Metal Blood World 〜ようこそ選ばれしプレイヤー達〜

風鈴ナツ

文字の大きさ
上 下
2 / 95

第1話 世界に飲み込まれて

しおりを挟む
2040年    6月17日    午後5時40分

いつもと変わらない学校からの帰り道。
俺はいつも通り部活を終え、友達と帰宅しているところだ。
何もいつも通りの1週間......「アレ」意外は.........。

「なぁーアレ当たった?」

先ほどまで上を見上げてボーーッとしていた友達が俺に喋りかけてきた。

「アレって何?」

「アレだよアレ!ミラージュの最新ゲームの抽選販売!」

「あーーーーあったね、俺も当たってないよ。」

俺がそう言うと同時に一気に友達の顔が明るくなった。

「だよなーー!当たるわけないよなーー俺なんて家のあらゆるパソコンやスマホ使っても当たんなかったんだもん!」

それ自慢になってないぞ........。あっちなみに先ほど俺は当たっていないというのは嘘である。俺はなんと抽選販売に当たったのだ!

でもコイツに「当たった!」って言ったら......きっと。

「お願いだ!!プレイさせてくれ!!頼む頼む頼む!」

って言ってうるさいだろうから、黙っておく事にした。そして今日!一ヶ月の時を経て家にそのゲームが入ったダンボールが届くのだ!!
だから今日は早く帰ろう!!心臓がワクワクで止まらない!

「じゃあ!俺!母さんに用事頼まれてるから急いで帰るね!」

俺はそう言うと出来るだけ早く走った。

「おっおう.........。じゃあな。」


そして走る事10分、途中息切れで疲れたがそんなの苦じゃない!
なぜなら家に帰ればダンボール(ゲーム)が待っている!

タッタッタッタッタッタッ!!

「ただいま!!」

「おかえりーーー」

「って!靴をちゃんと揃えなさい!」

「ごめーん母さん!」

家の玄関を思いっきり開け、靴を並べずに二階にある自室に向かって階段を駆け上った。


ダン!!

再びドアを開くと自分の部屋にはダンボール箱とお菓子を食べる妹の姿があった。
えっ?なんで妹が俺の部屋に?

「なんで俺の部屋にいんの!!」

「うん?あっおかえりー。だって私もゲームしたかったんだもん。」

「ダメ!絶対!だってこれ俺が当てて俺の金で買っただもん。」

そうだ.....このゲームは抽選販売で俺が当たって俺が10万円払って買ったんだ。バイトで汗水流して必死に貯めた金でな!

「分かってるよ........。じゃあせめて見させてよ!」

「別にいいけど.......はっ!それより早速開けなきゃ!!」

近くに置いてあったダンボールの箱をカッターを使って開けると中から白い紙に包まれた高級そうな箱が入っていた。

「スゲーーーーなにこれーー!!」

なんというか.....最新っぽい!うん!オシャレ!......語彙力無くてごめんね。

「早く開けようよー」

「そうだな!」

俺はその箱を再び開け口についているテープをカッターを使って開け、中の発泡スチロールに入っているゲーム本体とVRゴーグル、コントローラー、その他機器が入っていた。

「まずば......本体の電源を入れて.......。このコードをテレビにつけて......。」

「お兄ちゃん!コントローラーとゴーグルが青色に光り出したよ!」

「へーースゲェー。これで電源入りましたよっていう感じか。」

組み立てを始めて10分が経ったころ、ついにゲーム機が完成!
「Metal Blood World」で遊べるようになったぞ!!

「よし!早速ゴーグルをつけてっと。」

「どうやらテレビでお兄ちゃんが見てる映像を観れるらしいからそっちで私は見るね。」

カチャ

よしコントローラーを持った、VRゴーグルもかけた!これからゲームスタートだ!俺はコントローラーの電源ボタンを押す。すると目の前が白く光り出し、目の前に白い世界が映し出され文字が浮きだされる。




ようこそ     Metal Blood Worldへ

プレイヤーネームはデュリオンで登録されております



「えーー自分で名前設定できないのーー。」

「まぁいいじゃん、お兄ちゃん、カッコイイ名前なんだから。」

「そうかなーーー」

コントローラーのAボタンを押す



こちらがギアプレイヤーの造形です


すると、そこにロボットのイラストが浮き出された。赤と白色の装甲を持ったカッコイイロボットだ。これは俺が描いた絵が元になっているらしい。

「あれ?お兄ちゃんが描いた下手くそな絵と全然似てないよ?」

「何言ってんの?ものすごく似てるしカッコイイでしょ?」

「え?」



続いて、初期装備を50種類以上ある武器からお選びください


「初期装備何にする?」

「えっ?決まってるでしょ?」

「剣だよなー」

「剣だねー」


初期装備が決定いたしました。
準備完了するまでしばらくお待ちください。


「ロード画面になっちゃった。時間かかりそうだな。」

「じゃあ私、トイレ行ってくるね。ロードを終わって進めないでね。」

そういうと立ち上がる音がしたと思ったらドアが開く音がした。
ゴーグルをしていると外の状況が音でしか分からないから不便だな。
そう思いつつロードが終わるのを待っていると、なんだか頭が痛くなってきた。

「うん?なんだ。頭が痛くなるなんて滅多にないの........あ。」

痛い.......もの過ごく痛い!頭を万力で思いっきり締め付けられかのような痛みが俺を襲う。

うああぁぁあぁぁあぁぁぁぁぁぁぁあ!!

声にならない叫びが心の中でコダマする。助けを呼ぼうとしても声が発せない。ついにそのまま背中から倒れてしまい、頭を強く打ってしまった。

ドン!

次第に意識が遠のいていき、何も考えられなくなってきた。
これはどういうこ............。そこで俺の記憶は..........完全に途切れてしまった。


ようこそ  「Metal Blood World」へ
さぁ 始まるよ、アハハハハハハハハ!


「はっ!!」

今のは一体!!どうやら俺は気絶してしまったようだ。
一体なんだったんだ?たぶん何時間も経ったと思う。

一度ゲームをするのをやめ、夕飯を食べに行こう。
そう思った俺はVRゴーグルを外そうとするが、VRゴーグルがない?

「え、どういうこと?」

じゃあ自分の目の前に広がるこの世界は一体なんなんだ?
雲ひとつ無い晴天、一面緑の草原だ。しかもゲームにしてはやけにリアル。

「まさか現実?そんな訳ないないない......ないよね?」

すると近くを見渡すと水溜りがあったので見づらいが顔を映す。
そこに映ったのは映像で見たギアプレイヤー......つまりあのロボットの顔だ。

「嘘だろ?こんな事......。夢ですよね?  そうだ!」

殴れば夢かどうか分かる!!俺は拳を握り自分の顔を殴ってみた。

ドガッ!!

鈍い金属音が鳴り響く、痛い.........。

「なんでロボットに痛覚があるんだよ!!」

すると目の前に画面のようなものが現れた。え?なにこれ?

そこにはデュリオンという名前と俺のステータス?が表示されている。

いやいや俺の名前はデュリオンじゃなくって...........俺の名前は.......。
あれ?俺の名前ってなんだっけ?


さらには自分の名前以外にも家族の名前、友達の名前、俺と関わりのある人の名前が全て「思い出せない」。
どんなに頭をフル回転させてもどうしても思い出せない。

相手の顔や声、性格など鮮明に覚えている部分もあるが「名前」だけが
思い出せない!!


「俺はこれからどうすれば........。これってあれだよな?なんとか転生ってやつだよね?」

絶対そういう系統でしょ?.........ずっとここでボーーッとしているだけじゃダメだし、まずは歩こう。俺は鉄でできた足を機械音を鳴らしながら立ち上がり、遠くに見える森の方へと行ってみる事にした。

2時間後

森独特の湿った匂いがする、痛覚だけじゃなく嗅覚もあるらしい。どうなっているんだ?そう考えてながら歩いていると足に何かが当たった。

ガン!!

「痛ッ!!なにこれ!!」

親指をタンスの角にぶつけたかのような痛みを感じ、足先を抑える。
一体何に当たったんだ?下を見てみるとそこにあったのは鉄の板?

「いや盾か?」

持つと裏側に持ち手がある、これは確かに盾だな。
これどうしよう.........。持っていくか?そうだな持って行こう。
俺は初期装備で剣を持っているが攻撃されたらひとたまりもない。

俺は盾を背中に背負うと「カチャ  ウィーン」と音がして完全にロックされたらしい。どんなに動いても取ろうとしない限り取れないようになった。

その時だった!

ガサッ!ガサガサガサ!

「なっなに!!」

横の草むらから何かが迫ってくる音がする。
キツネ?子ブタ?タヌキ?シカ?もしかして...........。

そしてそこから飛び出してきたのは俺の身長の4分の3くらいはあるトカゲのような化け物だった。

「ジャーーーーーー!!」

「やっぱりモンスターだぁぁぁあ!!」

緑色のボディ、刃のように鋭い歯、蛇みたいな目で俺を見つめてくる。
これは完全に俺を捕食対象だと見ている目だ。
何より恐ろしいのが尻尾がナイフになっている!!

「誰だよデザインしたの!!」

どうすればいい.......絶対攻撃してくるよね?だったらやられる前に攻撃すれば.......。てかどうやって攻撃すんの!!コマンドかなんかあんの!!

「ジャーーーーーーァァァアァ!!」

トカゲのモンスターは俺をにらみながら威嚇のような声を発している。
こうなったら......攻めなきゃ!俺は背中に剣を背負っていると思い右手で剣の持ち手を探す。

あった!!

俺は持ち手を掴むと背中から引き抜いた。その剣は思ったよりショボく、これで大丈夫なの?と思うくらいだ。

「なんか不安だけど.......おりゃァァァアァ!!」

剣をトカゲのモンスターに向けて振るうがそのトカゲはナイフでできた尻尾を振るい斬撃を跳ね返す、その勢いで剣の刀身は折れてしまった。

ボキ!

ひゅーーーーん   ころん

「うわ折れたぁぁぁぁぁぁぁああぁあ!!」


剣も折れた、HPもレベル1だから少ない、足も動かない、できるのは盾で防ぐくらい!
もうおしまいだと思ったその時だった。

「キシャーーーーオン!!」

俺をずっと睨んでいたトカゲのモンスターが真反対を見始めた。
どうやら標的を変えたらしい。その先を見てみると緑色のロボットがライフルを構えていた。

「だっ誰..........。」

「キシャーーーーオン!!」

トカゲのモンスターはその緑のロボットめがけて走りだし、突撃をしようするも、その緑のロボットは冷静に標準を合わせると引き金を引いた。

ドン!!   ズバッ!!

その弾丸はモンスターの頭を貫通し、そのモンスターは叫びながら倒れてしまった。すっすごい.....というより強い。
数分後にはモンスターの身体は灰になりある程度の臓器などを残して死んでしまった。

「あなたは一体.............。」



一方その頃   元の世界では

「ただいまーー!!まさかゲーム進めてないよねーー」

少女が部屋の扉を笑顔で開けるも、そこには誰もいないしあるのは
使われていない物ばかり

「あれ?私、誰に話そうと思っていたんだっけ?」

「ちょっとーーーー。二階で何やってるの?」

一階の階段の下から彼女の母親の声がする。

「あっ!お母さーーん。この部屋、誰の部屋だっけ?」

「何言ってるの?そこは物置部屋でしょ?夕飯できたから降りてきなさい。」

「はーーい」

そういうと少女は物置部屋の明かりを消すとそのまま静かにドアを閉じてしまった。もう誰も覚えていない。


おまけコーナー    ロボットの造形を詳しく見てみた!

デュリオン!

全体的に白色のアーマーで赤のラインが入っている。
胸部には赤色で丸いマークがあり、胸部、肩などにミサイルの発射口のような造形がみれるがミサイルは発射できない。

顔は騎士の甲冑にも見えるが頭に武将の兜のような飾りもある。

背中に剣と盾を収納できるようになっている便利

鉄のように硬いがそんなに重くはなく、全力で走る事もできるしジャンプも高く飛べるようになったらしい


謎の緑のロボット

全体的に濃い緑!  各アーマーがゴツく、デュリオンよりは防御力がありそう。
足も大きく、銃の反動を抑えるためらしい

背中には身長くらいはあるバックパックを背負っており、こちらも反動を抑えるためらしい。頭部はカッコイイ

武器のライフルはパーツを取り外せば拳銃にもなる。
ライフルにスコープがあるが、頭部にある機能を使えば簡単に標準を合わせられるので意味はない、たぶんただの飾り























しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

なろう390000PV感謝! 遍歴の雇われ勇者は日々旅にして旅を住処とす

大森天呑
ファンタジー
〜 報酬は未定・リスクは不明? のんきな雇われ勇者は旅の日々を送る 〜 魔獣や魔物を討伐する専門のハンター『破邪』として遍歴修行の旅を続けていた青年、ライノ・クライスは、ある日ふたりの大精霊と出会った。 大精霊は、この世界を支える力の源泉であり、止まること無く世界を巡り続けている『魔力の奔流』が徐々に乱れつつあることを彼に教え、同時に、そのバランスを補正すべく『勇者』の役割を請け負うよう求める。 それも破邪の役目の延長と考え、気軽に『勇者の仕事』を引き受けたライノは、エルフの少女として顕現した大精霊の一人と共に魔力の乱れの原因を辿って旅を続けていくうちに、そこに思いも寄らぬ背景が潜んでいることに気づく・・・ ひょんなことから勇者になった青年の、ちょっと冒険っぽい旅の日々。 < 小説家になろう・カクヨム・エブリスタでも同名義、同タイトルで連載中です >

【本格ハードSF】人類は孤独ではなかった――タイタン探査が明らかにした新たな知性との邂逅

シャーロット
SF
土星の謎めいた衛星タイタン。その氷と液体メタンに覆われた湖の底で、独自の知性体「エリディアン」が進化を遂げていた。透き通った体を持つ彼らは、精緻な振動を通じてコミュニケーションを取り、環境を形作ることで「共鳴」という文化を育んできた。しかし、その平穏な世界に、人類の探査機が到着したことで大きな転機が訪れる。 探査機が発するリズミカルな振動はエリディアンたちの関心を引き、慎重なやり取りが始まる。これが、異なる文明同士の架け橋となる最初の一歩だった。「エンデュランスII号」の探査チームはエリディアンの振動信号を解読し、応答を送り返すことで対話を試みる。エリディアンたちは興味を抱きつつも警戒を続けながら、人類との画期的な知識交換を進める。 その後、人類は振動を光のパターンに変換できる「光の道具」をエリディアンに提供する。この装置は、彼らのコミュニケーション方法を再定義し、文化の可能性を飛躍的に拡大させるものだった。エリディアンたちはこの道具を受け入れ、新たな形でネットワークを調和させながら、光と振動の新しい次元を発見していく。 エリディアンがこうした革新を適応し、統合していく中で、人類はその変化を見守り、知識の共有がもたらす可能性の大きさに驚嘆する。同時に、彼らが自然現象を調和させる能力、たとえばタイタン地震を振動によって抑える力は、人類の理解を超えた生物学的・文化的な深みを示している。 この「ファーストコンタクト」の物語は、共存や進化、そして異なる知性体がもたらす無限の可能性を探るものだ。光と振動の共鳴が、2つの文明が未知へ挑む新たな時代の幕開けを象徴し、互いの好奇心と尊敬、希望に満ちた未来を切り開いていく。 -- プロモーション用の動画を作成しました。 オリジナルの画像をオリジナルの音楽で紹介しています。 https://www.youtube.com/watch?v=G_FW_nUXZiQ

[鑑定]スキルしかない俺を追放したのはいいが、貴様らにはもう関わるのはイヤだから、さがさないでくれ!

どら焼き
ファンタジー
ついに!第5章突入! 舐めた奴らに、真実が牙を剥く! 何も説明無く、いきなり異世界転移!らしいのだが、この王冠つけたオッサン何を言っているのだ? しかも、ステータスが文字化けしていて、スキルも「鑑定??」だけって酷くない? 訳のわからない言葉?を発声している王女?と、勇者らしい同級生達がオレを城から捨てやがったので、 なんとか、苦労して宿代とパン代を稼ぐ主人公カザト! そして…わかってくる、この異世界の異常性。 出会いを重ねて、なんとか元の世界に戻る方法を切り開いて行く物語。 主人公の直接復讐する要素は、あまりありません。 相手方の、あまりにも酷い自堕落さから出てくる、ざまぁ要素は、少しづつ出てくる予定です。 ハーレム要素は、不明とします。 復讐での強制ハーレム要素は、無しの予定です。 追記  2023/07/21 表紙絵を戦闘モードになったあるヤツの参考絵にしました。 8月近くでなにが、変形するのかわかる予定です。 2024/02/23 アルファポリスオンリーを解除しました。

転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。

克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります! 辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。

―異質― 激突の編/日本国の〝隊〟 その異世界を掻き回す重金奏――

EPIC
SF
日本国の戦闘団、護衛隊群、そして戦闘機と飛行場基地。続々異世界へ―― とある別の歴史を歩んだ世界。 その世界の日本には、日本軍とも自衛隊とも似て非なる、〝日本国隊〟という名の有事組織が存在した。 第二次世界大戦以降も幾度もの戦いを潜り抜けて来た〝日本国隊〟は、異質な未知の世界を新たな戦いの場とする事になる―― 大規模な演習の最中に異常現象に巻き込まれ、未知なる世界へと飛ばされてしまった、日本国陸隊の有事官〝制刻 自由(ぜいこく じゆう)〟と、各職種混成の約1個中隊。 そこは、剣と魔法が力の象徴とされ、モンスターが跋扈する世界であった。 そんな世界で手探りでの調査に乗り出した日本国隊。時に異世界の人々と交流し、時に救い、時には脅威となる存在と苛烈な戦いを繰り広げ、潜り抜けて来た。 そんな彼らの元へ、陸隊の戦闘団。海隊の護衛艦船。航空隊の戦闘機から果ては航空基地までもが、続々と転移合流して来る。 そしてそれを狙い図ったかのように、異世界の各地で不穏な動きが見え始める。 果たして日本国隊は、そして異世界はいかなる道をたどるのか。 未知なる地で、日本国隊と、未知なる力が激突する―― 注意事項(1 当お話は第2部となります。ですがここから読み始めても差して支障は無いかと思います、きっと、たぶん、メイビー。 注意事項(2 このお話には、オリジナル及び架空設定を多数含みます。 注意事項(3 部隊単位で続々転移して来る形式の転移物となります。 注意事項(4 主人公を始めとする一部隊員キャラクターが、超常的な行動を取ります。かなりなんでも有りです。 注意事項(5 小説家になろう、カクヨムでも投稿しています。

3024年宇宙のスズキ

神谷モロ
SF
 俺の名はイチロー・スズキ。  もちろんベースボールとは無関係な一般人だ。  21世紀に生きていた普通の日本人。  ひょんな事故から冷凍睡眠されていたが1000年後の未来に蘇った現代の浦島太郎である。  今は福祉事業団体フリーボートの社員で、福祉船アマテラスの船長だ。 ※この作品はカクヨムでも掲載しています。

処理中です...