17 / 24
第17話 バトルロイヤル⑥ 戦士たち
しおりを挟む
一方ジャックとモモ、そしてフレア。
フレアは激しい炎でジャックを焼き尽くす。
ゴオオオオオオオオオオ!!
ジャックはモモを庇うように、モモに自身の分裂体を被せる。それはまるでアメーバの様に張り付き、モモの鎧となる。
「わっわぁ!なんなのだ!」
モモが庇われていると見抜いたフレア。
「そうか、そのウサギは戦わないのか。なら邪魔だ。全力で来い!エイリアン!」
ドンッ!!
ドラゴン族で戦闘民族のフレアは槍を地面に突き立て、炎の輪がジャックとフレアを囲む。モモは戦闘に入れず、完全にジャックとフレアだけのバトルフィールドが誕生した。
「我、モモ守るため負けるわけにはいかない」
「アタシも師匠に会わなきゃいけないんだ!」
2人は交戦を開始する。
キンッ!カキンッ!!
フレアは炎の槍で目にも止まらぬ速さで何度もジャックを突くが、ほぼ不死身ともいえる生命体のジャックには効かない。
攻撃を受けながらジャックは話し始める。
「我の星にも戦士が居た。お前の様な闘志を燃やす至高の存在だった」
フレアは攻撃を当てつつも、すぐに再生し話し始めるジャックに胸が高鳴る。
「そうだ、戦士とは至高の存在だ!全力で闘え!」
ジャックは故郷を思い出す。最強の戦士と呼ばれていた日々。戦場で倒れる仲間。廃墟になった星。
ーーそこで見つけた一輪の花を尊いと思ったこと。
「我は尊いものを守る存在でありたいと願った」
漆黒の身体に硬い鱗、顔には鋭い目と凶暴な牙を持つ、邪悪な見た目のジャックが、荒む世界で見つけた一輪の花。
「戦いはその一部でしか過ぎない。だが、この戦いが我々に、何をもたらすか見届けたい」
フレアは一瞬、ジャックの言葉に心を動かされるが、すぐに奮い立つ。フレアの鋭い目に闘志の炎が宿る。
「なぁ、これは授業だ。殺し合いじゃあない。でもアタシは本気なんだ。お前に勝ちたいんだ!」
「分かっている。お前の本気を受け止めるのが我の役目だ。お互いに成長するための戦いをしよう」
「臨むところだッ!」
ジャックとフレアの戦いは最高潮に達する。お互いに攻防を繰り返し、どちらも一歩も引かない。
フレアが高所から強烈な炎を放つが、ジャックはその猛攻に耐え続ける。
フレアが隕石のようなキックやパンチを繰り広げ、その攻撃は確実にジャックにめり込んでいくが、ジャックは耐え抜き、ついにフレアの手足を自身の身体にロックすることに成功する。
ガシッ!!
「クッ…動けねぇ……ッ!!」
フレアは完全に身動きが取れなくなり、悔しそうに空を見上げる。
全力を出し切った。これ以上足掻いてもどうにもならない。
「あー悔しい。アタシの負けか…やれよ」
と静かに呟く。
彼女の目には、一瞬の諦めが浮かぶ。より強い相手と戦い、ドラゴン族としての真の力を覚醒させたいという願いがあったが、その望みは叶わなかった。
フレアは激しい炎でジャックを焼き尽くす。
ゴオオオオオオオオオオ!!
ジャックはモモを庇うように、モモに自身の分裂体を被せる。それはまるでアメーバの様に張り付き、モモの鎧となる。
「わっわぁ!なんなのだ!」
モモが庇われていると見抜いたフレア。
「そうか、そのウサギは戦わないのか。なら邪魔だ。全力で来い!エイリアン!」
ドンッ!!
ドラゴン族で戦闘民族のフレアは槍を地面に突き立て、炎の輪がジャックとフレアを囲む。モモは戦闘に入れず、完全にジャックとフレアだけのバトルフィールドが誕生した。
「我、モモ守るため負けるわけにはいかない」
「アタシも師匠に会わなきゃいけないんだ!」
2人は交戦を開始する。
キンッ!カキンッ!!
フレアは炎の槍で目にも止まらぬ速さで何度もジャックを突くが、ほぼ不死身ともいえる生命体のジャックには効かない。
攻撃を受けながらジャックは話し始める。
「我の星にも戦士が居た。お前の様な闘志を燃やす至高の存在だった」
フレアは攻撃を当てつつも、すぐに再生し話し始めるジャックに胸が高鳴る。
「そうだ、戦士とは至高の存在だ!全力で闘え!」
ジャックは故郷を思い出す。最強の戦士と呼ばれていた日々。戦場で倒れる仲間。廃墟になった星。
ーーそこで見つけた一輪の花を尊いと思ったこと。
「我は尊いものを守る存在でありたいと願った」
漆黒の身体に硬い鱗、顔には鋭い目と凶暴な牙を持つ、邪悪な見た目のジャックが、荒む世界で見つけた一輪の花。
「戦いはその一部でしか過ぎない。だが、この戦いが我々に、何をもたらすか見届けたい」
フレアは一瞬、ジャックの言葉に心を動かされるが、すぐに奮い立つ。フレアの鋭い目に闘志の炎が宿る。
「なぁ、これは授業だ。殺し合いじゃあない。でもアタシは本気なんだ。お前に勝ちたいんだ!」
「分かっている。お前の本気を受け止めるのが我の役目だ。お互いに成長するための戦いをしよう」
「臨むところだッ!」
ジャックとフレアの戦いは最高潮に達する。お互いに攻防を繰り返し、どちらも一歩も引かない。
フレアが高所から強烈な炎を放つが、ジャックはその猛攻に耐え続ける。
フレアが隕石のようなキックやパンチを繰り広げ、その攻撃は確実にジャックにめり込んでいくが、ジャックは耐え抜き、ついにフレアの手足を自身の身体にロックすることに成功する。
ガシッ!!
「クッ…動けねぇ……ッ!!」
フレアは完全に身動きが取れなくなり、悔しそうに空を見上げる。
全力を出し切った。これ以上足掻いてもどうにもならない。
「あー悔しい。アタシの負けか…やれよ」
と静かに呟く。
彼女の目には、一瞬の諦めが浮かぶ。より強い相手と戦い、ドラゴン族としての真の力を覚醒させたいという願いがあったが、その望みは叶わなかった。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
Look like? オークそっくりだと言われる少女は女神の生まれ変わりだった
優陽 yûhi
ファンタジー
頭脳明晰、剣を持てば、学園はじまって以来の天才。
しかし魔法が使えずオークそっくりと言われる容姿で、周りから疎まれ、居ない者扱いされている少女エルフィナ。
しかしその容姿は悪神の呪いで、本当は醜いどころか王国中探しても、肩を並べる者がいない位、美しい少女だった。
魔法が使えないはずのエルフィナが妹の危機に無意識で放つ規格外の魔法。
エルフィナの前世は女神だった。
異世界へ誤召喚されちゃいました~女神の加護でほのぼのスローライフ送ります~
モーリー
ファンタジー
⭐︎第4回次世代ファンタジーカップ16位⭐︎
飛行機事故で両親が他界してしまい、社会人の長男、高校生の長女、幼稚園児の次女で生きることになった御剣家。
保険金目当てで寄ってくる奴らに嫌気がさしながらも、3人で支え合いながら生活を送る日々。
そんな矢先に、3人揃って異世界に召喚されてしまった。
召喚特典として女神たちが加護やチート能力を与え、異世界でも生き抜けるようにしてくれた。
強制的に放り込まれた異世界。
知らない土地、知らない人、知らない世界。
不安をはねのけながら、時に怖い目に遭いながら、3人で異世界を生き抜き、平穏なスローライフを送る。
そんなほのぼのとした物語。

友人Aの俺は女主人公を助けたらハーレムを築いていた
山田空
ファンタジー
絶対に報われない鬱ゲーというキャッチコピーで売り出されていたゲームを買った俺はそのゲームの主人公に惚れてしまう。
ゲームの女主人公が報われてほしいそう思う。
だがもちろん報われることはなく友人は死ぬし助けてくれて恋人になったやつに裏切られていじめを受ける。
そしてようやく努力が報われたかと思ったら最後は主人公が車にひかれて死ぬ。
……1ミリも報われてねえどころかゲームをする前の方が報われてたんじゃ。
そう考えてしまうほど報われない鬱ゲーの友人キャラに俺は転生してしまった。
俺が転生した山田啓介は第1章のラストで殺される不幸の始まりとされるキャラクターだ。
最初はまだ楽しそうな雰囲気があったが山田啓介が死んだことで雰囲気が変わり鬱ゲーらしくなる。
そんな友人Aに転生した俺は半年を筋トレに費やす。
俺は女主人公を影で助ける。
そしたらいつのまにか俺の周りにはハーレムが築かれていて
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
騎士学院のイノベーション
黒蓮
ファンタジー
この世界では、人間という種が生存できる範囲が極めて狭い。大陸の大部分を占めているのは、魔物蔓延る大森林だ。魔物は繁殖能力が非常に高く、獰猛で強大な力を有しており、魔物達にとってみれば人間など餌に過ぎない存在だ。
その為、遥か昔から人間は魔物と戦い続け、自らの生存域を死守することに尽力してきた。しかし、元々生物としての地力が違う魔物相手では、常に人間側は劣勢に甘んじていた。そうして長い年月の果て、魔物達の活動範囲は少しずつ人間の住む土地を侵食しており、人々の生活圏が脅かされていた。
しかし、この大陸には4つの天を突くほどの巨大な樹が点在しており、その大樹には不思議と魔物達は近寄ろうとしなかった。だからこそ魔物よりも弱者であるはずの人間が、長い年月生き残ってきたとも言える。そして人々は、その護りの加護をもたらす大樹の事を、崇拝の念を込めて『神樹《しんじゅ》』と呼んでいる。
これは神樹の麓にある4つの王国の内の一つ、ヴェストニア王国に存在する学院の物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる