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幻想
幻想1
しおりを挟む長年、外交などをしていなかったレヴェル王国の大臣直々に婚約の申し込みを届けてきた。
王には王子が3人と王女が6人いて毎年、婚約の申し込みや舞踏会の招待状があとを絶たず、1番上の王女はすでに隣国の第2王子と結婚していた。
2番目と3番目も同じく名のある家に嫁いで行き、4番目は巫女として神殿に嫁いだ。
残るは5番目と6番目なのだが、なぜか5番目の王女の名が書いてあった。
「王子の年齢を考え歳が近いのは5番目の王女様であるカノン様と我が王は望んだのでございます。」
レヴェル王国の特徴でもある太陽の様に輝くブロンドの髪から覗く鋭い目に王は静かに目を閉じた。
「自国は安定しているが軍を持たない主義である。
レヴェル王国は軍事力があると書いてあるがそれは我が国を支援するという意味ですかな」
「そうでございます……」
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