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第1話 世界に飲み込まれて
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2040年 6月17日 午後5時40分
いつもと変わらない学校からの帰り道。
俺はいつも通り部活を終え、友達と帰宅しているところだ。
何もいつも通りの1週間......「アレ」意外は.........。
「なぁーアレ当たった?」
先ほどまで上を見上げてボーーッとしていた友達が俺に喋りかけてきた。
「アレって何?」
「アレだよアレ!ミラージュの最新ゲームの抽選販売!」
「あーーーーあったね、俺も当たってないよ。」
俺がそう言うと同時に一気に友達の顔が明るくなった。
「だよなーー!当たるわけないよなーー俺なんて家のあらゆるパソコンやスマホ使っても当たんなかったんだもん!」
それ自慢になってないぞ........。あっちなみに先ほど俺は当たっていないというのは嘘である。俺はなんと抽選販売に当たったのだ!
でもコイツに「当たった!」って言ったら......きっと。
「お願いだ!!プレイさせてくれ!!頼む頼む頼む!」
って言ってうるさいだろうから、黙っておく事にした。そして今日!一ヶ月の時を経て家にそのゲームが入ったダンボールが届くのだ!!
だから今日は早く帰ろう!!心臓がワクワクで止まらない!
「じゃあ!俺!母さんに用事頼まれてるから急いで帰るね!」
俺はそう言うと出来るだけ早く走った。
「おっおう.........。じゃあな。」
そして走る事10分、途中息切れで疲れたがそんなの苦じゃない!
なぜなら家に帰ればダンボール(ゲーム)が待っている!
タッタッタッタッタッタッ!!
「ただいま!!」
「おかえりーーー」
「って!靴をちゃんと揃えなさい!」
「ごめーん母さん!」
家の玄関を思いっきり開け、靴を並べずに二階にある自室に向かって階段を駆け上った。
ダン!!
再びドアを開くと自分の部屋にはダンボール箱とお菓子を食べる妹の姿があった。
えっ?なんで妹が俺の部屋に?
「なんで俺の部屋にいんの!!」
「うん?あっおかえりー。だって私もゲームしたかったんだもん。」
「ダメ!絶対!だってこれ俺が当てて俺の金で買っただもん。」
そうだ.....このゲームは抽選販売で俺が当たって俺が10万円払って買ったんだ。バイトで汗水流して必死に貯めた金でな!
「分かってるよ........。じゃあせめて見させてよ!」
「別にいいけど.......はっ!それより早速開けなきゃ!!」
近くに置いてあったダンボールの箱をカッターを使って開けると中から白い紙に包まれた高級そうな箱が入っていた。
「スゲーーーーなにこれーー!!」
なんというか.....最新っぽい!うん!オシャレ!......語彙力無くてごめんね。
「早く開けようよー」
「そうだな!」
俺はその箱を再び開け口についているテープをカッターを使って開け、中の発泡スチロールに入っているゲーム本体とVRゴーグル、コントローラー、その他機器が入っていた。
「まずば......本体の電源を入れて.......。このコードをテレビにつけて......。」
「お兄ちゃん!コントローラーとゴーグルが青色に光り出したよ!」
「へーースゲェー。これで電源入りましたよっていう感じか。」
組み立てを始めて10分が経ったころ、ついにゲーム機が完成!
「Metal Blood World」で遊べるようになったぞ!!
「よし!早速ゴーグルをつけてっと。」
「どうやらテレビでお兄ちゃんが見てる映像を観れるらしいからそっちで私は見るね。」
カチャ
よしコントローラーを持った、VRゴーグルもかけた!これからゲームスタートだ!俺はコントローラーの電源ボタンを押す。すると目の前が白く光り出し、目の前に白い世界が映し出され文字が浮きだされる。
ようこそ Metal Blood Worldへ
プレイヤーネームはデュリオンで登録されております
「えーー自分で名前設定できないのーー。」
「まぁいいじゃん、お兄ちゃん、カッコイイ名前なんだから。」
「そうかなーーー」
コントローラーのAボタンを押す
こちらがギアプレイヤーの造形です
すると、そこにロボットのイラストが浮き出された。赤と白色の装甲を持ったカッコイイロボットだ。これは俺が描いた絵が元になっているらしい。
「あれ?お兄ちゃんが描いた下手くそな絵と全然似てないよ?」
「何言ってんの?ものすごく似てるしカッコイイでしょ?」
「え?」
続いて、初期装備を50種類以上ある武器からお選びください
「初期装備何にする?」
「えっ?決まってるでしょ?」
「剣だよなー」
「剣だねー」
初期装備が決定いたしました。
準備完了するまでしばらくお待ちください。
「ロード画面になっちゃった。時間かかりそうだな。」
「じゃあ私、トイレ行ってくるね。ロードを終わって進めないでね。」
そういうと立ち上がる音がしたと思ったらドアが開く音がした。
ゴーグルをしていると外の状況が音でしか分からないから不便だな。
そう思いつつロードが終わるのを待っていると、なんだか頭が痛くなってきた。
「うん?なんだ。頭が痛くなるなんて滅多にないの........あ。」
痛い.......もの過ごく痛い!頭を万力で思いっきり締め付けられかのような痛みが俺を襲う。
うああぁぁあぁぁあぁぁぁぁぁぁぁあ!!
声にならない叫びが心の中でコダマする。助けを呼ぼうとしても声が発せない。ついにそのまま背中から倒れてしまい、頭を強く打ってしまった。
ドン!
次第に意識が遠のいていき、何も考えられなくなってきた。
これはどういうこ............。そこで俺の記憶は..........完全に途切れてしまった。
ようこそ 「Metal Blood World」へ
さぁ 始まるよ、アハハハハハハハハ!
「はっ!!」
今のは一体!!どうやら俺は気絶してしまったようだ。
一体なんだったんだ?たぶん何時間も経ったと思う。
一度ゲームをするのをやめ、夕飯を食べに行こう。
そう思った俺はVRゴーグルを外そうとするが、VRゴーグルがない?
「え、どういうこと?」
じゃあ自分の目の前に広がるこの世界は一体なんなんだ?
雲ひとつ無い晴天、一面緑の草原だ。しかもゲームにしてはやけにリアル。
「まさか現実?そんな訳ないないない......ないよね?」
すると近くを見渡すと水溜りがあったので見づらいが顔を映す。
そこに映ったのは映像で見たギアプレイヤー......つまりあのロボットの顔だ。
「嘘だろ?こんな事......。夢ですよね? そうだ!」
殴れば夢かどうか分かる!!俺は拳を握り自分の顔を殴ってみた。
ドガッ!!
鈍い金属音が鳴り響く、痛い.........。
「なんでロボットに痛覚があるんだよ!!」
すると目の前に画面のようなものが現れた。え?なにこれ?
そこにはデュリオンという名前と俺のステータス?が表示されている。
いやいや俺の名前はデュリオンじゃなくって...........俺の名前は.......。
あれ?俺の名前ってなんだっけ?
さらには自分の名前以外にも家族の名前、友達の名前、俺と関わりのある人の名前が全て「思い出せない」。
どんなに頭をフル回転させてもどうしても思い出せない。
相手の顔や声、性格など鮮明に覚えている部分もあるが「名前」だけが
思い出せない!!
「俺はこれからどうすれば........。これってあれだよな?なんとか転生ってやつだよね?」
絶対そういう系統でしょ?.........ずっとここでボーーッとしているだけじゃダメだし、まずは歩こう。俺は鉄でできた足を機械音を鳴らしながら立ち上がり、遠くに見える森の方へと行ってみる事にした。
2時間後
森独特の湿った匂いがする、痛覚だけじゃなく嗅覚もあるらしい。どうなっているんだ?そう考えてながら歩いていると足に何かが当たった。
ガン!!
「痛ッ!!なにこれ!!」
親指をタンスの角にぶつけたかのような痛みを感じ、足先を抑える。
一体何に当たったんだ?下を見てみるとそこにあったのは鉄の板?
「いや盾か?」
持つと裏側に持ち手がある、これは確かに盾だな。
これどうしよう.........。持っていくか?そうだな持って行こう。
俺は初期装備で剣を持っているが攻撃されたらひとたまりもない。
俺は盾を背中に背負うと「カチャ ウィーン」と音がして完全にロックされたらしい。どんなに動いても取ろうとしない限り取れないようになった。
その時だった!
ガサッ!ガサガサガサ!
「なっなに!!」
横の草むらから何かが迫ってくる音がする。
キツネ?子ブタ?タヌキ?シカ?もしかして...........。
そしてそこから飛び出してきたのは俺の身長の4分の3くらいはあるトカゲのような化け物だった。
「ジャーーーーーー!!」
「やっぱりモンスターだぁぁぁあ!!」
緑色のボディ、刃のように鋭い歯、蛇みたいな目で俺を見つめてくる。
これは完全に俺を捕食対象だと見ている目だ。
何より恐ろしいのが尻尾がナイフになっている!!
「誰だよデザインしたの!!」
どうすればいい.......絶対攻撃してくるよね?だったらやられる前に攻撃すれば.......。てかどうやって攻撃すんの!!コマンドかなんかあんの!!
「ジャーーーーーーァァァアァ!!」
トカゲのモンスターは俺をにらみながら威嚇のような声を発している。
こうなったら......攻めなきゃ!俺は背中に剣を背負っていると思い右手で剣の持ち手を探す。
あった!!
俺は持ち手を掴むと背中から引き抜いた。その剣は思ったよりショボく、これで大丈夫なの?と思うくらいだ。
「なんか不安だけど.......おりゃァァァアァ!!」
剣をトカゲのモンスターに向けて振るうがそのトカゲはナイフでできた尻尾を振るい斬撃を跳ね返す、その勢いで剣の刀身は折れてしまった。
ボキ!
ひゅーーーーん ころん
「うわ折れたぁぁぁぁぁぁぁああぁあ!!」
剣も折れた、HPもレベル1だから少ない、足も動かない、できるのは盾で防ぐくらい!
もうおしまいだと思ったその時だった。
「キシャーーーーオン!!」
俺をずっと睨んでいたトカゲのモンスターが真反対を見始めた。
どうやら標的を変えたらしい。その先を見てみると緑色のロボットがライフルを構えていた。
「だっ誰..........。」
「キシャーーーーオン!!」
トカゲのモンスターはその緑のロボットめがけて走りだし、突撃をしようするも、その緑のロボットは冷静に標準を合わせると引き金を引いた。
ドン!! ズバッ!!
その弾丸はモンスターの頭を貫通し、そのモンスターは叫びながら倒れてしまった。すっすごい.....というより強い。
数分後にはモンスターの身体は灰になりある程度の臓器などを残して死んでしまった。
「あなたは一体.............。」
一方その頃 元の世界では
「ただいまーー!!まさかゲーム進めてないよねーー」
少女が部屋の扉を笑顔で開けるも、そこには誰もいないしあるのは
使われていない物ばかり
「あれ?私、誰に話そうと思っていたんだっけ?」
「ちょっとーーーー。二階で何やってるの?」
一階の階段の下から彼女の母親の声がする。
「あっ!お母さーーん。この部屋、誰の部屋だっけ?」
「何言ってるの?そこは物置部屋でしょ?夕飯できたから降りてきなさい。」
「はーーい」
そういうと少女は物置部屋の明かりを消すとそのまま静かにドアを閉じてしまった。もう誰も覚えていない。
おまけコーナー ロボットの造形を詳しく見てみた!
デュリオン!
全体的に白色のアーマーで赤のラインが入っている。
胸部には赤色で丸いマークがあり、胸部、肩などにミサイルの発射口のような造形がみれるがミサイルは発射できない。
顔は騎士の甲冑にも見えるが頭に武将の兜のような飾りもある。
背中に剣と盾を収納できるようになっている便利
鉄のように硬いがそんなに重くはなく、全力で走る事もできるしジャンプも高く飛べるようになったらしい
謎の緑のロボット
全体的に濃い緑! 各アーマーがゴツく、デュリオンよりは防御力がありそう。
足も大きく、銃の反動を抑えるためらしい
背中には身長くらいはあるバックパックを背負っており、こちらも反動を抑えるためらしい。頭部はカッコイイ
武器のライフルはパーツを取り外せば拳銃にもなる。
ライフルにスコープがあるが、頭部にある機能を使えば簡単に標準を合わせられるので意味はない、たぶんただの飾り
いつもと変わらない学校からの帰り道。
俺はいつも通り部活を終え、友達と帰宅しているところだ。
何もいつも通りの1週間......「アレ」意外は.........。
「なぁーアレ当たった?」
先ほどまで上を見上げてボーーッとしていた友達が俺に喋りかけてきた。
「アレって何?」
「アレだよアレ!ミラージュの最新ゲームの抽選販売!」
「あーーーーあったね、俺も当たってないよ。」
俺がそう言うと同時に一気に友達の顔が明るくなった。
「だよなーー!当たるわけないよなーー俺なんて家のあらゆるパソコンやスマホ使っても当たんなかったんだもん!」
それ自慢になってないぞ........。あっちなみに先ほど俺は当たっていないというのは嘘である。俺はなんと抽選販売に当たったのだ!
でもコイツに「当たった!」って言ったら......きっと。
「お願いだ!!プレイさせてくれ!!頼む頼む頼む!」
って言ってうるさいだろうから、黙っておく事にした。そして今日!一ヶ月の時を経て家にそのゲームが入ったダンボールが届くのだ!!
だから今日は早く帰ろう!!心臓がワクワクで止まらない!
「じゃあ!俺!母さんに用事頼まれてるから急いで帰るね!」
俺はそう言うと出来るだけ早く走った。
「おっおう.........。じゃあな。」
そして走る事10分、途中息切れで疲れたがそんなの苦じゃない!
なぜなら家に帰ればダンボール(ゲーム)が待っている!
タッタッタッタッタッタッ!!
「ただいま!!」
「おかえりーーー」
「って!靴をちゃんと揃えなさい!」
「ごめーん母さん!」
家の玄関を思いっきり開け、靴を並べずに二階にある自室に向かって階段を駆け上った。
ダン!!
再びドアを開くと自分の部屋にはダンボール箱とお菓子を食べる妹の姿があった。
えっ?なんで妹が俺の部屋に?
「なんで俺の部屋にいんの!!」
「うん?あっおかえりー。だって私もゲームしたかったんだもん。」
「ダメ!絶対!だってこれ俺が当てて俺の金で買っただもん。」
そうだ.....このゲームは抽選販売で俺が当たって俺が10万円払って買ったんだ。バイトで汗水流して必死に貯めた金でな!
「分かってるよ........。じゃあせめて見させてよ!」
「別にいいけど.......はっ!それより早速開けなきゃ!!」
近くに置いてあったダンボールの箱をカッターを使って開けると中から白い紙に包まれた高級そうな箱が入っていた。
「スゲーーーーなにこれーー!!」
なんというか.....最新っぽい!うん!オシャレ!......語彙力無くてごめんね。
「早く開けようよー」
「そうだな!」
俺はその箱を再び開け口についているテープをカッターを使って開け、中の発泡スチロールに入っているゲーム本体とVRゴーグル、コントローラー、その他機器が入っていた。
「まずば......本体の電源を入れて.......。このコードをテレビにつけて......。」
「お兄ちゃん!コントローラーとゴーグルが青色に光り出したよ!」
「へーースゲェー。これで電源入りましたよっていう感じか。」
組み立てを始めて10分が経ったころ、ついにゲーム機が完成!
「Metal Blood World」で遊べるようになったぞ!!
「よし!早速ゴーグルをつけてっと。」
「どうやらテレビでお兄ちゃんが見てる映像を観れるらしいからそっちで私は見るね。」
カチャ
よしコントローラーを持った、VRゴーグルもかけた!これからゲームスタートだ!俺はコントローラーの電源ボタンを押す。すると目の前が白く光り出し、目の前に白い世界が映し出され文字が浮きだされる。
ようこそ Metal Blood Worldへ
プレイヤーネームはデュリオンで登録されております
「えーー自分で名前設定できないのーー。」
「まぁいいじゃん、お兄ちゃん、カッコイイ名前なんだから。」
「そうかなーーー」
コントローラーのAボタンを押す
こちらがギアプレイヤーの造形です
すると、そこにロボットのイラストが浮き出された。赤と白色の装甲を持ったカッコイイロボットだ。これは俺が描いた絵が元になっているらしい。
「あれ?お兄ちゃんが描いた下手くそな絵と全然似てないよ?」
「何言ってんの?ものすごく似てるしカッコイイでしょ?」
「え?」
続いて、初期装備を50種類以上ある武器からお選びください
「初期装備何にする?」
「えっ?決まってるでしょ?」
「剣だよなー」
「剣だねー」
初期装備が決定いたしました。
準備完了するまでしばらくお待ちください。
「ロード画面になっちゃった。時間かかりそうだな。」
「じゃあ私、トイレ行ってくるね。ロードを終わって進めないでね。」
そういうと立ち上がる音がしたと思ったらドアが開く音がした。
ゴーグルをしていると外の状況が音でしか分からないから不便だな。
そう思いつつロードが終わるのを待っていると、なんだか頭が痛くなってきた。
「うん?なんだ。頭が痛くなるなんて滅多にないの........あ。」
痛い.......もの過ごく痛い!頭を万力で思いっきり締め付けられかのような痛みが俺を襲う。
うああぁぁあぁぁあぁぁぁぁぁぁぁあ!!
声にならない叫びが心の中でコダマする。助けを呼ぼうとしても声が発せない。ついにそのまま背中から倒れてしまい、頭を強く打ってしまった。
ドン!
次第に意識が遠のいていき、何も考えられなくなってきた。
これはどういうこ............。そこで俺の記憶は..........完全に途切れてしまった。
ようこそ 「Metal Blood World」へ
さぁ 始まるよ、アハハハハハハハハ!
「はっ!!」
今のは一体!!どうやら俺は気絶してしまったようだ。
一体なんだったんだ?たぶん何時間も経ったと思う。
一度ゲームをするのをやめ、夕飯を食べに行こう。
そう思った俺はVRゴーグルを外そうとするが、VRゴーグルがない?
「え、どういうこと?」
じゃあ自分の目の前に広がるこの世界は一体なんなんだ?
雲ひとつ無い晴天、一面緑の草原だ。しかもゲームにしてはやけにリアル。
「まさか現実?そんな訳ないないない......ないよね?」
すると近くを見渡すと水溜りがあったので見づらいが顔を映す。
そこに映ったのは映像で見たギアプレイヤー......つまりあのロボットの顔だ。
「嘘だろ?こんな事......。夢ですよね? そうだ!」
殴れば夢かどうか分かる!!俺は拳を握り自分の顔を殴ってみた。
ドガッ!!
鈍い金属音が鳴り響く、痛い.........。
「なんでロボットに痛覚があるんだよ!!」
すると目の前に画面のようなものが現れた。え?なにこれ?
そこにはデュリオンという名前と俺のステータス?が表示されている。
いやいや俺の名前はデュリオンじゃなくって...........俺の名前は.......。
あれ?俺の名前ってなんだっけ?
さらには自分の名前以外にも家族の名前、友達の名前、俺と関わりのある人の名前が全て「思い出せない」。
どんなに頭をフル回転させてもどうしても思い出せない。
相手の顔や声、性格など鮮明に覚えている部分もあるが「名前」だけが
思い出せない!!
「俺はこれからどうすれば........。これってあれだよな?なんとか転生ってやつだよね?」
絶対そういう系統でしょ?.........ずっとここでボーーッとしているだけじゃダメだし、まずは歩こう。俺は鉄でできた足を機械音を鳴らしながら立ち上がり、遠くに見える森の方へと行ってみる事にした。
2時間後
森独特の湿った匂いがする、痛覚だけじゃなく嗅覚もあるらしい。どうなっているんだ?そう考えてながら歩いていると足に何かが当たった。
ガン!!
「痛ッ!!なにこれ!!」
親指をタンスの角にぶつけたかのような痛みを感じ、足先を抑える。
一体何に当たったんだ?下を見てみるとそこにあったのは鉄の板?
「いや盾か?」
持つと裏側に持ち手がある、これは確かに盾だな。
これどうしよう.........。持っていくか?そうだな持って行こう。
俺は初期装備で剣を持っているが攻撃されたらひとたまりもない。
俺は盾を背中に背負うと「カチャ ウィーン」と音がして完全にロックされたらしい。どんなに動いても取ろうとしない限り取れないようになった。
その時だった!
ガサッ!ガサガサガサ!
「なっなに!!」
横の草むらから何かが迫ってくる音がする。
キツネ?子ブタ?タヌキ?シカ?もしかして...........。
そしてそこから飛び出してきたのは俺の身長の4分の3くらいはあるトカゲのような化け物だった。
「ジャーーーーーー!!」
「やっぱりモンスターだぁぁぁあ!!」
緑色のボディ、刃のように鋭い歯、蛇みたいな目で俺を見つめてくる。
これは完全に俺を捕食対象だと見ている目だ。
何より恐ろしいのが尻尾がナイフになっている!!
「誰だよデザインしたの!!」
どうすればいい.......絶対攻撃してくるよね?だったらやられる前に攻撃すれば.......。てかどうやって攻撃すんの!!コマンドかなんかあんの!!
「ジャーーーーーーァァァアァ!!」
トカゲのモンスターは俺をにらみながら威嚇のような声を発している。
こうなったら......攻めなきゃ!俺は背中に剣を背負っていると思い右手で剣の持ち手を探す。
あった!!
俺は持ち手を掴むと背中から引き抜いた。その剣は思ったよりショボく、これで大丈夫なの?と思うくらいだ。
「なんか不安だけど.......おりゃァァァアァ!!」
剣をトカゲのモンスターに向けて振るうがそのトカゲはナイフでできた尻尾を振るい斬撃を跳ね返す、その勢いで剣の刀身は折れてしまった。
ボキ!
ひゅーーーーん ころん
「うわ折れたぁぁぁぁぁぁぁああぁあ!!」
剣も折れた、HPもレベル1だから少ない、足も動かない、できるのは盾で防ぐくらい!
もうおしまいだと思ったその時だった。
「キシャーーーーオン!!」
俺をずっと睨んでいたトカゲのモンスターが真反対を見始めた。
どうやら標的を変えたらしい。その先を見てみると緑色のロボットがライフルを構えていた。
「だっ誰..........。」
「キシャーーーーオン!!」
トカゲのモンスターはその緑のロボットめがけて走りだし、突撃をしようするも、その緑のロボットは冷静に標準を合わせると引き金を引いた。
ドン!! ズバッ!!
その弾丸はモンスターの頭を貫通し、そのモンスターは叫びながら倒れてしまった。すっすごい.....というより強い。
数分後にはモンスターの身体は灰になりある程度の臓器などを残して死んでしまった。
「あなたは一体.............。」
一方その頃 元の世界では
「ただいまーー!!まさかゲーム進めてないよねーー」
少女が部屋の扉を笑顔で開けるも、そこには誰もいないしあるのは
使われていない物ばかり
「あれ?私、誰に話そうと思っていたんだっけ?」
「ちょっとーーーー。二階で何やってるの?」
一階の階段の下から彼女の母親の声がする。
「あっ!お母さーーん。この部屋、誰の部屋だっけ?」
「何言ってるの?そこは物置部屋でしょ?夕飯できたから降りてきなさい。」
「はーーい」
そういうと少女は物置部屋の明かりを消すとそのまま静かにドアを閉じてしまった。もう誰も覚えていない。
おまけコーナー ロボットの造形を詳しく見てみた!
デュリオン!
全体的に白色のアーマーで赤のラインが入っている。
胸部には赤色で丸いマークがあり、胸部、肩などにミサイルの発射口のような造形がみれるがミサイルは発射できない。
顔は騎士の甲冑にも見えるが頭に武将の兜のような飾りもある。
背中に剣と盾を収納できるようになっている便利
鉄のように硬いがそんなに重くはなく、全力で走る事もできるしジャンプも高く飛べるようになったらしい
謎の緑のロボット
全体的に濃い緑! 各アーマーがゴツく、デュリオンよりは防御力がありそう。
足も大きく、銃の反動を抑えるためらしい
背中には身長くらいはあるバックパックを背負っており、こちらも反動を抑えるためらしい。頭部はカッコイイ
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