を採用したのだろうか......と考えていたその時だった。

「たっだいまー♪2人共ー」

奥の茂みの方からニコニコしたサナさんがスキップをしながら帰ってきた。
サナさんはあい変わらず楽しそうだ。

「あっ!おかえりなさいサナさん!」

「どうしたんですか?そんなに嬉しそうに?またミカン見つけたんですか?」

「え?(私、ミカンを見つけていつも喜んでる人だと思われてるの?)」←  一応この人は3人の中で最年長

「そうじゃなくて!さっきねさっきね!ダンジョンっぽいの見つけたんだよ!」

サナさんは、はしゃぎながら俺たちにそう言う。ダンジョンっぽいもの........ってなんだろ?

「どんなのですか?」

「あのね!トンネルみたいになっててね!......すっごいんだよ!」

それだけでは何がすごいのかは分からないがサナさんの目がキラキラ輝いていた。ダンジョンというものを見てテンションが上がっているらしい。

「行ってみようよ!」と今にもいいそうだ。どうしよう.......。


「じゃあ行ってみますか!」←リオは察した

「そうですね、面白そうですもんね」←メガネ君も察した

「そうだよね!行ってみたいよね!それじゃレッツゴー♪」

という事で俺達はサナさんについて行くことにした。ダンジョンっていうのはゲームとかではよく見たことあるけど実際行ったらどんなところなのだろうか。

そして歩く事3分、ついてしまった、結構近いところにあったようだ。

「ここだよ!」

森を抜けた先の崖の下に本当にトンネルのような穴が開いていた。中を覗くと奥が全く見えない暗闇の世界、外の暖かさとは正反対に冷えている。

例えるならエアコンの温度設定を一番低くいた感じだ、温度設定を勝手に低くするとお母さんがよく怒ってたっけ.........。

「確かにダンジョンっぽいですね。あれ?なんか画面が現れましたよ?」

すると俺達の目の前にメガネ君の言う通り、画面が表示される。


ようこそダンジョン 「ビグロリアスの森の洞窟」へ


「へーーここってグビロリアスの森って言うんだ。」

サナさんがそう言うと後ろの方から声がする

「その通りだ.......。またの名を迷いの森、その広大さ故に抜け出せない者も多い。マップがあれば別だがな。」

「え?誰?」

後ろを振り返るとそこには7人の男女がそこにいた。全員右腕に俺達と同じ白いデバイスをつけている事からプレイヤーだという事がわかる。

すると真ん中にいる茶髪の男の人が前へ進み俺達のすぐ近くまで近づく。
彼が進むと同時に2人の少年と少女も一緒についていくように前へ進む。

「俺はアーサー、ギルド「アヴァロン」のリーダーだ。横にいるの緑髪がマリナ、青髪の剣背負ってるのがランスだ。」

「よろしく!にいちゃん達!」

「ランス!.......そんな言い方しちゃダメでしょ!年上の方にはちゃんとした挨拶をしないと......すみません.....弟が......。」

そう言うと緑色の髪の少女は何回も深くお辞儀する。2人共、中学生くらいに見えるけど......そうか子供もこのゲームをプレイしてこの世界に来る事もあるよな。

「で、貴方達は僕たちに何の用で?」

「あー単刀直入に言う、俺達と賭けをしないか?」

「賭け......ですか?」

そう言うとアーサーという男は洞窟を指を指して賭けの内容を説明し始めた。

「ダンジョンには必ず「ボス」と呼ばれる強いモンスターがいる、このダンジョンにいるボスをお前ら3人が倒せたら賭けはお前らの勝ち、もし負けたり逃げたりしたら賭けは俺達の勝ちだ。」

「それをやってどうなるんですか?」

「ふっ......お前らが勝ったら俺達が持っているランク3のカードをやる、俺達が勝ったら.....そうだな.....お前達が持っているモンスターの素材を一つ貰おう。どうだ?」

「ちょっと待ってくださいアーサーさん!あのカードはこの間なんとか手に入れる事ができるレアカードですよ!」

「そうですよ!ほら見てください!後ろの4人が「嘘でしょ?それ賭けちゃうの?」って顔してますもん!」

後ろを見てみると確かにそれっぽい顔を4人はしていた。俺はサナさんとメガネ君に小声で話しかける。

リオ「どうします?」

サナ「賭けに挑戦してみる?」

メガネ君「どんなボスが出てくるか分からないですよ?負けたらどうなるか.......。だからやめましょう?」

リオ「でもランク3のカードですよ?どんなカードか見てみたいです。サナさんはどう思います?」

サナ「私も見てみたい........!という事で賭けに挑戦します!」

メガネ君「なっ.........!!」




「という事で!俺達は賭けに挑戦します!」

俺はアーサーに賭けに乗る事を伝えるとアーサーは口元が少し上に上がる。





「いいだろう.....お前達の戦いに期待しているぞ.....。ここから先は俺達が案内する、マリナ......魔法で灯りを作れ。ランスもついて来い。他の4人は入り口で待機!分かったな.......。」

「分かりました!」

そう言うとマリナという少女はどこからか彼女の身長くらいはある大きな杖を取り出すと、そこから光の玉が生まれる。

フラッシュ!

「行くぞ.......。」

アーサーと少女を先頭に俺達はダンジョンの中へと入っていく。
中は比べ物にならないほど冷たく、数分歩いたあと振り返ると外の光が見えなくなった。光の玉の近くはとても明るいが別に暖かいわけではない。

横を見てみるとサナさんもメガネ君も自分の身体を摩って寒そうにしていた。
なんでアーサーや他の2人は寒そうにしないんだ?寒くないのだろうか?

奥へ進むごとにどんどん地面がデコボコになって5回くらいこけそうになる。
サナさんは2回こけた。そしてそれから30分、モンスターにも遭遇せず一番奥まで来てしまった。

「いいか、ここから先はボスがいる。今のうちにロボットの姿になっているといいだろう。どんなやつが出るのかは俺でも分からない。」

俺達はアーサーの言う通りにデバイスを使いロボットの姿になると装備していた武器を構える。

「ここから先は一切、手を貸さない。自分達の力で勝て。」

「3人共....気をつけてくださいね」

「ありがとうマリナちゃん!」

なんかサナさんとマリナちゃんはこの時間で仲良くなっているようだ。

「それじゃ行きますよ!2人共!」

俺達は穴の抜けた先めがけて思いっきり飛び出す!さぁ出て来いボス!
すると後ろから3人の声がしだ

「にいちゃん達!そんな勢いよく飛び出したら!」

「ここのダンジョン、ボスのステージはそこの坂をゆっくり降りてかないと!」

「崖から飛び降りるのと同じだぞ..........。」

「え?」(3人)

その通りである、穴を抜け出すと崖の上のような感じになっており、崖の下にあるグラウンドくらいの大きさの場所でボスは待っているぞ!
そこまで辿りつくには崖のサイドに坂があるため、そこをゆっくり降りていくのが正しい行き方だぞ!

しかしリオ達3人はそんな事知らずに思いっきり飛び出したため、崖から落ちるはめになりました!

3人で下を覗くと確かに今、俺たちは空中にいる。たぶん.....もう遅い。

「それを早く言ってぇぇぇえぇぇぇえぇぇぇぇぇえ!!」(3人)

「ぎゃぁぁあぁぁぁぁぁぁぁあぁあ!!」(3人)

ただ落下する、感じで言えば学校の屋上から飛び降りるくらいの高さ。普通だったら死んじゃうレベル。

ドガッ!!!!!

数秒後には地面に叩きつけられそこに地面にヒビが入る。

「う.....痛い。」

「でも......死んでないよ?」

「すっすごいですね......この体......でもHPは減ったみたい。」

俺達は痛みが引いてきたところでゆっくり立ち上がる、すると目の前には大きなトカゲのような化け物が蛇のような目でこちらを見つめていた。

「え?」(3人)


「キシャァァァアァオン!!」

モンスターの雄叫びのような鳴き声がダンジョン中に鳴り響く、どうやら俺達が落ちた衝撃で眠っていたのを起こされてしまい、機嫌が悪いみたい。

「行くしかないみたいですね.......行きますよ!」

「はい!」

「オッケー!」



一方その頃 崖の上では

「アーサーさん.....あれって.......。」

「あぁ、サラマンダーだな、しかも通常の10倍くらいデカい。見ろ、この高さからやつの背中の炎を纏った背鰭のおかげであんなに暗かった場所がこんなに明るく。これでアイツらの戦いが見やすくなった。」

「あんなデカいやつがいたなんて......にいちゃん達勝てるの?」





おまけコーナー
一方その頃 外の入り口の4人は

「なーなーレオネルー。」

「どうした.....ラック、俺は武器の手入れで忙しいんだ。」

ラック「俺達さ、一応アヴァロンのメンバーだよね?」

レオネル「そうだぞー、さらに言うと俺は副リーダーだ。」

ラック「なのになんで、紹介されなかったんだろう......。」

レオネル「え?」

レオネルの動きが止まる

ラック「だってあの3人に紹介されたのマリナちゃんとランス君だけだよ。」

レオネル「そっそれは........。そっそうだ!あの2人はこの世界に来る前からアーサーさんと知り合いだったからだ!」

ラック「じゃあ......俺達は紹介するほどアーサーさんと仲良くないって事......。」

レオネル「うっ........!!それよりどうしたラック!お前らしくないぞ!ほら2人共なんか言ってやれ!.........ってレミア何やってんだ?」

レミア「君は見て分からないのかい?私は1人神経衰弱をしているのだよ。」

ラック「それ、なんか悲しいね.......。」

レオネル「.........じゃあヒマリは何してるんだ?」

ヒマリ「..................。」

レオネル「ヒマリーーー?」

ヒマリ「はっ!ごめんなさい私寝ちゃってました!なんの話でしたっけ?こしあんVS粒あんの話でしたっけ?」

レオネル「そんな話してないぞ。」

ラック「そうだ!みんなで神経衰弱やろう!ね!」

レミア「いい考えだな!ま!私は1人でも楽しかったが!(やったー!!!)」

レオネル「...........。」

アーサーへ みんなをまとめるって大変だな あらためて尊敬するぜ。



キャラクター情報 ギルド アヴァロン

アーサー リーダー

茶髪に赤いメッシュが入っており、身長はリオより少し高くて
年齢は実は18歳! リオの一個上だよ!
武器は大剣!  ランスとマリナとは前の世界からの知り合いで他の4人と比べて信頼しているぞ!

マリナ

緑色の髪で魔女みたいな帽子をかぶっているが少しぶかぶか
年齢は14歳 ランスのお姉ちゃん!
武器は杖! 杖を使うと魔法を消費MP 2分の1で使えるぞ!

ランス

青い髪の元気な男の子! 軽めな鎧を着ている!
年齢はマリナと同じで14歳!
武器はリオが使う剣より軽めに作られたやつ!子供でも扱いやすい
アーサーを尊敬しているぞ!

そして紹介されなかった4人!

レオネル 23歳 副リーダー

オレンジ色の髪で顔になんかの傷痕が付いているが元かららしい
いつも身体を鍛えているがアーサーに初めて会った時に負けてしまったのでアヴァロンに入る事になった。武器は鉄拳!ナックル!

ラック

ピンク色の髪のホストにいそうな可愛い系男子 年齢22歳

最初は仲間になったふりして近づいてアーサー達のお金を奪おうとするも、すぐにアーサーにバレ、ボコボコにされ吊るされたのでアーサーを言うことを聞くことにしている。

アーサーの前では一人称は「僕」アーサーがいないときは「俺」
いつもアーサーに媚び売っている、たぶん4人の中で一番信頼がない
武器は盗賊のナイフ


レミア 23歳

薄ピンク色の髪の長髪でいつもトランプを持ち歩いている
ポーカーとかが好き 最近トランプを使ったマジックをアーサーから教わっているが全然できない。

武器はラックのより大きめなナイフ


ヒマリ 17歳

薄黄色の髪のふわふわ系女子?
いつも眠そうで羊さんの枕を持ち歩いている。
マリナを妹のように可愛がっているが1週間に一回くらいマリナを抱き枕にしたりしちゃうからマリナは少し困っている。

武器は杖を使って仲間を癒すヒーラー 
怒らせたら怖いタイプ



































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